「ごめんな、ムギ。
ちょっと気になっちゃった事があってさ、それで考え込んじゃっただけなんだよ。
心配掛けてごめんな……。
でも、私は大丈夫だぞ?
きっとムギが見たのは私の恐い顔じゃなくて、珍しい凛々しい顔だったんだよ。
……って、珍しいって言うなー!」


私が冗談交じりに言ってみせると、ムギは軽く笑ってくれた。
何はともあれ、笑ってくれた。
そりゃ曖昧な記憶の正体や、この世界の成り立ちも大事かもしれない。
でも、今はムギと一緒に居るんだ。
そっちの方が大切な事なんだ。
ムギを笑顔にさせてやる事こそが、今の私の最優先事項なんだから。

昨日、ロンドンに転移させられた直後、ムギは泣いていた。
泣きながら、叫んで、震えていた。
最後の学祭以来、初めて見せる……ってわけじゃないけど、久し振りのムギの涙。
唯や澪、私と違って、ムギが涙を見せる事はほとんど無い。
辛い時でもじっと耐えて、いつもニコニコしてくれるのがムギって奴なんだ。
ムギがニコニコしてくれるから、私は安心して泣く事が出来た。
だから……、ムギの涙を見るのは、自分が泣く事より辛かった。
何倍も胸が痛かった。
ムギを笑顔にさせたい。
笑わせてあげたい。
今も笑ってくれてはいるけど、心からの笑顔じゃないって事は分かる。
だから、心からの笑顔をムギに取り戻させてあげたいんだ……。


「じゃあ、他の階の倉庫も調べてみようぜ?」


出来る限りの笑顔を向けて、私は手に持ったロープを軽く引っ張った。
そのロープの端を握り締めながら、「うん」とムギが少しだけ笑う。
今私達がロープを持ってるのは、澪の案だ。
突然一陣の風が吹いたとしても、
ロープを持ってる人間は同じ場所に転移されるはずだって澪は言ってた。
昨日、梓が言った、自分の触れてる物は一緒に転移するはず、って説を採用したわけだ。

ロープで握り合ってる程度で本当に大丈夫なのかは分からない。
こんなの単なる気休めでしかない。
皆、そんなの分かってると思う。
だけど、気休めでも、縋れる物には縋っておきたいし、
四六時中手を繋ぎ合ってるわけにもいかないから、これが一番いい案のはずだった。

ちなみに今、澪は唯と梓と一緒にロンドンの街を探索してる。
唯が憂ちゃん達の事が気になって仕方が無いみたいだったから、その力になりたいんだ、って澪は言ってた。
私も一緒に行きたいって言ったんだけど、それは澪に断られた。
誰かが残っておいてくれた方が安心出来るって、前に私が澪達に言った言葉をそのまま返された。
そう言われて、私は素直に退いた。
澪の言う事は間違ってなかったし、ムギの傍に居たい気持ちもあったからだ。
唯や梓の事が気にならないと言ったら嘘になる。
でも、今は一番涙を見せたムギの傍に居たかった。

にしても、だ。
急に逞しい感じになったよな、澪は……。
和に説得されたからってのもあるんだろうけど、
この前、私と一緒に星座を見た日から、更に頼り甲斐が出て来た気がする。
完全に開き直ってるんだろうって思う。
どうしようもない……、どうにもならない状況……。
だからこそ、まっすぐに立ち向かっていける開き直り……。
凄い奴だな、って思う。
追い込まれてからが強いってのは、澪の凄い所だ。
土壇場に弱い私も、それに嘆かずに、どうにか澪みたいに頑張りたい。


「にしても、さ。
こんな形でまたロンドンに来ちゃうなんてなー。
ロンドンにまた来れた事自体は嬉しいんだけどさ……」


何となく、ムギに軽く話を振ってみる。
深刻な様子じゃなくて、あくまで軽い感じに。
まずはお気楽な思い出話から。
過去を思い出しながら、未来の事を考えていけるように。

ムギが複雑な表情でちょっと笑ってから、私の言葉に応じる。


「そうだね……。
私もまた皆でロンドンに来たかったんだけど、いくら何でも早過ぎだよね……。
それに……、次のロンドン旅行こそ、
私のキーボードも一緒に連れて行こうって思ってたのにな……」


「お、それは私に対する嫌味かい、琴吹紬くん。
私だって持って行けるもんなら、マイドラムを持って行きたかったっての。
でも、ギターやキーボードと違って、ドラムはかさばるからなー……」


「ご……、ごめんね、りっちゃん……!
私、そんなつもりじゃなくて……」


「いいよ、分かってるって。
ドラムってのはそういうもんだし、ドラマーになるのを選んだのも私なんだ。
楽器は運びにくくてかさばって演奏も一番疲れるのに、てんで目立たない……。
それがドラマーの辛い所よ……。
でも、好きでやってる事だからさ、その辺は後悔してないよ」

言って、私はムギの頭を撫でた。
普段、ムギは大人っぽいのに、色んな所で子供っぽい仕種を見せる事がある。
もしかしたら唯よりも天然で、子供っぽい所があるのかもって思うくらいだ。
どうも放っておけない……、そんな気にさせるんだよな、ムギは。
考えてみれば、この閉ざされた世界を一番怖がってるのはムギかもしれない。
最初こそ怖がってたけど、澪はこの世界には慣れて来たみたいだし、
唯も梓も怖がってると言うよりは、次に誰かを失う不安感の方が強いみたいだ。
私も怖いって言うより漠然とした不安があるくらいだしな。

その点、ムギは私が怪我した時の様子から見ても、この世界を一番怖がってると思う。
まあ、ムギの言ってる事は間違ってないけどな。
人は一人では生きていけない。
それは寂しさに耐え切れないからってのもあるけど、
自分一人で出来る事が限られてるからって意味でもある。
例えば前にムギが言ってた事だけど、私達の誰かが破傷風になったとする。
それだけでもう終わりだ。
破傷風の正確な治療が出来る人間なんて、私達五人の中に居るはずもない。
死ぬしかないんだ。ちょっとした重い病気に感染しただけで。
病気だけじゃない。怪我や事故……、下手すりゃ盲腸ですら死ぬ可能性が高いんだ。
ムギはそれを分かってるから、この世界を心の底から怖がってる。
だから、「もうやだ!」って泣き叫んだんだ……。

もう泣かせたくないって、心からそう思う。
私じゃ力不足だと思うけど、出来る限りはムギの不安を取り除いてやりたい。
多分、私に出来る事は、笑顔を見せてあげる事だけだろうけどさ……。
でも、出来る限りの事はやらなきゃな。
私は出来る限りの笑顔で微笑んで、もう一度ムギの頭を撫でた。


「ムギだってキーボードを選んだ事、後悔してないだろ?
私、好きだぞ、ムギのキーボードと作曲。
ムギのおかげで色んな曲が演奏出来たわけだし、私、すっげー感謝してるんだぜ?」


「そう……かな……。
私のキーボード……、皆の役に立ててたかな……。
でも、りっちゃんが喜んでくれてるなら、私も嬉しいな」


「何言ってんだよ、ムギ。
ムギが居なきゃ、誰が作曲するってんだよ。
少なくとも私と唯には無理だぞ?
澪と梓は出来るかもしれないけど、
多分、洋楽かぶれなテクニック重視の曲になりそうだしな。
テクニック系の曲が悪いわけじゃないけど、私はムギの曲が好きだな。
あ、澪の歌詞はまだ苦手だけどさ。これは澪には内緒な。
あの甘々の歌詞、未だに背中が痒くなるんだよなー。
ここだけの話、梓も結構背中が痒くなってるみたいだぞ?」


「そうなんだ。
りっちゃんがそう言ってくれるの、すっごく嬉しい。
ありがとう、りっちゃん……」


「へへっ、よせやい。
感謝してるのは私の方なんだからさ」


そうして、二人で笑う。
怖がりながら、不安に塗れながら、それでも向け合えられた笑顔。
こうして少しずつ笑い合えれば、この閉ざされた世界でも生きていけるはずだ。
残された五人で、生きていける。
そう思ってた。
……そう思おうとしてた。

だけど、やっぱり無理があったのかもしれない。
それから、ムギの笑顔はすぐに消えた。
ムギが悪いわけじゃない。
私だ。
私の選択が悪かったんだ。
私の選んでしまった選択肢が、皆に不安を与えちゃったんだろう。
ムギは不安に満ち溢れた表情で、呟くみたいに言った。


「ねえ、りっちゃん……。
りっちゃんは最近、梓ちゃんと特に仲良しだよね……?」


最初、ムギが何を言い出したのか分からなかった。
私は頭を掻きながら、軽く頷いて応じる。


「そうか……?
んー……、まあ、そうかもな……。
ムギ達を置いて、新しいユニットなんか組んじゃったわけだしな……。
それについてはごめんな、ムギ。
ムギ達に相談無しに勝手な事やっちゃってさ……」


「ううん、それはいいの。
梓ちゃん達、嬉しそうだったし、私もりっちゃんと同じ気持ちだもん。
梓ちゃんの事、大切にしたいもんね……。
でも……、でもね……。
りっちゃん、梓ちゃんと仲良しなのに、今日は一緒じゃなくてよかったの?
一緒に居るのが、私で……、よかったの……?
もし……、もしね……、もしもまた風が吹いたら……」


あっ、と思った。
そこまで言われて、ムギの言おうとしてる事が鈍い私にもやっと分かった。
ムギは……。
そう……、ムギは……、自分でいいのかって、不安になってるんだ。
私の傍に居る資格が自分にあるのかって、不安になっちゃってるんだ。
ああ、ムギの何を分かった気で居たんだ、私は……。

私はムギと一緒に居たかった。
その気持ちに嘘は無い。
またあの一陣の風が吹いたら……。
そう思うと吐き気がするほど不安になるけど、ムギが傍に居てくれるなら耐えられると思う。
言うまでもなく、私はムギの事が大好きなんだ。
この世界にたった五人で残されちゃって、ムギを大切にしたいって気持ちは更に強くなって来た。
だから、ムギと二人で皆を待つ気にもなれた。
私が怪我をした時、あんなに私を心配してくれたムギだから……。
そんなムギだから、信じられたんだ……。

でも、私自身はムギにそこまで信じられてなかったのかもしれない。
信じさせてあげる事が出来なかったのかもしれない。
それは突飛な思い付きってわけじゃなくて、ずっと前から考えてた事でもあった。
ひょっとしたらムギは寂しがってるんじゃないかって。
私達五人の中で、不安に思ってるんじゃないかって。

ムギは控えめな性格の子だ。
初対面の時より積極的になっては来たけど、まだまだ遠慮しがちな事も結構ある。
一対一で話してる時でもそうなんだ。
軽音部五人が揃った時なんて、ムギは裏方に回って聞き上手に徹してくれてばかりだ。
奇数のグループは難しいって話を聞いた事があるけど、本当にそうなのかもしれない。
一人だけ余っちゃう事が多い、そんな寂しさを胸に抱いてたのかもしれない。
でも、ムギは裏方が好きなはずだ。
私達の給仕をしてくれた時のあの笑顔に嘘は無かったはずだ。
そう……思いたい。

だけど、裏方が好きだからって、
それに甘えてちゃいけなかったって今更になって思う。
ムギとはもっともっと話をすればよかったんだ。
二人きりの時でも、本音で話し合えばよかったんだ。
嘘を吐いてたわけじゃない。
ムギと一緒に居るのは楽しかったし、その時の私の笑顔にも嘘は無かったはずだ。

ただ……、ただ少し……、他の三人よりも気を遣って付き合ってた気はする。
勿論、ムギの事が苦手だったわけじゃないけど、
お嬢様っぽい性格の友達なんてほとんど居なかったから、手探りな感覚で付き合ってたのは確かだ。
唯、澪、梓はスキンシップ的な意味で何度か叩いた事はある。
特に梓相手の攻撃は最近かなり増えて来た気がする。
それはあいつの生意気さがどんどん増して来たからであって、他意は無い。
でも……、ムギの事を叩いた事は、憶えてる限り全然無かった。
一度か……、二度……、多分、そのくらい。
だから、ムギは去年くらい、私に言ったのかもしれない。
「私のこと、叩いてほしいのっ!」って……。
多分、他の皆と同じ様に扱ってほしくて……。

その時、私はすぐにムギを叩けなかった。
どう反応すりゃいいのか分かりにくい事を言われたから叩けたけど、それがなかったら叩けなかったと思う。
そういや……、「叩けない」って私が言った時のムギの表情は凄く寂しそうだったな……。
本当に今になって気付く。
ムギは……、寂しがってたんだ……。
多分、ムギ本人も深く自覚出来てないくらい、心の奥の方で……。

奇数のグループは難しい。
唯は梓と、私は澪と一緒に居る事が多かったから、
一人だけ残ってたムギの寂しさはどれくらいのものだったんだろう。
それは分からない。
寂しがる側の気持ちなんて、寂しくなかった側の人間が想像出来る事じゃない。
想像していい事じゃないって思う。
そんなの、逆に残酷じゃないか……。
だからこそ、私に出来る事はムギのその寂しさを振り払ってあげる事だけだと思う。

私は視線を落として不安そうにするムギの肩に手を伸ばしながら、口を開く。


「何を言ってるんだよ、ムギ。
最近一緒に居る時間が多かったってだけで、私は特別に梓と仲が良いってわけじゃないよ。
またあの風が吹くってのは考えたくない事だけどさ、
でもな……、私は一緒に居るのがムギでよかったって……」


思うよ、とは言えなかった。
口に出しながら、自分の言葉の嘘っぽさに嫌気が差したからだ。
言葉自体に嘘は無い。間違いなく、今の私の本心だ。
私はムギが傍に居てくれて、嬉しいんだ。
安心出来てるんだ。

だけど、思った。
そう思ってるのが本当でも、私のその言葉には説得力が無いって。
自分で……、そう自覚出来るんだ……。
今の私が何を言ったって、ムギの心には届けられない気がする。
いや、違うか……。
ムギは優しい子だから、私の気持ちを尊重してくれるかもしれない。
でも、それをやっちゃ駄目なんだ。
私の中のもう一人の私が、私自身を信じちゃいけないって忠告してる。

ムギを安心させるだって?
見捨てたくせに?
仲間の事を切り捨てたくせに?

頭の中で反響するみたいにそんな言葉が何度も響く。
その言葉手だけが頭の中にこびりついて離れない。
吐き気がするくらいだ。
思い出すのは、昨日の風で離れ離れになってしまった仲間達の顔だ。

こんな世界でも、真面目に私達の事を引っ張ってくれた和……。
思ってたよりも優しくて強くて甘えん坊だった憂ちゃん……。
無邪気さと明るい笑顔で私達に元気を分けてくれた純ちゃん……。
大切なバンドのメンバーだった。
掛け替えのない仲間達だった。
三人の事を思い出すと、胸が張り裂けて引き裂かれそうな気持ちになる。
泣き出してしまいそうになってくる。
大声で泣き叫びたい。

でも、同時にまた頭の中で反響が始まる。
絶対に私を逃がさないって言わんばかりに、響き続ける。
『見捨てたくせに?』、『仲間の事を切り捨てたくせに?』って、
私を雁字搦めに縛り付けるみたいに……。

反響が続く度に私は私自身の事すらも信じられなくなって来た。
私は……、ムギと一緒で本当に安心してるんだろうか?
いやいや、私が安心してるのは確かだ。
ムギと一緒だと心が落ち着くんだ。
でも、その安心はムギと一緒だから感じられてる安心なのか?
それとも、あの視線を感じなくて済むから安心してるだけなのか?
辛そうな表情で私を見つめる唯の視線を感じずに居られるから、
唯と一緒に居なくて済むから、それで安心出来てるだけなのか?
多分、私を非難なんてしないだろうムギだから、責任逃れでほっとしちゃってるだけなのか?

もう……、分からない……。
自分で自分の事が何も分からなくなってた。
ただ頭の中で反響だけが続く。
そうだ。
私は、
見捨てたんだ。
残された皆を優先して、過去を切り捨てたんだ。
私はそういう人間なんだ……。

ムギの肩に置こうとした手は宙を彷徨って、結局何処に置く事も出来なかった。
どうにかムギと持っているロープだけは離さないように強く強く握ったけど……、
それはムギと一緒に居たいからだったのか、
単に一人ぼっちになりたくないからだったのか……。

それはもう、

分からなかった。




結局、ムギとはそれから一言か二言しか喋る事が出来なかった。
ロープだけ握って、少しだけ懐かしいホテルの中を二人で調べる。
当たり前って言うのも嫌になるけど、ホテルの中には猫の子一匹居なかった。
まあ、その辺は諦めてた事だけど、他の所を調べてちょっとだけ分かった事がある。

分かった事の一つ目は、壁に掛かってたカレンダーが二月だったって事だ。
日本とは時差があるって言ったって、半年近くもの時差があるわけがない。
人が消えた瞬間……と言うより、この世界の時間設定は二月だって事なんだろう。
道理で少しだけ肌寒かったわけだ。
でも、夏服で過ごせないほど肌寒いってわけでもないんだよな。
どういう事なのかは分からないけど、
意外とこの世界の夢を見てる人間が寒いのが苦手ってだけなのかもしれない。
寒いのが苦手、で思い出すのは唯だけど、それだけで決めつけちゃっても仕方が無い。
大体、私だって寒いのは苦手だしな。

分かった事の二つ目は、食べ物が全然腐ってなかったって事だ。
それはつまり、この世界で流れてる時間が現実とは全然違ってるって事だろうな。
少なくとも私達は一ヶ月近くこの閉ざされた世界で過ごしてる。
それでも食べ物が腐ってないって事は、
やっぱりこの世界が私達の中の誰かが見てる夢か何かだって証明になりそうだ。
つい最近、新しい夢として作られた世界なんだろう、多分。
だから、季節もおかしいし、食べ物も新鮮な状態で保たれてる。
それがいい事なのか悪い事なのかは分からないけどさ。

そこでちょっとだけ私は考える。
ひょっとすると……、ロンドンに和達が来れなかったのは、
今まで和達がロンドンに来た事が無かったからかもしれない。
三人がロンドンの事をよく知らないからかもしれない。
勿論、深い確信があったわけじゃない。
単に何となくそう思っただけだったけど、何故かそれは間違ってない気がした。
それ以外に私達と和達の違いが見当たらないしな。
卒業旅行でロンドンに行った側と行ってない側……、私達の差は多分そこだ。

和達は今どうなってるんだろうか……。
もう二度と会えないとしても、せめて無事に元気で居てほしい。
私が考えちゃいけない事だろうし、虫の良過ぎる考えだとも思う。
だけど、せめて祈りたかった。
ライブをする事は出来なかったけど、同じバンドのメンバーだったんだから……。


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最終更新:2012年07月09日 23:31