※注意 このSSはグロテスクな表現、暴力的なシーンがあります

18歳未満はひっそりとご覧ください

心臓に持病などがある方はこっそりとご覧ください。

このSSはけいおん! バイオハザード のキャラクターを著しく損ねる可能性があります。
許せない!と言う方は見ない方が良いかもしれません。



それでは心の準備が出来ましたらお読みください

バイオ…ハザード……


S県K市で起きたバイオハザード…。推定死亡者数は20万人にも上った。
政府の発表では生存者は0。
ウイルスの拡張を防ぐ為に200X年7月23日午前9時、自衛隊の航空爆撃によりその物語は幕を閉じたと思われていた……。

何故その様なことが起きたのか、それすら何もわからぬまま事件は隠蔽されていく……。

だが、実際には生還をした者達がいた。
桜高軽音部
平沢唯秋山澪、田井中率、琴吹紬、中野梓
レオン・S・ケネディ
クレア・レッドフィールド
エイダ・ウォン
S.T.A.R.S.アルファチームの協力により脱出に成功していた。
だが……彼女達の戦いは終わっていなかった……



序章

もう戻れないところまで来ていた。それは皆わかっていたことだった。
普通に暮らすには余りにも大きすぎる溝があり、みんな枷をつけての生活を余儀なくされる。
そう、そうなったのも…

全ては二年前に遡る──────。


私達6人は何とかK市を抜け出しそこから遠く離れた街で宿を取っていた。

レオン「何とか一息つけるな…。」
ガクッと疲れた体をベッドに座り込ませる。

律「ここ数日車で走りっぱなしだったからなぁ~」

律はここへ来る前隣街のT氏の服屋で足まであるような灰色のロングコートを借り(盗む)、今はそれを自慢げにコートかけている。

エイダ「とりあえずニュースを見ましょう。あの街の様子が気になるわ」

クレア「私はこの二人をを病院へ連れていくわ。さすがに応急措置じゃ限界があるし…」

梓「すみません…」




レオン「クレア、律も連れて行ってくれ。こいつは見た目は元気そうだが一番損傷は酷いはずだからな」

律「え~私は別にいいよぉ~ほらこの通り!」

律はそう言いながらベッドの上で飛んだり跳ねたりした

クレア「……どうする?」

レオン「…連れて行ってくれ」

クレア「了解」

律「ぶー!」

クレアは三人を連れ部屋を出ていく

バタン

レオン「さて、二人きりになったことだし…話してもらおうか、色々な」

エイダ「さあ…何のことかしら」

レオン「とぼけるなよエイダ。Gウイルス…後は君の組織について───」


医者「こりゃ良く生きてたもんだお嬢ちゃん…これだけ骨折ヶ所がおおけりゃ複雑骨折で肺やらなんやら突き破って死ぬもんだが…綺麗に折れてる」

梓「はあ…」

医者「まあしばらくはうちで入院しなさい。こっちの子も」

寝ている紬を指して言う。
クレア「あの、彼女は?」

医者「あの子は心配ないよ。私が見た感じはどこも異常な場所は見当たらない」

クレア「そんな…」

律「だからー言ったろ?私は元気ってな!」
クレア「まあ…医者の方がそう言うのなら…」


正直律の回復力は異常だった。二日前まで歩くことさえ出来なかったのが今では走ることさえ出来る

クレアはウイルスが関係あるんじゃないかと疑っていた。

律「さあ帰って飯にしようぜクレア!」

クレア「えぇ…。」

────────。

エイダ「ふふ、私のアンブレラの資料を見たのね」

レオン「あぁ。」

そもそもアンブレラとは────。

アメリカ全土の家庭医療薬品シェアの90%を誇る大手薬品メーカーだ。表向きはただの薬品会社だが裏ではTウイルスなどのB.O.W.(バイオ・オーガニック・ウェポン)などを作り出していると言う…。
最近では日本にも進出して来ている


レオン「奴らの狙いはなんだ!?H.C.F.とは!?」

エイダ「…、質問ばかりの男は嫌われるわよ。レオン」

レオン「ふざけてる場合じゃ…」

エイダ「いいわ、少しだけ話してあげる。アンブレラの最終目的…それは…神になることよ」

レオン「なんだと…?」

エイダ「言えることはそれだけね。じゃあ私はそろそろ戻るわ。上から催促の電話がうるさいから」

レオン「…最後にこれだけは答えてくれ。お前は俺達の敵か?味方か?」

エイダ「…さあね。けど…彼女達のこと、何があっても守ってあげてね」

そう言って部屋から出ていくエイダ


レオン「エイダウェイト!……って言って待った試しがないよな…」

ベッドに仰向けに寝転ぶ。

レオン「これから一体どうすりゃいいってんだ…」

コンコン…

不意に鳴ったドアにレオンは反応しベッドから起き上がる。

レオン「(エイダ…はないか。あいつらが帰って来たのか)」

ガチャリ、とゆっくりドアノブを回し開けた先には、
「……」

手紙を差し出す女の子の姿があった。

レオン「ん?郵便か?」

「律さんに、渡しておいてください。レオン・S・ケネディさん」

レオン「律に?君はあいつの知り合いかい?」

歳は律達と同じか…それより少し幼いか。どこかの学校の制服を着ている。


「お願いしますね、では」

そう言い残し彼女は去って行った。

レオン「おい待…ったく。女ってやつは待てと言われて待つやつはいないのか…。しかし妙だな、」

俺の名前を何で知ってたんだ…


ガチャ

「ご苦労だった。彼女はいたか?」

「いえ、不在でした」

彼女が乗りシートベルトをつけたのを確認してから車を出す

ブゥゥン…

「そうか、では誰に渡して来たんだ?」

「レオン・S・ケネディです」

「彼か、彼も非常に面白い存在ではあるな。是非次のパーティーには参加してもらいたいものだ」


「しかしあんな無茶苦茶な用件を飲むとは思えませんが」

「あの手紙はあくまでアンブレラに対する憎しみと憎悪を際立たせる為だけさ。後は家族が生きていると言う枷をつけたかったに過ぎない」

「なるほど、将来起こすバイオハザードに来てもらう為ですね」

「言い方が良くないなジュン、フェスティバル、祭りと言ってもらわなくては」

「すみません」

「そこで彼女達には飛びきりのBOWと戦ってもらう。そのデータを元に新たなるBOWを作り出すのさ。そして律、彼女はもう覚醒に近い。私と同じく…ね」


宿───────。

律「たっだいま~!ちゃんとお留守番してたか?」

レオン「またいつになくご機嫌だな」

律「新しいカチューシャも買ってもらって視界良好ご機嫌なわけなのだよ!やっぱり私にはこれがないとね~」
レオン「そりゃあ良かったな。あぁそう言えばお前に手紙だ」

律「手紙?……澪達かな!?」

手に持っていた荷物をクレアに預けレオンに駆け寄り手紙をもらう

レオン「お前の友達かどうかは知らないが歳は近そうだったな。」

律「胸大きかった?!」

レオン「さあな。だが印象にはないな」

律「じゃあ澪じゃないな~。レオンは澪も唯も見たことないだろうからわからないか~」
丁重に封詰されていた手紙を広げ目を通す…
律「何々~………」

律「……!」

律「……嘘……だろ…」
律は愕然とし、地面に崩れ落ちた。手紙がふわりと手から滑る


レオン「どうした?」
様子がおかしいことに気づきレオンが近寄り手紙を広いあげる。
レオン「……」

田井中律様へ────
この度は友達共々ご生還おめでとうございます。しかし、あなたには次なる目標へ向かってもらわなくてはなりません。
単刀直入に申し上げますと、平沢唯、秋山澪、そしてあなたの家族をお預りしております。
この事はあなただけにしか伝えておりません。
我々の用件は3つ

1.ある特定の時期に指定した場所へ来てください

2.S.T.A.R.S.、アルファチームの殺害

3.バイオハザードに関わった特定の人物殺害
以上を達成した後には必ず家族を解放致します。
アルファーチームの残りのメンバーは、クリス・レッドフィールド、ジル・バレンタイン、バリー・バートン、 ブラッド・ヴィッカーズ、レベッカ・チェンバース、真鍋和の6人

特定の人物殺害
レオン・S・ケネディ、クレア・レッドフィールド、エイダ・ウォン、中野梓、琴吹紬

特定の場所、日時はそれらが完了次第また通達致します。

ご健闘をお祈り致しております。

アンブレラ

────────


レオン「またむちゃくちゃな内容だな…。本当にこんなことやると思ってるのか」

項垂れてる律を見る、あの災害の中家族が生きていると言う喜びを逆手に取られ彼女を追い詰めているのか

だがわかったことは何件かある。
アンブレラはあそこを故意に狙ったと言うのが一つ
そして律、唯、澪を前々からターゲットにしていたと言うのが一つ…。

しかし何故彼女らなのだろうか、復讐の十字架を背負わせるにはまだ早すぎるだろうに

レオン「律、アンブレラを…潰すぞ」

律「えっ…」



少し泣いていたのか潤んでいた涙が頬を伝っていた。

レオン「こんな証拠もないむちゃくちゃな手紙を信じる必要はない。それにもし本当だとしても…お前にこれだけの数の人を殺せるのか?」

律「……。」

お母さん……お父さん……聡……

律「……殺せるよ、それぐらいの覚悟は…ある」

レオン「……。そうか、なら今すぐ俺を殺してみな」

律はそう言われるとゆっくりホルスターから銃を抜き取る。

カチャリ…

撃鉄を弾く、弾倉が回転しガチャリと鈍い音がする

律「……」

律は無言で銃をレオン構え、
引き金を──────
引いた

パァン!!



レオン「……、」

律「空砲だよ、レオンも意地が悪いな。あの手榴弾撃ったのが最後の弾だって知ってて言うんだから」

律は銃をホルスターにしまいレオンに背を向けた後手をやれやれ…と言った風に広げてみせた

レオン「だから言ったろ?殺せないってな。」

律「協力……してくれる?」

レオン「勿論だ。もう赤の他人ってわけじゃないからな俺達は。乗り掛かった船だ」

律「ありがとうレオン!」

レオン「おい抱きつくな」

クレア「まるで兄妹ね。ご飯出来たわよ」

律「ほーい」

レオン「あぁ」

本当にありがとう…レオン



食後──────。

レオン「問題は奴らの居場所か…。それにアンブレラと言っても全体が悪なわけじゃないからな。表向きに叩いたところで被害を被るのはこっちだけさ」

クレア「STARSなら何か掴んでるんじゃないかしら?(あのヘリに兄さんが乗っていたとしたら…)」

レオン「あの一件以来澪達を助けたSTARSアルファチームは消息不明扱いだからな。どこにいるかもさっぱりだ」

律「澪達無事にやってるかな…」

レオン「俺らは俺らで独自に動いて奴等を叩くことにしよう。バイオテロに首を突っ込んで行けばいずれ奴らの親玉ともぶつかるだろうしな」

律「適当だなぁ~」

クレア「仕方ないわ、手がかりが少なすぎるもの」

律「地道に行くしかないか……」

待ってろよ…聡
必ず姉ちゃんが助けてやるからな…!

────────。


澪「っくしゅっ」

唯「っくしゅっだって~可愛い~もう一回言ってみて~」

澪「そう何回もくしゃみ出せるかー!」

あの事件から1ヶ月が経っていた。私達はSTARS…まあもう正式には違うらしいんだけどそのみんなと一緒に北海道へ来ていた。
何故北海道かと言えば長くなるが簡単に言うとしばらく行方を眩ます為らしい。
クリスさんがアンブレラはバイオハザードの検体者を軒並み狙っていると言う情報をキャッチし、私や唯をかくまってくれていると言うわけだ

まあもっとも本当の理由はと言うと…


和「のんきね~あなた達は。特に唯は」

唯「あっ和ちゃん酷い!私だって色々と考えてるもん!」

和「はいはい…。しかしいつまでこうしてればいいのかしらね。S.T.A.R.S.には命令違反で出撃したせいで居場所もなくなっちゃったし…」

そう、あの時上からの命令を無視してまでクリスさん達は私達を助けに来てくれたのだ。そのせいでみんな職を失ったことを考えると……

澪「うぅ…胃が……」キュルキュル

和「まあクリス達が自分達で判断してそうしたんだから私はいいんだけどね。事実みんなが来てくれなかったら私達は助からなかったわけだし」


唯「STARS様々だよぉ」

和「本当にそう思ってる?」

クリス「お~い三人とも~シチュー出来たぞ~」

唯「シチュー飽きたよぉ…」

澪「もう一週間はシチューだからな…でも食べられるだけよしとしようよ唯」

和「酷い言われようね……バリーさんのシチュー。しかしクリスの口からシチューの単語は似合わないわね……」


家───────。

この家はバリーさんの隠し別荘らしく日本に配備されてから買ったらしい。元SWAT (スワット)のバリーさんは野戦での経験も豊富でその為料理も上手だった。

バリー「今日はウサギの肉も入れてみたんだ。性がつくし美味しいぞ」

澪「う、ウサギ」ガクガクブルブル

唯「お気に入りのうさ~ちゃん~入れて~ぇ~今夜はシチューだよ~ふわふわたぁいむ~♪」

和「何その残虐非道極まりない歌」

唯「バリーさん!くまちゃんは入れないの!?」

バリー「熊か!悪くないな!」

澪「ひいいいぃぃぃ」

和「そろそろからかうのやめてあげなさい二人とも」



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最終更新:2010年03月05日 02:20