梓「・・・純、ちょっとぽっぺつねってくれない?」
純「う、うん」ツネッ
梓「痛い・・・」
憂「わぁ・・・」
梓「な、なんでもういるの!?ってかなんで制服!?」
純「梓、どうどう」
梓「なんで・・・」グスッ
憂「梓ちゃん?」
梓「・・・あれ、なんでだろう」ポロポロ
純「え、強くつねりすぎた?」
梓「そうじゃないけど・・・」
梓「なんか、すごく安心して・・・」
憂「」ナデナデ
純「一回教室に戻って落ち着いてからくる?」
梓「・・・ううん、行こう」グシグシ
純「・・・部長がそういうならしかたないね」
憂「うん」
律「なんか物音が・・・」ガチャ
梓憂純「あっ」
律「・・・えーっと」
梓「」グシグシ
律「失礼しましたー」カチャ
唯「律りっちゃんどったのー?」
律「あー、いやー・・・」
バタン
梓「なんでもういるんですかー!?」
憂「あ、梓ちゃん!」
梓「しかもなんで制服でもうお茶飲んでるんですかー!!?」
純「梓が暴走したー!」
澪「と、とりあえず落ち着け」
紬「・・・あずにゃん、泣いてたの?」
唯「えっ?」
梓「な、泣いてなんかないです!」
ダキッ
梓「あ・・・」
紬「・・・びっくりさせてごめんね」ギュッ
梓「・・・」グスッ
梓「・・・先輩達が、帰ってきた気がして。あの頃に、戻った気がして・・・」
紬「うん・・・」ナデナデ
澪「・・・ごめんな。まさか泣くとは思わなかったんだ」
梓「いえ・・・」
紬「私も制服を着てここでお茶できて、本当に高校生に戻ったみたいだった」
紬「あずにゃんも私と同じ気持ちになってくれたならうれしい」ギュッ
梓「・・・」
梓「・・・すみません。もう大丈夫です」
紬「ふふっ。席について、今お茶淹れてあげるから」ナデナデ
梓「・・・はい」
唯「あずにゃん久しぶりー」
律「梓は泣き虫だなー」
梓「」キッ
澪「」ゴツン
律「いたっ!冗談だって・・・」
和「久しぶりね、梓ちゃん」
梓「あ、はい」
紬「はい、どうぞ」コトッ
梓「ありがとうございます」
純「わぁ、いいにおい」
律「よーし、梓達来たからそのバスケットをー」
唯「えー?さわちゃんまだ来てないよー」
紬「先生来るまで待とう」
梓「あ、まだ開けてなかったんですね」
唯「純ちゃーん、これ憂と作ったんだよ。食べて食べてー」
純「・・・おぉ、おいしいです!」
唯「よかったぁ」
澪「先生は遅くなるとか言ってなかった?」
憂「特にそういう話は聞いてないですけど・・・」
バターン
さわ子「待たせたわね!」
和「先生、扉が壊れます」
さわ子「細かい事は気にしないの。私にもお茶ちょうだーい」
紬「はーい」
律「・・・おい、なんでさわちゃんあんなにテンション高いんだよ?」
梓「さ、さぁ・・・」
さわ子「あらー、おいしそうなクッキーね」
憂「どうぞ食べてください」
紬「どうぞ」コトッ
さわ子「ありがとう」
さわ子「・・・あぁ、仕事の疲れが抜けていくわぁ」ポワワ
紬「さわ子先生も来たし開けようか」
梓「ですね」
律「おっ、いよいよか」
唯「なにかなー?楽しみだねー」
憂「うん!」
紬梓「えいっ!」
純「おぉ!ワッフルとたい焼きだ!」
さわ子「あら、また食べたいと思ってたのよねー」
梓「今日はこれだけじゃないよ。ムギちゃんとジャムも作ってきました!」ゴトッ
和「ジャム?本格的ね」
紬「憂ちゃんに教えてもらったの」
唯「え、そうなの!?」
憂「お、教えるって言っても簡単にしか教えてないですよ」
梓「ううん、憂のおかげだよ。ありがとう」
唯「あずにゃん達だけずるい!今度は私とも作るよ!」
憂「うん。今度作ろうね」
律「どれ、いただきー」
梓「ジャムはイチゴとマーマレードあるので好きなのつけてください」
唯「私イチゴ!」
澪「ジャム作るのって結構大変じゃないのか?」
紬「ううん。結構簡単で楽しかったわ」
和「へぇ、私も今度教えてもらおうかしら」
純「私はマーマレードにしようかな」
律「よーし、せっかく全員揃った事だし乾杯しなおそうぜ!」
唯「お、いいねー。やろーやろー」
律「それじゃあ部長の梓が合図な」
梓「へっ?」
律「当然だろ。ここの部長なんだからさっ」
澪「また無茶振りを・・・」
紬「あずにゃんがんばって!」
純「いよっ、部長ー!」
梓「・・・うー」スクッ
梓「・・・えっと、今日はこんな素敵なお茶会を開いてくれてありがとうございます」
梓「またこんなふうに皆さんとお茶ができて夢みたいです」
梓「では、乾杯」
みんな「かんぱーい」カチン
律「ちょっと堅苦しいがまぁいいだろう」
澪「何様だ」
紬「ふふふっ、かっこよかったわよ」ナデナデ
梓「」///
唯「わー、ジャムおいしい!」モグモグ
純「うん!おいしい!」モグモグ
和「本当にはじめて作ったの?」
さわ子「先生になってよかった・・・」
純「今度はイチゴつけてみよう」
唯「私もマーマレードつける!」
憂「はい、お姉ちゃん」
澪「今日は特別、今日は特別・・・」
律「そうだぞ。食わなきゃ損だぞー」
紬「お茶のおかわりもどうぞ」
和「ありがとう」
梓「・・・先輩達は全然変わらないですね」
唯「そうだよー。私達はずっと私達のままだもん」
紬「うん。十年後も、五十年後もみんなでお茶しようね」
梓「・・・はい!」
唯「五十年後もかぁ、とりあえずさわちゃん先生が危ないね!」
シーン
さわ子「五十年後でもまだまだ現役よ!」グニー
唯「いふぁふぁふぁふぁ」
憂「お姉ちゃん・・・」
律「唯・・・」
和「唯が悪いわ」モグモグ
梓「た、たい焼きもあるんです!食べてください!」
律「おう。いただくぜ」
唯「あうー・・・」ヒリヒリ
憂「お姉ちゃん・・・」ナデナデ
純「おー。たい焼きもおいしい!」
澪「クリームだ」
律「たい焼きはやっぱあんこだよなー」モグモグ
純「先輩達いるとやっぱ賑やかだね」
梓「うん!」
憂「ねぇ、そろそろ」
梓「・・・そうだね」
梓「純、そろそろやろう」
純「え、もう?」モグモグ
梓「十分食べたでしょ。これ以上遅くなってもあれだし」
律「おっ、演奏してくれるのか?」
唯「聞きたーい!」
憂「特訓の成果を見せようね!」
梓「う、うん!」
紬「がんばってね!あずにゃん!」
梓「はい!」
純「あー、緊張してきた」
さわ子「後輩の演奏を聞けるなんて、みんな幸せ者ね」
唯「えへー」テレテレ
律「先輩として厳しく審査しないとな!」
紬「」ワクワク
憂「いつでもいいよ」
梓「・・・コホン、じゃあいきます。1、2、3、4」
唯「わあぁ・・・」キラキラ
律「・・・うむ。サボってはいないようだな」
澪「私達もちゃんと練習しないとそのうち抜かれちゃうな」
紬「うん。ちゃんと特訓の成果出てる」
和「へぇ・・・」
さわ子「ふふっ」
ジャーン
梓「・・・ふぅ」
紬「」パチパチパチ
梓「どう、でした?」
律「それは梓達が一番わかってるだろ」ニヤニヤ
澪「あぁ、すごくよかった」
唯「よかったよー!」
憂「えへへ」///
純「ふぃ」
澪「純ちゃんもベース上手になったね」
純「え、本当ですか!?」
和「お疲れ様。すごくいい曲だったわ」
唯「さぁ座って!今度は私が淹れたげる!」
紬「歌すっごく上手になってたわ」ナデナデ
梓「ムギちゃんのおがげです」///
さわ子「私は・・・」ショボ
梓「も、もちろんさわ子先生のおかげでもあります!」アセアセ
澪「このサビの部分をー」
純「ふむふむ」
律「(ずっとまじめな澪ならいいのに・・・)」
唯「おまたせー」カチャ
憂「おいしいよ、お姉ちゃん」
唯「ほんと!?えへへー」
律「和、ジャムとってー」
和「ちょっとつけすぎじゃない?」
律「だってうまいんだもーん」ペタペタ
紬「いっぱい食べてね」
純「幸せー」
澪「おい律、そろそろ話さなくていいのか?」
律「ん~?・・・はっ、忘れてた!?」
唯「なになにー?」
律「よし、これより会議を始める!」
純「なんのです?」
律「議題はズバリ、今年の合宿はどこにするかだー!」
憂「合宿!」
純「おぉ!」
和「今年もやるのね」
澪「毎年恒例だからな」
唯「和ちゃんも一緒に行こうよー」
和「考えておくわ」
律「どこにするかって言っても海か山なんだけどな」
紬「海にするなら一番大きい別荘を予約します!」
唯「私は海がいい!」
梓「私も海がいいです!」
純「これは議論する必要あるんですかね?」
律「だよねー」
澪「まぁ、私達が勝手に決めるよりいいだろ」
さわ子「山も楽しいのに・・・」
和「山って、どんなことするんですか?」
さわ子「そうねぇ。川で魚釣り、飯ごうでカレー、最後にみんなでキャンプファイヤー!」
憂「わぁ」
唯「山もいいかも・・・」キラキラ
さわ子「なにより空気がきれいだしね。森林浴もいいものよ」
律「よーし、じゃあ多数決な」
律「山がいい人ー!」
・・・シーン
律「さわちゃんは山じゃないんかい!」
さわ子「やっぱり一番大きい別荘に行ってみたいなーと。てへっ」
律「というわけで海に決定だな。ムギ、任せたぜ!」
紬「わかりましたー!」
純「合宿かぁ。楽しみだねー」
憂「うん!」
さわ子「あなた達は受験生なんだからあまりハメ外しすぎちゃだめよ」
律「わかってないなー。夏期講習、受験勉強、それらを忘れるための合宿ですよ!」
和「・・・よくそれで合格したわね」
唯「だからみんなも大丈夫だよー」
澪「その根拠のない自信はどこから・・・」
律「よし、無事決まったところでまったりしよう・・・」ズズッ
澪「合宿の内容とかは決めないのか?」
唯「海といえば海水浴だよねー」
紬「花火も!」
律「肝試しもだな!」
純「楽しそう!」
梓「練習も忘れないでくださいね・・・」
憂「楽しみだなぁ」
和「そうね」
・・・
唯「あー、もうこんな時間だねー」
憂「夕焼けきれいだね」
律「今日は久々に楽しんだな」
澪「だな」
紬「またここでお茶飲もうね」
梓「はい!」
純「毎日でもいいですよー」
さわ子「私もー」
梓「毎日やってたら練習できません!」
和「卒業生が頻繁に出入りするのもあまりよくないしね」
唯「でも月一くらいでやりたいよねー」
紬「うんうん!」
さわ子「まぁほどほどにね」
律「何事も適度が一番だな。な、澪」
澪「たまには過度になっても問題ないと思う」
律「お前はいつも過度だから問題なんだよ」
唯「なんの話ー?」
律「なんでもないよー」
紬「ふふっ。作りすぎたと思ったのにきれいに片付いちゃったね」
律「食い意地張ってるのがいるからなー」チラッ
唯「なっ!りっちゃんだっていっぱい食べてたじゃーん!」
律「いーや、唯のほうがいっぱい食べてた!」
澪「くだらない争いをするな」
紬「あずにゃん、お片付け手伝ってくれる?」
梓「もちろんです!」
和「私達は机を片付けましょう。唯、手伝ってね」
唯「はいはーい」
憂「私も持つよ!」
律「しゃーない。掃除するか」
澪「ホウキは・・・」ゴソゴソ
純「私も掃き掃除します!」
純「・・・ホウキはもうないからモップでやるかぁ」
律「わぁ、唯の座ってたところ食べカスばっか」サッサッ
澪「お前のところも大概だぞ」
さわ子「自主的に働いてくれて先生はうれしいわ!」
純「先生、座ったままだと掃除の邪魔です」
さわ子「・・・」
最終更新:2012年07月31日 00:42