唯「ねえねえあずにゃん」

梓「はい」

唯「デートって何すればいいのかな?」

梓「ご飯食べたり遊びに行ったりすればいいんじゃないですか?」

唯「でもそれって今までもしてたよね」

梓「う……確かに」

唯「でしょ? うーんどうしたらデートになるんだろ」

唯「どこに行けばデートっぽいかな?」

梓「そうですね……遊園地とか水族館でしょうか」

唯「おおー確かにそれっぽい感じする! 特に遊園地!」

梓「定番ですよね」

唯「だよね! やっぱり遊園地かな。うんうんやっぱりデートと言ったら遊園地だと思うなー」

梓「はいはい遊園地に行きたいんですね。じゃあ週末は遊園地に行くことにしましょう」

唯「やったぁ! やっぱり初デートだしいかにも『デート!』って感じのとこ行きたいからね」

梓「……そうですね////」


唯「いやー遊園地楽しかったね~」

梓「はい!」

唯「あずにゃんは絶叫マシン好きだったんだね」

梓「そうですね。唯先輩は……お化け屋敷苦手なんですか?」

唯「だってあれすっごく怖かったじゃん! あずにゃん怖くなかったの?」

梓「それなりには怖かったですけど」

唯「そうは見えなかったけど……でもとにかく楽しかった~」

梓「ふふ、また行きたいですね」

唯「そうだね~」

唯「あ、でもいつもと同じ感じだったかな」

梓「デートで何をするかの話ですか? まあ言われてみれば」

唯「んー難しいなぁ」

梓「それじゃあ今度は動物園に行ってみませんか? 動物園でデートってよくありますよね」

唯「いいねえ動物園! 行きたーい」

梓「決まりですね」



唯「みんな可愛かったねー」

梓「ニシキヘビもですか?」

唯「可愛かった!」

梓「バクも?」

唯「可愛かったねー」

梓「可愛いですかね……?」

唯「えーカワイイじゃーん」

梓「私はやっぱりヤマネコとか」

唯「あずにゃんずっと見てたもんね」

梓「つい……」

唯「ところでさ、動物園楽しかったけど今回も普通に遊びに行くのと変わらなかったよね」

梓「……ですね」

唯「おっかしいなー……デート……デートと言ったら……」

唯「映画とかどうかな?」

梓「あ、デートっぽいです」

唯「だよね~。それじゃあ今度は映画を見よー」



唯「おかしいな……すっごく面白かったんだけど」

梓「デートかと言われたらそうでもないような……」

唯「なんだ、何を間違えたんだ……?」

梓「大人しく恋愛映画にしておけばよかったのに唯先輩がいきなりメンインブラック3に変更するからですよ」

唯「だって見たかったんだもん。それにあずにゃんも楽しんでましたー」

梓「それはまあ……面白かったし」

唯「でしょー?」

梓「う、はい」

唯「しかしそうなると後は……うーん」

梓「……ディナーとか」

唯「ディナー! なんかおしゃれ!」

梓「恋人同士でおしゃれなお店に行ったりするのをドラマで見た事あります」

唯「あ~私も。なるほどディナーかあずにゃんでかした」

梓「ディナーでしたら待ち合わせは夕方でしょうか」

唯「せっかくだからお昼からデートしようよ」

梓「いいですね。来週も楽しみです」

唯「私もだよ~」



唯「いやー、たまには公園もいいよね」

梓「……まあ」

唯「元気がないぞーあずにゃん」

梓「だって昨日のディナーの予定がマックスバーガーになっちゃったじゃないですか!」

唯「いやー失敗失敗」

梓「唯先輩が次から次へと遊ぶからですよ。お財布の中身くらいしっかり管理して下さい」

唯「そう言うあずにゃんこそお金足りなくなってたよね」

梓「それは……楽しくてつい」

唯「デートっぽい事を思いつく限りやってみようと思ったんだけどお金使い過ぎちゃった」

梓「ショッピングにカラオケにゲーセンに……これもいつも通りでしたね」

唯「……ごめんね、マックスバーガーじゃディナーにはならないよね」

梓「あ、いえ……私もお店の予約してなかったですし」

梓「それに昨日はとっても楽しかったです」

梓「先輩に選んでもらった服もいい感じですし、カラオケでもゲーセンでも新しい発見がありました」

唯「発見って?」

梓「どんな歌が好きなのかとか先輩の趣味とか色々です」

梓「マックスバーガーでご飯食べてる時も今まで知らなかった先輩のお話が聞けてよかったですし」

唯「それなら私もっ。色んな所に行く度に色んなあずにゃんが見られるしね。ちょっとオンチなあずにゃんとか」

梓「き、昨日は調子が悪かっただけです!」

唯「そうだっけ? 確かこの前も……」

梓「もう唯先輩とはカラオケ行きません」

唯「うそうそ! ごめんだよ~」

梓「もう……」

唯「えへへ……あれ、何の話してたんだっけ?」

梓「デートの話ですよ」

唯「そうそう。つまりデートは何をするかも大事だけど誰といるかが一番重要なんだよ」

梓「……なんか話がずれてませんか?」

唯「ええー? かっこよく決まったと思ったのに」

梓「どうせ受け売りでしょ」

唯「しどいっ! 私とあずにゃんが今までデートし続けて導き出した答えなのにっ」

梓「……でも、誰といるかが重要なのは確かですね。今日だって公園のベンチに座ってるだけなのに楽しいですから」

唯「でしょー? でも色んな所に行くのもいいよね!」

梓「もうっ、どっちなんですか」

唯「あずにゃんも言ってたじゃん、新しい発見があるって。デートする度に新しい発見があるかもしれないよ?」

梓「そっか……それはいいかもです」

唯「私ももっとあずにゃんの事知りたいなー。だから今度はお祭りとか海とか温泉とか」

梓「財布的に当分無理ですけどね」

唯「ああああーーーー」

梓「いいじゃないですか。私は唯先輩の家でも全然いいですよ。それもデートです」

唯「そっか、そうだよね!」

梓「はい!」

唯「それじゃあランチを食べに行こう! 確か冷凍した食パンが残ってるはず!」

梓「……やっぱりバイトしなきゃですね」

唯「ですよねー」



END



2 ※作者別
最終更新:2012年06月07日 20:03