少し前!

澪「緊張した・・・」

律「だなぁ。でも合格でよかったよ」

律「来月から出勤だな」

澪「来月からかぁ・・・」

律「勉強に部活にアルバイト。やることいっぱいだな」

澪「そうだな。忙しくなる」

澪「・・・でも夜の営みを減らすつもりはないから安心してくれ!」

律「」

律「おっ。スーパー寄ってこうぜ!お菓子買いたい!」

澪「わかった」

律「ポテチポテチ~」キョロキョロ

律「・・・あ、唯じゃん」

澪「えっ?本当か?」

律「うん。憂ちゃんも一緒だ」コソコソ

澪「・・・なんで隠れてるんだ?」

律「暇だし尾行しようぜ!」

澪「好きだなー・・・」

律「うむむ・・・。なに話してるか聞こえない・・・」

澪「お菓子作りのコーナーだよな?なに作るか話してるんじゃないか?」

律「・・・ん?あれはさわちゃん!?」

唯「およ?今りっちゃんの声がしたような」キョロキョロ

さわ子「気のせいなんじゃない?」

憂「私も聞こえたような・・・あっ!」

律「うっ、バレた!」

澪「まったく、大きい声出すから」

唯「やっぱりっちゃん達だ。どうしたのー?」

律「いやー。澪が尾行しようって言ってさー」

澪「人のせいにするな!」ゴツン

律「うぅ・・・。殴らなくても・・・」

唯「でもちょうどよかったー。りっちゃん達に相談があったんだよ!」

律「相談?もしかしてそれでさわちゃんも?」

さわ子「そうよー」

澪「もしかしてムギの誕生日会関係?」

唯「せいかーい!」

さわ子「ここじゃなんだから喫茶店にでも入らない?買い物はそのあとでもいいし」

・・・

さわ子「では会議を始めます!」

律「さわちゃんのおごりかー。でっかいパフェ頼んじゃおうかなー」

唯「あっ!このデラックスイチゴチョコパフェおいしそう!」

憂「お姉ちゃん、そんな大きいの食べたらご飯食べられなくなっちゃうよ」

さわ子「パフェは禁止」

澪「先生。それより会議っていうのは」

さわ子「そう!今日ここでどんな誕生日会にするか決めるのよ!」

律「どんなって。普通にご飯食べてプレゼント渡すじゃだめなの?」

さわ子「それじゃつまらないから却下」

律「・・・」

唯「でもそれならあずにゃんも呼んだ方がいい気が」

さわ子「梓ちゃんにもこの事は秘密にするわ。その方が面白いし」

澪「一体何を・・・」

さわ子「で、私の提案なんだけど」

ゴニョゴニョ

さわ子「・・・で、どう?」

唯「おぉー!」

律「んー。そこまでやらなくてもいいんじゃない?」

唯「えー?私は素敵だと思うけどなー。憂は?」

憂「え、えっと・・・」

澪「うーん・・・。ムギ達がどうとらえるかだなぁ」

さわ子「そんなぁ。せっかく考えたのにー・・・」

律「そもそもさわちゃんに任せると大抵ろくなことにならないからなぁ」

澪「うんうん」

憂「み、みなさん。それは言いすぎですよ・・・」

唯「私はムギちゃんもあずにゃんも喜んでくれると思うんだけどなー」

さわ子「私の味方は唯ちゃんだけね・・・」ホロリ

律「ウェディング風ねぇ・・・」

さわ子「ちなみにドレスはもう作り始めてます!」

澪「さすが先生・・・」

唯「私達もでっかいケーキ作らないとねー」

憂「う、うん・・・」

律「一生に一度の大事な事を私達で勝手に進めていいのかと」

さわ子「そんな深く捉えなくてもいいんじゃない?」

澪「うーん・・・」

律「んー・・・」

律「じゃあ多数決!さわちゃんの案に賛成の人!」

唯さわ子「はい!」

憂「んー・・・、はい」スッ

澪「憂ちゃん!?」

律「まさかの裏切り!?」

唯「さすが憂ー」ダキッ

憂「えっと、この前部室で少し話してたんです。結婚式のこと」

さわ子「あー、あったわねぇ」

憂「その時の梓ちゃん、すっごく嬉しそうな顔してて。だからきっと喜んでくれるかなぁって」

さわ子「ムギちゃんのウェディングドレス姿想像してニヤニヤしてたしねー」

律「梓・・・」

澪「でも確かに普通に食べてプレゼント渡すだけだとつまらないし、いいかもしれないな」

律「澪まで」

律「(よく考えてみろ。ここでOKしたら私の誕生日にまでやるって言いだすぞ!)」

澪「律のウェディングドレスかー」

澪「終わったらその姿で・・・」ジュルッ

澪「私もさわ子先生の案に賛成!」

唯「わーい」

律「澪ー!」

律「・・・どうなっても知らないからな!」

唯「心配しなくても大丈夫だよー」

さわ子「じゃあこのまま私はドレスを作ろうっと。憂ちゃんはウェディングケーキをお願いね!」

憂「は、はい!」

唯「さわちゃん!私も手伝うもん!」

律「やれやれ」

澪「賑やかな誕生日会になりそうでいいじゃないか」

律「・・・まぁ、そうだな」

唯「楽しみだねー」

さわ子「無事決まってよかったわ」

唯「そういえばりっちゃん達はどうしてここに?寮から離れてるよね?」

律「唯には言っただろー?バイトの面接に行ってたんだよ」

さわ子「」キラン

さわ子「へぇー。どこのアルバイトー?」ニヤニヤ

律「も、黙秘権を行使します!」

澪「ゆ、唯も言うなよ!さわ子先生に喋ったらどうなることか・・・」

さわ子「なによそれー」

憂「あはは・・・」

律「じゃあ話がまとまったし帰るよ」

さわ子「ちょっとー」

澪「ではお邪魔しましたー」

唯「行っちゃったねー」

さわ子「まったくもう!」

憂「私達も行こうか」

唯「うん!」

さわ子「やれやれ。じゃあまた今度ね」

唯「はーい。ごちそうさまでした」

・・・

唯「楽しみだねー」

憂「そうだね。私達もがんばらないと!」

唯「だね!日ごろの成果を見せちゃうよ!」フンス

唯「お料理なに作る?」

憂「んー。結婚式風だからコース料理にした方がいいのかな?」

唯「コース料理!?」

唯「それってどんどん料理が運ばれてくるやつ?」

憂「そうだよ。前菜から始まって順番にね」

唯「でもそうしたら憂が忙しくて誕生会に参加できないし、普通にしようよ」

憂「お姉ちゃん・・・」

憂「うん!」

唯「えへへー。一緒に楽しもうねー」

憂「ありがとう、お姉ちゃん」ギュッ

唯「そうだ!ウェディングケーキも段ごとに違う味とかどうかな!?」

憂「わぁ、いいかも!」

唯「わっくわくだねー」

憂「うん!」


誕生日前日!

梓「(あ、明日がムギちゃんの誕生日・・・)」ドキドキ

梓「(明日は学校終わったらすぐにお部屋に戻って着替えてムギちゃんと唯先輩の家に・・・)」

梓「(ど、どうしよう。すっごく緊張してきた・・・)」ドキドキ

紬「あずにゃん、どうしたの?」ヒョコ

梓「ひゃあ!」

紬「?」

梓「そ、その・・・。なんでもないです・・・」

紬「変なあずにゃん。せっかくの日曜日だし、どこかでかけない?」

梓「そ、そうですね!」

紬「どこか行きたい場所あるー?」

梓「私はどこでも。ムギちゃんは?」

紬「んー・・・。じゃあ前に約束したあずにゃんの服を買いに行こう!」

梓「今日ですか?いいですけど」

紬「ふふふっ。じゃあ早速でかける準備しないと!」

梓「(そうだ。明日はムギちゃんが選んでくれた服で行こう)」

梓「(ムギちゃんも前に私が選んで服を着てもらって)」

梓「ふふっ」

梓「今日はどこに行くんですか?」テクテク

紬「街の方まで行ってみよう。お店いっぱいあるしね」

梓「いいですね!」

紬「なので今回はバスに乗ります!」

梓「歩くと大変ですからねー」

・・・

紬「来た!」

梓「バスって久しぶりです」

紬「私も!」

紬「後ろに座ろうか」

梓「はいです」

紬「ふふふっ。今日も楽しいデートになるといいねぇ」

梓「・・・ですね」///

紬「今日はお洋服見て、またゲームセンターに行ってみたいなぁ」

梓「いいですね。かなり前に行ったきりですし」

紬「一緒にプリクラ撮ろうね!前回撮り忘れちゃったから」

梓「あ、そうでしたね」

紬「あずにゃんとツーショットー」ワクワク

・・・

梓「次で降りますよ」

紬「うん!」

紬「えへへ、ではボタンをー」

ポーン

紬「・・・」

梓「・・・先に押されちゃいましたね」

紬「押したかったのに・・・」

梓「よしよし」ナデナデ

梓「さぁ、気を取り直して行きましょう!」

紬「・・・うん!」

紬「まずはゲームセンターでいい?ここから近いし」

梓「いいですね!」

紬「じゃあレッツゴー!」ギュッ

・・・

紬「ふふふっ。いっぱいゲームがあるねぇ」

梓「まずはなにからしますか!?」

紬「色々ありすぎて迷っちゃうねキョロキョロ

紬「・・・これはなに?」

梓「あぁ。エアホッケーですよ」

紬「ホッケー?」

梓「はい。これを使って・・・円盤?を相手のゴールに入れるんです」

紬「面白そう!やってみない?」

梓「いいですよ。ではお金入れて・・・」チャリン

紬「わっ。丸いのが出てきた」

梓「それを私のゴールに入れればいいんです」

紬「へぇ」コツン

スーッ

紬「わぁ、進んだ!」

梓「・・・私もあまりやったことないので」コツン

紬「こっちにきた!・・・えいっ!」コツン

梓「わわっ!」カシャン

紬「えっ、入った?」

梓「・・・ムギちゃんうまいですね」

紬「ふふふっ、偶然よ」

梓「次は私の番です!」ガッ

紬「きゃっ!」カシャン

梓「ふふーん」

紬「手加減してー」

梓「これは真剣勝負です」

紬「むっ。あずにゃんがそう言うなら私だって!」

梓「ふふっ」

・・・

紬「負けちゃった・・・」ショボ

梓「ギリギリ勝てました・・・」

紬「でも楽しかった!またやろうね!」

梓「はいです!」

紬「角度が大事なのね・・・」シュッシュッ

梓「ビリヤードと似た感じですかね」

紬「次はなにする?」

梓「んー。適当にクレーンゲーム見ますか」

紬「そうね、なにか面白い物あるかなー」テクテク

・・・

紬「ほんと、見てるだけで楽しいね」

梓「ですねぇ。そろそろプリクラ行きます?」

紬「行こう行こう!」

紬「えへへー。久しぶりだなぁ」

梓「私もです」

紬「そしてあずにゃんとは初めて」

梓「ですね」

紬「えっと、確かお金入れて・・・」チャリン

梓「どういう風に撮りますか?」

紬「・・・抱き合ったり?」

梓「だ、抱き・・・」///

紬「ほ、ほら始まっちゃう!」ダキッ

梓「本当にこれで撮るんですか!?」

・・・

紬「ふふふっ。いい写真が撮れたねぇ」

梓「」///

紬「次は落書きよ!いっぱい書こうね」

梓「落書き・・・。定番だけど日付かなぁ」カキカキ

梓「(・・・そうか。この歳のムギちゃんとデートするのは今日が最後なんだ・・・)」

紬「私は『ずーっと一緒!』って」カキカキ

梓「・・・なら私は『ずっとずーっと一緒!』って書きます!」

紬「じゃあ私は『ずっとずっとずーっと一緒!』って書くもん!」

紬「ハートもいっぱい書いて!」カキカキ

紬「・・・できた!」

梓「ですね」///


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最終更新:2012年09月10日 23:32