唯「そうだね…ごめんね和ちゃん
私けいおん部に入ってから和ちゃんとほとんど遊んでないよね…
なのにこのいう時ばっかり和ちゃんにあまえて…ズルいよね?」


和「…………」

唯「…怒ってる?」

和「まったく怒ってるわけないでしょ!
たっぷりあまえなさい。私はいつでも唯の味方よ」

唯「本当?」

和「本当よ。唯が望むなら例え相手が友達だろうと、校長だろうと、警察だろうと私はそいつらからあなたを守るわ。」

唯「ありがとう和ちゃん…
けど澪ちゃんとは仲良くしてあげてね
私のせいで澪ちゃんとケンカするのはイヤだよ」

和「当たり前でしょ、そんな事唯は望んでないってことくらい分かってるわよ、
何年友達やってると思ってるの」
ヨシヨシ

唯「うぅ…ありがとうグス」
ギュ


和「大丈夫よ、ほらそろそろ行きましょ
一緒にケーキ作るんでしょ
家政部で培った実力を私に見せて」

唯「うん!スッゴいの作るよ!」
グゥ~~
唯「ってその前に腹ごしらえだね♪」

和「そうね。じゃ行きましょうか」

唯「ほ~~い」

和「(唯…無理してるわね
寝ながら泣く唯なんて初めてみたわよ

本当なら今すぐ唯の家に行って軽音部全員殴ってやりたいわ…
けどそんな事この子は望んでない、
それに彼女達に責任なんてないのだから…

唯は自分のわがままで辞めた事にかなり責任を感じてる
だから今日だって朝から私の家に来ているんだから。
私にできるのはこの子を受け入れて、そばにいることしか今はないのね…)」

唯「和ちゃん早く早く」

和「待ちなさい唯、急ぐとまた!」

ドターーン

―――――――
―――
月日は流れ私達は3年生に、梓達は2年生になってた
クラス替えがおこなわれ
さわちゃんの計らい?で律とムギとは一緒のクラスになることができた。
そしてこれも計らいなのか、唯とは別のクラスになっていた


そして新軽音部にとって大事な日が目前に迫ろうとしている。
憂ちゃんにとっては初めてのライブ、
私達にとっても新生軽音部としては初めての新入生歓迎会でのライブだ。


私達はティータイムをしなくなり、その分を練習にあてていたので演奏はかなり上手くなっていた
律のドラムがはしることもなくなり、
梓もボーカルの練習をしてくれ、私をカバーしてくれるようになった


本当に上手くなった

ただ演奏が終わった後に違和感を感じる事が何度もあった


前の文化祭前に憂ちゃんが唯のふりをして演奏した時にも感じた違和感、
ただ今回は憂ちゃんではなくバンド全体から感じられた
それは私達の演奏が上手くいけばいくほど感じられ、大きくなっていった


そんな不安をいだきながらも
新歓ライブ当日をむかえた

~ステージ裏~

澪「…………」

律「何だ澪、相変わらず緊急か?」

澪「ぁいやそうじゃないんだけど…
(みんなはあの違和感に気づいてるのか?)」


律「おいムギ!澪が緊急してないって言ってるぞ!明日は雪か!」

紬「澪ちゃんスゴいわ♪」

澪「いや…別に緊急はしてるぞ!ただ考え事してただけで…」

律「おいおいライブ前に考え事かよ…」

憂「澪さんすごいですね。私なんか演奏間違えないか今から不安でしょうがないです」

律「憂ちゃんなら大丈夫だよ」

紬「そうよ、それに失敗しても初めてのライブなんだからしょうがないわよ。みんなでカバーするし、後悔ないよう頑張ろうね」

憂「はい、ありがとうございます」

律「ほら梓からも何か言ってやれ」

梓「ぁ!あ~大丈夫だよ憂なら」

律「何だ梓までボケっとして。まったく久々にライブだからって緊急しすぎるなよ」

梓「……分かってますよ。律先輩こそ大丈夫なんですか?」


律「ん?あったりまえだろ!最近の律様の急成長振りを知らんのかね
アッハハハハ」

梓「………………」

律「な、何だよ。ツッコメよな…」

梓「いぇ…」

♪まもなくけいおん部による演奏がはじまります♪

律「よしじゃあ一丁やるか!」


―――――――
――――
放課後
~音楽室~

律「ふぅ~疲れた疲れた」

憂「皆さんお疲れ様でした」

紬「憂ちゃんお疲れ様。どうだった初めてのライブは?」

憂「はい!緊張で失敗しちゃいました…すみません」

紬「あら?そうなの…気づかなかったわ」

律「気にするなよ憂ちゃん、初めてまだ半年で、あそこまでできるなんてさすが憂ちゃんだよ」


紬「そうよ、あまり気にしないでね」

憂「はい!私皆さんの足を引っ張らないよう頑張ります」

律「他のみんなは久々のライブにしては大きな失敗もなくできたんじゃないか?」

澪「そうだな…」

律「何だよ澪~なんかミスったのか?」

澪「そういう訳じゃないんだけど」

律「?だったら何なんだせっかくライブが成功したのに」

梓「…成功したって言えるんですか?」

律「また梓か…さっきもそうだけど言いたいことあるならちゃんと言えよ」

梓「………帰ります」

律「はぁ!?おいちょっと」

梓「すいません失礼します…」
ガチャ


律「梓のやつなんなんだまったく」

澪「(さっきのライブ
今までで一番違和感があった
何か違う曲を同時にひいてるみたいに見とれ…
梓はやっぱり気づいていたんだな)」


―――――――――
―――――
3週間後
~音楽室~

紬「入部希望者誰も来ないね…」

憂「すいません私が失敗したせいで」

律「憂ちゃんのせいじゃないよ、去年よりできは良かったんだから
、まぁ去年も梓1人だったけど…」

澪「…………」
梓「…………」

律「ま、気にせず練習続けようぜ。そのうちくるかもしれないし、その時練習してなかったら変に思われるだろ」


梓「律先輩は本当にあの演奏で新入生がきてくれるって思ってるんですか?」

律「は?どういう事だよ梓」

澪「ぁ梓…」

紬「梓ちゃん」

梓「澪先輩とムギ先輩は気づいてますよね?」
澪「(ムギも気づいていたのか!?)」

律「どういう事だよ!澪とムギが気づいてるってなんの事だ」

澪「いや…何でもないよ」

梓「何でもなくないです。確かに失敗はしなかったけど、成功したなんてとても言えないですよ
もし私が去年この演奏聴いてたらこんな部活に入ってませんでした!」

律「こんな部活って…お前
ふざけるなよ!何でそんな事お前に言われなきゃいけないんだ!」


憂「梓ちゃん落ち着いて」

澪「律も落ち着け!」

梓「澪先輩達が言わないから変わりに言ってるんじゃないですか!
律先輩、確かに私達は演奏が上手くなりました。
律先輩のドラムがはしることもないし
唯先輩がいた時より確実に上手くなってます」

律「唯の話はするな!!!
それに上手くなってるなら問題ないだろ」

梓「ありますよ!律先輩今どんな気持ちでドラム叩いてますか?」

律「はぁ?そりゃ…」

梓「そりゃ何ですか!
先輩本当に今ドラムがやりたくて叩いてるんですか?
私には唯先輩への当てつけで叩いてるようにしかみえません!」

律「ぁ当てつけってなんだよ!?何でここでまた唯がでてくるんだ」


梓「ワザとつまらなくしてるんじゃないかって事ですよ
それを唯先輩に聞かせて、お前のせいで私達はこうなったってみせようとしたんじゃないですか!」

バチン
梓「うっ!」バタン

律「ハァ…ハァ」

澪「律!叩く事ないだろ!」

憂「梓ちゃん大丈夫?」

梓「…叩いたって事は図星ですか?
私去年先輩方の演奏聞いて本当に感動しました、技術うんぬんじゃなくて、皆さんのぴったりあった演奏に惹かれました
そして私も一緒に演奏したいなって、
けど唯先輩が辞めてから演奏しててもそんな気持ちになることなかったです…

律先輩はそんなに唯先輩が憎いんですか?律先輩がドラム叩いてるときの顔怖いです…まるで憎しみを込めて叩いてるみたいに」


律「私はそんな事…」

梓「まったくないって言えますね!」

律「…………」


梓「ティータイムを無くしたのもそうです。唯先輩の思い出を全て消そうとしたんじゃないんですか!
そんな事して何になるんですか!
唯先輩が離れていくのが怖いからって、
私達にも押しつけないでください
弱虫って唯先輩に言ってたけど
律先輩の方がよっぽど…」

紬「もぅ止めて!!!!!」

澪「ムギ…」

梓「先輩…」


紬「梓ちゃん
あなたにりっちゃんの何がわかるの?
りっちゃんだって辛いのよ!苦しいのよ!
けどそれでも気持ちの整理がつかないことだってあるでしょ
さっきりっちゃんが怖い顔でドラムを叩いてるって言ってたけど
私には悲しんでるように見えてたわ
りっちゃんだって責任を感じてるのよ
それでもドラムが好きだから、けいおん部が好きだから辞めずに頑張っているんじゃない…

怒鳴ってごめんなさぃ…だけど梓ちゃんにりっちゃんの事をとやかくいう権利なんてないのよ
ここにいる誰にもないの…」

律「ムギ…」

梓「けど…それでも…
私は納得できませんよ!」

タタタタタッバタン
シーーーン


律「ハハ、今日は部活終了だな」

澪「律…」

律「わるぃ先に帰るわ」

澪「律私も」

律「ごめん今日は1人で帰るよ…それからムギ」

紬「…何りっちゃん?」

律「ありがとな」
バタン

シーーーン

澪「もぅ終わりかもな…」

紬「終わらないわ!!!
…唯ちゃんと…唯ちゃんと約束したんだから」グスン

憂「(お姉ちゃん…私達どうすればいいの…)」


――――――
――――
翌日放課後
~音楽室~
澪紬憂「…………」

憂「律さんと梓ちゃんきませんね…」

澪「2人とも学校は来てたんだろ?」

紬「うん」
憂「はぃ…放課後誘った時は先に行っててって言ってました、今日は朝からずっと考え事してるみたいで」

ガチャ

律「…ぃっす」

紬「りっちゃん!」

憂「律さん!」

律「ごめんごめん…ちょっと遅れちゃって…梓は?」

憂「今日はまだ…けどもう少ししたらきっと」


律「ありがと憂ちゃん、けどもぅいいんだ」

澪「いいんだって…律お前まさか」

律「……………」


ガチャ

梓「…すいません遅くなりました」

紬憂「梓ちゃん!」
澪「梓!」

梓「皆さんすいません、ちょっと借りたいものがあったので…」

律「………梓」

梓「律先輩…昨日は本当に、本当にすいませんでした」ペコ

律「ぇ?」


梓「私律先輩にヒドいこと言ってしまって、謝っても許してもらえないかもしれませんが、本当にすいませんでした」

律「ぇ…ぁ…いやアハハ
バカだな気にしてないって!こっちこそ殴って悪かったな」

梓「いえ殴られて当然です。本当にすいません」

律「だから気にすんなって
頭上げろよ、それにほら梓の言った事間違ってはいないしな…」

梓「いえ間違ってました。
私何も分かってませんでした…
皆さんも一緒にこれ聞いてもらっていいですか?」

ガチャ…ウィン~♪

澪「これって?」
紬「昨日のライブの映像よね?」


梓「はい、昨日の新入生歓迎会は放送部が撮影してたんです。
その映像と再生するために、このビデオカメラをお願いして借りてきました」

憂「だから遅れたんだね!?」

梓「うん、皆さんに昨日のライブ観てもらいたくって」

―――――――
―――
映像終了後
~音楽室~

澪「ヒドいな」

律「あぁ私こんな風に叩いてたんだな…」

紬「みんなそれぞれ別なところで弾いて、後で無理やりつなぎあわせたみたいね」


梓「はい私もそう感じました。一体感みたいなものがまるでありません
私は昨日それを律先輩のせいにしましたよね?」


律「あぁ正直当たってるよ」

梓「けど私自分自身がこんな演奏してるなんて気づいてませんでした…
途中憂が少し失敗したところがあったけど、私はこれで聴くまで、それにもまったく気づきません なのに律先輩が全て悪いみたいな言い方をして…」


律「けど私が一番ヒドいよ…まるで機械みたいただ叩いてるだけだよコレ そりゃこんな風に演奏してるやつらの部活には誰も入ってこないよな…」


憂「何で誰も気づかなかったんでしょう…」


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最終更新:2010年02月01日 02:58