………………

グレンタウン ポケモンジム

カツラ「戻ったか。屋敷はどうだった?」

律「行って良かったです」

唯「ムギちゃんの思い出の品を見つけました!」

カツラ「楽譜か・・・確かに彼女はピアノがとても上手だった・・・」

ザザーピーザザー

カツラ「ん?ラジオが騒がしいな」

ラジオ「タマムシラジオ、臨時ニュースです!つい先ほど、ヤマブキシティ入口の4つのゲートで大規模な戦闘が起こっているとの情報が入ってきました!詳細は不明ですが・・・」

カツラ「まさか!!」

律「ヤマブキで戦闘って・・・!」

唯「も、もう始まっちゃったの・・・?」

カツラ「おそらく今戦闘するしかない状況になってしまったのだろう。
    原因はわからんが、予想外の事態だ・・・!」

律「くそ!私たちも早く行かないと!」

唯「りっちゃん!」

グレンタウン

カツラ「待て!外に出たところでヤマブキに行くまで相当時間がかかる!
    悔しいが今から出発しても間に合わん!」

唯「で、でも!あずにゃんを置いてきてるんです!あずにゃんも戦ってるかもしれないのに・・・」

律「私たちが行けないなんて・・・」

カツラ「気持ちはわかるが・・・」

キャーワー ギャー

カツラ「何だ?今度はポケモン研究所の方が騒がしいぞ」

研究員「ひえー!あ、カツラさん!助けてください!」

カツラ「一体何があったんだ!」

研究員「その子たちがさっき届けてくれたひみつのコハクなんですけど・・・!」

律「え?あれがどうかしたんですか!?」

研究員「あのコハクの中には古代のポケモンが眠っていて、再生することに成功したんですが・・・」

プテラ「ギャーース!!」

キャー ワー

唯「うわあ!」

研究員「・・・あの通りとんでもなく凶暴なポケモンが生まれてしまいまして!
    暴れまわってて研究所はめちゃくちゃです!」

カツラ「あれは・・・凶暴な古代ポケモン、プテラ!
    私も実物を見るのは初めてだ!」

律「あのコハクにあんな恐ろしいポケモンが入ってたのかよ・・・普通にポケットに入れてきちゃったよ」

プテラ「ギャーーーース!」ギュオン

唯「わわわ、こっちに来たよ!」

カツラ「私が倒そう!君らは下がってなさい!」

プテラ「ギャース!!」ギュオン

カツラ「く、速い!」

プテラ「ギャーース!」

律「うわ!」

唯「ああ!りっちゃんの目の前に!」

カツラ「まずい!逃げろ!」

律「わわ私を食べてもうまくないぞ!・・・ってあれ?」

プテラ「ギャース♪」スリスリ

唯「りっちゃんに・・・懐いてる?」

カツラ「なんと・・・あの凶暴なプテラが・・・」

律「あのー?これどういうこと?」

プテラ「♪」スリスリ

唯「きっとりっちゃんの匂いとか温もりを覚えてたんだよ!りっちゃんずっとコハクをポケットに入れてたから!」

カツラ「信じられんが、それしか考えられんな」

律「まじかよおい」

プテラ「ギャウ♪」

唯「でもこんなにりっちゃんに懐いてると可愛く見えてくるね~」

律「そ、そうかな・・・待てよ」

唯「どうしたの?」

律「こいつ、さっきものすごいスピードで飛んでたよな?」

唯「うん・・・あ!もしかして」

律「こいつに乗っていけば・・・!」

カツラ「確かに、プテラの速度はポケモンの中でも屈指といわれている・・・
    こいつならヤマブキまでかなり早く行けるだろう。だが、安全ではないぞ?」

律「大丈夫です!唯は?」

唯「もちろん!私も行くよ!」


カツラ「そうか。ならば私が止めることはできないな。
    残念だがそのプテラでは君たち二人が限界だろう。
    私は間に合わないだろうが海を越えてヤマブキに向かうよ」

律「ありがとうございます。本当はカツラさんが行った方が戦力になるのに・・・」

カツラ「君たちの熱意にはかなわないさ。友達を助けるんだろ?」

唯「うん!」

カツラ「君らならきっとできる・・・行きなさい」

律「はい!・・・よし唯、しっかりつかまれよ!」

唯「おっけいりっちゃん!」

律「行くぞー!GO!!」

プテラ「ギャーーース!」

ギュオン!!!

ゴゴゴゴゴゴ

律「(は、速い!!!でもこれならきっと間に合う!)」

唯「(気を抜いたら振り落とされそう・・・!あずにゃん、澪ちゃん、今行くからね!)」

………………

ヤマブキシティ 東ゲート


ナツメ「はあ、はあ・・・」

フーディン「・・・」

ヘルガー「グルルルル・・・」

アポロ「おやおや。もうお疲れですか?
    私のヘルガー、発見されたばかりで知る者は少ないですが・・・強いでしょう?」

ナツメ「さっきからいちいちうるさいわね・・・そんなに自慢したい?」

アポロ「ふふふ。もう負けを認めて帰ったらどうです?」

ナツメ「誰が・・・!」

アポロ「そうですか。ではもっといたぶって上げましょう・・・ヘルガー!」

ナツメ「く・・・!」



西ゲート


澪「ふわ☆ふわ、冷凍ビーム!!」

効果は抜群だ!ウツボットは倒れた!

エリカ「戻りなさいウツボット。ラフレシア、お願いしますわ!」


梓「エリカさん、苦戦してる・・・。でも、私は団員を倒さないと!」

団員「行け!ラッタ!怒りの前歯だ!」

ぴーたん「ぴー・・・!」

梓「がんばってぴーたん!」


南ゲート

タケシ「ゴローン、岩雪崩!」

ラムダ「くそ、マタドガス!」

タケシ「しぶといやつだ・・・!」

ラムダ「ちくしょう。なんでよりによって男と当たっちまうんだよ。4分の1なのに・・・」

タケシ「そりゃ俺のセリフだ!」



北ゲート

アテナ「アーボック、へびにらみよ!」

カスミ「・・・っ何よ!ちまちま戦って!もっと真面目に戦いなさい!」

アテナ「大真面目よ?私たちの目的はあなた達を少しでも長く止めること・・・
    ポケモン転送システムが操れるようになるまでね」

カスミ「・・・スターミー!押し切って!」

スターミーは体がしびれて動けない

カスミ「あーもう!」



西ゲート


エリカ「ラフレシア!ギガドレイン!」

ふわ☆ふわ「ぴい・・・」

澪「まだ大丈夫だふわ☆ふわ!冷凍ビーム!」

効果は抜群だ!

エリカ「ラフレシア・・・!」

澪「そろそろ終わりだな」


梓「(エリカさんが・・・!団員達はあと少しで倒せるのに!)」

エリカ「私が思っていた以上に隊長さんはお強いんですのね。
    ・・・こうなったらもう私はあきらめますわ」

梓「・・・!エリカさん!?」

澪「それは賢明な判断だな。ならばさっさと帰れ。今なら二人とも見逃してやる」

エリカ「あら嫌だ。二人とも諦めるとは言ってませんわよ?」

澪「どういうことだ!」

エリカ「私がヤマブキに入ることは諦めます。ですが梓さんだけには絶対入ってもらいますわ・・・ラフレシア!!はなびらのまい!!」

シュゴオオオオオ

団員「ぐああ!」

団員「ぎゃあ!」

澪「・・・く!何のつもりだ!」

エリカ「私が全員を押さえておきますわ!梓さんは今のうちに行ってください!」

梓「そんな・・・エリカさん!」

エリカ「こうでもしないと、二人とも入れなくなってしまいますわ!
    梓さんだけでもシルフカンパニーに向かってサーバーを停止させてください!」

梓「でも私だけの力じゃ・・・」

エリカ「私は梓さんを信じてますわ!あなたも自分の実力を信じてください!
    これ以上は敵全員を抑えられませんわ・・・急いで!」

梓「エリカさん・・・必ず助けに戻りますから!」ダッ!




澪「待て!」

エリカ「通しませんわよ?」

澪「くそ・・・!そんな全力ではなびらのまいを使って、どうなるか分かってるんだろうな!」

エリカ「もちろん、この技を使えば後がないのは存じていますわ・・・
    (梓さん・・・頑張ってください)」


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最終更新:2012年09月26日 22:35