「今日けいおん部に入部しました1年2組平沢憂です。頑張りますのでよろしくお願います」
律「憂ちゃん何堅苦しい挨拶してるんだよ。ほら早くこっち来て」
唯「そうだよ憂~今日は憂の歓迎会の特別ケーキなんだよ。早く座って食べようよ」
梓「唯先輩はケーキの事しか頭にないんですか」
律「ほぉ~って事は梓はケーキいらないんだ~ほぉ~なるほどな~」
梓「そ、そんなこと言ってないです!」
澪「まったくお前ら騒がしいぞ!」
紬「憂ちゃんも早く座ってね今紅茶入れるから」
憂「あ!手伝います」
澪「憂ちゃんは今日の主役なんだからいいんだよ、座ってて」
唯「ほらほら憂はこっちに座って」
憂「ぉ、お姉ちゃんそんなに引っ張らないで」
律「では憂ちゃんが席に座ったところでせ~の」
律澪唯梓紬「ようこそけいおん部へ」
皆さんこんにちは平沢憂です
私はけいおん部に入部することにしました。
学園祭の前にお姉ちゃんのふりをしてギターをひいたのを、けいおん部の皆さんが気に入ってくれて
お姉ちゃんにも
「憂がけいおん部に来てくれたら嬉しい」
と言われたので決心しました
これでお姉ちゃんと一緒にいれる時間が増えて私も幸せです。
そして今日はけいおん部に入部した私の為に皆さんが歓迎会を開いてくれたのです
律「いやぁ~しかしこれでけいおん部も6人か。部長としては感無量だよ」
唯「ところで憂はギターやるんだよね?
楽器ないけど大丈夫?またバイトしてギター買うの?」
澪「(うぅ怖くないバイトがいいな…)」
梓「それなら大丈夫です。わたしのギターが1本余ってるのでそれを憂にあげます」
律「ナイスだ梓!」
憂「ごめんね梓ちゃん…必ずお金返すから」
梓「憂お金なんて別にいんだよ。私も早く憂と演奏したいし」
憂「ありがとう梓ちゃん」
唯「うぅ~んギー太の弟だからギー次だね」
梓「唯先輩変な名前つけないで下さいよ」
唯「えぇ~可愛いじゃん」
憂「(ギー次かぁ///)」
紬「ところで憂ちゃんこれから晩御飯とかは大丈夫なの?今までは憂ちゃんが作ってたんでしょ」
憂「はい私もそこが心配だったんですけど、朝下ごしらえしておけば、そんなに時間かかりませんし、
お姉ちゃんも手伝ってくれるって言ってくれましたから」
唯「えっへん!まかせといて」
律澪梓「(心配だぁ~)」
―――――――
―――
数日後
~音楽室~
ジャッジャー♪
憂「ふぅ~」
紬「憂ちゃん本当に初心者なのかしら…」
澪「うん、私もまさかこれほどとは思わなかったよ」
唯「あずにゃんあずにゃんこれどうやるんだっけ?」
梓「またですか?これは昨日も教えたじゃないですか…」
唯「ごめんよ~忘れちゃった」
憂「お姉ちゃんそこはこうすればいんじゃないかな?」
ジャッジャー
唯「おぉ~本当だ!!!」
律「おいおい大丈夫か唯…」
梓「まったく唯先輩はもっと憂を見習うべきです
これじゃどっちがお姉ちゃんか分からないですよ!」
唯「うぅ…」
憂「ぉ、お姉ちゃん」
澪「梓ちょっと言い過ぎだぞ
けど唯、梓の言うことも一理あるぞ。」
律「ギターで負けたら、唯の勝てるとこなくなっちゃうな」ニシシシ
唯「うわ~~~んみんなのバカ~~~」
タタタッバタン
憂「お姉ちゃん!」
紬「りっちゃん言い過ぎよ、唯ちゃん帰っちゃったじゃない」
律「う~ん…冗談のつもりだったんだけどやりすぎたか」
澪「まぁ唯が最近怠け気味なのはあるし、
これで少しでもやる気がでてくれればいんだけどな」
梓「そうです!せっかく人数も増えたんですから唯先輩にも頑張ってもらわないと!」
憂「(お姉ちゃん大丈夫かな…)」
――――――
――――
うぅ…りっちゃんもあずにゃんもひどいよ~
トボトボ
けど…
確かに憂は料理もできるし掃除もできるし今は私よりギターもできるし…
みんなが憂を誉めるのも当然か
また考えたら涙でてきちゃうよ~グスン
飛び出して来ちゃって恥ずかしいから、今日はお家に帰えっちゃお…トボトボ
ガチャ
唯「ただいま~」
って憂はまだけいおん部か…
はぁ~ホント私ってダメなお姉ちゃんだ…
憂はギターの練習だけじゃなく家事も全部やってくれてるのに
唯「ぁそうだ!今日は憂が帰ってくる前に私が料理を作ろう!
私だってやればできるってところを憂に見せなきゃ
そうと決まれば料理料理♪」
~台所~
唯「えっと下ごしらえはしてあるんだよな…って私憂が何作ろうとしてたか知らないや!
ま、まぁきっと何とかなるよね…
よしやるぞ~」
料理風景は効果音のみでお楽しみ下さい
グツグツグツグツ
ピコンビッシャーン
ドンガラガッシャーーン
ボックドゥガース
モモチョンガーピタゴラピッピ
………………ドブスン
―――――――――
―――――
部活終了後
~平沢家前~
お姉ちゃんあれから帰ってこなかったけど大丈夫だったかな…
憂「ぁ!良かった…明かりついてる」
ガチャ
憂「ただいま~お姉ちゃ~ん
どこにいるの~?」
なんだろこの匂い…
この世のものとは思えない匂いが…
キッチンの方からかな?
ガチャ
憂「お姉ちゃん?キッ…チ……ン………
キャーーーー何これ!!!!」
唯「ぅ~~ぃ~グス」
憂「どうしたのお姉ちゃん!?
ぁ、頭からち、血が~~~~!!!
それにフライパンが天井にささってるよ!?それにそれに壁一面に肉片が飛んでるよ!?何!?何があったの!?それより早く救急車呼ばないと!」
唯「ぅぃ~グス大丈夫…私ケガはないよ…」
憂「だって頭からそんなに血が!」
唯「これトマトソースだよ…」
憂「え!ぁ…ホントだ…びっくりした
けど一体何があったの?」
唯「グス…憂がね…帰ってくる前に料理しようと思ったんだけど…失敗しちゃって…」
憂「(これが料理の失敗なの?戦場だよ…)
そ、そっか~お姉ちゃん頑張ってくれたんだね!ありがとうお姉ちゃん。
けどまずはお風呂に入って、ってまだお風呂は焚けてないけどとりあえずシャワー浴びてきて
体の汚れ落とさないと!」
唯「けど片づけないと…」
憂「大丈夫片付けは私がやるから!ね?」
唯「うぅ…ごめんね…」
憂「いんだよお姉ちゃん」
~お風呂~
シャーーー
唯「私はホントダメダメ姉だ…」メソメソ
また憂に迷惑をかけてしまった
練習終わりで疲れてるはずなのに
こんなんじゃいつまでたっても憂の負担になっちゃう
唯「諦めちゃダメだ!憂の為にも明日も頑張って料理にチャレンジしよ!」
――――――
―――
次の日
~音楽室~
ガチャ
梓憂「失礼します」
律「おぉ~お二人さん!チース」
紬「今お茶用意するわね」
梓「あれ?唯先輩はまだですか?」
律「それが唯のやつ今日はどうしても外せない用事があるらしく休みだ」
梓「そうなんですか…憂聞いてる?」
憂「ううん何も…(お姉ちゃん昨日あの後も元気なかったからな…)」
梓「そっか…」
澪「梓昨日の事気にしてるのか?」
梓「いや…別に私は…」
紬「唯ちゃん怒ってなかったわよ」
律「私も謝ったけど何か逆に今までごめんねって謝られたぞ」
梓「そうですか(唯先輩…)」
――――――――
―――
同時刻
~平沢家~
唯「ふふふ!さぁ~昨日のリベンジの開始だ!
今日は材料も買ったし、何より秘密兵器も購入済みだから絶対に憂に美味しいご飯を食べさせてあげるぞ!」
『サルでもわかる料理本』
ペラ
唯「ちゃんとレシピ通りに作れば私にだってできるんだから
よし!まずは君からだよ玉ねぎ君!」
ザクザクザクザク
唯「おぉ~泣けるよ~涙が止まらないよ~、けど唯負けちゃだめだよ~」ウルウル
ミジンミジン
唯「ノォ~~~~~~」
―――――
――
ジューーー
唯「ふぅ…何とか一段落だぞ。あとはしっかり焼くだけ焼くだけ
何だけっこう簡単だね♪」
ピーンポーン
唯「あれ?誰だろう…はぁ~い今あけますね~」
お約束の15分後…
唯「ふぅ…いや~あの新聞屋さんなかなか帰ってくれなかったな
ってあれ?この焦げ臭い匂いは…
ノォ~~~~~~~」
コゲコゲ
唯「無念なり…やっぱり私にはムリな…
ううん!ここで諦めるからダメなんだよ!
頑張るって決めたんだから!
よし!やるぞ~~~~」
―――――――
―――
部活終了後
~帰り道~
梓「ぁ!じゃあ私こっちだから…」
憂「ぅ、うんじゃまたね梓ちゃん」
梓「憂…」
憂「なに梓ちゃん?」
梓「………ううん何でもない。じゃあね」
タタタッ
憂「(梓ちゃんお姉ちゃんの事聞こうとしてたのかな…)」
~平沢家~
憂「(今日も明かりがついてるって事はお姉ちゃん帰ってるんだ)
お姉ちゃんただいま~」
シーーーン
憂「(まさか!?また…)」
タタタッガチャ
憂「お姉ちゃん大丈夫!?」
唯「ぁ!憂おかえり~ごめんごめん気づかなかったよ」
憂「ぁ…うん、ただいま(今日はフライパンささってない…)
えっと…すぐにご飯作るね」
唯「それにはおよばないよ憂!
ジャーーーン!」
憂「(……………炭?)」
唯「えっと…見た目は悪いけど
さっき味見したらなかなか美味しかったよ!ホントだよ!」
憂「ぅ…うん、そうだよね。料理は見た目じゃくて味だもんね。私食べるよお姉ちゃん」
唯「ありがとぅう~い~じゃあ今ご飯よそうね
憂は座ってて」
憂「う、うん…(これ何なんだろ…多分ハンバーグ的なものだよね…)」
唯「はいご飯。よしじゃあいただきます」
憂「ぃただきます…(あぁお姉ちゃんがランランとした眼でこっちをみてるよ~
あんな目のお姉ちゃん相手に食べれないなんていえないよ~)」
唯「憂どうしたの?やっぱり不味そうかな…ごめんね上手く作れなくて…」シュン
憂「そんな事ないよ!お姉ちゃんが作ってくれたからもったいないだけだよ。
(憂覚悟をきめるのよ!お姉ちゃんの料理で死ねるなら本望だよ)
そ、それでは逝きます…」
ガリ…モグモグモグ
唯「どうかな?やっぱり…不味い?」
憂「(……あれ?)なぜか美味しい…」
唯「(なぜか?)ホント!?」
憂「うん、ホント美味しいよ!ちょっと焦げっぽいけどそれがちょっと香ばしくって、美味しいよお姉ちゃん!」
唯「やった~
けど実はたくさん失敗しちゃったんだ…それ作るのにお肉2キロも使っちゃった」
憂「(2キロ…)けど諦めるなかったんだね。そこがお姉ちゃんの偉いところだよ
ありがとうお姉ちゃん」ニコッ
唯「(あれこの感じ…)こちらこそいつもありがとう憂」
憂「えへへ~」
唯「よ~し私もたくさんたべるぞ~」
パクパク
唯「んまい♪」
――――――――
――――
夜
~唯の部屋~
「ありがとうお姉ちゃん」ニコ
うれしかったな…料理を作ってありがとうって言われたの初めてだよ
それにあの時憂の笑顔を見た時の気持ち…
桜高祭でライブをやった後
観客のみんなから拍手もらったときも今みたいな気持ちだった…
何か嬉しいような…ちょっと恥ずかしいようなこの気持ち
何だろ…
最終更新:2010年02月01日 02:47