・・・

梓「・・・ふぅ。ベッドはこれで終わりっと」ゴトッ

紬「あのベッドに比べたら簡単ね」

梓「まぁ、そうですよね」

紬「さ、次は掃除機!」

梓「はいです!」

ピリリリリ

紬「来たかしら」ピッ

紬「・・・えぇ、それじゃあお願いね」ピッ

紬「予定通りもうすぐ来るって。それまでに片付けましょう!」

梓「は、はいです!」

梓「んしょ」ガーッ

紬「えっと、これはとりあえずキッチンに置いて」セッセッ

・・・

梓「終わりました!」

紬「完璧。これでいつ来ても大丈夫ね」


ピンポーン

紬「来たかしら」パタパタ

紬「はい」ガチャ

斉藤「おはようございます。紬お嬢様」

紬「おはよう。今日はありがとう」

斉藤「いえ。では始めさせてもらいます」

紬「えぇ、・・・組み立ては私達でやります。斉藤はここまで運んで」

斉藤「心得ております」

紬「持ってきたベッドの持ち込みが終わったら私達が使ってたベッドの回収も」

斉藤「はっ」

バタン

梓「あの、別にお部屋に入れてもいいんじゃ」

紬「・・・いいの。斉藤は家族だけど、それでもプライベートな空間になると話は別」

梓「そうですか・・・」

紬「・・・さ、これからどんどん運んでくるからね。休んでる暇はないわよ!」

梓「は、はい!」

・・・

斉藤「これでベッドは全て運び終わりました」

紬「ありがとう。あとは私のベッドを運んでもらうだけね」

斉藤「はっ」

梓「ありがとうございます。よかったらお茶いかがですか?」

梓「外暑いですし、ムギちゃんも」

紬「ふふっ。ありがとう」

斉藤「ありがとうございます」

・・・

紬「そうだ。あずにゃんのベッドどうする?」

紬「よければそのまま私の家に持って帰って一緒に保管するけど」

梓「そうですね・・・、ではお願いしていいですか?」

紬「よかった」

紬「一箇所にまとまってた方が斉藤も楽だもの」

梓「(斉藤さんには厳しく見えても、ちゃんと気遣ってるんだなぁ)」

紬「どうしたの?」

梓「な、なんでもないです!」

斉藤「運び終わりました。他にありますでしょうか?」

紬「ご苦労様。あとは・・・、だいじょうね」

紬「家に戻ったら大事に保管をお願いね」

斉藤「かしこまりました」

梓「あの、ありがとうございました」ペコリ

斉藤「いえ。こちらこそ麦茶をいただきありがとうございました」

斉藤「では私はこれにて」

紬「うん。ありがとう」

ブロロロロ

紬「・・・さて、組み立てようか!」

梓「はい!」

・・・

紬「えっと、まずはこれを・・・」

梓「ここはドライバーで・・・」クルクル

紬「できた!」

梓「こっちもです!」

紬「ふふふっ。まるで大工さんみたい」

梓「意外となんとかなるものですね」

紬「さて、それじゃあ組もうか」

梓「はいです!」

紬「これとあずにゃんが作った部品ね」

梓「この穴ですよね?」

紬「うん。それじゃあ、せーの!」

ガコッ

紬「ふぅ、ここはこれでよし。次は反対側!」

梓「はいです!」

梓「・・・こういう作業を二人でやるのっていいですね」

紬「うん」

紬「一人じゃ無理でも二人なら、あずにゃんと一緒ならなんでもできる!」

梓「ふふっ。私もです」

紬「ここを組めば最後ね」

梓「はい。では、せーの!」

ガコッ

梓「・・・これで完成ですね」

紬「ふふっ。マットレス乗せてシーツ敷かなきゃ」

梓「あ、そうでしたね」

紬「マットレスも重いから。少しずつ持って行こうね」ズルズル

梓「はいです」

紬「それじゃあ乗せるわよ!」

梓「はい!」

紬梓「せーの!」

紬「あとはボックスシーツ敷いて」バサッ

梓「んしょ」

梓「こ、今度こそ・・・」ドキドキ

紬「・・・うん!」

梓「わぁ・・・」パアァ

紬梓「完成!」

紬「一番乗りー!」バフッ

梓「あ、ずるいです!私もっ!」バフッ

紬「ふふふっ、やっと完成」

梓「はい。疲れましたけど、出来てよかったです」

紬梓「・・・」

紬「でもまだ終わりじゃないわよ。私の部屋を片付けないと」

梓「う、そういえばそうでしたね・・・」

紬「・・・その前にご飯にしようか」

梓「わっ、もうお昼過ぎてますね」

梓「とは言っても、キッチンはまだ散らかってるし・・・」

紬「お外に食べに行こうか・・・」

・・・

梓「なににします?」

紬「おそばがいいかなぁ」

梓「いいですけど、どうしてです?」

紬「今日って軽い引越しみたいなものよね?」

梓「えっと、そうなる・・・のかな?」

紬「引越しそば!」

梓「・・・あぁ、そういう意味ですか」

紬「おそばでいい?」

梓「はい。じゃあ行きましょう!」

紬「うん!」

・・・

紬梓「ただいまー」ガチャ

紬「あそこのおそばおいしかったねぇ」

梓「天ぷらもサクサクでした」

紬「また行こうね」

梓「はい!」

紬「さぁ、あと少しがんばろう」

紬「全部終わったらベッドでお昼寝しよう!」

梓「はい!」

・・・

紬「・・・配置はこれでいいかな?」

梓「はい。これでいきましょう!」

紬「じゃあ机の中身戻そう!」

梓「ふふっ。終わりが見えてきましたね」

・・・

紬「写真も飾って」コトッ

梓「まさかウェディングドレスを着るなんて思っても見なかったです・・・」

紬「ねっ。私もすごくびっくりしちゃった」

紬梓「・・・」

梓「・・・つ、続きしましょう!」

紬「そ、そうね!」

紬「(いいムードだったのに。でも、もう少しの我慢・・・)」

梓「・・・ふぅ。私は終わりました」

紬「私はあと少し・・・」

梓「じゃあキッチンの掃除してますね」

紬「ごめんね。すぐ終わらせて手伝うから」

梓「ふふっ。ゆっくりやってください」

紬「えっと、このノートは・・・」ゴソゴソ

紬「・・・これで大丈夫かな?・・・よし!」

紬「あずにゃんお待たせー!」ガチャ

梓「あ、早いですね」

紬「ふふふっ。さ、一緒に掃除しましょう」

梓「はい!」

・・・

紬「寝室、よし。私達の部屋、よし」

梓「リビング、よし。廊下と玄関、よし」

紬「・・・終わったね」

梓「はい。全部終わりました・・・」

紬「やったね!」ダキッ

梓「はい!」ダキッ

紬「・・・はぁ、なんかほっとしたら急に疲れちゃった」

梓「・・・私もです」

紬「お昼寝の前にお茶、どう?」

梓「いいですね。喉カラカラです」

紬「私も。麦茶でいい?」

梓「はいです」

ゴクッ

紬梓「・・・ふぅ」

紬「・・・くすっ。今のお婆ちゃんみたい」

梓「ふふっ。そういうムギちゃんだってそうでしたよ」

紬「・・・ねぇ、提案なんだけどお昼寝の前にお風呂にしない?」

紬「ちょっと汗かいちゃったし、埃も付いてるかも」

梓「いいですけど、銭湯に行く約束は・・・」

紬「あ・・・。じゃあ今から銭湯に行こう!」

梓「今からって、まだ三時ですけどやってますかね?」

紬「確か三時開店って書いてあったと思うの。・・・たぶん」

梓「・・・それじゃあ行ってみますか」

紬「いいの?もしやってなかったら・・・」

梓「そしたらどこかでおやつ食べましょう」

紬「・・・じゃあ行こうか」

梓「はいです!」

テクテク

梓「にしても、お風呂から上がって家に帰るともう晩御飯前になっちゃいますね」

紬「・・・そうね。お昼寝するって約束したのにごめんね」

梓「別にいいですよ。でも、その分早めにベッドに行きましょう」

紬「・・・その、今日はいい・・・よね?」///

梓「・・・は、はい」///

紬「ふふふっ」ギュッ

梓「(念入りに身体洗わないと・・・)」カアァ

紬「あ、のれん上げてる最中」

梓「じゃあ今が開店ですね」

紬「よかったぁ」

・・・

紬「開いたばっかりで誰もいないね」ヌギヌギ

梓「ふふっ。貸切りですね」ヌギヌギ

紬「じゃあ行こう」

梓「はいです」

ガラッ

ザバッ、コトン

チャプン

梓「・・・はぁ、気持ちいい・・・」

紬「うん・・・」

紬「ふふふっ。一番風呂ね・・・」

梓「ですねぇ・・・」トローン

紬「やっぱりお部屋のお風呂と違うねぇ・・・」トローン

梓「おっきいって素晴らしいです・・・」

紬「・・・ふふっ。えいっ!」ピュッ

梓「わっ、・・・やりましたねぇ。えいっ!」ピュッ

紬「きゃっ。私は当ててないのにー」

梓「コントロールが甘いですね」

紬「むぅ。もう一回!」ピュッ

梓「ふふふっ。コツはこの左手をですね」

ガヤガヤ

紬「あ、誰か来たみたい。続きはあとで教えてね」

梓「はいです」

ガラッ

唯「でねー」

紬「あっ!」

憂「・・・えっ、ムギ先輩と梓ちゃん?」

和「あら、珍しいところで会ったわね」

梓「こ、こんにちわです」

唯「わぁー、すっごい偶然だね!」

紬「ねっ!びっくりしちゃった」

唯「なんかムギちゃん達とは銭湯でよく会うねー」

和「類は友を呼ぶってやつかしらね」

梓「銭湯で、しかもこんな時間にってなると。ですね」

憂「梓ちゃん達はどうしてこんな早くに?」

梓「昨日今日でお部屋を模様替えしてたんだ。それが全部終わったから疲れを取りに」

唯「模様替え!?」

紬「大変だったけど片付いてよかったね」

和「どんな風に変えたの?」

紬「二部屋あるうちの一つを寝室にしたの」

梓「そして一つを私達のお部屋にしたんです」

唯「寝室!なんかいいなぁ・・・」

憂「ねっ」

和「結構変えたのね」

紬「ふふふっ。和ちゃん達はどうしてこんなに早くに?」

唯「今日は和ちゃんのお部屋でお泊りなんだー」

和「そしたら明るいうちにお風呂ってなんか贅沢。って話になってなし崩し的に」

紬「わぁ、確かに贅沢かも」

唯「でしょ!」

梓「波長が合った・・・」

和「似た物同士ね」

憂「ふふふっ」

和「よかったら梓ちゃん達も泊まりに来る?」

梓「えっと、私達は・・・」

紬「ごめんね。今日は行けないの・・・」

和「そうなの」

紬「また誘って。その時は行くから」

和「えぇ、じゃあまた誘うわ」

唯「そっかぁ。来れないのかぁ・・・」

梓「すみません」

憂「ううん。これから合宿でいっぱいお泊りするもん」

唯「それもそうだね。あー、楽しみだぁ」

紬「楽しみだねぇ」パチャパチャ

紬「そろそろ身体洗おうか」ザパッ

梓「はいです」

唯「じゃあ私もいくー」

和「私達は入ったばかりでしょ。ちゃんとあったまらないと」

憂「そうだよ。あったまらないで出ると風邪引いちゃうかもだよ」

唯「風邪・・・」

唯「ちゃんとあったまる・・・」

梓「(夏だしそんなことないと思うけど・・・。言わないでおこう)」


10
最終更新:2012年12月27日 21:48