~唯・紬ペア~
紬(い、言わなきゃ)
紬(誤解だって言わなきゃ)
紬(・・・でも)
紬(言えるわけないわ)
紬(だって)
紬(だってわたし)
紬(唯ちゃんのこと、好きなんだもん)
ちゅっ
唯「あぅぅ」
唯「は、恥ずかしくないなんて言ったけど」
唯「やっぱり恥ずかしいねぇ」
紬「う、うん」どきどき
唯「少しは怖いのなくなった?」
紬「うん、なくなった」どきどき
紬「あ、あのね、唯ちゃ・・・」
唯「さ、さあ!カギ探しの続きしよぉ!」
紬「あ、うん」
唯「レ、レッツゴー!」
紬(唯ちゃん)
紬(なかったことにしたいのかな)しゅんっ
唯「守らなきゃだから」
紬「え?」
唯「ムギちゃんのナイトとして、早くカギを見つけて」
唯「ムギちゃん守らないといけないからっ」
唯「て、手繋ぐよっ」
にぎっ
紬「・・・うん」うるっ
紬(わたし、ずっとお嬢様に見られるのが嫌だった)
紬(そこから抜け出せない自分も、嫌だった)
紬(変わりたいって思ってた)
紬(そんな時に現れたのが、唯ちゃんだったの)
紬(ずっとその明るさに憧れてた)
紬(そして)
紬(惹かれてた)
紬(女の子同士、わたしの思いは届かないかもしれない)
紬(でもね)
紬(この友達として繋がれた手)
紬(いつか、恋人として繋いでみせるから)
唯「ムギちゃん?」
紬「なんでもないわ」
紬「さあ、カギを探そー♪」
唯「お、おー!」
唯「よ、よぉし」
唯「次はこっちの部屋行ってみよう!」
紬「ここはなんの部屋かしら」
がちゃ
唯「ふわぁ、でっかいテーブルだぁ」
紬「ダイニングみたいね」
唯「高そうなシャンデリアぁ」
紬「ゆ、唯ちゃん」
唯「ん、どしたのぉ?」
紬「後ろにね、その」
唯「かっ、鏡っ!?」
唯「そういえば、さっき」
紬「鏡に気をつけろってあったね」
唯「なにに気をつけるんだろぉ」
紬「の、覗いてみる?」
唯「う、うん」
ばっ
唯「・・・・・・」
紬「・・・・・・」
唯「ムギちゃん」
紬「な、なに?」
唯「この部屋って、わたし達しかいないよねぇ」
紬「そそ、そうだね」
唯「鏡の中って、な、何人に見える?」
紬「見間違いじゃなければ、3人」
唯「・・・・・・」
紬「・・・・・・」
唯・紬「誰!?」がーんっ
~澪・律ペア~
律「か、考えてみればさー」
律「来るのが殺人鬼かもしれないしなー」
澪「なんでそこで殺人鬼が出てくる!?」
律「だって、時間が過ぎると命の保証はないとか」
律「書いてあったじゃん」
澪「な、なんでそんなの思い出させるんだよぉ!」
律「思い出させたの、澪だろ!」
澪「もしかして、どっか潜んでたりしないよな!」
律「そんな恐ろしい想像すんなー!」
澪「ど、どどど、どうしよう」
律「お、落ち着けって」
澪「こういう時って、後ろがっ」
ぐるっ つるっ びたーんっ
澪「い、痛ぃ」
澪「おかしい」
律「なにがおかしい!?」
澪「痛いよ」
律「どっか痛めたのかー?」
澪「だ、だって」
澪「夢なのに痛いって、おかしいだろぉ!?」
律「や、やっと澪が元に戻ったけど」
律「嬉しくねーっ!」あぅぅ
澪「なんでここが現実だって」
澪「教えてくれなかったんだよぉ!」
律「つっこみたい所ありすぎなんだけど」
律「正直言うとだなー」
澪「正直、なに?」
律「とーぶん戻らなくていいと思ってましたっ」
律「申し訳なかったー!」どげざっ
澪「律がわたしを見捨てたぁ!」
律「いや、見捨ててないじゃんっ!」
澪「ほんとにぃ?」うるっ
律「またそれかー!」
澪「見捨ててないなら証明してよ」
律「ど、どう証明すんだー」
澪「だ、抱き締める・・・とか?」もじもじ
律「だだだ、抱きっ!?」
~唯・紬ペア~
唯「こここ、このおじさん誰っ!?」
紬「後ろにいるってこと・・・よね」
唯「ふ、振り返ってみる?」
紬「いっせーのせ、でお願いしますっ」
唯「わかったよっ」
唯「いっせーの」
唯・紬「せっ!」
ぐるっ
唯・紬「誰もいない!?」がーんっ
唯「もっかい鏡見てみる?」
紬「そ、そうね」
唯「いっせーの」
唯・紬「せっ!」
ぐるっ
唯・紬「いたーっ!」がーんっ
紬「ゆゆゆ、唯ちゃん!」
唯「なにっ!?」
紬「やっぱり腕を組みたい!」
唯「へ?」
紬「手を繋いでくれるの嬉しいけど」
紬「き、キスした仲なんだから」
紬「もっとくっつくべきだと思います!」
唯「そ、そんな場合なのっ!?」
がしっ
紬「ほら、この方が落ち着くでしょ!?」
唯「それはそうなんだけどぉ」
唯「おじさんが見えることに、変わりないじゃんっ」
紬「・・・あ」
唯「とりあえず、逃げとく?」
紬「・・・・・・」こくこく
唯「だーっしゅ!」
紬「きゃっ!」
だだだだだっ
唯「ドアを開けて、脱出ぅ!」
がちゃ がちゃっ
唯「あ、あれぇ?」
紬「どうしたの!?」
唯「えっと」
唯「・・・ドアが開かなひ」
紬「さっきは開いたのに?」
唯「わかったぁ!」
唯「オートロックだよ、ムギちゃんっ!」
紬「唯ちゃん、家の中よ?」
唯「そ、そうでした」
紬「カギ穴は?」
唯「んと、ないみたい」
紬「唯ちゃん、向こうランプで照らしてみて」
唯「あっち?」
紬「あっちにもドアがある!」
唯「やったよ、ムギちゃんっ!」
唯「そして発見!」
唯「お約束のダイヤのマークっ!」あぅぅ
紬「ここも閉まってるのね」
唯「ていうか、これって」
紬「う、うん」
唯「今度は知らないおじさんと一緒にぃ」
唯・紬「閉じ込められた!?」がーんっ
~澪・律ペア~
澪「ほらぁ、見捨てるから出来ないんだー!」
律「あの、澪さん」
律「ふ、普通は恥ずかしいんじゃないかなー」うぅぅ
澪「わたしは全然恥ずかしくない!」
律「わたしは恥ずかしいっ!」
澪「恥ずかしくない!」
律「恥ずかしいすぎるっ!」
澪「うぅぅ」
澪「そんなこと言ってると」
澪「宿題忘れても、見せてやんないからな!」
律「子供のケンカかーっ!」
律「はぁ、わかったよ」
律「やればいいんだろー」
澪「ほんとっ!?」
律「うぅぅ」
ぎゅっ
律「こ、これでどーだ!」
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
律「な、なんか言えよー!」
律「変な気分になってくるだろー!」
澪「変な気分?」
律「あ、いや、そのー」たじっ
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
澪「・・・いいよ、律なら」
律「い、いいってなにがっ!?」がーんっ
澪「わかってるくせに」
律「なにがだー!?」
澪「なんで彼氏作らないと思ってるんだよ」
律「そ、それは」
澪「律は、わたしに彼氏が出来てもいいの?」
律「それは、あの」
澪「それは?」
律「・・・・・・」
澪「・・・・・・」
律「い、嫌だけど」ぼそ
澪「わ、わたしも律に彼氏出来たら嫌だ」
律「う、うん」
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
- 3分経過 -
律「だ、だだっ」
澪「だ?」
律「だめだ、こういう雰囲気ー!」わーんっ
だだだだだっ
澪「ちょっ!置いていくなぁぁぁ!」がーんっ
澪「・・・・・・」ちーん
律「悪かった!本当のほんとーに悪かったー!」どげざっ
澪「何回謝れば気が済むんだよぉ!」
律「返す言葉もありませんっ!」
澪「そ、それにさ」
澪「せっかく勇気出したのにさ」
律「うぅ、それも悪かった」
律「す、好きだから」
澪「は?」
律「わたしは澪のこと好きだからっ」
澪「り、律ぅ」
律「これでいいだろっ!?」
律「わたしの勇気は、これが限界だーっ!!!」あぅぅ
澪「・・・うん」
澪「ありがと、律」ぽっ
律「はうっ!?」
律「や、やめろー!」
律「恥ずかしいじゃんかー!」わーんっ
だだだだだっ
澪「だから、置いていくなぁぁぁ!」がーんっ
最終更新:2012年10月01日 00:16