~唯・紬ペア~
唯「お、おじさんは追いかけてこないみたいだねっ」
紬「鏡にいるのかな」
唯「・・・・・・」
紬「・・・・・・」
唯「ねぇ、ムギちゃん」
紬「な、なに?」
唯「幽霊っていうのは、鏡から出れないものなの?」
紬「ごめんなさい」
紬「会ったことなかったから、わからないわ」
唯「そ、そりゃそうだよねぇ」
唯「うーん」
紬「ど、どうかしたの?」
唯「ねぇ、ムギちゃん」
紬「な、なにっ?」
唯「ミッキーのいる遊園地で、ああいう幽霊」
唯「見たことある気がするんだけど」
紬「・・・・・・」
唯「・・・・・・」
紬「もしかして、乗り物でまわったりする?」
唯「うんうん」
紬「・・・・・・」
唯「・・・・・・」
唯「もっかい、見にいってみる?」
紬「そ、そうね」
唯「怖いけど、見なきゃいられない」
唯「これって悪魔の誘惑なのかなっ?」
紬「ホラー映画とか、そうよね」
唯「・・・そーっと」
紬「・・・そーっとね」
唯「よぉし、横から覗いてみようっ」
紬「ら、らじゃー」
唯「も、戻って来ましたぁ」
紬「出て来ないでくださーい」
ばっ
唯・紬「!?」
唯「こ、これって」
紬「シールみたいね」ほっ
唯「なんだ、人騒がせだなぁ」
紬「立体に見える、いわゆるホログラムね」
唯「これ、正面に立つと一緒に写るんだ」
紬「ほんとにどっかのアトラクションみたい」
唯「まったくぅ、驚かせてぇ」ぶーっ
紬「あら?このおじさん、トランプ持ってる」
唯「ほんとだぁ」
紬「ハートの2、ダイヤの5・・・」
唯「覚え切れないから、写メ撮ろうっ」
紬「唯ちゃん、ナイスアイデア♪」
かしゅっ
唯「んー、よく撮れたねっ」
紬「唯ちゃん、せっかくだから」
紬「ツーショットで写メ撮りたいでーす!」
唯「あー、いいねぇ」
紬「じゃあムギちゃん、こっち寄って」
紬「うんっ///」
かしゅっ
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_,. -―――- 、
/: : ‐: : : : : : :‐- 、: :\
/: : /: : : : : : :\: : : : \: :\
/: :/: :.|: : : : : ! : : : \: : : :.ヽ: : ヽ
/: /: : 八: :!: : :|\: : : : ヽ: : : :',: : :.',
,': /ニ7⌒!:.!: : :| ⌒ : : : : : : : : |: : : :!
/: :.|: :./ V\: ! ヽ: :!: :.|\|: : : :.\__,
/: : :ハ: :| ヾ ∨!∨: : : : : : : : :ヽ
/: : : : :.V:! x=ミ x=ミ. !: : : : ハ: : : : : :.ハ
/:/: : : : /: :! 、、 、 、、 !: : !: : :!: : : : : : :.}
// |: : : /| :八 - 、 ,ィ: :/: : /: :ハ: : :|V いやぁ
{! 从: i'´ ̄::::>、 `ー ' イ!V /: : /: / |: :/
_人_ /N::::_:::::/::| ` r ' //:/: /‐く V もっと緊張感を持てって、よく言われるんだよねぇ
`Y´ /::::::://:::/:::::| >< /:::丁´:::::::::::::V゚}∩ *
/::::nんh_::∧:::::}/八. ∨::::::」::::::::::〈ヽ.ノ///〉
. /:/| ! // 〉:::::>ヘ.ノ八 ソ::::{::::::::::::/:::} っ
//:::::::\__ノ〉::〈:::::::|/ ∧〉::::〉::::::::/::::∧ , ィ´
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`ー七:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ |:::::::::::::::::/
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~澪・律ペア~
律「し、しがみつき過ぎじゃないかー?」
澪「律が置いてくからだろ!」
律「だから反省してるってぇ」うぅぅ
澪「もう信用してやらないんだから!」
澪「こっから出るまで、腕離してやらないんだからな!」
律「ツンデレかー!!!」がーんっ
律「ま、まあ、んなこと言ってても仕方ない」
律「近くの部屋から調べるかー」
澪「そ、そうだな」
すらっ
律「この部屋はー・・・ん?」
澪「なんだろう、これ」
律「動いてるみたいじゃん」
澪「これって、からくり時計かな」
澪「子、丑・・・昔の時間で書いてあるみたいだな」
律「もしかして、動いてるってことはさー」
律「ちゃんと時間を計られてるっぽい?」
澪「そうかも」
律「・・・・・・」
澪「・・・・・・」
律「のんびりしてる場合じゃないじゃん!」
澪「まだカギ1個も見つかってないぞ!?」
律「片っぱしから探すっきゃねー!」
律「とりあえず手分けして、その辺を・・・」
ぐいっ
澪「・・・・・・」ふるふる
律「そ、そうでした」
律「一緒に探そっか」
澪「・・・・・・」こくこく
律「ま、まあ、手分けしなくてもさー」
律「速攻で探せば、カギの1つや2つ」
かたたっ
澪・律「いきなり、あったー!」がーんっ
澪「す、数字は?」
律「えっと」
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
律「み、澪さん、お願いします」
澪「これは惨だな」
律「探してるのと違ぇ!」がーんっ
澪「しかも惨の文字が、また当て字になってる」
律「ただ、さんって読むんじゃないのかー」
律「どんな意味なんだー?」
澪「大惨事の惨」
律「不吉過ぎじゃん!」がーんっ
澪「じゃ、じゃあ凄惨の惨」
律「それは、どんな意味?」
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
律「聞くのやめとくわ」
澪「・・・うん」
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|/i:::::|:::::::l ::::::|::::::::| :::::::::l::::| ::::h::::|:::{
| :|:::::|:::::::| ::::∧::::::|ヽ:::::::|:::j::::::| ∨:::::\ 言えないよぉ
|/|:::::i:::::∧:‐|' ヘ::┼ \::Ⅳ ::/} } 〉:::〈ヽ:ヽ
. 〈 ∨::Y宀ァミ{ \ァ示宀:::/ 八::::∨ノ 無惨の惨と同じなんて、言えない
|:', ∨ハ ヒ。:} .:::::. ヒ。:ソっ/ /:::::>‐\
|::ム ヽ∧"" , ""|:〈 〔イ }:::)
_|/ ノ }:::ゝ_ _ _ u |:::ト、 \-=彡∨
/ / 人:::::| {> .`__..< |:::|∧ \ }
/ / l|::::| ヽ /公、 /|:::| 、 \__\
. / .{|::::| {∨/} { ∨│:| ヽ `丶}
/ {|::::| 《 〈 i} {〉 》 |:::| \ ヽ
. 厶 /|::::| ∨_川∨゙ |:::| :.\ }
/\}_/l |::::| `、l l.「 l ::| :.:.:.:.:ト、 /
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~唯・紬ペア~
唯「写メ撮ったし、幽霊の心配なくなったし」
唯「カギ探しに戻ろうっ」
紬「わかったぁ!」
唯「怪しいのは、この食器棚だよねぇ」
紬「ガラス扉の中には銀製品が・・・あ」
唯「・・・・・・」
紬「・・・・・・」
唯「え、えー?こんな目立つところに?」
紬「だ、ダイヤのカギ・・・ね」
唯「でも、こういうことかぁ」
紬「あ、開けるのに、クラブのカギがいるのね」
唯「下の扉はどうかなぁ」
ぎぃぃ
唯「開いてるよ、ムギちゃんっ!」
紬「中は・・・金庫みたいになってる!」
唯「もしかして、ここにお宝がっ!?」
紬「開くかしら!?」
唯「えっと、ダイヤルじゃなくて、ボタンになってるよっ」
紬「ボタンが、トランプのマーク?」
唯「クラブ押すと、クラブのカギが出るとか!?」
紬「うーん」
紬「待って、唯ちゃん」
唯「ど、どしたの?」
紬「たぶん、さっきのはヒントなんだと思うの」
紬「さっき撮った写メ、見せてくれる?」
唯「わかったよっ」
ぽちぽち
唯「これだね、ムギちゃんっ!」
紬「唯ちゃん、とっても可愛く撮れてる///」
唯「えー?ムギちゃんのが可愛いよぉ」
紬「これ、わたしの携帯に送ってくれる?」
唯「おやすい御用だよっ」
紬「赤外線、赤外線通信・・・と」
唯「いいかな、いくよぉ?」
紬「どんと、こーい!」
ぴっ
紬「来た来た、ありがと♪」
唯「で、ムギちゃん」
紬「ん?」
唯「この写メに、どんなヒントがあるの?」
紬「・・・・・・」
唯「・・・・・・」
紬「あ」
紬「ご、ごめんなさい、唯ちゃん」
紬「違う写メでした」
唯「こっちかぁ」
ぽちっ
紬「そう、これこれ」
紬「このおじさんの持ってるトランプの数字が」
紬「ヒントだと思うの」
唯「どゆことぉ?」
紬「これって、マークを押す回数なんじゃないかな」
唯「ハート2回・・・ダイヤが・・・と」
かちっ
唯「おおっ!なんか開いたっぽい!」
紬「ハンドル回る!?」
がちゃっ
唯・紬「開いたー!」
唯「な、中はなんだろぉ」
紬「こ、これは」
唯「やったー!カギ2つゲットー!」
紬「スペードとクラブね!」
唯「ありがとぉ!ムギちゃんのおかげだよっ!」
ぎゅうっ
紬「・・・・・・///」ぼふっ
紬「ゆ、唯ちゃん」
唯「ほぇ?」
紬「う、嬉し過ぎて倒れそう」
唯「ムギちゃん、しっかりっ!」あわわ
~澪・律ペア~
律「ここは、全部探したかなー」
澪「もう大丈夫だと思う」
律「じゃあ、隣の部屋にいくか」
澪「う、腕は離すなよ」
律「わかってるってー」
律「次は殴られるような気がするし」
澪「うん、わかってるな」
澪「わたしのこぶしは、準備万端だ」ぐぐっ
律「殴る気まんまんじゃん!」
律「なんかさー」
律「もう、たんこぶ出来たような気分だー」うぅぅ
澪「やましい気持ちがあるからじゃないの?」
律「そ、そんなのあるわけないじゃん」
律「腕に澪のムネが当たるとか」
律「全然思ってないし!」
ごんっ
律「す、少しは容赦ってものを覚えろー」あぅぅ
澪「律はデリカシーを覚えろ!」
律「澪がムネ大きいからいけないのにー」ぶーぶーっ
澪「な・に・か・言った?」ぐぐぐっ
律「い、言ってません!」
澪「お、大きいとか言うなよ」
澪「なんか変みたいじゃん」
律「あ、いや」
澪「・・・り、律はさ」
澪「む、ムネのある女の子嫌いなのか?」
律「はえっ!?」
律「好きとか嫌いとかじゃなくて」
澪「う、うん」
律「わたしにとっては、敵だー!」
澪「えー?」がーんっ
律「というかですね」
律「微妙な女心ってことで」
律「理解してくれると助かるんですが」うぅぅ
澪「え、あ、ごめん」
律「謝るなーっ!」わーんっ
律「も、もうこの話題はやめだー」
律「とっとと隣の部屋にいこう」
澪「わ、わかった」
すらっ
律「・・・・・・」
澪「・・・・・・」
律「んーっと」
律「部屋の真ん中にー」
澪「バケツ?」
律「なんか、カードが置いてある」
澪「えっと・・・松明はバケツへ」
澪「代わりに、この行灯を使われたし・・・だって」
律「・・・・・・」
澪「・・・・・・」
澪・律「用意良すぎだー!」がーんっ
律「うーむ」
澪「ど、どうしたの?」
律「いや、大きな問題じゃないんだけどさー」
澪「な、なんだよ」
律「ぎょうちんって、なんだ?」
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
澪「あんどんって読むから」
律「・・・・・・」
澪「・・・・・・」
律「なんでこれが、そんな風に読めんだー!」がうっ
澪「昔の人に聞けぇ!」
澪「まったくもう、少しは勉強しろよ」
律「勉強は嫌いだー!」ぶーっ
澪「ふーん」
澪「律は、わたしと一緒に進学したくないんだ」
律「は?」
澪「こんなんじゃ、どこの大学もむりだしな」
律「いや」
律「わたしの成績で受かる所がきっとあるっ!」
澪「そこに、わたしはいないけどな」
律「・・・レベル落とす気はありませんか?」にこっ
澪「1㎜もないっ!」
律「ここでも容赦なしかー!」がーんっ
澪「もういいよ、松明貸して」
律「あ、うん」
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
律「あ、火がついたね」
澪「・・・・・・」
じゅーっ
律「うん、松明はちゃんと消さないとね」
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
律「帰ったら、勉強教えてください!」あぅぅ
澪「みっちりやるからな!」
律「わ、わかったー」
律「き、気が重いんですけど」ぼそ
澪「なにか?」
律「あ、いや、行灯ってけっこう明るいなーなんて」たじっ
澪「松明よりは暗いけど、十分だよな」
律「お、この部屋は押入れあるじゃん」
澪「ほんとだ」
律「開けてみよーぜー」
澪「ちょっと待てぇ!」
律「な、なに!?」
澪「なんか出てくるかもしれないだろ?」
澪「慎重に開けようよ」おどおど
律「・・・ついさっきの、容赦ない澪さんはどこへ?」
最終更新:2012年10月01日 00:17