部室
ガチャ
梓「こんにちはー」
「べんとらべんとらー」
梓「あれ? 」
唯「べんとらべんとら すぺーすぴーぽー」
梓「まだ唯先輩だけですか、何やってたんです?」
唯「ああ、あずにゃん、宇宙との交信だよ」
梓「はあ? 何ですかそれ」
唯「オカルト研さんに教えてもらったんだよ
この呪文を唱えたら遠い宇宙の人からメッセージが届いてお話できるんだって」
梓「へえ……」
唯「でも全然反応ないんだよねー」
梓「あーそれはねえ」
唯「やっぱり部屋の中じゃダメなのかな」
梓「えっと、どうなんでしょうか。 そういう問題でもない気もするんですけど」
唯「よし、屋上出てみよう。 あずにゃんもどう?」
梓「あ、いえ私はいいです」
唯「そう、じゃちょっと行ってくるよ」
ガチャ!
梓「落ちないで下さいよー」
唯「はーい」
梓「はあ、なんでああやってすぐ信じちゃうのかなあ」
梓「ほんとにもう、あの人は……」
梓「ふふっ」
梓「さてと、たまにはお茶の用意でもしておこうかな」
梓「えーっと、ティーカップは……」
カチャカチャ
梓「……」
梓「うーん」
梓「まさか本当に落ちたりしないよね」
梓「ちょっと見てこようかな」
ガチャ
梓「あ、唯先輩。 今見に行こうと……」
梓「唯先輩?」
唯「チガイマス」
梓「え?」
唯「ワタシハ ウチュウジン ナノデス」
梓「は? 何言ってるんですか?」
唯「タイヘンナコトニ ナリマシタ」
梓「またどうしたっていうんですか」
唯「コノショウジョト テレパシーデ ハナシテイタラ ナカミガイレカワッシマッタノデス」
唯「タスケテクダサイ オネガイシマス」
梓「助ける?」
唯「モトニモドシテクダサイ アナタノキスデ モトニモドリマス」
梓「キス? キスって……え?」
唯「チューデス」
梓「……」
唯「キス アズニャンガ キスヲシテクレナイト モトニモドラナイノデス」
梓「……」
唯「アズニャン?」
梓「はぁー」
唯「タメイキツクト シアワセガニゲマスヨ」
梓「宇宙人がそんなことよく知ってますね」
唯「ウッ」
唯「……コホン」
唯「アー! ハヤクキスヲー!」
唯「モドレナクナッチャウヨー!」
梓「ええっと、じゃあ一応聞きますけど、いま唯先輩は……?」
唯「ハルカトオクノウチュウニアル ワタシノイエデス」
梓「はあ、家ですか」
唯「ハヤク ハヤクオネガイシマス」
唯「モドレナクナッチャウー!」
梓「はあ……まあそういうことなら仕方ありませんね」
梓「じゃあ……はい」
ちゅっ
唯「はっ! ここは……」
梓「もう……」
唯「やった、戻ったんだー!」
梓「はいはい」
唯「あずにゃん! 私今ね、はるか遠くの宇宙の家に」
梓「わかってますよ」
唯「あれ? バレてる?」
梓「いえ大丈夫です、気付いてないですから」
唯「そうかよかった~」
梓「ふふっ」
唯「あー今日はいい日だよ~」
梓「ほんとに唯先輩はおかしな人です」
唯「えへへー」
梓「それにしても他の先輩方遅いですよね……」
バタンッ!
梓「うわっ!」
澪・律・紬「……」
梓「先輩方、どうしたんですか?」
律「ワレワレハー ウチュウジンダー」
澪「たっ……タスケテー」
紬「アズサチャンガ チューシテクレナイトー タイヘンナコトニナッチャウヨー」
澪「タスケテー タスケテー」
梓「覗いてたんですか……」
おしまい
最終更新:2012年09月28日 21:02