澪純


なかのけ!

梓「それぐらい自分で書きなさい、このヘタレ」

純「だっだだだって澪センパイにだよ?! あのっ、独特の文章センスをお持ちの」

梓「そういう問題じゃないの! 常識的にもそうだって!
  こういう気持ち伝えるのって、本人の言葉じゃなきゃダメでしょう?!」

純「うぅうう…だって私、国語3だし……」

梓「私だって国語が得意なわけじゃないのに」

純「あ。そういえばこないだの中間何点だったっけ」

梓「え……純は?」

純「あはっ、74点しか取れなかったよ!」

梓「……やっぱ自分で書けー!」

純「ええっ?! えっと、なんかごめん、でもやっぱ」

梓「はぁ……なんで私こんな目に」


たいなかけ!

律「はあっ?! ラブレターの代筆ぅ?!」

澪「そ、そうなんだ・・・・どうしても、うまく言葉が選べなくって、」

律「あのなあ・・・・仮にも澪、文芸部志望だぞ? 歌詞だって書いてたじゃん」

澪「だ、だって・・・その・・・・・」

律「その・・・・?」

澪「は、はずかしい。」

律「今さらなに言うとんじゃー!」

澪「フィクションと現実はちがうんだよぉりつぅ・・・!」うるうる

律「はぁ……ちぇ、どーなっても知らないからな」


なかのけ!

律『ええーっマジで? あれ梓が書いたの?』

梓「ちょっ、絶対秘密ですからね!」

律『きゃははっ、梓、あんなくっさい台詞』

梓「人のこといえないでしょ! だいたいあんなの、90年代のドラマじゃないんだから」

律『うっせー中野ぉ! 人のこといえるかー!』

梓「・・・・でもまあ、このことは内密に」

律『いや、言えないだろ、澪じゃないんだから・・・』

梓「ですよねー・・・・はぁ」


いっしゅうかんご!

純「ところで・・・・みなさんにお知らせがあります」

澪「実はその、わたしたち、」


澪純「「つ、つきあうことになりました・・・///」」



梓律「「えっ」」

おわり



澪「ねえ鈴木さん。話があるんだけど」

純「はい!なんでしょうか澪先輩!」

澪「それだよ」

純「え?」

澪「私のこと呼んでみて」

純「えっと、澪先輩……?」

澪「私達、下の名前で呼ぶほど親しくないと思うんだよね」

純「ご、ごめんなさい!私ったら馴れ馴れしくしちゃって……
  これからは秋山先輩って呼びます」

澪「私の下の名前、呼びたくないの?」

純「そ、それは呼びたいですけど失礼だったみたいですから」

澪「だったら、これから親しくなればいいだろ?」

純「!」

澪「そうだな。とりあえず親しくなるためにデートでもしようか。おいで」

純「はい!どこまでも付いていきます!」


おわり



梓「ねえ純。純って澪先輩のどこが好きなの?
そりゃあ澪先輩はかっこいいし、ベースも上手いし、美人だけどさ」

純「縞パン」

梓「へっ!?」

純「縞パン」

梓「あ、」
純「縞パン」

梓「・・・そう」

完!



【純澪】

純「つまりですね……わたしが澪先輩のそのドーナツを食べる。澪先輩は余計なカロリーをとらずにすむそんな感じで世界は成り立ってるんですよ」

澪「うーん……でもこれは最後の1個だから……あ、半分こする?」

純「ダメですね。ドーナツの穴ですよ」

澪「え?」

純「つまり……わたしは澪先輩の食べかけが食べたいんです」

澪「ドーナツの穴はどこにいったんだ?」

純「そんなものはもとから存在しません」

澪「た、たしかに。じゃあここで半分こすればわたしが食べたところも食べられるよ」

純「ダメですね。それじゃあクリームのないエンゼルなんとかですよ」

澪「え?」

純「つまり……わたしはあーんしてもらいたいんです」

澪「あーんが大事なんだ?」

純「そうです」

澪「じゃあ恥ずかしいから目つぶってくれないかな?」

純「はい」

ちゅっ

純「……あ///」

澪「ふふっ」

純「えへへ……あれ、ドーナツは?」

澪「犠牲になったんだ」

純「あーーまた最後の1個とられたよ!」




律和


「お二人さーん、仲いいっすねー!」

あの時はただ単に澪を取られたような気になって彼女にくってかかった

そのはずだった
自分ではそう思っていた

子どもだったと思う

その件以来、私と澪がいっしょにいる機会は少しずつ増えていった
彼女がそう促してくれているのだろう

彼女が大人に思えた

ある時、澪が家の都合で早退した
たまたまその日唯は憂ちゃんといっしょに帰った

偶然彼女も生徒会の用事が無い日で
奇遇にも帰る時間がかぶって学校の下駄箱でばったり会った

今では彼女とも打ち解け、良い友人だ
何を気後れする必要がある?

そう、良い友人なのだ

それでも、私は勇気を振り絞らねば彼女に声もかけられなかった

もうあの頃の私ではないっていうのに

私は少し上ずった調子で彼女に言った

「いっしょに帰ろうよ、和」

私、少しは大人になったからさ





ほうかご

和「それで、世界史の復習はできてるのね?」

律「もっちろーん!」

和「康煕帝、乾隆帝。その間は?」

律「……よ、よーだ?」

和「それじゃあスターウォーズじゃない。はぁ……嘘ついたわね」

律「ええー中国史だけはマジ無理だって・・・」

和「嘘つきは嫌いなんだけど。私」

律「ま、真顔で言われると結構クるんですけど和さん・・・」

和「なら嘘にならないように頑張りなさい。受験もそう遠くはないのよ?」

律「わかってるってばー……あ。そういや和って視力いくつだっけ?」

和「藪から棒ね。高くはないわよ、小学生からかけてるもの」

律「ふぅん・・・? じゃさ、メガネとったらどんぐらい見えんの?」

和「……この距離でも、律と唯の区別が付かないと思う」

律「えっ?! だって、机いっこ分じゃん!」

和「普段はかけたままだから、気にならないけどね」

律「へー。じゃあ取ってみてよ」

和「え?」

律「……おお」

和「どうしたのよ、その目は」

律「いや、……なんか初めて見た気がして」

和「修学旅行でも見たでしょう?」

律「そうだっけ? いやーあの時はこう、テンションあがってたし」

和「ふふ、そうね。でももう十月なのね…」

律「……あーそだ。あたし、見える?」

和「え? ……うーん」

律「マジで見えないんだ…」

和「……もうちょっと、近く寄ってくれる?」

律「え、こう?」

和「……ダメ。分からない」

律「えー? ってかこの体勢きついんだけど」

和「ふふ、じゃあこっち来ればいいじゃない。机の向こうからじゃなくて」

律「てかさーのどかー、ホントに見えないの?」

和「私の視力は本物よ」

律「それ、エラそうに言うことじゃないだろ…」

律「こ、このぐらいは?」

和「……ダメ。能天気にカスタネット打ってる姿が浮かんできそう」

律「えー? もうこんな距離だよ? それもう目が悪いとかと違う問題なんじゃ」

和「いいからもう少し近づいて。分からないでしょう」

律「え、だって、」

和「はやく」

律「……あ、ああうん」

和「……」

律「……あは」

和「人の顔みて笑わないでよ」

律「いや、だってさ、こんな近くで和の顔見たの初めてだし」

和「……そうね」

律「てか、そろそろ鼻がくっつきそうなんだけど――」

和「見えない」

律「え。あの、」

和「見えないから、もっと近くに」

律「……からかってる?」

和「最初に言い出したのは、律のほうじゃない」

律「そ、そうだけど……ひゃっ」

律「……あ。あのさあ和」

和「……」

律「その、わたし、動けないっていうか、」

和「……やっぱり、ダメ」

律「……てか、これ以上近づいたらこう、なんか、やばいっていうか、」

和「いいから。いいから」

律「……」

和「……いやなの?」

律「……いやじゃ、ない、けど…」

和「……」

律「…あは……」

和「・・・・・!?」

ぐいっ

律「うぎゃっ?! ってえーっ…なんだよ、もう!」


 「あれーっ、和ちゃんまだ残ってたのー?」


和「……うん。律に古典と世界史教えてて」

律「いたたた……あ。唯」

唯「えー、りっちゃん世界史できるの?!」

律「できないから教えてもらってたんだってば……あーなんかすげえ疲れた」

和「さっきはできるって言ってたのに」

律「うっせ。どうせ私は嘘つきだーい」

唯「あれ? 和ちゃん、なんでメガネはずしてるの?」

律「あ、それはその……なんていうか」

和「ところで唯。あんた、数IIの微積分やった?」

唯「……そ、そうなんだ。じゃあ私あずにゃん家でギー太とお話しするね」たたっ

和「あっちょっ待ちなさい! ……まったく、変わらないんだから」

律「……」

和「じゃ、気を取り直して続きを」

律「続きって?」

和「……勉強に決まってるでしょう。私たち、受験生なんだから」

律「……あのさ、和」

和「?」

律「和だって……嘘つきじゃん」

和「……言われなくても」

律「……」

和「嘘つきは、嫌いなのよ」

律「……」


和「メガネ、返して」

律「・・・・はぁ。はいはい」

和「ふぅ。やっぱり落ち着かないものね、慣れないことすると。じゃあ続きを、」

律「……あたしはさ、」

和「え・・・・?」


律「嫌い、じゃない……よ?」

和「……そうなんだ」

律「続きって、世界史の?」

和「どっちだと思ったのよ・・・」

律「どっちって何が?」

和「……何って、なんのこと」

律「和。……やっぱ、メガネ返してよ。続き」

和「……壊さないでよね。大事にしてるんだから」

律「・・・・努力する」


おわり。



最終更新:2012年06月20日 22:56