律「……私もずっと澪が羨ましかったんだよ」
澪「私が?」
律「綺麗な髪に綺麗な瞳……澪は知らなかったかもしれないけど幼稚園から今までずっと澪はみんなの憧れの的だったんだぜ?」
澪「嘘っ」
律「はっは、私達お互いをお互い羨ましがってたんだな」ニコ
澪「みたいだな」ニコ
律「ありがとう、澪。」
澪「私も律に何回も助けられたからな、お互い様だ」
律「澪、生きるぞ!」
澪「当たり前だろ!ライブ…やるんだろ!」
律「おぉ!さ~て憂ちゃんを手伝いに行くか!」
澪「あぁ」
生き抜く、必ず
二人はそう誓いまた歩き出した
共に
律「う~いちゃん」
憂「あっ律さん。もう少しで出来ますからカレーライス」
律「おぉぉカレー!ナイスナーイス!」
澪「はしゃぎすぎだぞ律。私は二人を呼んで来るね」
憂「はい」
憂「ふふ、ご機嫌ですね律さん」
律「そうかな?」
憂「ニコニコしてるじゃないですか♪」
律「え~本当に?自分じゃわからないけどな~」
憂「ふふ。あっお皿並べてもらえますか?」
律「あいよ~」
皿を持ち食堂へ行く律
憂「梓ちゃんを見殺しにしたくせに……」
憂はその後ろ姿を睨み付けていた
澪「二人とももういいのか?」
紬「はい、唯ちゃんが色々手伝ってくれたから」
唯「斎藤さんもお父さんもきっと天国へ行けたはずだよ」
澪「だな。唯、ありがとう。」
唯「うん♪」
紬「じゃあご飯にしましょうか♪」
澪「あぁ」
澪(唯、本当に今じゃ軽音部になくてはならない存在だな。あんだけ悲しんでたむぎが笑顔を見せるなんて)
紬「ご飯を食べたらネットで調べてみましょうか」
澪「そうだな。何かわかるといいんだけど…」
紬「そうね…」
5人で食卓を囲み楽しくご飯時は流れた。
こんな状況下なのに皆前みたいな焦りはなく各々正気を取り戻していた。
色々なことが、仲間が彼女らを強くした。
───────。
澪「どう?」
紬「繋がった…。今この街のことを調べるわ」
後片付けは唯、律、憂に任せて澪と紬はインターネットで調べ物をしていた
調べることは3つ
1.この街が世間でどう言う扱いなのか。置かれている状況
2.このウイルスの感染経路
3.ゾンビの弱点、等々だ
その一つ目がヒットしていた
紬「現在のK市の状況……」
澪「……!」
鳥肌が立った
全身が肌寒さに襲われる
そこにはこう書いてあった。
『S県K市は現在完全封鎖、感染レベルB+。空気感染でも発症する為周りの県100kmに避難勧告、K市の近くに住んでいた物は特別病棟にて検査を行っています。尚、K市市民は……』
澪「全滅…。」
紬「今から30時間後に軍による爆撃が発表…?」
澪「嘘…だろ?全滅って私達が!」
紬「だめよ…澪ちゃん。空気感染するって書いてあるもの…生きてると思われていないわ…」
澪「じゃあこのままここにいれば…」
紬「えぇ…爆撃されて…死ぬわ」
澪「私達が生きてるってことを何とか伝えられれば!」
紬「無駄よ…。もしこのまま封鎖されているところへ助けを求めても感染症として病棟行き…下手すれば一生モルモットよ」
澪「そんな……じゃあどうすれば…」
紬「一つだけ…あるわ。」
S.T.A.R.S
紬「そこに助けを求めれば……」
紬「日本支部に電話してみるわ」
澪「STARS……」
紬は衛生電話の受話器をとる。パソコンに表示されたS.T.A.R.S.の電話番号を打ち込み……
トゥルルルル、トゥルルルル
俺『はい毎度S.T.A.R.S.日本支部』
紬「あ、あの!た、たたすけてぐださい!」
澪「むぎ……?」
紬「私電話とか苦手で…」
澪「もぅ…貸してみ」
紬と電話を代わる澪
俺『いたずら電話とかならやめてくれませんかねぇ?こっちも今暇じゃないもんで』
澪「この電話がどこからかかってるかわかりますか?」
俺『おたくS.T.A.R.S.なめてんの?』
俺『当然全電話逆探知してっから。あい出ました~S県のK市の2の51だろ?これいたずら電話だったら直接俺が文句言いに行くからな!』
澪「そうです。S県K市からかけてます。その意味わかりますよね?」
俺『は?意味もクソも…えっ……んなバカな…』
澪「助けてください!私達このままじゃ軍の爆撃で…」
俺『まさかゾンビが電話してくるわけないしな…2.3質問してもいいか?』
澪「はい」
俺『名前は?』
俺『いいセンスだ』
俺『血液型は?』
澪「0型です」
俺『俺もなんだよね!髪型は?』
澪「えぇっ……えっと……黒髪のロングです」
俺『待ってろ今すぐ助けに行く。くまちゃ~ん車回してください』
澪「本当ですか?!」
俺『冗談はさておき助けに行くのは本当だ。君達はバイオハザード発生から8時間も経つのに感染してない恐らく唯一の人達だからな。装備や人員が揃い次第そちらへ向かう。』
澪「ありがとうございます!」
俺『澪ちゃんっていったかな?必ず迎えに行く、それまで絶対生き残れよ』
澪「はい!」
俺『澪、大好(ry』
ガチャ
紬「どうだった?」
澪「助けてくれるって!」
俺「切られちゃった……」
クリス「どこからだ?」
俺「S県K市…これで行く理由がまた一つ増えましたね」
クリス「あぁ。特殊装備Aで5人招集しろ。人選は任せる」
俺「わかりました。とりあえずジルたんと…」
クリス「シェバ!」
シェバ「ラージャー」
クリス「カモン!」
シェバ「ラージャ(ry」
クリス「シェバ!」
シェバ「ラー(ry」
クリス「ギャルメイキンッ…」
シェバ「ベリーベリーファイン!」
俺「なにやってんすかあんたら」
澪「と言うのが現状だ。私達はこれからS.T.A.R.S.が来るまでの24時間、生き延びなきゃならない」
唯「はいは~い!そのすたぁず?ってなにー?」
律「さっき澪が説明してたろ?こう言う対バイオ兵器何かを対処するエキスパートさ」
唯「なんか凄そうだね~!」
紬「そこで皆さんに渡すものがあります。ついてきてください。」
言われた通り紬についていく一同。エントランス階段を下に降りその突き当たりの部屋で止まる
ピッピッピ、
「声紋と網膜を照合します」
紬「今すぐ扉を開けろ」
ピュン
Ψ
「照合認定」ガチャ
律「これは…」
紬「そう、武器庫よ」
そこにはずらっと様々な拳銃が並んでいた。
澪「確かに頼りにはなるけど…私達に扱えるのか?」
律「ハワイで親父に習ってなきゃ打てなかったろうな……」
澪「バーロー設定やめい!」
唯「うわぁ~拳銃とか初めてみたよ~意外に重たいね……」
紬「唯ちゃんと憂ちゃん、それに澪ちゃんはこれかな。ベレッタM92かな」
唯「これは軽めだね」
憂「拳銃か…まさか扱う日が来るなんて思ってもみなかった…」
紬「腕っぷしの強いりっちゃんにはこれ!」
紬「コルトM19よ!」
律「なんか凄そうだな…」
紬「是非これを使ってくれって」
律「誰が…?」
紬「さあ」
律「まあいいか。」
澪「むぎ、私も特別威力高いのを貸してくれないか?」
紬「あるにはあるけど…大丈夫?打った瞬間肩が外れちゃうかもよ?」
澪「大丈夫、練習すれば」
紬「澪ちゃんがそこまで言うなら…。デザートイーグルかしらね!」
唯「美味しそう……」
憂「お姉ちゃん?」
紬「ただ気をつけてね…大の大人でもその反動で仰け反るくらいの反動だから」
澪「うん…」
紬「射撃場は奥にあるわ。とりあえずみんなで練習しましょう」
────────。
みなヘッドセットをつけ銃を構える
唯「えいっ……」
パァン!
唯「うわぁっ」
ぺたん
憂「お姉ちゃん大丈夫?」
尻餅をついた唯を心配して憂が直ぐ様駆け寄る
唯「ちょっとびっくりしただけだよぉ大丈夫大丈夫」
憂「お姉ちゃん…」
律「……何でだろう、凄いしっくりくるな」
パァン!パァン!パァン!
澪「(律は本当何やらせても上手いな…よ~し私も…)」
パァン!
澪「えっ……」
打った瞬間腕がはねあがる。
しっかり構えていた筈なのに、むぎから色々レクチャーも受け何回もフォームを確認して撃った
それでも体が耐えきれず反動で腕が、肩が千切れそうに痛い……
澪はそのまま勢いよく尻餅をつき放心する
幸い肩がはずれなかっただけマシと言えよう
律「大丈夫か?澪」
すっと手を差し出す
澪「ありがとう。…あんなに反動があるなんて…」
律「澪、ちょっと構えてみ」
澪「うん」
澪の構えをじっくり見る律
律「脇はしめた方が安定するよ。後腕はぴんと伸ばすより肘辺りで少し曲げておいた方がいい。ワンクッションおけるしリコイルにも対応しやすい」
澪「な、なるほど」
律「勢いを受けるんじゃなく流す感じで撃つんだ。私達の銃は反動が強いからフルオープン射撃やバーストショットは難しい。どうしてもタップショットになるんだ」
澪「バースト???」
律「よ~しこれで撃ってみ。撃った瞬間その反動に逆らわずに身を任せる感じで」
澪「う、うん」
ズゴッパァン!!
身を任せる…
くいっ…
撃った反動で腕がはねあがる、が肘を曲げて勢いを殺す
あまり踏ん張らず後ろへ歩くように下がる…!
律「……どう?」
澪「腕……痛くない!凄いぞ律!」
律「澪の筋がいいんだよきっと。後は狙えるように練習だ!」
澪「うん!でもなんでそんな詳しいんだ?」
律「ハワイで親父に……」
澪「またバーローかwww 」
律「弟といっぱい射撃ゲームしてたからかなぁ?タイムクライシスとかさ!」
澪「な、なるほど」
紬「(いえ…ゲームなんかじゃあそこまで上手く扱えないわ…りっちゃん…まさか…)」
唯「うい~疲れた~」
憂「お姉ちゃんもうちょっと頑張ろう」
唯「う~ん~」
────────。
最終更新:2010年02月01日 22:52