それにしても、身体は言葉以上に饒舌……とはよく聞く言葉だけど、
自分自身が実際に経験する事になるなんて思ってなかった。
手を繋ぐ事で言葉以上に想いを届けられるなんて、
世界はまだまだ私の知らない事ばかりなんだな……。
「あ……」
私が何かを言う前に、梓がまた私のボロボロの手を握ってくれた。
照れ臭い気分になりながらも、私は手のひらに少し神経を集中させてみる。
私ほどボロボロってわけじゃなかったけど、
梓の左手の指先には小さなまめがいくつかあるみたいだった。
私よりボロボロじゃないのは、
梓の練習量が少ないからじゃなくて、逆に普段から継続して練習してる証拠だ。
私の方がボロボロな理由は、少しブランクがあったせいで、
急な猛練習の久々の負荷に手のひらが耐えられなかったせいだろうな。
そんな事よりも、やっぱり梓は頑張ってるんだな、って私は思った。
真面目な梓の事だから疑ってなかったけど、こうして肌で感じると余計に思う。
梓は音楽の事が好きなんだって。
こんな小さくて可愛らしい指先にまめを多く作るくらい、梓は音楽が大好きなんだよな。
「なあ、梓」
もう一度、私は梓に向けて声を掛けてみた。
今度は梓も私の方に顔を向けてくれた。
優しく微笑んでくれてはいたけど、まだ少し不安そうにも見える。
私は梓の不安を吹き飛ばすために、梓と繋いだ手に少しだけ力を込めた。
「セッション……、しようぜ?
私がドラム続けてるって事を信じてくれたのは嬉しいんだけどさ、
やっぱり梓も私のドラムの演奏を聞いてみない事には完全に信じられないだろ?
だから、セッションしちゃおうじゃんか。
今はまだそんな余裕はないけど、落ち着いたら近いうちにやろうぜ?」
本当は新軽音部と旧軽音部でバンド対決とかしたいんだけど、
……とは言わなかった。言えなかった。
旧軽音部はともかく、新軽音部のメンバーは揃ってないんだ。
こんな状態でバンド対決なんて、冗談でも不謹慎過ぎて言えなかった。
今はそんな寂しい事を梓に考えさせなくてもいい時のはずだ。
だから、代わりにもっと楽しい事を考えよう。
今は梓を笑顔にさせられる言葉だけを伝えたい。
「放課後ティータイムの再結成だな。
別に解散してたわけじゃないけどさ」
「放課後ティータイムの再結成……」
私が微笑みながら言ってやると、確かめるみたいに梓が呟いた。
放課後ティータイムの再結成。
勢いで言った事だけど、それはとても素敵な考えだと思った。
考えただけで胸がワクワクしてくる。
こんな状況なんだ。少しくらいは楽しい事を考えたっていいだろう。
それにこれは梓のためだけのセッションじゃない。
この世界に残ってる皆のためのセッションなんだ。
皆でセッションをすれば、唯もムギも喜ぶはず。
聴いてる純ちゃんや和、憂ちゃんも笑顔になってくれるはずだ。
こんな状況でだって、音楽を奏でれば皆の心を一つにする事が出来るはずなんだ。
澪だって、セッションをしていれば、心に残る不安を振り払えるだろう。
音楽ってのは、そういうものなんだから。
絆を深めてくれるものなんだから。
ほら、見る見るうちに梓の表情も笑顔に変わっていく。
きっと梓も放課後ティータイムの再結成に胸が高鳴るのを感じてるんだろう。
よかった……。
やっぱり、梓には楽しそうな笑顔が一番似合うよな。
「いいですね、セッション!
私、すっごく楽しみです! 上達した私の腕前、律先輩にも見せてあげます!
あ、でも……」
「どした?」
「練習してるのは信じますけど、
律先輩のドラムの腕ってどれくらい落ちてるんですか?
私達とちゃんとセッション出来るレベルなんですかね?」
「中野のくのやろー!」
「きゃー、おたすけー!」
私が笑って梓にフロントネックロックを繰り出すと、
梓も笑顔で悲鳴を上げながら私に技を仕掛けられてくれていた。
懐かしい梓とのじゃれ合いだ。
嬉しかった。
擦れ違いそうだった私と梓だったけど、音楽の力で一つにまとまろうとしてる。
だから、きっと大丈夫。
皆だって音楽が大好きなんだ。
何もかも解決するってわけじゃないけど、
皆でセッションをすれば、心を一つにして笑顔にする事くらいは出来るはずだ。
何だったら純ちゃんと憂ちゃんにも参加してもらって、
全員参加の大演奏にしてしまうのも楽しいかもしれない。
和にはボーカルをやってもらうってのも面白いだろう。
その時の私はそんな事を考えてたし、
梓も同じ様な事を考えてくれてたはずだ。
私達の笑顔に嘘は無かった。
でも、その時の私は胸に湧き上がってた違和感の正体を、もっと考えておくべきだったんだと思う。
楽しくて、嬉しかったから、私はその違和感から目を逸らしてたんだ。
考えるまでもない事だと思っていた。
梓とじゃれ合いながら胸に湧き上がった違和感……、
それはチョークスリーパーを得意技とする私が、
どうしてその時だけ梓にフロントネックロックを仕掛けたのかって事だ。
いや、その違和感の正体はその時にはもう分かってた。
フロントネックロックを仕掛けた理由は単純。
梓に右手を強く握られていて、左腕しか使えなかったからだ。
左腕しか使えないとなると、私的に使える締め技はフロントネックロックしかない。
そして……。
梓はフロントネックロックを仕掛けられながらも、
私が技から解放するまで、繋いだ手を一度たりとも私から離そうとしなかったんだ。
私達の心を繋いだ手を……。
まるで。
音楽や言葉よりも、私の体温だけをずっとずっと強く信じてるみたいに。
◎
また少し梓とセッションの予定や澪の事なんかを話した後、
私の手を離そうとしない梓と歩いて生徒会室に戻ると、私と梓以外の全員が揃っていた。
美味しそうな匂いが私の鼻に届く。
お昼時にはちょっと早いけど、憂ちゃんと和が昼食の準備をしてくれたみたいだ。
唯の家から持って来た携帯用のガスコンロを使って、温かそうなごはんが机の上に並んでいた。
外回りから戻った私達は、嬉しそうな顔の唯に迎えられた。
迎えてくれた唯は私達が手を繋いでる事に気付いたけど、意外にやきもちを焼いたりはしなかった。
自分だけが梓を独占したいわけじゃなくて、
私達の誰かが梓と仲が良ければそれでいいって考えてるんじゃないかな。
唯は梓の事が大好きだけど、私達の事も同じくらい大好きで居てくれてるんだろう。
だから、誰が梓と仲良しでも嬉しそうなんだ。
そういえば、唯は好きな物に順位を付けたりしない奴だ。
前に「唯の一番好きなお菓子は何なんだ?」と訊ねた時、唯は何種類ものお菓子を挙げた。
チョコ、ケーキ、お饅頭、飴ちゃん……、
一番好きなのは何なのか、って聞いてるのに、何種類も挙げる唯に対して皆も苦笑してたな。
でも、別にこれは唯が優柔不断ってわけじゃないって事も、こいつとの結構長い付き合いで分かる。
きっと、唯の中では一番好きな物が一つじゃない。
一番が一杯あるんだろう。
一見、簡単そうだけど、その実はそう簡単な事じゃないはずだ。
何かを守るために何かを捨てなくちゃいけない時は一生のうちで何度もある。
これまでも私は何度も大切な物と大切な物の取り捨て選択をしてきた。
例えば私は中学の頃にマキちゃんと仲が良かったけど、マキちゃんと同じ高校には進まなかった。
澪が居たから、澪と一緒に居たかったから、私は澪と同じ高校に進んだ。
どっちが大切かなんて考えたくなかったけど、その時の私は澪を選んだんだ。
唯は違うんじゃないかなって思う。
そりゃ、どちらが大切かを決める時くらいは唯にだってあるだろう。
皆と同じ様に、一番を決める時は唯にだってある。
だけど、こいつは本当にギリギリまで迷うんだろうな。
普通なら、仕方が無い事だって簡単に諦めてしまう時でも、
こいつならきっと、最後の最後までどっちが本当に大切なのかを悩み続けるはずだ。
一番を一杯持ってる奴だから……。
そんな姿を見せる唯はいつだって眩しい。
何と言っても、卒業旅行の時、
オカルト研に冗談で頼まれたネッシーの写真を、本気で撮ろうと思ってた奴なんだ。
馬鹿みたいだし、本当に馬鹿なんだろうけど、私はそんな唯と友達で居られて嬉しいと思う。
そのままの唯が私だって大好きだ。
不意に梓が私と繋いでいた手を名残惜しそうに離した。
どうも憂ちゃんと純ちゃんに、私達が手を繋いでる事に気付かれたかららしい。
唯に気付かれた時にはあんまり気にしてなかったみたいだけど、
同い年の親友に自分のそんな姿を見せるのは、流石の梓も少し恥ずかしいみたいだ。
頬を少し染めながら、梓は純ちゃん達の近くの席に腰掛けた。
私は梓が席に座るのを見届けてから、空いている席に足を進める。
最後に空いていたのは澪の左隣で、唯の右隣の席だった。
皆が気を遣ってその席を空けていてくれたんだろうか。
ちょっとだけ、躊躇う。
らしくなく緊張する。
私はまだ澪に掛けられる言葉を持ってないんだ。
こんな状態で、私は澪の隣で落ち着いて居られるのか……?
椅子の縁に手を置いて、何秒か沈黙する。
でも……、
予想もしてなかった挨拶が、私を包んでくれた。
「おはよう、律。
梓と……、散歩にでも行ってたのふぁ……?」
言ったのは、澪だった。
多分、精一杯勇気を出して、言ってくれたんだろう。
言葉の調子は震えてたし、語尾に至っては噛んでいた。
私が視線を向けると、言葉を噛んだのが恥ずかしいのか、
澪は顔を赤く染めて視線を落とし、私達の中では大柄な部類の身体を小さくしていた。
悪いとは思ったんだけど、私は軽く笑ってしまっていた。
久し振り……、って言うほど前の話じゃないけど、
でも、やっぱり久し振りな気がする普段の澪の姿に、安心出来たからかもしれない。
そうだよな……。
私が澪と何を話したらいいのか分からなかったのと同じくらい、
澪だって私と何を話したらいいのか分かってなかったはずだ。
同じくらい、悩んでたはずだ。
だけど、澪は自分から挨拶してくれた。
澪の性格じゃ相当に難しい事だったはずなのに、
いつもあいつを引っ張ってるはずの私よりも先に声を掛けてくれたんだ。
胸の中が一気に満たされる気がして、逆に息苦しくなる。
嫌な気分じゃない。
でも、何だか胸が詰まり過ぎてて、
口を開けばふとした拍子に泣き出してしまいそうだった。
でも、そんなんじゃ駄目だ。
澪が挨拶してくれたんだ。
私だって澪に自分の言葉を届けなきゃ、文字通りお話にならない。
一度深呼吸をしてから、私はゆっくり口を開いた。
「おはよう、澪。
おうよ! 梓とちょっと校庭を散歩しへはんだぜ!」
……私も噛んでしまった。
やっぱり、まだ緊張しちゃってるのかもしれない。
一気に恥ずかしさが込み上げてくる。
折角の澪との挨拶なのに、上手く出来ない自分の間抜けさが情けない……。
「あははっ、
澪ちゃんもりっちゃんも噛んじゃってるー!」
唯が急に私達の方を指差して笑い出した。
唯も緊張してなかったわけじゃないんだろうけど、
思いがけない私達の間抜けなやりとりについ笑っちゃったんだろう。
笑っちゃいけないって思ってると、笑いの沸点って一気に下がっちゃうからなあ……。
相変わらず空気が読めてない奴だ。
でも、ある意味、空気が読めている……のかな?
ここは笑っちゃっていい所のはずだ。
周りを見回してみると、ムギと澪は笑いを堪えていて、
残った和達は笑っていいものか複雑な表情を浮かべてるみたいだった。
個人によって温度差のある生徒会室……。
その様子がどうにも滑稽で、気が付いたら私も笑顔になってしまっていた。
「うるさいザマスよ、唯ちゃん!
噛む噛まない以前に、振り出しと振り袖を素で間違える唯ちゃんが言うんじゃないザマス!」
突っ込みながら、唯の頭に軽くチョップをかます。
「それ今関係無いじゃん……」と唯が頬を膨らませ、でも、またすぐに笑った。
途端、生徒会室の中が笑い声で満たされた。
ちらほら苦笑も混じってはいたけど、とにかく皆が笑顔になれた。
澪の勇気と唯の笑顔が私達を笑顔にしてくれたんだ。
まだ何も解決してないし、
全員が全員、心の底から笑えたわけじゃないかもしれない。
それでも、皆が笑顔になる事が出来ただけでも、大きな一歩だと思いたい。
結局、その後、私は澪と挨拶以上の会話を交わす事は出来なかった。
他愛の無い会話くらいなら、今の私でも出来たと思う。
でも、澪とはもっと深い事を話し合いたかったし、
それにはお互いにもう少しだけ時間が必要な気がした。
少しだけ澪と合わせてみた視線からは、お互いにそんな事を感じ合ってたと思う。
でも、出来れば今晩には、澪と二人きりで話してみたいかな。
今日一日、もう一度だけ私達の町を回ってみて、
何かを感じて……、何かを考えて……、
その後で今までの事を謝って、これからの私達の事なんかを話し合ったりしたい。
この世界で私達が何をするべきなのかを。
◎
手を伸ばせば届く……。
よりも更に近い距離で私達は肩を寄せ合っていた。
いや、肩を寄せ合うどころか、肩と肩を触れ合わせてるんだけどな。
私達……ってのは、私と憂ちゃんの事だった。
今、私と憂ちゃんは珍しく二人きりで過ごしている。
珍しくって言っても、唯と知り合ってから三年以上経つけど、
憂ちゃんと二人きりになりたくなかったわけじゃない。
憂ちゃんとはもっと色んな事を話してみたかったし、
ゲームが得意な憂ちゃんからあのゲームのコツなんかも特に聞きたかった。
つい思い付きでやっちゃうせいか、
あのゲームじゃ四連鎖以上が中々出せないんだよな、私ってば。
初めて唯の家で憂ちゃんと対戦した時の事は忘れられん。
憂ちゃんってば、平然とした顔で十連鎖を繰り出してきたからな。
たまに追い込めたと思っても、そこから平気で大逆転してくるし……。
憂ちゃん相手じゃ、九割追い込んでも全然惜しくないんだよな……。
ええい!
平沢家の妹は化物か!
勿論、ゲーム以外の事だって話したかった。
憂ちゃんは料理が得意だから、
気軽に作れる夕食のメニューとかも話し合いたかったし、
唯の昔の話を聞き出して、それをちらつかして唯をからかったりもしたかった。
でも、それが出来なかったのは、ちょっとした気恥ずかしさがあったからだ。
いや、普通は誰だってそうなんじゃないかと思う。
年下と付き合うのが恥ずかしいわけじゃない。
年下なら梓とは普通に付き合ってるわけだしな。
恥ずかしい理由はたった一つ。
憂ちゃんが唯の妹だからだ。
友達の妹だからだ。
友達の妹……、考えてみるだけでドキドキしてくる。
正直、どうしたらいいか、かなり戸惑う。
距離感が全然掴めないんだよな。
憂ちゃんはいい子だ。本当はもっともっと仲良くなりたい。
何だったら聡と憂ちゃんを交換しちゃいたい気持ちもあるくらいだ。
いや、流石にそれは冗談だが。
最初は取っ付きづらかった澪に自分から話し掛けた私だけど、
そんな私だって友達の妹とどんな感じに付き合っていけばいいかは分からない。
友達ではないけれどよく知っていて、
だからと言って、今更個別に付き合う友達にはなれない。
そんな事は無いはずだけど、仮に唯よりも気が合っちゃったらどうしようって気もしてる。
友達の妹と友達よりも仲良くなっちゃうなんて、後々気まず過ぎるわ。
そういや、世界は広いもので、
バンドユニットの中には友達の妹と組んでるバンドや、
お姉ちゃんが元々組んでたバンドに弟が加入してきたってバンドもあるらしい。
前にその話をした時、聡はそういうのは嫌だと言っていた。
「絶対に無理!」だそうな。
そんなに嫌か……。
まあ、聡がバンドを組んだとして、そのバンドに加入する勇気は私にも無いけどな。
そんなわけで、私は今まで憂ちゃんと自分から進んで話をする事は少なかった。
憂ちゃんもそんな私に気を遣ってくれてるのか、
それとも私と同じ様な事を考えてるのか、
憂ちゃんも私に話し掛けて来る事はそんなに無かった。
でも、幸か不幸か、今現在、私と憂ちゃんは二人で肩を触れ合わせていた。
そして、憂ちゃんは裸で、私も一糸纏わぬ全裸だった。
憂ちゃんは髪を解き、私もカチューシャを取って、
お互いに新鮮さを感じ合いながら、肌の感触を二人で感じ合う。
裸の二人が肩が触れるくらい近くに居る。
それも二人とも頬を紅潮させて、熱い汗まで流しながら……。
……いやいや、変な意味じゃない。
二人で風呂に入ってるってだけだ。
この夏の暑い真っ盛り、汗まみれで過ごすのは衛生的に良くない。
そんな発案で和がプールサイドに簡易的なお風呂を作ってくれたんだ。
しかし、それは何故か五右衛門風呂だった。
いや、お風呂場のガスが使えないから、
五右衛門風呂って発想は正しくはあるんだが、何処から持って来た。
それを訊くと「自前よ」と和は言っていたけど、冗談……のはずだ。
だが、そういえば前に和から聞いた事がある。
和達が幼稚園の頃、唯が大量のザリガニを捕まえて、
近くにあった和の家の風呂場に溢れるほど入れてたとか何とか。
ひょっとして、それ以来、和は自宅の風呂場にトラウマが出来て、
自前の五右衛門風呂にしか入れなくなった……、ってのは無いか。
うん、無いな。
何はともかくとしても、風呂があるのは助かる。
三日ぶりの風呂だしな。
いや、風呂には入ってないけど、ちゃんと今までも川辺で水浴びはしてたぞ?
誰に弁論してるってわけでもないけど。
ちなみに今、私が憂ちゃんと二人で風呂に入ってるのは、
焚き木で何度も沸かすのは手間だし、
お湯が勿体無いから、二人ずつ入ってほしいっていう和の要望からだった。
その和の要望に異論は無いし、応えてあげたいんだけど、
二人ずつ入る組み合わせが憂ちゃんと私ってのは意外だった。
てっきり憂ちゃんは唯と入るものだと思ってたんだが……。
最終更新:2012年07月09日 21:50