唯「あ、ほっぺにケーキついてるよあずにゃん」

梓「え?どこですか?」サワサワ

唯「こ~こ♪」ペロッ

梓「にゃっ!?」ピクンッ

唯「へへ~、甘くて美味しいね~」

梓「むう」

唯「ん?どうかしたの?」

梓「唯先輩、胸におっぱいがついてますよ?私が取ってあげます」

唯「当たり前だよ!ていうか取るって何!?」

梓「あ、間違えました」

唯「一体何をどうやったらそんな間違いを犯すのさ……」

梓「おっぱいに乳首がついているので、私に舐めさせて下さい」

唯「悪化した!?」ガーン

梓「ダメなんですか?」

唯「ダメだよ!」

梓「おかしいですね、この方法なら合法的におっぱいにありつけると思ったんですが……残念です」

唯「残念だね。あずにゃんの頭が」

梓「じゃあこれで」ヌリヌリ

唯「……唇にクリーム塗ってどうする気なのかな?」

梓「え?唯先輩に舐め取ってもらおうと」

唯「はいあずにゃん拭いてあげるからこっち向いてねー」フキフキ

梓「わっぷ……むう」

梓(まあこれはこれで悪くないかも)


紬「りっちゃんりっちゃん、澪ちゃんの唇の端ににケーキが」

律「いっ!?」ドキッ

澪「じ、自分で取れるからいい!」フキフキ

紬「ちぇー」


……

唯「いらっしゃい和ちゃ~ん♪」

和「お邪魔します。ふう、今日も寒いわね」

唯「こたつをご用意しておりますのでどうぞこちらへ~」ハハー

和「ふふ、何よそれ」スッ

唯「お茶をどうぞ、和ちゃん」

和「ありがとう。頂くわ」

唯「は~、やっぱこたつは暖かくていいね~」ヌクヌク

和「そうね。でもあんまりだらけちゃダメよ?今日はしっかり勉強しないと……」

唯「ほいほーい」

ピンポーン

和「あら?唯、お客さんみたいよ」

唯「えっ?誰だろう……はーい」

ガチャッ

梓「こんにちは、唯先輩」

唯「あれ?あずにゃん、急にどうしたの?」

梓「唯先輩に会いに来ました」キリッ

唯「あ、ああそうなんだ……上がってく?」

梓「はい、お邪魔します」イソイソ

唯「寒かったでしょ?こっちへどうぞ、あずにゃん」

梓「どうもです……あ、和先輩」

和「あら。こんにちは、梓ちゃん」

梓「こんにちは。えっと、今日は唯先輩とお勉強ですか?」

和「ええ、一応ね。唯が教えてくれって泣きついてきたものだから」クスッ

唯「ほ、ほらほらあずにゃん、そんなとこに立ってないでこたつに入って入って」

梓「あ、はい」

唯「ダメだよ和ちゃん、泣きついてきたなんて言ったら私の先輩としての威厳が」ヒソヒソ

和「……そんなもの唯にあったのかしら?」

梓「では失礼して……んしょっ」モゾモゾ

唯「わわっ!?」

和「え……?」

梓「ふう……あったかいですね」ヌクヌク

唯「あの……あずにゃん?」

梓「何でしょう唯先輩」

唯「何でわざわざ私の脚の間に入ってきたのかな?」

梓「ここが一番暖かそうだったので。あ、私のことは気にしないでどうぞ勉強を続けてください」

唯「私が気にするよ!」

梓「……」

唯「あずにゃん?」

梓「すう、すう……」

唯「寝た!?いくら何でも早過ぎるよ!」

和「そこがとても心地好かったみたいね」

唯「むう……」

梓「ん……すう、すう……」

唯「……全く、あずにゃんはいつもいつも」ナデナデ

梓「んにゅ……」

和「ふふ、何だかんだ言ってもどかしたりはしないのね」

唯「まあ可愛いし……こうしてると子猫みたいな感じだよ」ナデナデ

梓「ん~……」

和「それじゃあ梓ちゃんを起こさないように勉強を続けましょうか」

唯「はーい」

和「……」カリカリ

唯「むー……。ねえ和ちゃん、ここの問題はどう解くの?」

和「どれ?あ、そこはね……」

梓「んん、ゆいせんぱぃ……」モゾモゾ

唯「あれ?あずにゃん起きた?」

梓「にゃあん……そんなとこ舐めちゃダメですぅ……あっ、んっ」ピクンッ

唯「」

和「ゆ、唯……?あなたまさか」

唯「何もやってないよ!?何もやってないからね!?」

梓「こんなとこで……恥ずかしいですよぉ……むにゃ」

和「……ほどほどにしなさいよ?」

唯「何もやってないんだってば~!」

梓「……せんぱいばっかりずるいです。私も舐めちゃいます……」ペロッ

唯「ひあっ!?こ、こらあずにゃん!変な夢見てないで起きなさい!」ペチペチ

梓「んう……あれ?唯先輩?」

唯「あずにゃん起きたね?ほら、変な夢を見ていただけで私は何もしてないって和ちゃんに説明を」

梓「……やさしくして下さいね///」ポッ

唯「あずにゃああああああんっ!?」

和「じゃ、じゃあ私は生徒会行くね」

唯「和ちゃん、お願いだから帰らないでええええっ!」


……

唯「けほっ、けほっ」

憂「お姉ちゃん、大丈夫!?」オロオロ

唯「ん……大丈夫だよ憂、ちょっと休めば元気になるよ」

憂「お姉ちゃん……」ウルウル

唯「ただの風邪だってば~。ほらほら、憂は早く学校行かないと。遅刻しちゃうよ?」

憂「う、うん……。お姉ちゃん、何かあったらすぐに連絡してね?」

唯「はーい。こほっ」

憂「じゃあ行ってきます。急いで帰ってくるからね!」

ガチャッ、バタンッ

唯「けほけほ、まったく憂は心配性なんだから~」

唯(……寝てれば治るよね。おやすみ)

唯「……」

~~

「寝てる……熱はまだ少しあるかな?」

唯(ん……だれ?うい、帰ってきたのかな……?)

「うわ、いっぱい汗かいてる……」

唯(あったかくして寝てたからね~……)

「ここはやはり、私が舐めとってあげるべきか……」

唯「そんなわけないでしょ!」ガバッ

梓「わあっ!?」ビクッ

唯「やっぱりあずにゃんか……」

梓「はい、あずにゃんです。唯先輩、風邪引いてるんだから寝てなきゃダメですよ」

唯「あずにゃんのせいだよもう……どうしてここにいるの?」

梓「唯先輩が風邪で寝込んでいると聞いて居ても立ってもいられなくなりまして。お見舞いですお見舞い」

唯「そうなんだ……ありがとうあずにゃん。憂は帰ってきてるの?」

梓「どういたしまして。憂は買い物してから帰ってくるそうです」

唯「買い物かあ、アイス食べたいなあ」

梓「憂が買ってきてくれますよ。憂が帰るまで唯先輩は私が見てますから、寝てて下さい」

唯「うん……あ」

梓「何ですか?」

唯「……今あまり体動かせないから、変なことしないでね?」

梓「失礼な。弱っているとこに付け込むようなことはしませんよ」

唯「え、でもさっき……」

梓「それに……よいしょっと」ガバッ

唯「ひゃあっ!?」ビクッ

梓「こんな風に抵抗がないのに襲っても、張り合いがなくてつまらな……」

唯「や、やめてぇ……」ウルウル

梓「…………」

唯「あ、あずにゃん……?」

梓「……これはこれで」ゴクリ

唯「ひいっ!?」ビクッ

梓「冗談です冗談」

唯「う~……!」

梓「まだ熱は下がってないんですから唸ってないで休んで下さい。ほらほら」

唯「あずにゃんのせいでしょー……ふんっ」

梓「……早く治して下さいね?」

唯「……うん」


憂「ただいまー!お姉ちゃん、大丈夫?」ヒョコッ

梓「汗いっぱいかいてますよね。拭きましょうか?」

唯「変なことしないならお願いするよ」

梓「手が滑ったふりしておっぱいを揉むくらいしかしませんから」

唯「それは常識的に『変なこと』カテゴリに入ると思うんだけど……」

梓「それは唯先輩だけの常識ですよ」

唯「一般常識だよ!」


憂「……ふふっ、お姉ちゃん楽しそう。元気になってきてるみたいだし、よかった♪」ホッ


……

梓「2/14はバレンタインですよ唯先輩」

唯「バレンタインだねあずにゃん」

梓「バレンタインがどういう日かは分かってますよね?」

唯「もちろん知ってるよ。好きな人に愛の告白を……」

梓「そうですね。女の子が好きな女の子にチョコを渡して告白するという聖なる一日です」

唯「うん、もうそれでいいや」

梓「というわけで……はい、チョコです。受け取ってください」スッ

唯「わあ……もしかして手作り?」パアアッ

梓「はい。憂みたいに上手には出来ませんでしたが、唯先輩のために頑張りました」

唯「ありがとうあずにゃ~んっ!」ガバッ

梓「にゃっ!?」

唯「えへへ~、愛いやつ愛いやつ♪」スリスリ

梓「にゃあ……えへへ」

唯「普通の手作りで安心したよー。あずにゃんのことだからまた何かやらかすんじゃないかと……」

梓「むっ。失礼ですね、私が何をやらかすって言うんですか」

唯「何をって……そりゃあ、ねえ?」

梓「もう、私だって常識は弁えてますよ。綿密なシミュレートの結果、チョコを体にかけての『私を食べて下さいにゃあ♪』とかは金銭的・衛生的に厳しいと判断したまでです」

唯「シミュレートはしたんだね……」

梓「そんなことより早く私のチョコを食べてくださいよ」

唯「あ、そうだね。じゃあ……」ガサゴソ

梓「早く早く」ワクワク

唯「……」ピタッ

梓「どうしたんですか?手が止まってますよ」

唯「……あずにゃんや」

梓「何です?」

唯「念のために聞いておくけど、このチョコ……変な薬とか入ってないよね?」

梓「……入ってませんよ」プイッ

唯「こらあずにゃん!ちゃんとこっちを見て返事しなさい!」

梓「何も入ってませんよ。強いて言うなら私の愛情くらいのものです」プイッ

唯「あずにゃんの愛情は嬉しいけど、とりあえず私の目を見て話そうよ」

梓「む~……何も入ってませんってば、唯先輩は心配し過ぎです!決して食べると身体が火照ってしまう薬とか、少量のお酒を混ぜて気分が高翌揚した唯先輩を美味しく頂こうなんて……」

唯「ふ~ん?」

梓「……思って、ませんよ?」プイッ

唯「……」

梓「……」

唯「あずにゃんや」

梓「はい」

唯「このチョコは家に帰ってから美味しくいただかせてもらうね?」

梓「……」

唯「……」

梓「……ええいっ、こうなったら力ずくで!」ガバッ

唯「わわっ!?こ、こらあずにゃ、チョコを口に押し込もうとしないで~っ!」ドタバタ


紬「梓ちゃんったら乙女ね……」ウットリ

紬「あら?りっちゃんと澪ちゃんは……あっ」


澪「り、律……」モジモジ

律「ど、どうしたんだよ澪」ドキドキ

澪「えっと……その、こっ、これ!」バッ

律「これは……ち、チョコってことでいいのか?」

澪「う、うんっ!り、律のために一生懸命、作ったから……!///」カアアッ

律「あ……ありがと、澪///」カアッ


紬「……」

紬「……素晴らしいわ、バレンタインデー!」グッ


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最終更新:2012年08月12日 01:31