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レオン「どうかしたか?」

律「はひっ」

レオン「何がはひっだよ。らしくないぜ?」

律「ちょっと考え事してた…」


レオン「そうか。澪達のことが心配か?」

律「あ、う、うん」

レオン「俺も出来る限りは協力するつもりだ。俺達は仲間だ。よろしく頼むぜ兄妹」

仲間…兄妹……

そうか、簡単なことだった。

今の私達はそんな恋愛沙汰に現を抜かしている場合じゃなかった。
いち早くバイオテロを引き起こしている元凶を倒す……

なのに私と来たら

律「そっか……」

だからこの思いもきっと勘違いなのだろう。私はその気持ちを胸に、

律「よろしくな、兄貴」

今はただ、何もかもをしまい込もう。

やっぱりレオンは私と違って大人だ


……

目の前が真っ暗だ……。

これじゃ何も見えやしねぇ。

梓は、無事脱出出来ただろうか。

すぐに会いに行きたいがどうにも体が動かない。


まあいいさ、しばらくしたら傷も癒え、この瞼も開くであろう。


その時必ず会いに行くよ、梓


ついでにS.T.A.R.S.のみんな

だから今はただ眠ろう。

そのいつかに備えて……


雨が降り頻る音が中まで聴こえてくる夜だ。
雷の光しか明かりはなく真っ暗な洋館の階段を上がって行く。

私の積年の恨みをようやく晴らすことが出来ると内心落ち着いてはいられない

バンッ

両手扉一気に開け放つ、すると奥には一人の机に座っている。

「……、来たか」

「会いたかったよスペンサー。私はこの日をどれ程心待ちにしたことか!」

スペンサー「相変わらずだなお前さんは。」

「アンブレラ総帥オズウェル・E・スペンサー。そろそろ貴方はこの舞台から退場してもらいたいのだが」


スペンサー「ほぅ……。だが残念だったな。私は既に総帥ではない。他の者に委ねておる、無論あの計画もな」

「!?」

「なるほど…老い先短い老人がやりそうなことだ…。まあ総帥が誰になろうと私には関係ない。私が恨んでいるのは貴方だけなのだから」

スペンサー「まさかあの計画の生き残りがワシを討ちに来るとはな。あの頃は考えもしなかったが……くく、悪くない最後だ」

「ならば死んでいただきましょうか……スペンサー。」

スペンサー「アルバート・ウェスカー……ウェスカー計画の生き残りよ。この先何を求める?」


ウェスカー「知れたこと、私はただ己が力を存分に使ってみたいだけだ…。このウロボロスをね……。そしてアンブレラ最終計画に基づき全世界を……」

サングラス越しに目が紅く光る……

スペンサー「だが……果たしてそう上手く行くかのぉ?」

ウェスカー「退場するあなたには関係ないことですよ、スペンサー」

スペンサー「そうだったな…」

ウェスカー「では、またあの世で会おう……スペンサー」

ぐしゃり…ぐちゃっ……グチュ……ブチャ……

ウェスカー「くふふは……この力……この力こそが!」

舞台は整った!さあ初めようか!

せいぜい踊ってくれたまえゲストの諸君……




ファイル01 再会

うぅ…

もうやめて……。

グチュ……グチャ……

誰かの首が飛ぶ──────

ブシャッ……グチャリグチュ……

嘗て人間だったモノの肢体が引き裂かれる。

もうやめて……。

グチャリ……グチャ……

見たくない……みんなのそんな姿なんて……
コトッ……

目の前に誰かの引きちぎられた首が転がって来て私の膝に当たり止まる。

私はそれを拾い上げる……。
誰……、いやっ……嘘っ……いやあああああァァァ─────

驚いて離した首が地面に転がる。
律の首は目を開けたままこちらを見据えていた───。

「はっ!……はあ……はあ……はあ……またあの夢…」

この夢を見た時は決まって全身汗でぐっちょりになる。

二年前から見始めて以来私はこの夢に悩まされていた。

『このアメリカサンフランシスコ行き航空便は間も無くサンフランシスコへと着きます。お降りの際はお忘れ者のないよう……』

「もうついたんだ…。アメリカかぁ~」

あの事件から二年経ちました。私は日本の警察官となり今は海外実習としてアメリカのラクーンシティ警察、通称R.P.D.に研修生としてこうしてアメリカにやって来たのだった!


唯「しかしアメリカか~……全く英語できなくても大丈夫なのかなぁ?まあ何とかなるよね!頑張らなきゃ!」

そろそろ飛行機が降り立つ。ここアメリカでいっぱい勉強して一流の警察になってみんなを見返してやるぞー!

────────。

唯「ついたー!」

空港を出てその人の多さにびっくりする、けど……

私はそんな時空を見上げる。
唯「空は日本と変わらないな~」

この広い空のどこかに軽音部のみんながいて…各々頑張ってるんだと思うと自然とやる気が出る。二年前からのおまじないだ
唯「よ~し目指すはラクーンシティ!」



あれから二年経った。私はフリーのカメラマンとして色々なバイオハザードの現場に足を運び撮影しては世間に公表していた。
そんな甲斐あって少しづつだけど世間にもバイオテロの実態が明らかになって来た。

私は今アメリカに来ていた。アメリカにもバイオハザードの現場があるのと……もう一つ。

澪「ふぅ……」

心を落ち着ける。こうしないとなかなか上手くいかない。イメージするのは律の顔……

カシャッ

そうして目を瞑ったままシャッターを切る。
ビー

レトロな機械音をたてつつ澪のポラロイドカメラから写真が現像される。


澪「……やっぱりここか……。」
写し出されるのは今目の前にある風景ではない。どこかの建物だ。

その入口にはR.P.D.とある。ここがアメリカのラクーンシティと突き止めるまでだいぶ時間がかかってしまった。

そう、俗に言えば念写だ。
何故こんなことが出来るのか、それは私にもわからなかった。元々出来るを隠していたわけでもない

律達を探す為フリーのカメラマンになったのはいいがあてがなかった。
そもそも律達は脱出出来たのか、それすらもわからいのに探すなんて…最初はそう思っていた。
だが、一枚の自分の写真が道を示した

ただ気まぐれに風景を撮っただけなのにそこに写り込んでいたのは律のカチューシャだった。

それが一番初めの念写……

初めこそ訳がわからなかったがその現場、紬邸後に行った時、この能力が本物だとわかった。

爆撃を受けほどんど瓦礫しかない場所に、ぽつんとそれは落ちていた。
まるでそこだけ違う場所のような……そんな感覚

私はそれを見て律が生きていると確信したんだ
一番の理由が周りに律の死体がないこと
あったら多分一晩中そこで泣いていたと思う

そしてもう一つは……

澪「約束したからな……律。」

アメリカの広いハイウェイを車で走る。勿論自分のではなくレンタカーだ

澪「君を見てるといつもハートドキドキ……」

今では懐かしい軽音部で私が作った曲……ふわふわ時間。
イメージは正にこんな感じだっけ……

でも…乗っているのは私一人で…律も…唯も紬も梓もいない…

澪「私一人だけ……」

寂しいなんて気持ちはこの二年で薄れた。私ももう二十歳になる大人何だから……!

寂しくなんて……ない。

『そんなこと言って本当は寂しいくせにぃ~み~おちゅわん♪』

そう聞こえた気がして振り向いても、やはり誰もいなかった。

澪「寂しいよ……みんな…」

澪「ん?」

ずっと先の方に誰か人がいる……。
何か変なノート?もってるな……ヒッチハイカーだろうか

澪は少し減速しながらその姿を凝視する。怖い人なら問答無用でアクセル全開のつもりだ。


『ギブミープリーズラクーンシティ!!!』

とデカデカと書かれたノートの切れ端を持った……


唯「止まってぇぇぇ~!!!」


唯がいた。


キィィィ


唯「おぉぉ止まってくださった!苦節3時間……ようやく…ようやく平沢唯やりましたっ…」トテトテ

ふらつきながらも止まってくれた車へ歩いて行く。

アメリカらしいオープンカーで乗っているのは長髪の黒い髪の女の人。
サングラスをかけていてもわかる理想の美人だった!

唯「(日本の人かなぁ~髪黒いし。凄い綺麗な人そう)」

唯はドアに回り込みその顔をより近くの側面から見た。

唯「あの~日本語おK?kwsk話せますか~?」

「乗って……」

唯「おー日本語だ!良かったぁ~」


唯が回り込んで乗り込む。どうやら私だと気づいてないみたいだ

本当は飛び付きたいくらい嬉しいし何でここにいるかも聞きたいけど……我慢我慢

唯「あのぉ、ラクーンシティってところに行きたいんですけど……」

澪「ラクーンシティ?あぁ、私も行くところだから丁度いいわ」

わざわざ声を上づらすという手の込み様

唯「本当ですか?!つくづくラッキーだよぉ~」


澪「(ほっとしている唯の顔……変わってないな。)」

ブゥゥン

アクセルを吹かしまた広大なハイウェイをひた走る。


澪「ラクーンシティへは観光?」

わざとらしく声をかける

唯「いえ~、私こう見えても日本の警察官なんですよぉ~それでアメリカのラクーンシティ警察に留学研修で来たんだぁ。」

あぁ、知ってるとも。唯が一生懸命頑張ってようやく警察官になれたって電話で喜んでたもんな…。

お互い忙しかったのもあり面と向かって会ったのは二年振りだった。

唯も少し大人びた感じがしたけどやっぱり唯は唯だった。

澪「アメリカまで研修なんて大変ね。ねぇ、何で警察官になろうと思ったの?」

唯「……私はいつもみんなに守ってもらってて…いつも誰かを守れなかったんです。それが嫌だった…のかな」

澪「(唯……)」

唯「だから今度は私が守りたいなぁって!妹やりっちゃんやむぎちゃんやあずにゃんはどうなったかわからないけど……澪ちゃんって言う大切な人がまだいるから」

澪「(………)」

唯「だから、守ってあげたい。死んでも、何て言わない。死んでも守られた側だからわかるの…残された者の辛さや苦しみが…」

澪「(私も同じだよ…唯)」


唯「だから…また会えて嬉しいよ!澪ちゃん!」

澪「!!?……。」

ウィンカーを出し車を道路脇へ止める

澪「唯っ!!!」ぎゅっ

サングラスを外し助手席の唯に思いきり抱きついた。

唯「んふぅ~澪ちゃぁん」

唯も抱きしめ返してきた。

澪「わかってるなら最初から言ってよ!」

唯「初めはわからなかったけどね。隣に座って匂いを嗅いだらわかったの!澪ちゃんいい匂いするから♪」

澪「そんな理由で……もし違う人だったらどうするんだ……」ぎゅぎゅっっ

唯「間違うわけないよ……大好きな澪ちゃんの匂いだもん」

しばらくお互いの無事を確かめあった後またラクーンシティに向けて車を飛ばす。

唯「でもびっくりだよぉ。まさか澪ちゃんとアメリカのこんな場所で会うなんてさ!」

澪「私もだよ唯。これも運命なのかもしれないな」

唯「きっと澪ちゃんと私は赤い糸で繋がってるんだね♪」

澪「バ、バカっ…」アセアセ

ハンドル操作が乱れ車体が少しゆらつく

唯「わわっ…と、も~澪ちゃんは相変わらず照れ屋さんだね。そう言えば澪ちゃんはどうしてラクーンシティに?」

澪「律が…そこにいるかもしれないんだ」

唯「本当に?!」

澪「……笑われるかもしれないけど……ダッシュボードの中を見てみて」

そう言うと唯は促されるままダッシュボードから二枚の写真を取り出し見る。

唯「これって……りっちゃんのカチューシャ?後は……あっ!これラクーンシティ警察署だよね?澪ちゃんもう行ったの?」

澪「いや……行ってないよ。今日初めて行く……」

唯「えっ…でも…これって…」

澪「念写って知ってるか?唯。遠くの物を写したりするらしいんだけど…」

唯「知ってるけど……まさか澪ちゃん」


澪「だから…笑わないでって言ったの…」

唯「澪ちゃんも…なんだ…」

澪「えっ…?」

唯「私もあの事件からね…変な夢を見るようになったの」

澪「どんな夢?」

唯「毎回内容は違うんだけどね…。で……その夢の出来事が現実でも起きるの」

澪「予知夢ってやつか…」

唯「でも気のせいかなってずっと思ってた…ううん…思いたかったのかもしれない」

澪「わからないことだらけだな…。」

唯「うん……」


唯「でもさ!そのねんしゃって言うのが確かだったらりっちゃんがラクーンシティ警察署にいるわけだよね?」

澪「その可能性は高いと思う。問題は何でアメリカ何かにことだけど…それは会ってみないとわからないか」

唯「多分……あの事件絡みじゃないかな」

澪「……多分ね」

唯「とりあえず行ってみればわかるよ!だから…ねっ澪ちゃん!元気出してこ!」

澪「ありがとう、唯」

律……本当にいるのか?このアメリカに…ラクーンシティに

車はハイウェイをひた走る、アメリカの大地には夕暮れが訪れて始めていた。



R.P.D.地下研究所────

ウィリアム「渡してなるものか…これは私の功績だ。私の全てだ…」

試験管に入った紫色の液体をいとおしそうに眺めるウィリアム。

アネット「ウィリアム!U.S.S.(アンブレラの工作員)が来るわ!早く逃げましょう!」
ウィリアム「ちっ奴らめ…私はこの研究材料をまとめてから行く!先に行くんだアネット!」

アネット「わかったわ。ウィリアムも急いでね」

タッタッタッタッ…

ウィリアム「これも…これもだ!何もかも私が産み出した!なのに奴等と来たら…」

これだけは絶対に渡さない、このGウイルスだけは


ウイィィン

研究所の自動ドアがせり上がって行く。

ハンク「ここまでウィリアム博士、Gウイルスを渡して貰おうか」

黒い服、そしてバイオハザード対策の黒いマスクを着用したアンブレラの精鋭達、U.S.S.がウィリアムに銃を向ける。

ウィリアム「断る…!これは私の研究成果だ!誰にも渡しはしない!」

ハンク「……ファイア」

ハンクの掛け声と同時にU.S.S.隊員達がウィリアムに向かって発砲する。

ババババババ……


ウィリアム「ぐはっ……私の……Gウイルス……」ガクッ

ハンク「子供の戯言に付き合うほどこちらは暇じゃないんでな」

ハンク「こちらβ、ウイルスを回収した。……あぁ、ウィリアム博は始末した。これより離脱する」

黒い服の男達が速やかに研究所を後にする。

その五分後、

ウイィィン

アネット「ウィリアム!!」

来るのが遅いと研究所に戻ってみると白衣を血で真っ赤に染めたウィリアムが横たわっている。

アネットは急いで駆け寄りウィリアムを起こした。

アネット「ウィリアム…なんで…」

ウィリアム「これは…私の……」

これが研究に取り憑かれた人の末路なのだろうか…だとしたらなんと報われないのだろう…

ウィリアム「くくく…確かにお前の言った通りだったよウェスカー……。だがお前ならわかってくれるだろう…この気持ちが…」

アネット「ウィリアム…」

ウィリアムにもう視力すら残っていなかった。アネットのことすらわからずただ独り言をブツブツと繰り返す。

もう死ぬのは時間の問題かと思われたその時────

ウィリアムは静かに何かを取り出した。


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最終更新:2010年03月05日 02:24