澪「ま、まあ、話は後にしよう」
紬「早く、ここ出ないとね」
唯・律(た、助かった)
澪「唯達も、出口探してたんだよな」
紬「うん、最後のカギが出口の扉と思ってたんだけど」
律「そっちもカギないのかー?」
唯「律っちゃん達も?」
澪「こっちも最後のカギ使っちゃってるんだ」
律「そこが出口の扉だと思うんだけどさー」
紬「試してないの?」
澪「いや、開けようとしたらそっちが」
律「いきなり入ってきたんだろー」
澪「・・・心臓止まるかと思った」
澪「見えたのが唯じゃなかったら」
澪「止まってたかも」ずーんっ
唯「し、真剣な顔で言うのやめよーよ」
律「うだうだ言ってても、しょーがねー」
唯「前進あるのみだねっ」
澪「も、もしカギ掛かってたら?」
唯「ちっちっちー」
唯「その心配は無用だよ、澪ちゃんっ」
紬「どうして?」
唯「なぜなら、カギが掛かっていようと」
律「うむ」
唯・律「ぶっ壊す!」
紬「唯ちゃん、かっこいいのー♪」
澪(か、かっこいいのかな?)
がたんっ ぎぃぃ
唯「開いたぁ!」
律「外だーっ!」
紬「やっと出れたわね」
澪「な、長かった」うぅぅ
唯「・・・で」
紬「・・・・・・」
澪「・・・・・・」
律「なんだ、この看板」
紬「Congratulation」
澪「おめでとう・・・だな」
律「な、ななな」
唯「な?」
律「なめてんのかーーーーー!!!」
かーーー
かーー
かー
唯「あ、やまびこ」
律「なんか、どっと疲れたー」
唯「休みたーい」
澪「・・・そもそも」
澪「その一言から、こうなった気がっ」
唯「そ、そうだっけぇ?」
澪「ま、悪いことばっかりじゃなかったから」
澪「怒りはしないけどさ」ぷいっ
唯「澪ちゃん」
澪「ん?」
唯「ツンデレ?」
澪「違うよっ!///」
紬「わたし達も、いいことあったのー♪」
唯「そ、そうだねぇ」
律「・・・唯はデレデレか」ぼそっ
唯「なっ!?」
澪「とりあえずさ、ここ離れない?」
紬「そうね」
紬「これがイタズラって決まったわけじゃないし」
律「戻ろ、戻ろー」
唯「来た道を引き返せばさぁ」
唯「会場に戻れるよ、きっとぉ」
律「なーんか、唯が言うと」
律「ほんとに戻れる気がしてくるなー」
紬「じゃあ、歩こ♪」
紬「戻ったら、やきそば売ってるかもー」
澪「・・・そんなに食べたかったんだ」
澪『へぇ、そっちは洋館だったんだ』
紬『うん、結構広かったわ』
律「しっかし、唯とムギがねぇ」
唯「自分でもびっくりだよ」
唯「女の子同士なんて」
唯「考えたこともなかったからさぁ」
律「そうだよなー」
唯「律っちゃんは、前から好きだったんじゃないの?」
律「な、なんでっ!?」
唯「だってさぁ」
唯「ヤキモチやいたり、やかれたりしてたじゃん」
律「あ、あれはー」
唯「あれはぁ?」
律「・・・いま考えると、そうかもしんねー」
唯「だよねぇ♪」
唯「長年の思いがかなったねっ」
唯「この幸せ者ぉ」つんつんっ
律「な、なんか、微妙に悔しいのはなぜだー」くっ
唯「それにしても、すっごいよねー」
律「なにがさー」
唯「ファンクラブ持ちの女の子が彼女だよぉ?」
律「そ、それを言うなら」
律「唯は、琴吹家のお嬢様が彼女じゃん」
唯「そ、そうでした」
律「・・・・・・」
唯「・・・・・・」
唯・律「どうすんの、わたし達っ!?」がーんっ
律「・・・てゆーかさ」
唯「んー?」
律「うちらって」
律「なんの抵抗もなく、彼氏役なのな」
唯「そうだよねぇ!?」
律「これが女子力の差だというのかー」
唯「こ、コラーゲン!?」
唯「コラーゲン摂れば、女子力アップするっ!?」
律「落ち着け、それじゃたぶん、無理だー」
唯「そ、それじゃあ、しょうがないねっ」
律「うむっ」
唯・律「強く生きてゆこうっ!」
だきっ
澪「こら、律っ!」
紬「唯ちゃん!?」
唯・律「ご、ごめんなさいっ!」
紬「もう、唯ちゃんはこっちー」
唯「す、すいましぇん」
澪「律は、こっちだから」
律「わかった、わかりましたー」
唯「あ、あれぇ?」
紬「あー、唯ちゃん誤魔化そうとしてるー」
唯「ち、違うよぉ」
唯「なんか、この辺ってさぁ」
澪「あ、なんか見た感じがあるな」
唯「やっと、着くのかなっ」
律「・・・ほんとに引き返したら着いたのか」
ぴろろろーん
唯「あ、メール来た」
澪「そっか、圏外じゃなくなったんだ」
紬「梓ちゃんと、さわ子先生に連絡しないと」
律「さすがに心配してるかー」
唯「その2人からなんだけど」
from:あずにゃん
疲れたので、先に寝ます。
ステージめぐり、頑張ってくださいねzzz
from:さわちゃん
いまちょっと起きたけど、いろいろ無理><
お休み
ぜったい起こさないでっ
律「心配いらなかったみたいだなー」
澪「そうだな」
紬「ずっとライブやってるからー」
唯「どっか観てると思ってるかぁ」
梓「あれ、先輩達、戻ったんですか?」
律「お、梓ー!」
澪「ってことは、もうテントの近く?」
梓「はぁ、すぐそこですけど」
梓「わたしはトイレに起き・・・」
唯「あっずにゃーーーんっ!」
だきっ
梓「わわっ!?」
唯「会いたかったよぉ!」
梓「もう、暑いですからぁ!」
澪「お、おい、唯!」
律「む、ムギ?」ちらっ
紬「あずさちゃんは」
紬「そういうのじゃないって、わかってるから」
律「そ、そっかー」
紬「その代わり」
澪「その代わり?」
紬「梓ちゃんの10倍、ぎゅってしてもらうからー」にこっ
律「笑顔、こわっ!」
澪(お、怒ってるじゃんっ)ひぃぃ
~後日 平沢家~
梓「そういえば憂」
梓「もう、英Ⅱの宿題やった?」
憂「やったよ、どうして?」
梓「どうしても、わからない問題あったんだけど」
梓「教えてくれない?」
憂「うん、いいよ」
憂「じゃあ、わたしの部屋いこっか」
梓「うん♪」
憂「お姉ちゃん」
憂「上にいるから、用があったら呼んでね」
唯「ほーい」
澪「わたし達も、そろそろ勉強に戻ろうよ」
紬「休憩ばっかりよ、さっきから」
唯「もうちょっと、もうちょっとだけぇ」
律「英単語で、おなかいっぱいだー」
澪「お前は、お菓子食べ過ぎだろ!」
唯「ほら、見て見てぇ、新番組だってぇ」
澪「アイドルが幽霊屋敷を探検?」
律「うわー、くだらなそー」
唯「わたし達なんて」
唯「もっとすごい体験しちゃったわけだしねっ」
澪「まあ、滅多に出来ない体験だよな」
律「唯達の方は、洋館だったんだっけ」
律「そっちも見たかったなー」
紬「そう、ほらちょうどテレビの洋館みたい・・・な」
唯「あ、あれぇ!?」
律「どした?」
澪「あ、この屋敷って」
澪「わたし達が閉じ込められたのとそっく・・・り?」
律「げっ!?」
唯「もしかして、わたし達ってぇ」
澪「う、うん」
紬「撮影のセットに迷い込んだの?」
律「な、なんだとー?」
澪「あ、同じとこで驚いてる」
唯「・・・・・・」
紬「・・・・・・」
澪「・・・・・・」
律「・・・・・・」
唯「こ、こんなオチぃ!?」
――――
憂「ここは、この文法を使えばいいんだよ」
梓「なるほどね」
梓「これで、わかったよ」
唯・紬・澪・律『あはははははっ』
律『お、おなかが・・・苦し』
唯『あ、あはっ、よじれるっ、よじれちゃうぅ』
梓「あれ、先輩達どうしたんだろ」
憂「笑ってるね」
梓「なにか面白いテレビやってるのかな?」
憂「いってみようよ」
梓「そだね」
がちゃっ とんとんとん
梓『面白い番組でもやってるんですかぁ?』
憂『お姉ちゃん、楽しそう♪』
唯『あ、聞いてよ2人共ぉ』
~さらに数ヵ月後~
唯「ただいまロンドンから帰ってまいりましたっ」
憂「おかえりっ、お姉ちゃん」
唯「あー、やっぱり我が家が一番だねっ」
憂「お姉ちゃん」
憂「玄関で横になっちゃ、だめだってば」
唯「起こしてぇ」
憂「もー」
憂「あ、そうだ」
憂「郵便来てたの、部屋に置いてあるからね」
唯「あいよぉ」
招待状
本当のミステリーを体験してみませんか?
当家では、お嬢様方のお越しを
心よりお待ち申し上げております
ぜひ
お目に掛かれん事を
to be continued
最終更新:2012年10月01日 00:31