憂「ふわ、わ・・・」ウーン

憂(そろそろ起きないと・・・)チラ

唯「」スヤスヤ

憂(お姉ちゃん気持ちよさそうに寝てる・・・)

憂(ミニゆいたちのおかげで、お姉ちゃんともっと仲良くなれた気がするよ)

唯「うーん」クルッ

憂(お姉ちゃんの寝顔見てると、暖かくなる。ずっと見ていたいな)

ジリジリジリジリジリン!

唯「ううー朝だぁ」ハシッ

憂「」スヤスヤ

唯「あれっ・・・憂!?」

憂「んー・・・はっ」パチ

憂「ああっ・・・寝過ごしちゃった」ガバッ

唯「ふふっ・・・珍しいねえ」

憂「ごめんねお姉ちゃん。すぐごはんの用意するね」

唯「ううん。今日は私も手伝うよー」

憂「えへ、ありがとう」

唯「さて、イタズラ妖精さんたちは起きてるかな?」

ミニゆいうい「フア・・・」アクビッ

唯「おはよーミニゆいちゃん、ミニういちゃんー」

唯「・・・あれ?」

唯「う、ういー?」

憂「ん? どうしたの?」

唯「この子たち・・・羽根が生えてる」

憂「え・・・ほ、ほんとだ!」

唯「妖精さんも、成長するってムギちゃん言ってたけど」

憂「うん・・・ティンカーベルみたいだね」

唯「おぉ! ピーターパンの・・・そしたらさ」

唯「魔法の粉を浴びれば、私たちも空を飛べるのかな」

憂「えっ・・・それは・・・どうなんだろ?」

唯「だ、駄目だよ憂。信じる心がないと飛べないんだよ?」

憂「うん・・・飛べたらすごいよね」

憂(空飛ぶお姉ちゃんかぁ・・・)

憂(唯『あはは~うーい~』スイスイ)

憂(憂『おねーちゃーん』スイスイ)

憂(た、楽しそう)

憂「飛べるといいなぁ・・・飛びたいなぁ」

唯「だよね! ロマンだよね。 飛びたいよね!」

憂「うん・・・お姉ちゃんと空飛びたい」

唯「楽しみだなぁ・・・」ツンツン

憂「ふふっ・・・さ、ミニゆいちゃんおいで」ヒョイ

ミニゆい「ウーイー」ヒョコ

唯「ミニういちゃん、今日もよろしくねー」

ミニうい「オネーチャー」トコトコ

憂「えーっとトースト焼いて・・・」

カチャカチャ・・・ジジジジジ

憂「ウインナーと目玉焼きにしよう♪」

唯「憂、私にも何か手伝うよぉ」

憂「んー、じゃあ、お皿お願いしていいかな」

唯「おう、おまかせ!」フンス

憂「気をつけてね?」

唯「へへぇ、だいじょぶだよぉ」

カチャカチャ・・・ツルッ

唯「うわっ・・・ととと」

ミニうい「」ヒョイ

唯「おー、ミニういちゃん、ありがとー」

ミニうい「キヲツケテネー」

ミニゆいうい「」トコトコトコ

憂「2人とも手伝ってくれるんだね」ニコニコ

唯「・・・私より役に立ってる気がするよ、この子たち」

憂「あはは。お姉ちゃんもありがとう」

コトッ

憂「さ、準備出来たから食べちゃおう」

唯「ほーい」

唯憂「いただきまーす」

ミニゆいうい「イタダキマース!」

唯「・・・憂のごはんはいつも美味しいけど」

唯「こうやって、大勢で食べるとまた格別だねえ」モグモグ

ミニうい「オネーチャ アーン・・・」

ミニゆい「アーン」パクッ

ミニうい「オイシ?」

ミニゆい「オイヒー!」

ミニうい「エヘヘー」

憂「一家団欒って感じだよね」モグモグ

――――

唯憂「ごちそうさまぁ」

唯「ふふふー、今日も憂のごはんはおいしかったなぁ」

憂「はい、お茶だよー」コトン

憂「でも、今朝のはウインナと目玉焼きだから、お料理とは呼べないよ?」クスッ

唯「ううん、憂が作ってくれたんだもん、お料理だよ、ご馳走だよー」

ミニゆい「ゴチソウダヨー」フンス!

憂「えへへ、ありがとーお姉ちゃん//」

唯「・・・ねぇ、憂~」

憂「ん?」

唯「妖精は、その人が大切に思う人の姿に似るって言ってたよね? ムギちゃん」

憂「うん。あと、その人の心を写して成長するって」

唯「そっかぁ・・・おーい、ミニういちゃん。飛んでみなされ」ツンツン

ミニうい「」コクコク

ミニうい「ンンーッ」パタパタ・・・ポヨン

唯「ありゃ。尻もち着いちゃった」

憂「まだ、成長途中なんじゃないかな」

憂「・・・だいじょうぶ、きっと飛べるようになるよ」

唯「そだね」

ピロピロリン♪

唯「あ、メール・・・りっちゃんからだ」カパッ

唯「憂~、りっちゃんがミニゆいたち見たいって」

唯「家に呼んでいいかなぁ」

憂「うん。律さんに、お昼うちで食べてもらおうよ?」

唯「わーい、ありがとう憂~」

憂「ふふっ。じゃ私、買い物に行ってくるね」

唯「あ、私も行くよ? 荷物持ちくらいできるもん」

憂「すぐだから平気だよ。それに、律さん来るかもしれないよ?」

唯「あ、そっか・・・じゃあお留守番だね」

憂「うん。アイスも買ってくるから、待っててねお姉ちゃん」

唯「えへへぇ・・・ありがとう憂~!」

憂「あ、でも」

唯「んん?」

憂「ミニゆいもお留守番させたほうがいいのかな?」

憂「妖精はいつも2人一緒だから、引き離しちゃ駄目なんだよね」

唯「あ、そうだね。この子たち来てから私たちずっと一緒だったから」

唯「と言ってもさ、最初はぴったり寄り添ってたけど」

憂「今は、家の中でミニういちゃんと離れてても平気そうだよ、この子」

唯「そうなんだよね。どの位の距離なら離れてても、大丈夫なんだろう」

憂「うーん・・・少しずつ離れて試してみようか?」

唯「よし、それでいこう!」


ー平沢家・玄関ー


唯「ミニゆいちゃんと、しばしのお別れだよ? ミニういちゃん」

ミニうい「」ジィーッ

唯「・・・ミニゆいのこと、すっごく見てる!」

憂「はは・・・見つめてるね。平気かな、ミニゆいちゃん」

ミニゆい「」ジィーッ

憂「・・・私と一緒に行ってくれるかな? ミニゆいちゃん」ニコッ

ミニゆい「・・・ユインユイン」ピョン

唯「おぉ! だいじょうぶそうだね」

憂「うん。少しずつ行って、泣いちゃったら戻るね」

唯「了解しましたっ」

憂&ミニゆい「じゃあ、少しずつ行ってきまーす」フリフリ

唯&ミニうい「ほーい、少しずつ行ってらっしゃーい」フリフリ

ミニゆい「ウーイー」フリフリ

ミニうい「オネーチャ・・・」フリフリ

憂「ミニゆいちゃんと初めてのお散歩だね」トコトコ

憂「ミニういちゃんがいないと寂しいかな?」

ミニゆい「・・・ウーイー・・・」

憂「どうしてもがまん出来なかったら、帰ろうね?」

ミニゆい「・・・」コクコク

憂「ミニゆいちゃんは、お姉ちゃんにそっくりだね」

憂「私がイメージした妖精だから、当たり前かな」エヘヘ

ミニゆい「・・・」ギュッ

憂「さぁ、スーパー着いたよ。お買い物済まして早く帰ろう」

憂「あ、このトマト美味しそう」

憂「んー、トマトスパゲティなんてどうかなぁ」

憂「お姉ちゃん喜んでくれるかな・・・よし、これにしよう」

憂「あとは、ニンジン、挽肉と・・・セロリも入れちゃおう」

ミニゆい「・・・」キョロキョロ

憂「ふふっ、いっぱいあるよね」

梓「あ、憂!」

憂「梓ちゃん!? おはよう、梓ちゃん」

梓「おはよ、憂も買い物?って憂」

梓「憂の肩に乗ってる、唯先輩そっくりなのって・・・」

憂「えへへー、可愛いでしょ。ほら、ミニゆいちゃん。お友だちの梓ちゃんだよ」

ミニゆい「アズサチャンオハヨー」ピョコ

梓「この子が妖精か・・・初めて見た。おーい、こっちおいで」

ミニゆい「」ジィッ

憂「ちょっと人見知りさんかな? だいじょうぶだよ、ミニゆいちゃん」

梓「唯先輩そっくりなのに人見知りって、なんか新鮮・・・」

憂「あはは、家でゴロゴロしてるときは、お姉ちゃんそっくりだよ」

梓「へえー、やっぱり性格も似てるんだ。ね、妖精って、もう1人いるんだよね?」

憂「うん、ミニういちゃんはお姉ちゃんとお留守番してるんだ」

梓「ふうん」

ミニうい「ジマンノウイダヨ!」

憂「あ、良かったらこのあと、梓ちゃんも家に来ない? 律さんも来るよ」

梓「え、いいの?」

憂「うん! 大歓迎だよ♪」

梓「じゃあ、一度家に帰って、あとでお邪魔しようかな」

憂「はーい、待ってるね。あ、ごはんは用意しておくから、食べずにきてね」

梓「わかった、ありがとう」

梓「じゃ、ミニゆいちゃん? また会おうね」

ミニゆい「マタネー」フリフリ


ー平沢家ー

唯「さて、お留守番隊だねえ、ミニういちゃ~ん」

ミニうい「」フルフル

唯「ん、おびえてる!? あ、ミニゆいちゃんがいなくて不安なのか」

ヒョイ・・・ギュ

唯「ほら、こうしてるとあったかいでしょー」ギュウウ

唯「昔ね、憂にもよくこうしてあげてたんだよ?」ナデナデ

唯「憂はしっかり者だけど、ホントは寂しがり屋さんなんだー」

唯「ふふっ、今は私の方が憂に甘えてるんだけどねー」ギュウ

ミニうい「・・・」ポワポワァー

憂「お姉ちゃん、ただいまぁ」

唯「あ、帰ってきた」

ミニうい「!」ピョン

ミニゆい「ユインユイン」ピョンピョン

唯「おかえりー! あはは、感動の再会だね」

憂「ミニゆいちゃん頑張ったよ、えらいえらい♪」

唯「ミニういは、昔の憂みたいな甘えんぼさんだったよ」

憂「えっ」

唯「ふふ、憂! 今だってお姉ちゃんに甘えてくれていいんだよ?」

憂「もう、恥ずかしいな・・・あ、お姉ちゃん、あとで梓ちゃんも来るよ」

唯「え、あずにゃん来るの!?」

憂「うん、スーパーで偶然会ったんだ」

唯「わーい、楽しみだねっ!」


ー中野家ー

梓「行ってきまーす」パタン

梓(・・・唯先輩そっくりの妖精かぁ)

梓(なんか一日中ゴロゴロしてるイメージだよ・・・ふふっ)

ピューーッ

梓「うぅ、寒い・・・」カタカタ

梓「ん?」

子猫「ミューミュー」

梓「わ、子猫・・・まだちいさい」

子猫「ミュー」ブルブル

梓「震えてる・・・お母さん猫、いないのかな」

梓「泥だらけだ・・・」

梓「・・・」ソオーッ

子猫「フシャーッ!!」

梓「あっ・・・」タジタジ

梓(引っ掻かれそうだった・・・怖っ)タッタッ

梓(大丈夫かな・・・帰りにまた様子見に寄ろう)

梓「」トコトコトコ

梓「・・・」トコトコ...ピタッ

梓「あぁー、もう!」クル...タタッ

子猫「フウーッ」

梓「うぅ・・・」

梓「ほ、ほら、おいで・・・」ソッ

子猫「」プシーッ

梓「ひぃぃぃぃ・・・」

梓(こんな時、唯先輩だったら・・・)

『あーずーにゃん♪』ギュウッ

梓(あんな満面の笑顔で迫られたら・・・)

梓(笑顔、か・・・)

梓「スウー・・・ハァー・・・よしっ」

梓「ほ、ほぉーら・・・こねーこにゃん♪」

子猫「・・・」ジイッ

梓「おいで?」ニコッ

子猫「・・・」トコトコ


フワッ


梓「あったか」

子猫「ミューミュー」

梓「こんな震えちゃって・・・」

梓「もう平気だよ?」ポワポワ

子猫「ミュー」


4
最終更新:2012年08月11日 22:52