高校!
梓「おはよう!」
純「おはよう。なに、やけに元気じゃない」
梓「・・・ちょっとね」
梓「(土日もほとんどムギちゃんとベットにいれた)」
梓「(・・・その、ずっとしてたわけじゃないけど)」///
梓「(ずっとベットの上でおしゃべりしたり、たまにキスしたり・・・)」カアァ
憂「あれ、首のところ赤くなってるよ?」
梓「えっ!?き、気のせいだよ!」アセアセ
純「そうだ、先週帰る前に律先輩と話してたじゃん。なんだったの?」
梓「あー・・・」
梓「(どうせ話すんだし、今でもいいか)」
梓「憂もちょっと聞いて」
憂「なに?」
梓「先週の帰り際の話だけど、・・・実は来月二日はムギちゃんの誕生日なんだ」
純「えっ?そうなの!?」
憂「もしかして、誕生日会の打ち合わせしてたの?」
梓「・・・うん」
純「なんでもっと早く言ってくれなかったのさ」
梓「うっ。い、いいでしょ別に!」
憂「お誕生日会かぁ。楽しみだねぇ」
梓「うん。律先輩と相談したんだけど、やっぱりみんなでお祝いしようと思って」
純「わぁ、またお茶が飲めるね!」
梓「場所はまだ決めてないんだけどね」
憂「そっかぁ。それと、お姉ちゃんは知ってるの?」
梓「今日律先輩が話してると思うよ」
憂「そうなんだ。じゃあプレゼント考えないとね」
梓「プレゼント・・・。どうしよう・・・」
純「悩むよねぇ」
梓「・・・ねぇ。出来れば自分で稼いだお金でプレゼント買いたいんだけどさ」
梓「どこかないかな?」
純「アルバイトってこと?でも七月二日なんてもうすぐだし・・・」
憂「気持ちはわかるけど・・・。どうかなぁ・・・」
梓「だよね・・・」
さわ子「はい、HR始めます。席についてー」
梓「あっ。・・・じゃあまた放課後にね」
憂「うん」
放課後!
純「先週の後だと部室が広く感じるねー」
憂「そうだね」
梓「・・・うん」
憂「そうだ、アルバイトの考えてみたんだけど」
梓「なにかあるの!?」
憂「お姉ちゃん達、一年生のときにみんなで交通量調査のアルバイトしてたの思い出して」
純「ほうほう、交通量調査ねぇ」
梓「・・・そういえばムギちゃんもしたって言ってたような」
憂「その場でお金ももらえたみたいだし、どうかな?」
梓「へぇ、それならよさそう!」
純「でも今あるかが問題だよね」
梓「・・・だよね」
純「ちなみにどうやってそのバイトを見つけてきたの?」
憂「確か・・・、コンビニとかに置いてある雑誌とかだったと思うよ」
純「ふむふむ。じゃあ早速取りに行こうよ」
梓「えっ?今から?」
純「善は急げだよ。早くしないともう埋まってるかもしれないでしょ」
純「(ふふふ、これで今日はゆっくりお茶できる)」
・・・
純「ただいまー」
梓「・・・学校に戻ってくる必要ある?」
純「まぁまぁ。ここのほうが落ち着くじゃん」
梓「むぅ・・・」
憂「お茶淹れるね」
梓「私も手伝うよ」
純「コンビニで買ったお菓子~」ガサガサ
純「・・・さて、なにかおもしろいバイトはあるかね?」サクサク
梓「・・・なに一人で先に食べてるの」コトッ
純「いいじゃーん」
憂「交通量調査の募集あった?」
純「まだ見つけてないよー」
梓「早いとこ見つけよう。さわ子先生に見つかったら面倒だしね」パラッ
さわ子「誰が面倒だって~?」ヌッ
梓「ひいぃぃぃ!」ガタッ
さわ子「憂ちゃん、私にもお茶お願ーい」
憂「は、はい!」
さわ子「アルバイトねぇ。そんな余裕あるのかしらー?」チラッ
梓「こ、これはその・・・」
純「今度ムギ先輩の誕生日なんですよ。それでプレゼントを買うために短期のを探してて」
さわ子「なるほどねぇ」
梓「それで一つ心当たりがあるので探してみようと・・・」
憂「どうぞ」コトッ
さわ子「ありがとう」
さわ子「プレゼントを買うためにアルバイト。懐かしいわねぇ」
純「えっ、先生もあったんですか?」
さわ子「そうよ。あれはあなた達と同じ高三の春だった・・・」
純「なんか始まった・・・」
梓「憂、そっちにありそう?」
憂「うーん」ペラッ
純「あっ!」
梓「あった!?」
純「遊園地の着ぐるみのバイトだって!」
梓「・・・まじめに探してよ」
純「梓達やってたし、お似合いだと思ったのに」ブーブー
さわ子「そして稼いだお金でリボンを買って、大きな箱に入って部室で待ったの!」
憂「福引のアシスタントだって」
梓「福引・・・。そんな夢を見たことあるような・・・」
純「スーパーのレジとか多いねぇ」
梓「だねぇ。でも無理だからなぁ」
梓「・・・ん?これって・・・」
憂「どうかした?」
さわ子「何も知らない彼が箱を開けた瞬間!私が飛び出して、どうかもらってください!って!!」
梓憂純「・・・」
純「・・・で、結果は?」
さわ子「・・・」
憂「あはは・・・」
梓「先生・・・」
さわ子「なによ!当時はいい手だと思ったのよ!」
純「・・・梓もやってみたら?」
さわ子「そうよ!梓ちゃんもやりなさい!」
さわ子「リボンで結んで、私がプレゼントです!って!!」
梓「な、なんで私が!?」
純「案外いいかもしれないじゃーん」ニヤニヤ
さわ子「そうよー」ニヤニヤ
憂「」ニコニコ
梓「憂まで!?」
梓「・・・」
梓「・・・でも、私はもうとっくにムギちゃんのものだから」
梓「今更私がプレゼントだって言っても・・・」ゴニョゴニョ
さわ子「・・・」
純憂「・・・」
梓「・・・はっ、なに言ってるんだろう」///
純「・・・梓ってほんと変わったよね」ニヤニヤ
憂「素敵だね」
さわ子「泣きたい・・・」
梓「と、とにかく真面目に探してよ!」カアァ
純「はいはい」
さわ子「もうノロケ話聞きたくないから帰る・・・」トボトボ
憂「先生・・・」
純「あーあ、梓のせいだよー」
梓「なんでそうなるのよ!?」
・・・
純「ん~、なさそうだねぇ」
梓「みたい・・・」
憂「残念だね」
純「他にもよさそうなのはないし」モグモグ
梓「・・・」
憂「明日も別の場所から雑誌もらってこようよ」
ガチャ
純「あ、さわ子先生?」
梓「どうしたんですか?」
さわ子「ちょっとアルバイトに心当たりがあってね」
梓「本当ですか!?」
さわ子「大晦日にライブハウスに行ったの覚えてる?」
さわ子「今週末もそこでライブがあるんだけど人手が足りなくてね」
さわ子「ジョニ・・・友達が困ってたの思い出したのよ」
純「へぇ」
さわ子「梓ちゃんなら行った事あるし、顔見知りだしどうかな?と思って」
梓「ライブハウスでですか」
さわ子「そう。・・・まぁ、やっぱり夜遅くなっちゃうし。結構体力使うと思うし」
さわ子「それでもやるって言うなら紹介してあげるわ」
純「なるほど。ライブだから夜遅くになっちゃうのか」
梓「・・・やります!」
憂「梓ちゃん」
梓「ぜひ紹介してください!」
さわ子「・・・ふふっ、言うと思ったわ」
さわ子「任せて!すぐに連絡してあげるから!」
さわ子「じゃあちょっと電話してくるわね」バタン
梓「・・・これでムギちゃんのプレゼント代が」グッ
純「仕事内容とかお給料とか聞かなくていいの?」
梓「・・・あ」
憂「だ、大丈夫だよ。さわ子先生とお友達なんだし」
梓「勢いで言っちゃったけど早まったかな・・・」
さわ子「お待たせー。アルバイト大丈夫だってー」バタン
梓「あの、お給料とか詳しい内容は・・・」
さわ子「あぁ、大丈夫。悪いようにはしないわ」ニヤリ
梓「(すっごく不安・・・)」
純「先生はそのライブに参加するんですか?」
さわ子「もちろん行くわよ!なんなら送り迎えもしてあげる」
梓「あ、それは助かります」
憂「がんばって、梓ちゃん!」
さわ子「場所は送るからいいとして、時間は・・・」
梓「はい!」メモメモ
純「梓がアルバイトかー」ズズッ
憂「なんか私もやってみたくなっちゃった」
純「憂がアルバイトか。すぐに正社員に誘われそうだね・・・」
さわ子「まぁ大体はそんなところね」
梓「終わるのは本当に遅いんですね」
さわ子「片付けやって掃除やってだからねぇ」
梓「・・・というかそんな時間のアルバイトを先生が斡旋していいんですか?」
さわ子「まぁまぁ、お互い細かい事は気にしないの」
さわ子「だからムギちゃんにはなんとか説明しておいてね」
梓「・・・それですよね」
梓「うーん、憂の家にお泊り・・・。それじゃムギちゃんも来るって言うだろうし」
梓「・・・どうしよう」
梓「そもそもこれだけ遅くなるとムギちゃんもどこかに泊まってもらって・・・」
純「なるほど。梓は別の家に泊まるって言ってアルバイトに行くわけね」
憂「私の家は大丈夫だよ」
梓「でもなんか気が引けるな・・・」
純「なに、ムギ先輩一人で泊まりに行かせるのは不安?」
さわ子「妬けるわねー、このー」
梓「そうじゃなくて!」
さわ子「まぁ考えておいて。なんなら私の部屋に泊まってもいいし」
梓「それは遠慮します」
さわ子「どうしてよ、もう!」
梓「律先輩達に頼んでみよう」
純「それが一番安全だね」
梓「憂、ムギちゃんだけお泊りお願いするかも」
憂「うん、わかった」
純「梓のバイト姿見に行きたいけど・・・残念だ・・・」
さわ子「私がバッチリ撮っておいてあげるわ!」
梓「そんなの撮らなくていいです!」
憂「私もお姉ちゃんの誕生日に備えてアルバイトしてみようかな・・・」
さわ子「じゃあ決まったということで今日はもう帰りましょう」
梓「ですね。先生、ありがとうございます」
さわ子「いいのよ」
純「んー、今日も疲れたー」
梓「明日はちゃんと練習するからね」
純「えっ・・・」
憂「ふふっ、がんばろうね」
梓「食器片付けよう」
憂「うん!」
・・・
梓「じゃーねー」
憂「ばいばーい」
梓「ふぅ・・・」テクテク
梓「・・・初アルバイト、がんばるぞ!」バッ
梓「よし、帰ろう。そして律先輩に相談だ」
・・・
梓「ただいまー」ガチャ
梓「・・・まだ帰ってきてないか」
梓「ムギちゃんが帰ってきてないなら、まだ大学かな?」
梓「なら律先輩も一緒の可能性が高いから相談できないか」
梓「・・・ご飯の準備しよう。相談はそのあとだね!」
・・・
紬「ただいまぁ」ガチャ
パタパタパタ
梓「おかえりなさい!」
紬「ふふふっ。ただいまー」ダキッ
梓「ご飯出来てますよ。一緒に食べましょう」
・・・
紬梓「ごちそうさま」
紬「ふふっ。今日もとってもおいしかった」
梓「それはよかったです」
紬「あずにゃんこの後は?」
梓「・・・またちょっとお部屋で勉強しようかなと」
紬「そう・・・」
梓「す、すぐ終わります!そしたら一緒にお風呂に行きましょう!」
紬「・・・うん」
梓「(・・・ムギちゃんごめんなさい)」
梓「(でも、あと少しだけ私のわがままを聞いてください・・・)」
梓「・・・すぐに終わらせてきます」
紬「うん。がんばってね」
パタン
紬「・・・あずにゃん」
紬「やっぱり高校でお茶会した後から変・・・」
紬「いつもは一緒にお勉強してたのに・・・」
紬「・・・だめ、あずにゃんを信じるんだもの」グッ
梓「早く電話しよう!」ピッピッ
梓「・・・あ、律先輩ですか?」
律『おう、こんばんわ』
梓「こんばんわです。早速ムギちゃんの件ですが」
律『はいよ。なにか進展あったのか?』
梓「はい。とりあえずアルバイト先が決まりました」
律『おぉ!早いなぁ』
梓「さわ子先生の紹介で」
律『へぇ、さわちゃんやるじゃん』
梓「・・・で、詳細なんですけど」
最終更新:2012年07月31日 00:44