律「しかーしっ」

律「立ち止まってても仕方ないー」

律「前進あるのみ!」

だだだっ

澪「ちょ、少しは考えろぉ!」

律「失礼してー」

律「着物を、はだけさせてもらうぜっ!」

ばばっ

律「・・・・・・」

澪「り、律?」

律「澪、見てみろよ、カセットだー」

律「意外にアナログだったなー」あはは

だだだっ ぎゅっ

律「どわっ!?」

澪「この、バカ野郎!」

律「わ、わりー、また置いてっちゃった」

澪「そんなことじゃないよ!」

澪「お前に、もしものことあったら」

澪「わたしは、どうすればいいんだよぉ!」ぐすっ

律「な、泣くなよー」

澪「ば、バカ律ぅ!」わーんっ

律「・・・悪かったってー」





律(そういえば)

律(こいつと出会った頃って、いつも泣いてたよなー)

律(泣き顔見るたびに)

律(なんとかしてやりたいって、思ったっけ)





律(なーんだー)

律(あの頃から、わたし、澪を気にしてたんじゃん)

律「気付くのおっせー」

澪「な、なにが?」ぐすっ



律「いいからもう泣くなってー」

澪「うん・・・え?」

ぐいっ

澪「あの、あれ?」

澪「ちょ、待っ」

ぎゅっ

律「宝物みっけ」

澪「り、律///」

律「・・・・・・」

澪「・・・・・・」

律「ごめんっ」

律「自分で言ってて、鳥肌がっ!」かいかいっ

澪「せっかく、いい雰囲気だったのに!?」

律「慣れないことは、するもんじゃないなー」

澪「す、少しは慣れてくれないと」

律「へ?」

澪「つつ、次にこういう雰囲気になった時にさ」

澪「その、困るだろ?///」

律「うっ」

律「ど、努力するー///」

律「と、とりあえず、ここから出ようぜー」

律「ほら、たぶんあれ、最後の扉だ」

澪「そうだな、残ったカギは1つだし」

律「やっと、外に出られるな」

澪「出よう」

澪「2人、一緒に!」

にぎっ

律「よっしゃー!」



~唯・紬ペア~

唯「この扉に、スペードのマークだねっ」

紬「このカギの出番ね」

がちゃりっ

唯「よしっ、回ったぁ」

紬「これで、ハートのカギが残るわけね」

唯「んー、あれ?」

唯「このハートのカギって」

唯「最後のカギなのかなぁ?」

紬「どうして?」

唯「だって、カギと宝は一緒じゃなかったっけ」

紬「そういえば」

唯「まだ、宝見つけてないじゃん」

紬「うーん」

唯「・・・・・・」

紬「・・・・・・」

紬「もしかして、カギが宝ってことないかな」

唯「へ?」

紬「カギは宝と一緒って」

紬「カギは宝と同じって意味にも取れない?」

唯「なるほどぉ」

唯「まぁ、このカギで外に出られるなら」

唯「お宝に見えなくもないかぁ」はぁ

紬(た、宝物・・・期待してたんだ)

唯「ため息ついても、しょうがない」

唯「まずは廊下を出ようっ」

紬「そうね、次はどんな部屋かな」

ぎぃぃっ

唯「広い部屋みたいだけどぉ」そーっ

紬「え、ここって!?」

唯「どういうことぉ!?」

唯「いっちばん最初の部屋だよねぇ」

紬「うん、間違いないと思う」

ばたんっ

唯「あー、この扉って」

紬「こっち側からじゃ、わからないわね」

唯「隠し扉ってやつかぁ」

唯「こんな仕掛けして、ここに戻すんなら」

唯「近くにカギ置いとけ、このツンデレめっ」

*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*

紬『唯ちゃん、ツンデレ関係ないからー』ぺしっ

*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*

紬(あぁ、つっこんでみたい)くうっ

唯「ムギちゃん?」

紬「あ、ここって」

唯「ほぇ?」

紬「中扉のマークがハートだったじゃない」

唯「あー」

唯「そもそも、その扉開けるために探検したんだよねぇ」

紬「ついさっきなのに、ずいぶん前みたい」

唯「いろいろあったもんねぇ」

紬「うん」

紬(唯ちゃんと、キスしちゃったり)もじっ

唯(鏡の中におじさんがいたり)

紬(王子様になるって、言ってくれたり)もじっ

唯(ぬいぐるみ飛んできたり)

唯「いろいろあったねぇ」

紬「うんうん///」

唯「じゃあ、早速ハートのカギ使おうっ」

紬「わかったー」

唯「これで開かないとか」

唯「なしだからねっ」

がちゃり

紬「回った、回った♪」

唯「よぉし、扉を開け・・・」

がたんっ がたたっ

唯・紬「!?」

唯「な、なにこの音ぉ?」

紬「と、扉の向こうから?」

唯「これは、今までと違ってぇ」

紬「ひ、人の気配?」

ぺたぺたぺた

紬「歩いてる・・・みたい」

唯「最後の最後でご対面とかっ!?」

紬「だだだ、誰とっ?」

唯「あの鏡のおじさんとかっ!?」

紬「・・・・・・」

唯「・・・・・・」

唯「シールが歩くわけないよね」うぅ

紬「ゆ、唯ちゃん」

唯「な、なに?」

紬「今度はわたしが、先にいくから」

唯「へ?」

紬「いつも守られてばっかりじゃ」

紬「絶対いやだから」

唯「うーん、そうは言ってもなぁ」

唯「守られてるわたしって、想像出来ないなぁ」

紬「は?」

唯「いやぁ、モンスターから逃げ惑ったり」

唯「ふっ飛ばされちゃうとかは想像出来るけどさぁ」

紬「ふっ飛ばされちゃうの!?」

唯「騎士団に守られてる自分とか」

唯「ぜんぜん想像出来ないよっ」うんうん

紬(じゅ、十分想像力あると思うんだけど)

唯「まぁ実際は」

唯「憂がいないと、ご飯も食べられないし」しゅぅぅぅ↓

唯「ギターだって」

唯「ムギちゃんとあずにゃんにフォローしてもらわないと」

唯「だめだったりするんだけどぉ」しゅぅぅぅ↓

紬「唯ちゃんが、どんどんちっちゃくなってく!?」

唯「ということでっ」

紬「は、はい!?」

唯「こんな時くらいは、守らせて欲しいと思いますっ」

唯「そこんところ、よろしくねっ」ぶいっ

紬「そっか」

紬「わかったわ、唯ちゃん」

唯「うんうんっ」

紬「なんて、言うと思った?」じとっ

唯「はぇっ!?」

紬「うかうかしてると、言いくるめられちゃう」

紬「もう、唯ちゃん意外に策士なんだから」

唯(さ、作詞?)

紬「先にいくとは、もう言わないけど」

紬「せめて、一緒にいくのー」

唯「う、うん」

紬「それにね」

紬「待つ女はもう古いって、雑誌に載ってた」

唯「・・・・・・」

紬「・・・・・・」

唯「もしかして、女性週刊誌かなんか?」

紬「美容室で読んだのー」

唯「ぷっ」

紬「あー、笑ったー」むーっ

唯「ムギちゃんと一緒にいるとさぁ」

唯「これから、ずっと飽きないでいられそうだねっ」

紬「ずっと?」

唯「うん、ずっと」

唯「一緒にいこっか」

紬「うん♪」

唯「とっととテント戻って」

唯「寝ぐせ直してもらわないとねっ」

紬「は?」

唯「開けるよ、ムギちゃんっ!」

紬「いつでも、こーい!」

がちゃっ ばんっ

唯「お前は、何者だーっ!」

唯「って、えぇぇぇぇぇ!?」

唯「こ、こいつぅ」

唯「律っちゃんに化けるなんて、卑怯だよっ!」

律「それは、こっちのセリフだーっ!」

唯「そ、それにしてもそっくりだねっ」

律「まさか、唯の体を乗っ取ったのかー!?」

唯「そ、そんなこと出来んの!?」

紬『あー、澪ちゃん、久しぶりー』

澪『ムギ達も、ここにいたんだ』

律「そんな悪者に体を取られるなんてー」

律「聞こえてるか、唯!目を覚ますんだー!」

唯「それは、こっちのセリフだよっ!」

唯「そもそも、律っちゃんにラスボス似合わないしっ!」

律「なんだとー!?」

澪『そっちも閉じ込められてたの?』

紬『うん、大変だったのー』

唯「目を覚まして、律っちゃんっ!」

唯「あなたは、やれば出来る子っ!」

律「そこをやらないのが、わたしだーっ!」

澪「って、いつまでボケてんだー!」

唯「へ?」

律「あれ?」

唯「も、もしかして」

唯「本物の律っちゃん!?」

律「ほ、本物の唯なのか?」

唯「り、律っちゃんっ!」

律「唯ー!」

だきっ

唯「また会えるって、信じてたよっ」

律「わたしだって、信じてたー」

ぎゅうっ





澪「・・・律、なにしてんだ?」

律「ひゃいっ!?」びくっ

紬「・・・唯ちゃん、なにしてるのかしら」

唯「はひっ!?」びくっ

唯・律「ご、ごめんなさいっ!」

唯・律「え?」

唯「・・・もしかして、律っちゃん?」

律「そういう唯も、もしかして?」

唯「澪ちゃん?」

澪「な、なにかな///」

律「ムギー?」

紬「ちょっと照れちゃう///」

唯「・・・・・・」

律「・・・・・・」

唯・律「えぇぇぇぇぇ!?」


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最終更新:2012年10月01日 00:30