>部室

ガラッ
澪「あれっ、誰もいないのか……」

澪「…! ソファーに誰か寝てるぞ」

澪「ムギか…」

澪「ふふっ、ぐっすり寝てるみたいだ」

澪「幸せそうな寝顔しちゃって」

紬「むにゃむにゃ……うまい棒を一気に三本も食べちゃ駄目です!!」

澪「」ビクッ

澪「はぅ……どんな夢見てるんだよ」

澪「びっくりして寿命がちょっと縮んだじゃないか」

澪「こっちの気も知らず、本当によく寝てる」ツンツン

澪「ふふ、ほっぺたを突いても反応しない」

グー
澪「あっ、私のお腹…。ダイエット中だからってお昼抜くんじゃなかった……」

澪「ムギの首筋って色っぽいな」

澪「ほっそり白くて、柔らかそうで」

澪「ほんの少しだけピンクがかってて」

澪「きっと美味しいんだろうな……」ゴクリ

澪「駄目だ、我慢できない」

澪「ごめんムギ」

澪「」カプッ チュー

澪「」チュー

澪「」チュー

澪「まろやかー」

紬「…澪ちゃん?」

澪「」ビクッ

澪「な、なんだムギ。起きたのか?」

紬「澪ちゃん、歯が真っ赤だよ」

澪「えっえっ」ペロペロ

紬「……私の血、美味しかった?」

澪「ち、ち、血? なんのことだ?」

紬「もう、ばればれなんだから隠さなくていいのに」

澪「……」

紬「澪ちゃん?」

澪「う、ううっ……。わ、私をどうするつもりだ?」

紬「え、えっと」

澪「も、もしかしてムギは吸血鬼ハンターなのか? それで私を…」

紬「澪ちゃん、落ち着いて」

澪「死ぬのは嫌だ!! なんでもするから助けてくれ!! 私とムギの仲じゃないか」

紬「落ち着いて!!!!!」バン

澪「…」ハッ

>澪は正気に戻った

紬「澪ちゃん?」

澪「あぁ、すまない。取り乱してしまって」

紬「えっと……澪ちゃんは吸血鬼さんなの?」

澪「あぁ、そうだ。ムギはその……吸血鬼ハンターなのか?」

紬「違うよ」

澪「そ、そうなのか」ホッ

紬「……吸血鬼ハンターなんているの?」

澪「昔マンガで読んだ」

紬「……はぁ」

澪「残念な人を見るような目はやめてくれ」

紬「ねぇ、澪ちゃん。吸血鬼に血を吸われた人も吸血鬼になるって本当?」

澪「嘘だよ」

紬「なんだ残念」

澪「ムギは吸血鬼になりたかったのか?」

紬「うん! だって面白そうじゃない」

澪「吸血鬼になんてならないほうがいいよ」

紬「どうして?」

澪「太陽に弱くなっちゃうし、突然血を吸いたくなるし」

紬「でも澪ちゃん普通に通学してるよね?」

澪「血をちゃんと吸ってれば、多少の日光は大丈夫なんだ」

紬「へぇ~」

澪「それでムギ、このことはみんなに秘密にしてくれるか?」

紬「どうして?」

澪「吸血鬼だなんて知られたら、ひかれちゃうじゃないか」

紬「う~ん、そんなことないと思うけど」

澪「いや、そんなことあるよ」

紬「りっちゃんにも?」

澪「あぁ、律にも」

紬「まぁ澪ちゃんが嫌なら誰にも話さないけど」

澪「ムギ、ありがとう」

紬「お礼を言われることじゃないわ」

タッタッタッタッ

紬「あら、この足音」

澪「…律と唯かな」

紬「たぶんね」

澪「それじゃあ、この件は私とムギだけの秘密ってことで」

紬「うふふ。二人だけの秘密~」

澪「ムギ、嬉しそうだな」

紬「うん、嬉しいの」


>翌日
澪「あれっ、今日もムギだけ?」

紬「うん。みんな遅れるみたい」

澪「そうなんだ」

紬「今お茶を入れるからまっててね」

澪「ありがとう」

紬「ふふふ~ん♪ ふふ~ん♪」

澪「ごきげんだな」

紬「ええ。お茶を入れるのってとっても楽しいの」

澪「そうなのか?」

紬「飲んだ「美味しい」って言ってくれる顔を想像しながら入れると、とっても幸せな気持ちになれるのよ」

澪「ふぅん」

紬「はい、どうぞ。今日は特製なの」

澪「ありがとう」ゴクッ

澪「あれ、このお茶……」

紬「わかる?」

澪「うん。ムギの味がする」

紬「わ、私の味///」

澪「そういう意味じゃないって。血を入れてくれたんだな」

紬「うん。一滴だけ入れてみたの。どうかな」

澪「あぁ、とっても美味しいよ。だけど…」

紬「……澪ちゃん?」

澪「こんなことされたら我慢できなくなっちゃう」

紬「……私、襲われちゃう♪」

澪「うん。襲っちゃう♪」

紬「きゃー(棒)」

澪「うおおおおおお(棒)」

ガラッ
梓「こんにちはー」

紬「」

澪「」

梓「……はぁ。なんの遊びですか?」


>翌日、早朝
澪「昨日は結局飲めなかった……」

紬「だからこうして朝の部室に来たわけね」

澪「あぁ、でもいいのか?」

紬「えーっと、何が?」

澪「血を吸われること。昨日はムギがノッてほしそうだったから襲うフリをしたけど、嫌なら」

紬「別に嫌じゃないよ。ちょっと気持ちいいし///」

澪「えっ」

紬「おかしかったかしら?」

澪「うん。普通は痛いらしいんだ」

紬「私、変態さんだから」

澪「へっ」

紬「痛いのが気持ちいい変態さんなの」

澪「ムギ、大丈夫か? 何か変なものでも食べた?」

紬「だって、澪ちゃんに血を吸われるの気持ちよかったから」

澪「まぁ、そういうことなら遠慮無く吸っていいかな」

紬「どんとこいです」

澪「///」

紬「澪ちゃん?」

澪「……こうやって向い合って血を吸うとなると気恥ずかしくて」

紬「普段はどうやって血を吸ってるの?」

澪「輸血パック。でもあれ苦手なんだ。高いし、血を直接見ないといけないから」

紬「ふぅん。じゃあここに噛み付いて」サッ

澪「首筋でいいの? 腕でもいいんだけど……」

紬「いいの。首筋が一番気持ちいい気がするから」

澪(髪をかきあげて首筋を見せるその仕草、すごく色っぽい)

紬「澪ちゃん?」

澪「あ、あぁ。じゃあ行くよ」

紬「うん!」

澪「」カプッ チュー

澪「」チュー

澪「」チュー

澪「」チュー

澪「」チュー

澪「」チュー

澪「」チュー

澪「」チュー

澪「」チュー

澪「」チュー

澪「」チュー

澪「まろやかー」

紬「はぁ…はぁ…はぁ///」ピクピク

澪「む、ムギ?」

紬「澪ちゃん激しすぎ///」

澪「ご、ごめん。吸い過ぎちゃったかな?」

紬「ううん。すっごく良かった///」

澪「そ、そう?」

紬「……うん///」

澪「私、実は血を吸うの上手いのかな」

紬「そうかもしれない」

澪「ちょっと自信がついたよ」

紬「他の人の血も吸ってみる?」

澪「……それはやめておくよ」

紬「そう。あっ、そろそろ教室に行かなきゃ」

澪「なぁ、ムギ。またこうやって血を飲ませてもらっていいかな」

紬「もちろん! 毎日だって大歓迎なんだから」

澪「助かるよ」


>数日後
紬(それから毎日私は澪ちゃんに血を飲ませてあげるようになった)

紬(家の者に生理中と嘘をついて鉄分の多い食べ物をお願いした)

紬(澪ちゃんは結構たくさん血を吸ってくれるから、貧血対策はしておかなきゃ)

紬(たまにくらっとすることもあるけど、これはこれで楽し……あれ…視界が揺れて……)

紬「……」フラッ ドサッ

澪「ム、ムギ!? どうしたんだムギ!!」

紬「……あれっ、澪ちゃんが3人もいる~♪」

澪「ムギ!! 死んじゃ嫌だ、ムギ!!!!!」

紬「……私は死なないわ。代わりがいるもの」

澪「ムギの代わりなんていない!!! ムギしっかりして。あ、110番だ」

紬「それを言うなら119番……」バタン

澪「むぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」


ピーポーピーポー


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最終更新:2012年10月02日 12:36