………………
唯「カメ太あ~ゴン太あ~」
律「けっこう奥まで来ちゃったな。・・・それにしても寒い」
唯「あ、こうやってくっつけばあったかいよ!」ギュウ
律「そうだけどこれじゃあ歩きにくいだろ?」
唯「いいっていいって。カメ太あ~ゴン太あ~!」
律「サイクロン。今ポケモンはお前だけだからな。頼りにしてるぞ」
サイクロン「がおー」
律「よし」
サイクロン「・・・!」ビクッ
律「ん?どうしたサイクロン」
サイクロン「」ブルブルブル
唯「怯えてる・・・」
律「なんだ?あっちの方向に何かあるのか?」
サイクロン「がお!」
律「何かあるみたいだな。行ってみよう」
唯「うん!」
律「ううーどんどん寒くなってきた・・・」
唯「なんか周りに霜が出てきたよ・・・」
律「なんだんだよここは・・・」
唯「あ!!カメ太!」
カメ太「・・・」ボー
唯「カメ太あ~良かった―無事で!」スリスリ
律「ゆ、ゆい」
唯「どうしたの?」
律「・・・目の前」
唯「へ?」
フリーザー「・・・・・・」
唯「わわわわ!」
律「唯落ち着け!そいつ全然動いてないぞ!」
唯「あれ?本当だ」
律「まるで氷みたいにピクリともしない・・・」
唯「それにしても綺麗な鳥ポケモンだね~」
律「うん。なんつーか、神々しいな」
カメ太「・・・」ボー
サイクロン「・・・」ボー
唯「カメ太もサイクロンも見とれちゃってるのかなあ?」
律「ポケモンにしかわからないオーラみたいなものがあるのかもな」
唯「動かないのかな?死んでるようには見えないんだけど・・・」
律「余計なことするなよー?なんか起こしたらいかにもやばそうだ」
唯「は、そういえばゴン太も探さないと・・・でもちょっと触るくらいならいいよね?
触ってみたい・・・」
フリーザー「・・・」
律「やめとけって。触らぬ神に祟りなしだ」
唯「ええでもお」
律「だーめ!いいか触るなよ?絶対触るなよ?」
唯「わかったよ~。行こう!」スック
ツルッ!!
唯「あ、氷ですべった!」
ゴチン!
唯「いてて・・・頭打っちゃった」
フリーザー「・・・」ギロリ
唯「・・・あ」
唯「・・・お早うございます」
フリーザー「ギャーオ!!」
律「うおおおおおおおおお!」
唯「ひえええええええええ!」
ダダダダダダダ!
フリーザー「ギャーオ!」バッサバッサ
唯「あわわ・・・まだ追ってくるよー!」
律「眠りから起こされて怒ってるんだよきっと!とにかく走れ!」
律「はあ、はあ・・・あ、唯ストップ!」
唯「え?っとと」
ザザーン
律「崖だ・・・追い詰められちゃった・・・」
唯「そんなあ・・・」
フリーザー「ギャーオ!」
律「くそ!行け!サイクロン!」
唯「カメ太!」
フリーザー「ギャーオ!」
フリーザーの吹雪!
カメ太は倒れた!サイクロンは倒れた!
律「ああ・・・ここまでか・・・」
フリーザー「ギャーオ!!」
カツラ「ウィンディ!だいもんじ!」
フリーザー「ギャーオ・・・!?」
唯「え?誰?」
カツラ「君たち!助かりたければ今のうちに早くこっちに来い!」
律「え、は、はい」
ダダッ
………………
カツラ「ここまでくればしばらく大丈夫だろう。怪我はないか?」
唯「はい。大丈夫です」
律「あの、どなたか存じませんが助けてくれてありがとうございます」
カツラ「礼はいらんよ。私の名前はカツラだ」
律「カツラさん!?ジムリーダーの?」
カツラ「ん?私の名前を知ってるということは、私に挑戦しに来たのか?」
唯「いえ、あの挑戦ではないけど、会いに来たって言うか」
カツラ「・・・?まあ詳しい話はあとで聞こう。今はここから離れるのが先だ。
フリーザーがいつになく怒っている・・・」
律「フリーザーってあのポケモンの名前ですか?」
カツラ「そうだ。あいつはこの島を守る伝説のポケモン・・・
普段はあんなに暴れずにじっとしているのだが」
唯「あの・・・すいませんたぶん私がぶつかって起しちゃったから」
カツラ「いや、起こしたぐらいじゃあそこまでは怒らない。伝説のポケモンは感受性がとても強いからな。今カントーで何か大きな出来事が起こっていると感じているのか・・・それとも君たちに特別な何かを感じたのか」
律「特別な何か・・・」
カツラ「まあいい。急いで島を出よう。グレンに行くんだろ?」
唯「あ、ゴン太!私のポケモンがいなくなっちゃったんです!」
カツラ「ゴン太・・・もしかしてカビゴンのことか?あっちの方で木の実をがつがつ食べてるカビゴンならいたんだが」
カツラ「ここだ」
ゴン太「♪♪♪」ガツガツ
唯「あ!ゴン太あ~!」
カツラ「この辺りには珍しい果物の木が多い。カビゴンはそのにおいを察知してきたんだろうな」
律「フリーザーよりも果物に反応したのか・・・大物だな。
それにしてもカツラさん、なんでこの島に詳しいんですか?」
カツラ「最近はよく調査で来ているからな」
律「調査?」
カツラ「最近グレン島で地震が増えてきてな・・・
一部の間じゃ数年のうちにグレン島の火山が噴火するという噂もあるんだ。
まああくまで噂なんだが、万が一グレン島に住めなくなった時の為に島民が移住できないかとこの双子島を個人的に調査してるんだよ」
唯「えへへ、お待たせしました!行きましょう!」
律「ったく。ポケモンもトレーナーもお気楽だなあ」
………………
グレンタウン
カツラ「着いたぞ。グレン島へようこそ」
唯「(ここがムギちゃんの暮らしてた島・・・)」
カツラ「私に話があるんだったな。ジムで話を聞こう」
グレンタウン ポケモンジム
カツラ「さて・・・それで話というのは?」
律「信じられないかもしれませんが・・・正直に話します」
唯「私たち、ムギちゃん、
琴吹紬ちゃんが探していた友達なんです!」
カツラ「!!!」
………………
律「これが私たちの今の状況です・・・」
カツラ「そうか・・・フジ博士は元気みたいだな。よかった」
唯「あの・・・信じてもらえますか?」
カツラ「信じるさ・・・唯と律。紬が言っていた友達の名前のなかにあったよ
それに、違う世界から来たという方が記憶喪失よりしっくりくる・・・
言いにくいが彼女の雰囲気はそんな感じだった」
唯「あ、ありがとうございます!」
律「あの、やっぱり今どこにいるかはわからないですか?」
カツラ「ああ。すまんな・・・だが」
唯「?」
カツラ「・・・いや、何でもない。忘れてくれ」
カツラ「それとロケット団の件だが、もちろん私も協力するよ」
律「本当ですか!ありがとうございます!」
唯「ここまで来たかいがあったね!」
律「そうだな!ジムリーダーの協力者がまた一人・・・あれ?」
唯「どうしたの?」
律「私たちの目的の一つはジムリーダーに協力を頼むことだったけど」
唯「うん」
律「セキチキクジム行くの忘れてた・・・・」
………………
タマムシシティ ポケモンジム
梓「はあ、はあ・・・」
エリカ「疲れてますわね。そろそろ休憩にいたしましょう。戻りなさい、ウツボット、ラフレシア」
梓「はあ・・・はい、すいません。戻って、あずさん、ぴーたん」
エリカ「とても素晴らしいですわ梓さん。ニャースもバタフリーもあなたのことを信頼しています。 きっとあなたはとても強いトレーナーになれますわ・・・やはりあの時あなたが秘める可能性を感じて不戦勝にしたことは間違いじゃなかったみたいですわね」
梓「本当ですか・・・?」
エリカ「あら嫌だ」
梓「どうしました?」
エリカ「ジムの外に男の気配を感じますわ」
梓「まさか・・・ロケット団?」
エリカ「いえ、たぶんただの変態さんですわ」
梓「へ、変態!?」
エリカ「このジムのトレーナーは女の方ばかりですから、たまにジムを覗きにくる変態さんが現れるんですの」
梓「こ、こわいですね・・・」
エリカ「大丈夫です。こういう時の為に外に私のポケモン、モンジャラが隠れてますわ。
怪しい男を見つけたら縛るように言ってありますの。・・・そろそろですわね」
タケシ「ぎゃあああああああああ!」
エリカ「ほら、かかりましたわ」
タケシ「な、なんだこのモンジャラは!いきなりからまれちまった!」
エリカ「こんにちは変態さん。今警察を呼ぶので少々お待ちくださいまし」
タケシ「ま、まま待ってくれエリカさん!俺だよ!」
エリカ「わたくし殿方のお知り合いはいませんの。あなたのことなど知りませんわ」
梓「(変態ってどんな人なんだろう。怖いけど気になる)」ソー
梓「ってタケシさんじゃないですか!?」
タケシ「あ、君は!」
エリカ「タケシ・・・聞いたことがあるような気がしますわ」
タケシ「エリカさんの就任式の時に会っただろ!俺はニビジムリーダーのタケシだよ!」
エリカ「あら嫌だ。そういえば思い出してきましたわ」
タケシ「それは良かった。早くほどいてくれ」
エリカ「それで、ジムリーダーがなぜ覗きを?」
タケシ「だから覗きじゃない!律たちに言われて協力しに来たんだ!」
梓「先輩たちに会ったんですか!?」
タケシ「ああ、12番道路でな。ジムリーダー達と協力してロケット団と戦うから手伝ってくれと」
エリカ「でしたらそう言ってくだされば良かったのに・・・」
タケシ「必死に言おうとしてただろ!」
エリカ「あら嫌だ。殿方はすぐに怒鳴るんですのね」
タケシ「ごめんなさい・・・」
カスミ「あら?タケシじゃない。こんなところで何してるの?」
ナツメ「モンジャラにからみつかれて滑稽な状態になってるわね・・・」
エリカ「あら、カスミさん、ナツメさん。いらしてくれたんですね」
カスミ「やっほー。久しぶりエリカ!それに梓も」
ナツメ「あなたには確かハナダジムで・・・」
梓「はい、少しだけ会いましたね。来てくれてどうもです」
エリカ「良く来てくださいましたわ。ジムの中でお休みください。
あ、タケシさんも一応協力者ですわ」
ナツメ「・・・信用できるの?」
エリカ「覗きはしましたがロケット団とは関係なさそうですから、大丈夫ですわ」
タケシ「覗きじゃないっていってるだろう!」
エリカ「おかしいですわね。私のモンジャラは下心に反応して攻撃するのですが・・・」
タケシ「な!しまった!そんなの反則だろ!」
エリカ「あら嫌だ。本当に下心がありましたの?冗談でしたのに・・・」
タケシ「」
エリカ「とにかくみなさん中に入ってください、作戦会議をいたしましょう。
どうぞこちらへ。あ、すいませんがこのジムは男子禁制ですので。
でもジムの屋外スピーカーで会話には参加できますから安心してください」
ゾロゾロ
タケシ「・・・」
ナツメ「ロケット団はヤマブキシティを完全に占領しているわ。東西南北のゲートは封鎖、
街の至る所にロケット団がいて住人は監視されてる」
エリカ「梓さんのお話だと、ロケット団の本部はヤマブキに置かれて兵力を集結させてるらしいですわ。 それにジムリーダーの動きも察知しているみたいですの」
梓「はい。それに、リーグ本部にコネがあると言っていました」
カスミ「やっぱり!道理で本部がまったく動かないと思ったわ。
ヤマブキの占領くらいすぐに気づくのに・・・」
タケシ「リーグ本部が動かないとなると四天王への協力要請は難しいな・・・
彼らがいれば・・・」←スピーカー
梓「四天王?」
カスミ「四天王っていうのは、ポケモンリーグ本部に選出された四人の強いトレーナーたちのことよ。 リーグ期間中にこの四人を倒し、現在のチャンピオンを倒せばポケモンチャンピオンになることができるわ」
エリカ「ですが、四天王の個人情報は非公開で、リーグ期間以外は各々の暮らしにもどりますので、リーグ本部に頼まないと連絡することは不可能なんですわ」
梓「そうなんですか・・・」
ナツメ「本部が腐ってるんなら四天王も信用できないけどね・・・」
タケシ「ところで、集まるリーダーはこれだけなのか?他のリーダーたちは?」
エリカ「他のリーダーの方は信用できないので、連絡していませんわ」
タケシ「カツラさんはいい人だと思うぞ」
エリカ「ご存じなのですか?」
タケシ「俺は博物館の頼みでたまにグレン島のポケモン研究所に行くからな。カツラさんは研究所も手伝ってるみたいで何回か会ったことがあるんだ」
カスミ「連絡できる?」
タケシ「連絡先はおれのジムじゃないとわからん」
エリカ「使えませんわね」
タケシ「ごめんなさい」
梓「あ、でもどちらにしろ先輩達が会いますから」
エリカ「あら、そうでしたわね。唯さん達にまかせましょう」
梓「(唯先輩、律先輩・・・今頃どうしてるかなあ)」
………………
グレンタウン
カツラ「セキチクジムのキョウは少々変人だがいいやつだ。
私から連絡しておこう」
律「すいません。いといろと」
カツラ「いいんだよ。私はこれからタマムシに向かう準備をするとしよう」
唯「私たちは・・・ムギちゃんが住んでたポケモン屋敷を見に行きたいです!」
律「あと研究所に用もあったな」
カツラ「ポケモン屋敷か。あそこはもはや完全な廃屋で少し危険だが・・・まあ君たちなら大丈夫だろう気をつけろよ」
………………
グレンタウン ポケモン屋敷
律「ここでムギは暮らしてたのか・・・」
唯「なんかちょっとだけムギちゃんに近づけた気がするね」
律「そうだな・・・あ、唯ピアノがあるぞ」
唯「ホントだ!ボロボロだけど・・・」
律「もしかしたらムギがこれを弾いてたかもしれないな」
唯「きっとそうだよ!触ってみよ」
ボロロン♪ ボロン♪
律「やっぱ音も酷いな・・・」
唯「あ、りっちゃん。楽譜がまだ置いてあるよ」
律「当然だけど楽譜もボロボロか・・・どれどれ・・・!これって!」
唯「え・・・なに?」
律「この曲・・・ふわふわ時間だよ」
唯「ええ!じゃあやっぱり!」
律「ムギが書いたんだな・・・やっぱりムギはこの屋敷でこのピアノを弾いてたんだ」
唯「ムギちゃん・・・」
律「何もないと思ったけど、来て良かった・・・」
唯「そうだね・・・」
最終更新:2012年09月26日 22:27