それについて言えば、どうも私が朝から学内を放浪してた事に原因があるらしい。
時間の流れをまとめるとこんな感じだ。


私が屋上に行く。

   ↓

和が風呂の準備をしてから、
梓と純ちゃんを起こして風呂に行かせる。

   ↓

風呂の後、
純ちゃん達が屋上に居る私と和を見つけ、私をオカルト研に連れ出す。

   ↓

その間、和は音楽室に行って、残ったメンバーに風呂に行くよう伝える。

   ↓

風呂に向かうメンバーが、和と唯、澪とムギの組み合わせになる。
憂ちゃんは純ちゃんとのギターの練習と昼食の準備があるから、風呂は後。

   ↓

風呂に入ってないのは、私と憂ちゃん。


……とまあ、こんな感じだ。
確かに私が放浪してた事が原因と言えなくもない。
それでも、やっぱり憂ちゃんは唯と風呂に入りそうなもんだけど……。
疑問に思って首を捻っていると、和が私の耳元で小さく囁いてくれた。
「憂が唯と一緒にお風呂に入るのを恥ずかしがったのよ」との事だ。
普段、結構一緒に風呂に入ってるとは言っても、
見知った人の顔が大勢ある中で、
お姉ちゃんと一緒に風呂に入るのは、憂ちゃんでも結構恥ずかしいみたいだ。

確かにそうかもなあ……。
私だって皆が居る前じゃ、聡と一緒に風呂には行きにくいしな……。
姉妹と姉弟じゃ意味合いが全然違ってくる気がしないでもないが。
いや、別に普段から一緒に入ってるわけじゃない。
下着を忘れた時なんかに呼び出して持って来させるくらいだけど、それくらいは普通のはずだ。
普通……だよな?


「気持ちいいお湯ですね、律さん」


多分、唯の下着の用意をするのなんて、ほぼ毎日だったんだろう憂ちゃんが笑う。
その幸せそうな笑顔はよく似ていた。
二人は幸せそうに微笑む時が一番似ている気がする。
やっぱり姉妹だ。
髪を下ろすと本当に見分けが付かないくらいに。
少なくとも、二人の事をあんまりよく知らない人だったら、絶対に見分けが付かない。

でも、自慢じゃないけど、最近、私は唯と憂ちゃんが見分けられるようになってきた。
まだ外見だけじゃ分かりにくいかな……。
でも、声は勿論、仕種や唯を真似た憂ちゃんと唯の微妙な違いなんかや、
さわちゃんの言葉じゃないけど、胸の大きさなんかで何となく分かるようになってきたんだ。
特に胸の大きさでは判断しやすい。
唯の奴、唯のくせに順調に胸が成長してやがるらしいからな……。
唯のくせに唯のくせに唯のくせに唯のくせに唯のくせに……!
唯の奴もやっぱり誰かに揉まれ……、いや、何かもうその発想はやめよう。

だけど、唯の胸の成長と比べると、憂ちゃんの胸の成長はちょっと控え目だ。
本人の性格が出てるのか、控え目に成長してるらしい。
今後の事は分からないけど、
とりあえず今は胸を見るのが一番確実な唯と憂ちゃんの区別の仕方だ。


「あの……、律さん、何か……?」


私が憂ちゃんの胸をじろじろ見てる事に気付いたんだろう。
胸を腕で隠しはしなかったけど、何とも不思議そうな顔で憂ちゃんが呟いた。


「あ……、いや……」


まさか憂ちゃんの胸を観察してたとは言えない。
私は誤魔化しの言葉を一気に考えてから、一番最初に思い付いた言葉を言ってみる事にした。


「それより、憂ちゃん。そろそろ身体でも洗わない?
和がボディタオルも用意してくれてるからさ、それで三日分の疲れを落とそうよ。
憂ちゃんの背中は私が流してあげるからさ」


「いえいえ、そんなの悪いですよ」


憂ちゃんが軽く微笑んで、私の申し出を断る。
ひょっとしたら私のセクハラを警戒してるのかな、って邪推しちゃったけど、
憂ちゃんの穏やかな笑顔からは、そんな感じはしなかった。
まあ、胸を見てただけに、セクハラを警戒されてても仕方が無くはある。
でも、憂ちゃんが私の申し出を断ったのは、
そういう意味じゃなかったんだって事は、その後の憂ちゃんの言葉ですぐに分かった。


「私の方は外を出歩いてるわけじゃありませんから、疲れなんて大した事ないんですよ?
それよりもこんな不思議な事が起こってる町の中を探ってくれてる、
お姉ちゃんや律さん達の方が、ずっとずっと大変だし、疲れてらっしゃると思うんです。
梓ちゃんなんて、綺麗な肌があんなに真っ黒になるまで頑張ってくれて……」


「ありがとう、憂ちゃん。
でも、私達だって憂ちゃん達には感謝してるんだよ?
学校に戻った時、憂ちゃん達が待っていてくれてるから、私達も頑張れるんだから。
憂ちゃんのごはんだって美味しいしね。
まあ……、梓の肌は夏空をちょっと歩いただけで、すぐ真っ黒になっちゃうんだけどさ」


ちょっと照れ臭くなって最後に冗談を言ってみると、
「そうですね」と憂ちゃんも嬉しそうに微笑んでくれた。
いや、梓の肌がすぐ真っ黒になっちゃうのは、別に冗談じゃないけどさ。
でも、もう慣れたけど、あいつって日焼けし過ぎだよな……。
体質なんだろうが、いつも大変だろうな、あれ……。
少なくとも私はちょっと外に出ただけで日焼けに苦しむ体質にはなりたくないぞ……。

日焼けで思い出したが、中学の頃に澪の家族と私の家族で海に遊びに行った時、
遊び過ぎてつい日焼けし過ぎちゃって、異常なくらいの日焼けの痛みに苦しんだ事があったな。
あの日は旅館で澪と同じ部屋に泊まったんだけど、
衣擦れすら痛くって、布団に包まりながら、服全部脱いでたんだよな、私。
それで次の朝、ちゃっかりちゃんと日焼け止めを塗ってた澪が、
特に日焼けもしてない肌で、中々布団から出ようとしない私の布団を無理矢理はぎ取って……。
後の事は誰でも想像出来ると思うが、あれは気まずかった……。

お互いの裸は小さな頃から見慣れてるとは言っても、
流石に布団の中に転がる裸の姿を見慣れてるわけじゃないからな……。
「ご……、ごめんなさい!」って叫んで、
顔を真っ赤にして部屋から出てった澪の表情は忘れられない……。
何を勘違いしたんだろうか……。
いや、分かってるけど、そこはノータッチの方向で行こう。

ついでに言えば、その後、真相に気付いた澪に叩かれた肌の痛みも忘れられん。
軽く叩いたのは分かってるけど、あれ、すっげー痛かった。
痛みのショックで死ぬかと思ったぞ……。
しかも、私、別に何も悪くないじゃん……。

あれ?
そういや、理由こそ違うけど、私って今日の純ちゃんと同じ事やってたんだな。
梓が過剰な突っ込みをするタイプの子じなくて良かったな、純ちゃん……。


「ですから……」


純ちゃんの無事を羨ましく思いながら頷いてる私に向けて、憂ちゃんが続けた。
私は慌てて憂ちゃんの顔に視線を向け直す。


「背中は私に流させて下さい、律さん。
この三日間の疲れを取れるように、頑張ってご奉仕させて頂きますね。
律さんにご満足頂けるかあんまり自信は無いんですけど、
「憂の垢すりは上手だねー」ってお姉ちゃんは褒めてくれるんですよ」


また嬉しそうに憂ちゃんが笑う。
やっぱり唯とは結構一緒に風呂に入ってるんだな、とは口にしなかった。
それは言わなくてもよかった事だったからでもあるし、
憂ちゃんの笑顔をもっと見ていたかったからでもある。

憂ちゃんの幸せそうな笑顔は、見ているととても安心するよな。
それが自分に向けられた笑顔じゃないとは分かってるんだけど、それでいいんだって思えるんだ。
憂ちゃんの笑顔には、そんな魅力がある。
私もいつかはそんな笑顔を浮かべられるんだろうか……?
それは、まだ、分からない。
でも、とりあえず今は……。


「それじゃ、まずは憂ちゃんに任せちゃおうかな?
唯のお墨付きの憂ちゃんの腕を見せてもらう事にするよ。
憂先生、お願いします」


私は五右衛門風呂から出て、プールサイドに置かれたバスチェアに腰を下ろす。
今はまず憂ちゃんの好意に甘えようと思う。
正直、この三日間、実は結構疲れてる。
背中を流してもらう息抜きくらいはしたい。
私がこれから皆のために何が出来るのか考えるのはその後だ。

それに変な所で繊細なこだわりがある唯のお墨付きなんだ。
きっと憂ちゃんのテクニックは相当なものなんだろう。
勿論、後で憂ちゃんの背中を流すつもりでもあるけど、今はそれは内緒にしておこう。
何事にも控え目な憂ちゃんだからな。
私から申し出たら遠慮しちゃうに違いない。
だから、私の背中を流してもらった後、
一息吐いてるだろう憂ちゃんの隙を見て、バスチェアに座らせようと思う。
バスチェアに座って背後を取られてしまったら、
流石の憂ちゃんだって私の申し出を断りはしないはずだ。

……しかし、背後、取らせてくれるよな?
俺の後ろに立つな!
とかにならないよな?
ウイ13……、なんつって。

私がそんな妙な事を考えてたのに気付いたんだろうか。
私に続いて五右衛門風呂から出た憂ちゃんが、私の想像もしてなかった行動を取った。


「えっへへー、りっちゃーん!」


え、唯?
と思う隙もなかった。
気付けば、憂ちゃんは背中から私に抱き着いていた。


「ちょっ……、えっ……? 何っ?
憂ちゃん……っ? だよ……ね……?」


頭が混乱する。
いつの間にか憂ちゃんが唯と入れ替わってたのか?
いやいや、そんな事があるか。
ずっと一緒に風呂に入ってたんだ。
そんな時間も無いし、今私の背中に当たる胸の感触は……。
背中の感覚を研ぎ澄ましてみると、やっぱり分かる。
この胸の大きさは、やっぱり唯じゃなくて憂ちゃんのものだ。


「どうしたんだよ、憂ちゃん。
いきなりびっくりするじゃんか……」


言いながら、手を後ろに回して、私は憂ちゃんの頭を軽く撫でる。
すると、憂ちゃんが珍しく、悪戯っぽく微笑んだみたいだった。
勿論、背中から抱き着かれてるから見えてるわけじゃない。
でも、息遣いや言葉遣いから、憂ちゃんが微笑んだ事だけは分かった。


「えへへ、ごめんなさい、律さん。
いつもお姉ちゃんが律さんに抱き着いてるのを見てたから、一度やってみたいなって思ってたんです。
驚かせてしまって、すみません」


そう言って、憂ちゃんはまた軽く笑ったみたいだった。
いつもって程じゃない……はずだ。
でも、憂ちゃんから見ると、いつもに見えたのかもしれない。
私も軽音部の中じゃ唯と一番くっ付いてるから、遠くから見てるとそう感じるのかもな。

唯とは高校一年からの付き合いで、今じゃ大親友の一人って言ってもいい。
まだそんな長い付き合いじゃないのに、何だか不思議だ。
唯は誰とでも仲良くなれる奴だけど、勿論、誰とでも親友になるってわけじゃない。
そう考えると、やっぱり私達の気は合ってるんだろう。
一緒に居ると、何をするか分からなくって面白いし、あれで結構頼りになるしな。

特にあの曲……。
梓のために作った『天使にふれたよ!』は他のメンバーからは出て来ない発想だった。
そりゃ皆で歌詞を考え合って作った曲ではあるけど、
最終的に完成させられたのはあいつの発想があったからだ。
照れも無く後輩を天使と呼ぶなんて、メルヘンな澪でもちょっと無理だろう。
でも、唯って奴はそういう事が出来る奴なんだ。

私だって『天使にふれたよ!』は大好きな曲だ。
私の歌うパートがあるって点を除けば、本当に名曲だと思う。
いや、歌うのが嫌ってわけじゃない。
あの曲を梓に聴かせた時、意外そうな顔を向けられたのがどうにも印象に残ってるんだよな。
私が歌うのがよっぽど意外だったんだろう。
別に馬鹿にされてたってわけじゃないんだろうけど、何かな……。
やっぱりちょっと恥ずかしいんだよな。

恥ずかしい理由の一つには、
あの歌詞の中に梓への想いが込められてるからってのもある。
私だってあいつを置いて卒業したくなかった。
あいつと一緒に部活を続けたかった。
でも、離れてても、私達の楽しかった日々を忘れたくないから……。
いつか本当に離れる事になった時にも、絶対、梓の事を忘れたくないから……。
そんな想いを込めて作った曲だから……。

あの曲はそういうある意味で愛の告白みたいな曲なんだ。
だから、歌う時に恥ずかしさを感じちゃうんだよな。
勿論、そんな事、梓には口が裂けたって言えないんだけどさ。

恥ずかしいついでにもう一つ。
梓は確かに天使だったと思う。
唯が言うように、私達の結び付きを深めてくれた可愛らしい天使だ。
それは間違いないし、唯の言う事にしては珍しく正しい言葉だった。

だけど、やっぱり唯はちょっとだけ間違ってる。
梓は天使だけど、それ以上に天使なのはきっと唯だと思う。
いやいや、唯が愛らしい奴ってわけじゃないぞ?
そもそも天使が愛らしい存在ってのは、日本的なイメージらしいし。
まあ……、たまに愛らしい奴だって感じる事もあるけどさ。
でも、そういう事じゃなく、唯は神の御使い的な意味での天使だって私は思うんだ。

唯は梓の事を私達の絆を深めてくれた天使だって言った。
それを言うなら、それよりも前から私達を結び付けてくれてた唯の方がずっと天使だ。
唯が居なけりゃ、軽音部自体成立してなかったってのもあるけど、
あいつが居たから軽音部は楽しかったし、
ムギや梓、澪とだって想像以上に仲良くなれたんだ。

軽音部の皆だけじゃない。
和や憂ちゃん……、私一人じゃ絶対に話し掛けられなかったクラスメイト達……。
それに長い目で見ればさわちゃんや純ちゃんとだって、唯が居なけりゃ仲良くなれてなかっただろう。

そう考えると梓もかな。
梓は私達の新歓ライブに惹かれて軽音部に入部してくれたらしい。
勿論、私達全体の雰囲気なんかにも惹かれてくれたんだろうとは思う。
だけど、その中でも一番惹かれたのは唯の演奏のはずだった。
梓自身のパートがギターだからってのもあるけど、
唯の演奏を見る梓の表情がたまに何だかとても優しい感じなんだよな。
唯のギターだけじゃなく、唯自身の事も大好きなんだって感じる。

そんな天使を一番間近で見てたのが憂ちゃんだ。
多分、憂ちゃんこそが唯の事を天使だと思ってる第一人者だろう。
ものすごくしっかりしてるのに、
ものすごく出来た妹なのに、憂ちゃんは唯の事を心の底から慕ってる。
大体の事ではだらしないお姉ちゃんの事を尊敬してるんだ。

前に憂ちゃんがとんでもない事を言ってたのを、私もよく憶えてる。
「お姉ちゃんは私よりもしっかりしてますよ」って、冗談みたいな事を本気の表情で言ってたんだ。
嘘みたいだけど、憂ちゃんは本気でそう思ってるんだろう。
「しっかりして」るかどうかはともかく、唯には敵わないとは私も思う。
唯は私達の想像も出来ない事をやってくれる。
たまにだけど、天使が起こす奇蹟みたいな事を本当にやってくれる事があるんだ。
『天使にふれたよ!』の歌詞もそうだし、私達が想像以上に仲良くなれた事だってそうだ。
卒業式直前に教室でライブをやれたのも、唯の皆からの人望のおかげなんじゃないかな。

そればっかりは私達にはどうやっても出来ない事だ。
逆立ちしたって私が唯くらい好かれる事は無いだろう。
どんなにしっかりしてても、憂ちゃんも唯みたいな奇蹟は起こせない。
だからこそ、憂ちゃんは唯の事が大好きだし、唯の真似をしたくなるんだろう。


「律さん……?」


私が少し黙ってたのが気になったんだろう。
憂ちゃんが心配そうな声を出した。


「すみません、律さん……。
年上の人に馴れ馴れし過ぎましたよね、ご迷惑を……」


言いながら私から離れようとする憂ちゃんの腕を掴む。
私の首に回していた憂ちゃんの手を包み込む。
何を伝えればいいのかは分からないけど、何かを伝えてあげたいって思った。


「ううん、気にしてないよ、憂ちゃん。
意外だったからちょっとびっくりしちゃっただけだよ。
遠慮せずに好きなように私に抱き着いて来ちゃいなYO!!」


「あはっ、律さんったら……」


最後にふざけて言ってみたおかげか、憂ちゃんは笑ってくれたらしかった。
離そうとしていた身体もそのままにしていてくれた。
憂ちゃんの心配を振り払えたのは何よりだ。
でも、私が伝えたい言葉はそれだけじゃない。
目を閉じながら、もう一度、私は口を開いてみる。


「ねえ、憂ちゃん……。
唯って奴はすごいお姉ちゃんだよね……。
憂ちゃんの事を大切にしてるし、私達の事も大切に思ってくれてるしさ……。
唯と軽音部をやれて本当によかったって思ってるんだ。
でも、だからって……」


憂ちゃんが唯の真似をする必要なんてない、とは言えなかった。
そんな事、私が言わなくたって、憂ちゃん自身も分かり切ってるはずだ。
私の背中に抱き着いたのだって、
ただ何となく唯の真似をしてみたくなっただけの事だろう。
でも、その心の中には、唯への憧れが少しも無かったとは言い切れない。
外見もそっくりなんだから、
お姉ちゃんみたいな事が自分にも出来るかも、って思う事もあったはずだ。

そういう私だって唯には結構憧れてる。
あいつみたいに素直になれたら、あいつみたいに皆を支えられたら……。
そう思った事は何度もある。
今だってそうだ。
あいつが私の立場なら、今も悩む澪に優しい言葉を掛けてやれる事だろう。
それこそ和が言ったように唯が澪の幼馴染みなら、強く澪の支えになってやれたはずだ。

だけど、澪の幼馴染みは唯じゃなくて私で、
澪の不安を振り払ってやれないのは私の責任でもあって……。
いっそ唯ならどう澪を支えるかを考えれば、もっと話は簡単なんだろう。
唯の真似をしてしまえば、澪の不安を少なくしてやれるはずだ。
ひょっとすると、憂ちゃんも唯の一番近くでそんな事を考えてたのかもしれない。
『お姉ちゃんみたいに誰かを幸せにしたい』って。

でもさ……。
悔しいけど、唯は唯で、私は私で、憂ちゃんは憂ちゃんなんだよな。
私は軽く咳払いをして、話題を変える。


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最終更新:2012年07月09日 21:53