DJ.T(以下T)「さて、ラジオの前のみんなは首を長くして待ってるんやろね?」
T「では今日のゲストの登場です。」
T「放課後ティータイムのリーダー田井中りーつ!!通称りっちゃん!!」
パチパチ
律「こんにちわ~」
T「こんにちわ、いやぁ、久しぶりやねぇ~、昨日別の局であって以来やから20時間ぶり?」
律「そうですねぇ~その後、飲みに行って朝まで一緒で、トイレ行ってる間にTさんが居なくなってからだから実際は30分ぶり」
律「って、全然久しぶり違うやん!!」
T「乗りツッコミも上手くなったやん(笑)」
律「そりゃあ、Tさんに鍛えられましたからね」
T[それはそうと、律と初めてあってからもう5年?6年?」
律「うーん、ウチらが大学3年の時だったから5年ですね。」
T「すっかり垢抜けたね、律以外は!!」
律「そうそう、ウチだけ未だに男日照り!!」
律「って、なんでやねん!!」
T「ははは(爆笑)」
T「今のは上手い!!」
T「でも、そんなこと言ってええん?」
律「まぁ、もうアイドル扱いされる年齢でもないから、これからは大人の女性をアピールしないとね」
T[ここは笑ってええん?」
律「真面目ですよ。」
T「律ちゃん以外はわかるけど、律ちゃんが言うとネタにしか聞こえんわ(笑い)」
T「まぁ、冗談はさておき」
T「今日は、今までのHTTを濃ゆく振り返りながら、2年ぶりの新作の話を聞かせてもらいます。」
律「よろしくね」
T「僕が初めて放課後ティータイムを聴いたのは、この番組の "Newbie, But We'll be"やったね?」
律「そうですね。デモCDを送ったら採用されて、オンエアされて…結果、今に至るって感じかな?」
T[いやぁ、デモを聴いた時の衝撃は今でも覚えてるわ!!」
律「ありがとうございます。」
T「女の子、女の子してるのに媚びた感じがなく、『だめもとで告白しちゃえ』って周りが励ましてるって感じが微笑ましくてね」
T「あのコーナーでかける曲は大抵反響があるんやけど、もうレベルが違うというか…ホンマにすごかったよ」
律「だそうですね。ウチらはラジオから流れただけで舞い上がってましたね。」
律「澪なんか、『明日から街を歩けない』とか言い出すし」
T「澪ちゃんらしいね。だいたいビジュアルは一切でてないのに」
律「そうなんですよ。ウチらはFacebook も Twitter も使わなかったというか使いたくなかったから、ライブ以外ではウチらには触れられなかったんですよ」
T「それは作戦やったん?」
律「単に澪が恥ずかしがっただけ!!」
T「ははっ、でもそれが良かったんちゃうかな?『放課後ティータイム』って何者って感じがヒシヒシと伝わったわ」
T「『花×花』以来の反響やったね。」
律「でも、ウチらは変わらなかったんですよ。大学のサークルでは話題になったけど「恩那組」が同期だったから…」
T「それはそれで凄いやん。後々メジャーで活躍するバンドが同じ時期に同じ場所に居る事ってありえへんよ」
律「それからの恩那組の進化はすごかったですよ。『負けられない』って感じでテクニックをどんどん磨いていって」
律「ウチらと違って『研鑽』という言葉を実践してたなぁ~」
T「放課後ティータイム…面倒やからHTTって呼ぶけど、HTTは研鑽せんかったん?」
律「うーん。他人からみたら研鑽かも知れないけど…楽しく演奏することが第一で、その演奏を良くしようってのがウチらの姿勢だったな」
T[それを研鑽って言うんとちゃうのん?」
律「でも、つらいとか苦しいとかって思ったことはなかったし、『どこまでいけるのか?』ってメチャクチャ楽しかったから」
律「恩那組と比べたら、恩那組に失礼だよ」
T「なるほど」
T[俺からみたら、謙遜としか思えないけどなぁ~」
T「Newbie イベントに初めて出た時のこと覚えてる?」
律「あの時のことは…舞い上がっててなんにも覚えてないや(笑)」
T「俺はリハも本番も観たけど、リハは無難にまとめたのに、本番はマケマケ一杯まで頑張ったやん」
律「うーん…覚えてません。」
T「それくらい一生懸命やったっちゅーことちゃうかな?」
T[あのイベントで一番盛り上がったんはHTTやったもん」
律「ありがとうございます。今更ですが…(苦笑)」
T「でも、メジャーデビューはせずにインディーズデビューやったよね?」
律「メジャーからもオファーはあったけど、学業もあるし第一そこまで才能に自信がなかったから…まずはインディーズでって感じかな」
T「そのインディーズでのリリースがオリコンチャートのトップ40に入ったよね?」
T「メジャーデビューも時間の問題やったやん」
律「そうですね。4回生の夏にはメジャー契約が決まって、就職先が決まってなかったウチと唯は大喜びで」
律「就職先が内定していた澪も腹を決めて、内定を辞退したし」
T「でも、ムギちゃんは大変だったんでしょ?」
律「そうなんですよ。もともと学生のうちは自由にしても良いって話だったけど、将来が決まってたからね」
律「なにしろ琴吹コンツェルンの宗家の一人娘だよ!!」
律「ウチらには想像できないしがらみがあったんだけど」
T「でも、HTTを選んだ!!」
律「そう!!もしムギが抜けるんだったらメジャーデビューもあきらめるつもりだったんだけど、親父さんがね」
ムギ父「紬は大事な一人娘だけど、家を継がせるなら婿養子をもらうことになる。でもそこまでして宗家にこだわる気はさらさらないから、紬には好きな事をやらせてやってくれ。」
律「って、ことでムギは晴れて籠の鳥から、自由にはばたく鳥になったってこと」
T「さらって言ったけど、琴吹コンツェルンの経営に関わる事やんか!!」
律「でも、結果オーライ!!創業家は創業家でなんとかするってことでいいんじゃないかな?」
T「名門家には名門家の苦しみがあるもんなんやね?」
T「僕も、親父の仕事を継ぐつもりやったけど、今はこうやってしゃべりの世界におるからね。」
律「Tさんは男な分、大変だったでしょ?」
T「うーん…ムギちゃんほどの名家じゃないから、たいしたことなかったよ」
T[って、僕のことはさておき、満を持してのメジャーデビュー」
T「僕としては当然やったし、リスナーからも『待ってました』の反応が凄かったよ。」
律「それは光栄です。」
T「『光栄です』って言葉がでるとは思わんかったわ(笑)」
T「なんか緊張してる?」
律「いやいや、大人としての受け答えも大事かなとおもって…」
T「はは(笑)」
T「ともあれチャートアクションはトップ100から、トップ40、そしてトップ10」
T「大成功やん」
律「ウチらもびっくりでした。」
T「最終的にはゴールドディスクになるし」
律「想像すらしてませんでした。」
T「大学卒業と同時にツアーも初めて大成功やったね」
律「実はウチと唯は卒業が危なかったけど、『卒業できなくてもツアーを優先しよう』って決めてたんだ」
T「この時は梓は正式メンバーじゃなかったよね?」
律「梓はまだ大学生だったしね。プロのはしくれになって初めて梓を誘ったんだ。」
T「そして2ndアルバムのリリース」
律「これは梓の大学卒業&新加入に合わせようってことでリリースしたんだ。」
T「チャートアクションはいきなりトップ10入り!!」
T[しかもそれから4週間連続でトップ20入りなんて、最近のチャートアクションでは珍しい大ヒットで最終的にはダブルプラティナ!!」
律「ここまで売れるとは…というか、50万人もの人が買ってくれるなんて想像もつきませんでした。」
T「ルックスもキュート、しかも楽曲も良い!!売れない理由なんてないやんか!!」
律「ルックスにはウチも入ってるよね?(笑)」
T「もちろん!!足が綺麗って事で(笑)、下半身だけならHTT No.1 やで!!(笑)」
律「そうそう!!女は下半身で決まる!!」
律「って、おい!!」
T「おっ、切れがいいやん」
T「でも、HTTは本当に見た目も良いよね?なんかおっさん丸出しやけど」
T「梓が入ってからは、長身のベーシスト、小柄なギタリスト、元気いっぱいなボーカル、パワフルなドラム、エレガントなキーボード」
T「プリンセスプリンセスの再来っておもったくらいやで」
律「あっ、知ってます。大学の時にサマソニで観た観た。」
律「たしかプリンセスプリンセス=>Perfume=>ジャミロ・クワイ=>リアーナって
リストだったかな?」
T「よう、そんなん覚えてるねぇ、感心するわ。」
律「ムギがジャミロ・クワイを梓と澪がリアーナを唯がPerfume 観たいっていったから、そこに居たんだけど」
律「もう感動しまくり!!ウチらが産れる前の曲をウチらの親くらいの人が一緒に歌って、踊って、叫んで…」
律「あれが、デモCDを作るきっかけになったと言っても良いくらい。」
律「だって、自分が若い時に体験した音楽に触れれば、いつだって若返られるんだよ!!」
律「高校の部活以来の衝撃だったなぁ~」
T「でもHTTは見た目だけではなく、音楽性もプリプリに負けないくらいのバンドだよね?」
律「うーん…それはどうだろう」
律「2枚目のアルバムまでは『女の子の後押し』って感じの曲ばかりだったけどね。」
T「それはどういうこと?」
律「だってウチらはもう大学をでたような大人だし、いつまでもキャピキャピしてられないじゃん」
律「実のところ、2作目までは『それまでのストック』をリリースした感があるんだ」
律「なんとなく、『今の自分たちの歌じゃないかな?』って感じてたけど、メジャー時の契約とかあったし」
律「売れる事が最優先だったから、仕方ないところがあったし」
T「それは、どのバンドも同じやで。そやけど十分それに応えてきたやんか」
律「うん。でも、それがムギのストレスになってたんだ」
T「ムギちゃんのストレス?」
律「ムギってさ、とんでもないメロディメーカーなんだよ」
T「それは周知の事実!!」
律「でもさぁ、2作目の後に」
以下、回想
紬「どうしよう…私はもう曲が作れない」
一同「えっ?」
澪「ムギ?どういうことだ?」
紬「普通の曲しか作れないの…」
紬「澪ちゃんや唯ちゃんの想いが詰まった詩にも普通の曲しかつけられないの…」
紬「澪ちゃんにも唯ちゃんにも申し訳ないの…だからもう曲が作れない…」
律「なに言ってるんだよ!!」
唯「そうだよ!!ムギちゃんがいるから私も澪ちゃんも詩が書けるんじゃない」
紬「だって…」
梓「そうですよ。ムギ先輩を信じているから私たちは自信を持てるんです!!」
回想終わり
T[天才ゆえの悩みやね」
律「そうそう!!」
律「それで3作目は皆で曲を作ろうってことにして、ムギには自信作と思う曲だけ提供してくれって言ったんだ」
律「そもそもムギはキーボーディストとしてHTTの演奏をも引っ張ってるんだし」
T[って、ことは?」
律「そうなんだよ。知らないうちにムギに頼りっぱなしだったんだよ」
律「だから3作目は『脱ムギ』ってことを1つの課題にしたんだ」
T「なるほど、で、3作目が」
律「ああなったんだ」
律「ウチだけでなく、全員が作詞・作曲にクレジットされてるよ」
T「でも、律ちゃんの曲が4曲もあるやん」
律「うん、まぁ…」
T[特に名曲 "Lit Lit Lit" て、ファンが望んでいた作詞:秋山澪/作曲:田井中律」
律「まぁね。でもこの曲は大サビの部分が全然できなくって、大サビを抜こうかって澪とも話してたんだけど」
T[えっ?あの大サビがあるからこその名曲やん」
律「でしょ?なんであの大サビができたと思う?」
T「さぁ…」
最終更新:2012年07月18日 07:30