~唯・紬ペア~
唯「やっぱり圏外かぁ」
紬「わたしの携帯もダメみたい」
唯「澪ちゃん達、心配するよねぇ」
紬「う、うん」
唯「窓からは出れないしなぁ」
紬「そうだ!裏口とかないかしら?」
唯「おぉー!ムギちゃん天才っ!」
唯「しまったぁ!」
紬「どうしたの!?」
唯「靴を脱ぐの忘れてたよ、ムギちゃんっ!」
紬「それなら洋館だから大丈夫よ」
唯「そっかぁ、良かったぁ」
唯「そういえば、ムギちゃんちもそうなの?」
紬「うちは違うわ」
紬「だって、ふかふかのウサちゃんスリッパには」
紬「ふかふかの絨毯の方が似合ってるでしょー?」にっこり
唯「そんな理由!?」がーんっ
唯「んと、裏口はどっちかなぁ?」
紬「その中扉の向こうじゃないかしら」
唯「まさか、どっかのゲームみたいにさぁ」
唯「他でカギ探さなきゃいけないとかないよねぇ」
紬「そんなゲームがあるの?」
唯「うん、ソンビが出てくるやつとか」
紬「ゾンビ!?」びっくぅ
唯「大丈夫だよっ」
紬「噛みつかれなきゃ、感染しないからっ!」ぶいっ
紬「あ、会わないのが一番だと思うけど」
唯「さぁ、扉を開けるよっ!」
紬「ど、どんと来ーい!」
唯「ゲームだと開かないのがお約束だけど」
唯「どっこい、ここは現実だぁ!」
がちゃがちゃがちゃ
唯「・・・・・・」
紬「・・・・・・」
紬「カギ、必要みたいね」
唯「安心のお約束状態でした」がっくり
~澪・律ペア~
律「ま、まあこういう屋敷ってさ、縁側から出れるじゃん」
澪「そうか!なんだ焦って損したな!」
律「この障子の向こうはー」
すらっ
澪「雨戸みたいだな」
律「・・・・・・」
律「この雨戸の向こうはー」
がたがたっ
澪「壁だな」
律「・・・・・・」
澪「・・・・・・」
澪・律「ダメじゃんっ!」がーんっ
澪「唯たち、もう戻って来てるよね」
律「連絡しようにも、携帯ずっと圏外だしなー」
澪「携帯会社に、アンテナ設置を要望しなきゃな!」
律「・・・それにはまず、こっから出ないとダメじゃね?」
澪「それが出来ないから苦労してるんだろ」
澪「まったく、律はバカだな」
律「あ、あれぇ?」
律「なんか、すっごく松明を消したい気分になったなー」
澪「やめてぇ!」
澪「そんなことしたら、確実にショック死する自信あるから!」
律「マイナス方向にそんなポジティブでどーすんだ」
澪「だいたい、守ってくれるって言ったの律じゃん!」
澪「男らしく約束守ってよ!」
律「負けなのか?それにつっこんだら負けなのか!?」
律「ま、まあいいや」
律「時代劇だとさ、勝手口とかあるじゃん?」
澪「そっか、台所!」
律「探してみよーぜー」
澪「たぶん、建物の裏手じゃないかな!」
律「お、調子出て来たな、澪」
澪「あ、当り前よ!」
澪「わたしだって本気出せば、このくらい平気なんだから!」
律「ふぅん」にひ
律「そういえば霊ってさ」
律「風呂とか台所とか、水場に出やすいらしーねー」
澪「・・・・・・」かっちーん
律「澪さんっ!?」
澪「みずばなんてしらない・・・みずばなんてしらない・・・みずばなんてしらない」
律「悪かった!今回はほんとに悪かったー!」どげざっ
澪「律はわたしを殺したいのか!?」
律「ごめん!ほんとーに反省してるからっ」
澪「ほんとに、ほんと!?」
律「ほんと!絶対!ジミヘンに誓って!」
澪「・・・律、ギターじゃないじゃん」
律「あ」
律「いや、信じて!わたしのドラムに誓う!」
澪「わかったよ」
澪「その代わり、今度おごってもらうからな!」
律「今月はいろいろピンチなんで、高いものはちょっとぉ」あぅぅ
澪「パフェでいいよ!」
律「あの・・・太りますわよ?」
澪「そんなの今の状況に比べれば、なにが怖いのよ!」
律「ご、ごもっともー」
律「や、やっと勝手口にたどり着いたー」
澪「まさか、ここまで来て開かないとかないよね」
律「ないと信じたいっ!」
澪「開かなかったら、気絶するからな!」
律「だから、そーゆーポジティブはやめてくれー」
がちゃがちゃがちゃ
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
律「安心の南京錠でしたー」
澪「・・・・・・」ちーん
律「って、ほんとに気絶してんのかー!」
~唯・紬ペア~
唯「カギ穴のとこ、これなんだろぉ?」
紬「えっと、ハートのマーク?」
唯「お約束すぎる!」がーんっ
唯「でも、ハートのカギ探さないと進めないかぁ」
紬「探検ね、探検♪」
唯「た、楽しそうだねぇ」
紬「だって、暗くなっててもカギは開かないもの」
唯「そっか!前向きだね、ムギちゃんっ!」
紬「前向き、前向き♪」
紬「それにほら」
紬「わたしには、唯ちゃんってナイトがついてるから」
唯「おっふぉ!?」
唯「あ、あやうく惚れちゃうとこだったよ」ふぅぅ
紬「もうちょっとで、唯ちゃんゲットね♪」
唯「あー、ナイトと言えばさぁ」
唯「武器とか落ちてないのかなぁ」
紬「武器?」
唯「うん、ゲームだとナイフとか銃とか落ちてるんだよね」
紬「・・・ここ、日本だから」
唯「最後の方にはミサイルみたいのとかねっ」
紬「そんなのまであるんだぁ」
唯「バタバタ敵を倒せるんだよぉ」
紬「ふぅん、それでドアとか壊せばいいのにね」
唯「・・・・・・」
紬「・・・・・・」
唯「ムギちゃん、ソレハイワナイヤクソクナンダヨ」
紬「そ、そうなんだ、ゴメンね」
唯「さぁて」
唯「じゃあ右の部屋から探検しよう!」
紬「はい、唯隊長!」
がちゃ
唯「お邪魔しまーす」そーっ
紬「失礼しまーす」
唯「わぁ、広い部屋だぁ」
紬「ここは応接間かしら」
唯「家具がそのまま残ってるね」
紬「引きだしとか調べてみる?」
唯「ほんとに銃とかあったりしてぇ」
かたたっ
紬「なんかカードが入ってる」
唯「えっと、なになに」
館に紛れ込んだ幸運なあなたへ
幾多の罠を乗り越え、宝を目指しなさい
制限時間は1時間
まあ、制限時間を越えた所で
あの世で私とお茶を飲めるだけですので
ご心配なく
ちなみに、出口の鍵は宝と一緒です
幸運を祈ります
唯「た、宝っ!?」
紬「あの世っ!?」
唯・紬「え?」
唯「あ、あはは、なにかなこれぇ」あせあせ
紬「いたずら、とか?」あせあせ
唯「どっちにしたってぇ」
紬「うん」
唯「すっごく変なことに」
唯・紬「巻き込まれたぁ!?」がーんっ
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// 、\ ヽ
/ \ ’,
,′ | ∨ | ヽ’ | | | i
! , |.! ∨ |、 | | | | | |
. -―-. 、 | | lヘ l、 「ヽ. | | | | | |
: : : : : 、: :`丶 l ! レ^、 |\ ! \| | ト! ! | l イタズラに違いないわ
:\: : : ::\: : : \ ', Ⅵ、 \ ! 乍=ミj ., | ! |
: : :ハ、: : : :ヽ: : : ヽ ヽト、ハ ィミ、 :::::::/ / ./ィ ! だってここ、けいおんスレだもの
: : : ハト、: : : : '.,: : ハ | ハ´::::' l / / /V ∧ ヽ
:ト、: : ヽ \: : : V: lハ レ ハ r_っ ∨ / /'´ _ム_Vヽ、 \
\ヽ.: :| ヽ: ::!: :|: :ハ / .ゝ、 / '/ >':::::::::::ヽ 丶 丶、
ヽ\! r_‐ュ∨ヘノ: : ハ / / /` ー/ |_ /:::::::::::::::::::: V ` 、 ヽ
ィュ ′ !: : :!: : :.! ! ,-、 /´ ̄ ::|__// .レ':::/:::::::::::::::::::::∨ `ヽl
' !: : :|: ::!:| l }‐、rヽ:: .x'^ヽ\ |/::::::::::::::::::::::::::::::ト、 、 \
r‐ ) ィ: :|!::!: ハ:! ’. r'ニヽ' Vヽ ` .}‐┘: /::::::::::::::::::::::::::! \ \ \
:>、_` ´ .イ、|: :ルレ′ ヽ! -ゝ /〉 /:::::/::::::::::::::::::::::::::::::::| ヽ ヽ
ト.ィハ`´イ '::::レ' ̄`丶、 入/::::::| ィヽ::::l ::::::::::::::::::::::::::::::::::::| i '.
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~澪・律ペア~
澪「ん、んん」
律「気づいたかー、澪」
澪「ん、ここは?」
律「屋敷の勝手口だろ、忘れたのかよ」
澪「なんだ夢か、もっかい寝る」ぱたっ
律「澪さーん、現実こっちですよー」
澪「夢だったら良かったのにぃ」
律「現実はいつも厳しいものさ」ふっ
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
律「つっこんでくれないと終われないじゃん!」
澪「時と場所を考えろよ!」
律「考えたところで!」
律「南京錠が開かない事実に変わりはないー!」
澪「・・・それこそマイナス方向のポジティブなんじゃない?」
律「南京錠には変な字が書いてあるだけだしなー」
澪「ほんと?どれどれ」
澪「数字の壱だな」
律「ほう、いちと読むのかねこれは」
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
澪「・・・あのさ、わたし達って高校生だよね」
律「まあ、それはいいとして」
澪「いいのかよ」じとっ
律「いちって書いたカギが、どっかにあるんじゃね?」
澪「探してみる価値はありそうだな」
律「けっこう、こんな釜の中にあったりしてなっ!」
ぱかっ
澪「そんなとこにあるわけ・・・あれ?」
律「なんだ、このカード?」
屋敷を訪れし者へ
屋敷の中に家宝を隠す
汝が困難の末に発見したならば
持ち返るが宜しかろう
但し、刻限を設ける
これより半刻の内に発見する事
さすれば命は保証される
尚、鍵は家宝と一緒なり
御武運を
澪「な、なにこれ!?」
律「あの、はんきざみって、なんでございますかしら?」
澪「もしかして、半刻のこと言ってる?」
律「ほう、はんときと読むのかね」
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
澪「・・・たぶん、中学レベルだぞ」
律「で、半刻ってなに?」
澪「約1時間ってこと」
律「じゃあ、家宝ってなにかな!?」きらきら
澪「さぁ、なんでもありなんじゃない?」
澪「どうせ夢の中なんだし」
律「まだ現実と認めてないのかよ!」
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最終更新:2012年10月01日 00:13