唯「中あずにゃん!?」

梓(中)「私は、唯先輩が大嫌いです」

唯「え……?」

梓(中)「馴々しいとこも嫌いです」

唯「あ、あずにゃん?」

梓(中)「心の中じゃ見下してます、唯先輩の事」


梓(中)「だから、嫌いになってくくくださささいいい」

梓(中)「……あっ!」グググ

梓(小)「……ほえ?」

唯「あっ!ミニあずに戻った!?」

梓(小)「オシッコ、オシッコー」ゴソゴソ

唯「あっ!ダメだよミニあず!立ってシーしちゃだめだよ!」

梓(小)「しー、しー」
シャァァアアアアー

唯「うわっ!オシッコ!汚ッ!熱ッ!」


隣の個室
さわ子(あの子達……教員便所で何やってるの?)




ガラッ
唯「ただいまー……」プーン

律「お、唯ただい……臭ッ!」

澪「臭いって何が……臭ッ!?」

紬「?何が臭いの?全然匂わないんだけど」

梓「!?私のオシッコの匂いがする!?」

唯「ちょっと……トイレで大惨事があったんだよ……」

律「お前そんなプレイが好きなのか?」


……

ギンコ「人の記憶を司る部分はどこだ?」

ギンコ「そう、脳だ!」

国家の犬「Oh!No!ってか?」

ギンコ「寄生箇所はそこだ、したがって蟲師が除去するのは不可能だ」

ギンコ「宿主本人が除去する以外に方法は無い」

ギンコ「さっきも言った通り記憶や思いも陰陽思想に支配されている、幸せな記憶が沢山あればあるほど不幸せな記憶も負の感情と共に増大する」

ギンコ「そうやってバランスを取っているわけだ」

ギンコ「だが、裏を返せばその蟲は非常に不安定なバランスを保っているというわけだ、分かるか?」

国家の犬「わかんねーっつてるだろカス」



テクテク
唯「結局チビあず(名前変えた)連れて帰らなきゃいけないのかー」

梓(小)「おんぶーおんぶー!」

唯「はい、おんぶだよー」ヒョイ

梓(小)「ふわぁ!」ワクワク

唯「あー、なんか母親の気持ち分かるなぁ……」ホノボノ

聡「あ、唯さん、ちゃぁぁらっす!……何ですか?その背中の子供」

唯「え?聡くんチビあず見えるの!?」

聡「えぇ、しっかりと」

梓(小)「死ね、クズ聡」

聡「……なんですか?この糞ガキは?」

聡「……ははは、こやつめ」グググ

唯「聡くん、殴ったら怒るよ!」

梓(小)「ふ……ふぇぇええん!」ポロポロ

唯「あ、チビあず泣いちゃ駄目だよ!よしよし……」

聡「よしよし……泣いちゃだ
パシッ
梓(小)「触るな、カス」

聡「……」ピクピク

唯「も~、聡くん駄目だよ!男の子なんだから!」

聡「わ、分かってますよ……頭ナデナデブルスコファーしてあ
ドスッ!

聡「目潰しッ!?」


……

ガチャ
唯「ういー!ただいまー!」
トテトテ
憂「お姉ちゃんただい……誰?その子」

唯「あれ?ういにも見えるの?」

憂「そりゃあ……見えるよ」

唯「チビあずだよ!」

梓(小)「あずだよ!」

憂「はぁ……チビ……あず?」

唯「今日からしばらく一緒に暮らすから!」

憂「はぁ!?」



トボトボ
聡「……目からの出血が止まらないわけだが」ポタポタ

聡「あの糞ガキ……唯さんの知り合いじゃなかったら犯してたとこだ」ポタポタ

ギンコ「おい」

聡「はい?」

ギンコ「……やっぱりだ、種を蒔かれてる、どこで接触した!?」

聡「種?なんですか?」

ギンコ「その目はもう使い物にならん、鏡で見てみろ」

聡「へ……うぉっ!?眼が緑色になってる!?」

ギンコ「今から種を取り出す、ジッとしてろ」

聡「へ?へ?」

ギンコ「記憶の逆流があるかもしれんがジッとしてろ」
グリッ

聡「!?」ドクン!


『あー……オナニーしようかなー』

『かといってオナネタが無い……』

『姉ちゃん!……いませんねっと……あったあった』

『あー!やっぱ姉ちゃんのパンツかぶってするオナニーは最高だな!!いくぞー!いくぞー!』

『あ、姉ちゃん……あの、これは……その……』

『だめぇぇえ!DS逆折りしちゃだめぁぁああああああ!!』


聡「!?」ドクン!

ギンコ「大丈夫か?危なかったな」

聡「はぇ!?」

ギンコ「記憶の逆流は無かったか?」

聡「無かったです」キッパリ

ギンコ「……パンツ被ってするのが好きなのか?」

聡「はい」キッパリ



憂「はい、ハンバーグだよー」

梓(小)「ハンバーグ!」キラキラ

唯「やったー、ハンバーグだ!」キラキラ

憂「お姉ちゃん……チビあずと同レベルだよ?」

梓(小)「はむはむ」モシャモシャ

憂「ほら、口の周りソースだらけ」
フキフキ
唯「ほえ~、ういはいいお嫁さんになれるよ!お姉ちゃんが保証するよ」モシャモシャ

憂「……お姉ちゃんは自分で拭いてよ、なんで口をこっちに突き出してるの?」

唯「もー、ういはケチだなぁ」

グイグイ
憂「ん?」

梓(小)「……ありがと」

カサカサ
唯「あ!ゴキブリだ!」

梓(小)「!?」ビクッ!

憂「え!?どこ!?」

梓(小)「あぅ……あぅ」ブルブル

唯「食事中に出てくるとはふてぇゴキブリだよ!」

憂「お姉ちゃん!ゴキジェット!」

唯「よし、うい噴射して噴射、ゴキジェット噴射ー!」
シュー

梓(小)「……だめ」

ピクピク

唯「ゴキブリ死んだ?」

憂「多分、奥の方行ってたからよく分からないけど」

梓(小)「……やだ、死ぬのやだ」



聡「ただいまー、姉ちゃん」

律「お帰り聡……っておい!そいつは!」

聡「あぁ、恩人、しばらく家に泊めるからよろしく」

ギンコ「よろしく」
ズカズカ
律「おい!ちょっと待て!」

聡「何?」

律「何じゃねーよ!不審者を家に上げるな!」

聡「不審者じゃない!俺の友達だ!ギンコさん、俺の部屋へどうぞ」

ギンコ「うむ」
ズカズカ


聡『ははっ、軽蔑しますよね……』

ギンコ『俺も……パンツ被ってするのが好きだ!』

聡『ギンコさん……』


ギンコ『握手しよう』

聡『はい!』



梓(小)「zzZZ」スヤスヤ

唯「見れば見るほどあずにゃんそっくりの寝顔なんだよ、これが」

憂「可愛い女の子の寝顔にしか見えないんだけど……蟲?」

唯「蟲って言ってた……」



ギンコ「お前にも姿が見えていたと言うことは……あまり猶予は無いのかもしれない」シコシコ

聡「どういうことですか?」シコシコ

ギンコ「現代になって蟲も生きる環境を大きく変える……進化ってやつをせざるをえなくなった」シコシコ

ギンコ「昔は自然の中で人間と調和の取れた暮らしをしていたんだがな……今じゃ調和を保つのは難しい」シコシコ

ギンコ「あの蟲と宿主は一心同体のようなものだ、陰の存在がはっきり存在を主張すれば陽は……分かるか」シコシコ

聡「分かりません!」シコシコ

バーン!
律「二人してオナってんじゃねー!この変態野郎共!!……おい!パンツ返せ!」


ギンコ「昔……綿吐って蟲がいてな、身重の女性の卵に寄生する蟲で、体内の宿主を食って姿を真似て生まれてくるんだが……」シコシコシコリーナ

ギンコ「完全に絶滅したと思ったが、形を変えて進化したらしいな」シコンチョ

聡「それからどした?」シコシコ

律「人の話聞いてんのか!?くらぁ!」



梓(小)「うみゅ」
グイグイ

唯「ふみゃ?」

梓(小)「おしっこ、おしっこ!」プルプル

バッ
唯「立ち小便は駄目だよ!チビあず!」

梓(小)「……ふぅ」
シャァァアアアア

唯「ベッドがぁぁああ!」


唯「じゃー学校行ってくるからチビあず頼んだようい!」

憂「頼んだよ……って私も学校……」

唯「新型インフルエンザに感染したから1ヶ月休むって連絡しておいたから大丈夫だよ!」

憂「え?なに?今何て言ったのお姉ちゃん?」

唯「えー?だってチビあずの世話が必要じゃん」

憂「なんて事を……」

唯「じゃ、よろしくー」
バタン

梓(小)「遊ぼ、遊ぼ」
グイグイ

憂「まぁ……いいか」

唯「と、いう訳で、チビあずは現在お預かりしてますよ、あずにゃん」

梓「……」


律「昨日家も聡が変質者連れてきてさー!」

澪「変質者って?」

律「あの不法侵入した奴だよ!二人して自家発電してやがった!」

唯「でねー、そのチビあずがまた可愛いんだよーこれが!」

梓「こ……殺した方がいいんじゃないですか?」

唯「あずにゃん?何言ってるの?」

梓「だって……人間じゃないんですよね?だったら殺した方がいいですよ!」


片方が満たされれば、片方は満たされない
陰と陽、人と蟲の関係もしかり。


梓「じゃあ、さっそく今日唯先輩の家に行って殺しましょう」

唯「あずにゃん……何で真顔なの?」

梓「だって、『それ』がいるから私の事嫌いなんですよね?」

唯「違うよあずにゃん……」

梓「嘘だ!!!!!」


唯「嘘じゃないよ、だってあずにゃんの事好きだよ?」

梓「え?今なんて?」

唯「あずにゃんの事好きだから心配しないでって……」

梓「……もー、先輩ったら……好き好きー!」
ダキッ

唯「もー、あずにゃん痛いよー」

紬「ハァ……ハァ……いい!」

二つに一つを選ぶということは不可能だ。
そもそも同じなわけだからな
現世に現れる事自体がおかしいわけなんだが……ふとしたきっかけでバランスが崩れて蟲が発芽したんだろ。


梓「……あれ?」

唯「どったの?あずにゃん」

梓「いえ……痣が小さくなってるんです、ほら」

唯「あれー、本当だ!よかったねーあずにゃん!」



憂「あれ?チビあずー!?どこ行ったんだろ?」

梓(小)「ここ、ここー!」
グイグイ

憂「また立ち小便ごっこしてるのかな?チビあずー!」

梓(小)「……あいつだ」



じゃあどうするんですか?

うん?

放っておいていいんですか?

さっきも言ったが、放っておくしかない、どうすることもできない

役に立たないっすね!

はっはっは、殺すぞ聡、はい、キングボンビー擦り付けー

あっ!きたねぇ!

勝負に汚いは無いんだ!

はい、新幹線カード使って姉ちゃんに擦り付けー

聡!てめぇ!だが8900億ある私に死角は……うぁっ!物件捨てられたぁぁああ!!


律「で、キングボンビーだった訳だよ」

澪「まぁよくわからんが、お前が変質者と意気投合したのはなんとなく分かった」

梓「唯先輩はい、あーん!」

唯「あーん!」モシャモシャ

梓「美味しいですか?」

唯「美味しいよー、あずにゃんのマドレーヌ」

紬「私のだから」

梓「唯先輩ー!ちゅっちゅー!ちゅっちゅしましょう!」
サワサワサワ
唯「もー、あずにゃん」

梓「唯先輩~」
モミモミモミモミ

唯「ふやっ!?ちょ、あずにゃんオッパイ揉んじゃ駄目だよ!」
ドンッ!
ドサッ
梓「え……?」



憂「あれ?どこ行ってたの?」

梓(小)「……元に戻ったの」

憂「もー、またお姉ちゃんの部屋で立ち小便ごっこしてたの?」

梓(小)「お人形……」
クイクイ

憂「え?お姉ちゃんの本棚にあるあのキモい人形?はい、これ?」

憂「キモいけどお姉ちゃん大事にしてる奴だから
梓(小)「てい!てい!」
ブチブチ
憂「って言ってるそばからおわぁ!?手が!足が!」


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最終更新:2010年02月05日 01:41