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………………

タマムシジム

カスミ「それにしても、ロケット団はなぜヤマブキシティを占拠したのかしら・・・」

ナツメ「ヤマブキシティには、大企業シルフカンパニーをはじめとして、カントー中で流通する製品を作っている会社が多数あるわ。金儲けが第一目標のロケット団にとってはこの上ない町なんだと思う」

エリカ「たしかにそうですけど、それだけではない気もしますわ・・・お金のある所に行って奪うだけでは、ただの強盗と同じですもの」

トレーナー「失礼します、カスミさん!ハナダジムから緊急通信が来てます!」

カスミ「どうしたの!?」

トレーナー「こちらでお話しください」

カスミ「もしもし、私よ!」

海パン野郎『カスミさんですか!今、ハナダシティを大量のロケット団員が通過していったんです!』

カスミ「な・・・!」

海パン野郎『止めるべきだとは思ったんですが・・・団員の人数が多くて・・・
      カスミさん抜きの我々ジムトレーナーではとても手出しできませんでした!』

ナツメ「まさか、ロケット団が私たちの動きを知りながら妨害してこなかったのは・・・ハナダから遠ざけるため・・・?」

カスミ「通過って、どこに!?」

海パン野郎『24番道路、岬の小屋方面です!』

一同「!!!」

タケシ「岬の小屋・・・まさか」

エリカ「そういうことでしたの・・・」

ナツメ「やられたわ・・・」

梓「え?どういうことです?」

カスミ「岬の小屋のマサキって知ってる?」

梓「はい」

カスミ「彼はポケモンマニアとして有名だけど、ポケモン転送システムの管理者でもあるの・・・」

梓「ポケモン転送システム?」

カスミ「あなた達は少数のポケモンしか持ってないから使ったことないかもしれないわね。転送システムって言うのは、ポケモンをデータ化してネット上に預け、どこのパソコンからでも取り出すことができるっていう画期的なシステムよ」

梓「ポケモンをデータ化・・・?そんなことできるんですか?」

ナツメ「マサキも参加していた開発チームはそれをやってのけたの。最初はみんな信じられなかったけど、今ではあらゆる地方のほとんどのポケモントレーナーが使っているわ。
ポケモン界では、モンスターボールに並ぶ最大の発明として評価されているの」

カスミ「マサキはそのシステムの、カントー地方での管理責任者をやっている」

梓「じゃあ、その人の所にロケット団が向かったというのは・・・」

カスミ「ええ、ロケット団にポケモン転送システムを奪われれば、
    カントー全域のトレーナーのポケモンが彼らに支配される・・・」

梓「そ、そんな!止める方法はないんですか?」

ナツメ「転送システムのサーバーはヤマブキの企業が提供してる・・・
    マサキの家とヤマブキ以外から転送システムをいじることはできない」

タケシ「奴らの狙いはこれだったのか・・・」

エリカ「カントーの人口の半分近くは転送システムにポケモンを預けていると思いますわ」

カスミ「転送システムを直接いじれば・・・データを消去することもできるはず」

梓「で、データを消去ってまさか・・・」

カスミ「ポケモンを消去してしまうってことね。自分のポケモンを消すと脅されれば、
    多くの人がロケット団に逆らえなくなるわ」

タケシ「ロケット団は本気でカントーを支配する気か・・・!」


ナツメ「こうなってしまったら、私たちも急いで動くしかないわね」

カスミ「ええ、手数は少ないけど・・・ヤマブキに攻め込みましょう」

ナツメ「今言ったとおり転送システムのサーバーはヤマブキの企業、シルフカンパニーが提供してる。シルフカンパニーからロケット団を退けて転送システムを守るのが最終目的よ。
そこを落とせばロケット団もヤマブキから去らざるを得ないはず」

梓「先輩達が帰ってきてないのに・・・」

エリカ「梓さん、このような状況になってしまっては仕方ありませんわ。
    この戦いはかなり厳しいものになるとおもいます。梓さんはどうされますの?
    ここで待っていてもいいんですわよ?」

梓「いえ、私も戦います!先輩たちの分も!」

エリカ「そうですか。では一緒に頑張りましょう」

梓「はい!(唯先輩、律先輩・・・早く戻ってきてください・・・)」


タケシ「どうやって攻め込む?一番近い西ゲートから一気に行くか?」

ナツメ「いや・・・皆が固まってしまっては最悪全滅もあり得る。 
リスクを分散した方がいいわ。私たち四人のリーダーで東西南北のゲートを同時に攻めましょう」

カスミ「西と東のゲートにはすぐ行けるけど、北と南のゲートに行くには時間がかかるんじゃ?」

タケシ「いい考えがある。東西と南北の地下通路が交差する部分で穴を掘れば、
    東西地下通路から南北地下通路に入ることができる。さすがに直接掘ってヤマブキ
    に侵入するには地盤が厚くて無理だが、これなら南北のゲートにすぐ行ける」

カスミ「いいわね。なら私はハナダ方面の北ゲートを攻めるわ!」

タケシ「穴を掘るには俺のポケモンがいるからな。俺は南ゲートを攻めよう」

エリカ「でしたら私は西ゲートを」

ナツメ「いいの?私たちの場所がばれているとしたら西ゲートは敵が一番強力かもしれないのよ。一人では・・・」

エリカ「あら嫌だ。一人ではありませんわ。・・・一緒に戦ってくださるんでしたわね?」

梓「は、はい!」

ナツメ「・・・わかった。私は東ゲートね」

梓「みなさん・・・気を付けてください」

カスミ「大丈夫。私に任せなさい」

タケシ「必ず突破してやるさ」

ナツメ「あなた達も油断してはだめよ・・・」

梓「が、がんばります」

エリカ「梓さんの腕は私が保証いたしますわ。自信をもってください」

ナツメ「それじゃあ・・・」




「ヤマブキシティ奪還作戦、開始!」



ヤマブキシティ シルフカンパニー

アテナ「サカキ様。うちの部隊のランス副隊長から報告が入りました。
    ハナダシティは戦闘なしで通過、岬の小屋でマサキの拘束に成功したとのことです」

サカキ「よくやった。ポケモン転送システムへのアクセスは?」

アテナ「管理システムは何重にもセキュリティが張られていて、マサキ本人にしかアクセスすることはできないのですが、彼は協力を拒んでいるようです」

サカキ「やはりな。まあしばらく”交渉”を続ければ彼も協力する気になるだろう」

アポロ「ハナダ通過は確実にジムリーダー達に気付かれたでしょう。彼らも馬鹿じゃない。早急に手を打ってくるはずです」

ラムダ「ついに奴らとやり合うってわけですね!サカキ様」

澪「・・・」

サカキ「うむ・・・アポロ、アテナ、ラムダ、そして澪よ。
    自部隊を率いて各々の持ち場につき、ヤマブキを防衛せよ」

「了解!!」

………………

ヤマブキシティ 西ゲート前

梓「・・・すー、はー、すー、はー」

エリカ「緊張してますの?」

梓「すー・・・あ!いえ大丈夫です!」

エリカ「緊張するのは恥ずかしいことではないですわ。私だって少し緊張してますの。
    落ち着くんでしたら私に構わず深呼吸を続けてていいですわよ?」

梓「もう大丈夫です。落ち着きました。・・・あと5分くらいですよね?」

エリカ「ええ。12:00ちょうどに全ゲートから一斉にヤマブキに突入しますわ。
    奴らが転送システムに自由にアクセスできるようになる前に、
    シルフカンパニーでサーバーを停止させるんですわ」


東ゲート前

ナツメ「絶対に取り返す・・・私の町を!・・・あと4分ね」


北ゲート前

カスミ「あと3分で突入ね・・・ごめんマサキ。
    助けたいのは山々だけどこっちを優先させてもらうわ」


南ゲート前

タケシ「あと2分。男の俺が頑張らないとな!うおお!」


西ゲート前

エリカ「あと1分で突入ですわ。ポケモンの用意はいかがかしら?」

梓「準備OKです」

ぴーたん「ぴー!」

あずさん「にゃー!」

エリカ「敵がどのくらい現れるかわかりません。十分に気を付けてくださいね」

梓「はい!」

エリカ「あと10秒・・・9、8、」


ナツメ「7、6、」


カスミ「5、4、」


タケシ「3、2、」


エリカ「1、0・・・行きますわ!」

梓「・・・はいっ!」


タケシ「うおおおお!突撃いいいい!」ダダダ

警備員「あ、ここは通行禁止・・・ぎゃあ!」

ロケット団員「侵入者だ!迎え撃て!」

ワーワー

タケシ「蹴散らせ!イワーク!」

イワーク「ぐおおおお!」

ギャーギャー

ロケット団員「なんだこの男!強い!」

タケシ「俺はニビジムリーダーのタケシだ!下っ端なんぞが相手になるか!」

ラムダ「へっへっへ。そこまでだぜ。ジムリーダーさん」

タケシ「誰だ!」

ラムダ「俺はロケット団実行部隊隊長の一人、ラムダだ。悪いがここを通すわけにわけにはいかないよ」



北ゲート

カスミ「スターミー!こうそくスピン!」

シュンシュンシュン!

ロケット団員「ぐは!」

カスミ「まだまだ!次の相手は誰!?」

アテナ「ではお相手していただこうかしら?」

カスミ「!」

アテナ「私は実行部隊隊長の一人、アテナよ。よろしくね」

カスミ「隊長がわざわざ来てくれたのね。光栄だわ」

アテナ「東西南北4つのゲートは私たち4人の隊長がそれぞれ守っているわ。あなたたちに突破は不可能よ」

カスミ「言ってくれるじゃない・・・!」



東ゲート

ナツメ「フーディン!サイコキネシス!」

効果は抜群だ!効果は抜群だ!効果は抜群だ!

団員「ちくしょう歯が立たねえ!」

団員「強すぎる・・・!」

ナツメ「口ほどにもないわ・・・このまま」


アポロ「このまま通すわけにはいきませんよ」

ナツメ「やはり来たのね。感じていたわ」

アポロ「流石、ナツメさんですね。エスパーポケモンのエキスパートでありご自身もまたエスパー・・・!」

ナツメ「わかったからさっさと戦いましょう。あなたが強いのはわかっている」

アポロ「それはありがとうございます。私はロケット団実行部隊隊長の一人、アポロです」


ナツメ「行くわよ。フーディン」

アポロ「貴女の得意とするエスパーポケモンはとても強い。我々ロケット団には毒タイプを使う者が多いですから、なおさら強く感じることでしょうね」

ナツメ「・・・どういう意味?」

アポロ「ご存じですか?・・・エスパータイプの攻撃を一切受け付けないタイプの存在を」

ナツメ「・・・!」



西ゲート

エリカ「ウツボット!葉っぱカッター!」

梓「ぴーたん!眠り粉!」

団員「なんだ!?ジムリーダーのほかにも協力者がいるなんて聞いてないぞ!」

澪「相手が増えたくらいでひるむな」

団員「澪隊長!」

梓「・・・澪先輩!!」

エリカ「彼女が例の記憶喪失のお友達ですの?」

梓「そうです!」

澪「・・・ジムリーダーだな。私はロケット団実行部隊隊長の一人、澪だ」

エリカ「私はタマムシジムリーダー、エリカですわ。よろしくお願いいたします」


澪「ヤマブキには近づくなと言ったはずだぞ?」

梓「澪先輩を助けたいんです!」

澪「助けなど必要ない。・・・できれば戦いたくなかったが、お前がロケット団に危害を加えるならば仕方ない。私はロケット団としてお前を倒す」

エリカ「梓さん。この方の相手はあなたには荷が重いですわ。私がお相手いたします」

澪「どっちでもいい。二人ともここで倒されるのだから」

梓「でも・・・!」

エリカ「あなたは残っている団員さん達の相手をお願いしますわ。貴女を信頼しての頼みです」

梓「・・・わかりました」


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最終更新:2012年09月26日 22:34