律(おいおい……)

紬「ほら、唯ちゃんも」

唯「……」

紬「唯ちゃん?」

唯「ふぇ!?」

紬「口の横に餡子ついてるよ?」

唯「え、どこどこ?」

紬「ほらここ」ゴシゴシ

唯「んー、ありがとうムギちゃん!」

紬「いえいえ」

澪「じゃあそろそろ練習するか」

律「ええー」

澪「ええー、じゃない!軽音部だろ!」

律「わーったよ」

唯「今日もギー太のこと可愛がってあげ」

梓「あづぅぅ!」ブシャア

唯「る……」ポタポタ

律「き、きたねぇ……」

澪「何がおこった」

梓「すいません……紅茶がすごく熱くて」

律「猫舌……ね」

澪「ついに生活に支障が出てきたな」

唯「あの、誰か顔を拭いてください」

紬「よしよし」フキフキ

唯「んむぅ」

梓「唯先輩、ごめんなさいです」

唯「えへへ、いいよー。さ、練習しよっか!」

梓「はい!」

律「……明日はネコの耳生えたりしてな」

梓「やめてくださいよー」

律「そしてな行がにゃ行になってたり」

澪「律!」

律「なはは、冗談だよ冗談」



翌日の部活

梓「……こんにちは」ガチャ

律「梓、その帽子……もしかして」

梓「……」ヌギ

澪「ネ、ネコミミ……」

唯「かわいいー!」ギュウゥ

梓「や、やめてください!」バババッ

唯「あぁ、またスーパーサイヤあずにゃんに……」

紬「りっちゃんの言うとおりになっちゃったね……」

澪「律があんなこと言うから……」

律「うぇ!?私のせいかよ!」

梓「実は耳だけじゃにゃいんです」

紬「え?」

梓「にゃ行がにゃ行に」

澪「は?」

梓「だから、にゃ行がにゃ行に!」

律「……な行?」

梓「……」コクン

律「なにぬねの」

梓「にゃににゅねにょ」

律「なんじゃこりゃー」

梓「にゃんじゃこりゃー」


紬「シックスナイン」

梓「シックスニャイ……ってにゃに言わせようとしてるんですか!」


紬「うふふ」

梓「どうしよう……このままじゃ本当に私猫に……」ウル

唯「あずにゃんは猫になってもかわいいよー」

梓「唯先輩のせいですよ!うわぁぁぁん!」

唯「あぅ……ごめんねあずにゃん」ナデナデ

澪「そんなんで治まるわけ……」

梓「触らないでください!」

唯「ひっ」

澪「治まらなかった……」

律「これは重症だな」

紬「澪ちゃんが慰めるのよ」

澪「わ、私!?」

律(おいムギ、そんなことしたら唯がまた嫉妬して……)

紬(澪ちゃんと梓ちゃんがもーっと仲良くなれば、唯ちゃんも諦めると思うの)

律(なるへそ……)

律「澪、慰めてやれー」

澪「でも……」

紬「はやく!」

澪「わかった……」

梓「私なんて猫まんま食べてればいいんですぅぅぅ!うぇぇぇん!」

澪「……」ギュウ

梓「……澪先輩」

澪「よ、よしよし」ナデナデ

澪(こんなんで治まるわけ……)

梓「ふにゃ……」トローン

澪(治まったー!)

律「よかったな梓」

紬「うふふ」チラッ

唯「ふん……」

紬(……ごめんね唯ちゃん)



翌日

律「あー掃除長引いたなー」

唯「もうあずにゃん部室にいるかなー」

紬「澪ちゃんもいるかもね」

唯「そう……だね」

紬「……」

律「おーっす」ガチャ

梓「こんにちは」

紬「あれ、梓ちゃんだけなの……って」

律「なんじゃこりゃ……」

唯「うひゃーすごいね……」

律「壁一面がボロボロだな」

梓「どうしても爪が痒くて……」

律「つ、爪が?」

梓「これ……」スッ

唯「うわ、すごく鋭くなってる」

唯「かっこいい!」

梓「……」シャキン


律「うお、縮まった」

唯「ウルヴァリンみたいだね」


澪「ごめん遅くなった」ガチャ

唯「あ、澪ちゃーん」

澪「……なんだこれ」

律「えーと……あはは」

澪「ツメねぇ……」

梓「うぅ……」シャキンシャキン

律「ピックいらずだぞ!やったな梓!」

梓「……」

澪「空気読めバカ律!」ボカッ

律「わ、私なりに励まそうと……」

梓「……すいません、またムズムズしてきました」

律「え?」

梓「うあー!」ガリガリガリガリ

澪「あぁ、壁がボロボロに……」

律「さわちゃんにばれたらマズいなー」

「誰にばれたらまずいってー?」

澪「そ、その声は」

さわ子「やっほー」

律「ゴキブリみたいにいきなり現れるな」

さわ子「ひ、ひどい……」

さわ子「ってそんなことはどうでもいいのよ、何この壁は!」

澪「アレです」

梓「にゃにゃにゃにゃ」ガリガリガリガリ

さわ子「何?発情期?」

さわ子「……まっ別に壁はどうでもいいんだけどね」

律澪「いいんかい!」

律「って唯とムギは?」

澪「あそこでお茶飲んでのほほんとしてるぞ」

唯紬「のほほーん」

律「……で、さわちゃん何か用?」

さわ子「ちょっとー、私は顧問よ?用が無いときちゃいけないの?」

律「だってさわちゃん、理由がないと来ないじゃん」

さわ子「まぁ、来た理由はあるんだけどね。はいこれ」

律「なんだこの紙袋」ゴソゴソ

律「えーと、キャットフード、猫じゃらし、首輪……」

律「おい」

さわ子「梓ちゃんが猫化したっていうから色々もってきたのよ」


澪「いったいどこからそんな情報を……」

さわ子「ご都合主義よ」


律「ばっさりだー!」

唯「どうかしたの?」

紬「猫関連の物ばっかね」

律「……おもしろそうだな」

澪「り、律」

律「今の梓に試したらどうなるか興味ないか?」

澪「無い……わけでもないけど」

唯「じゃあまずは猫じゃらしー!」

澪「こ、こら!」

律「あ、ずりぃ!」

唯「あーずにゃん!」

梓「にゃにゃにゃ……にゃんですか唯先輩」

唯「ほーら猫じゃらしだよー」

梓「……へ?」

唯「ほれほれー」フリフリ

梓「あの、いくら見た目が猫ににゃったってそこまでは猫ににゃってませんよ…」

唯「あ、あれ」

さわ子「うーん、ちょっとレベルが足らなかったわね」

律「レベルて……」

唯「ちぇー、期待はずれだなー」

梓「どんにゃ期待をしてたんですか!」

唯「そりゃあずにゃんが猫じゃらしに必死になって飛び回る姿を」

梓「そんにゃことしません!」

律「でも明日になったら」

澪「りぃぃぃぃつぅぅぅぅぅ」

律「なんでもないです」

唯「あれ、この枝みたいなの何?」

さわ子「マタタビよ。梓ちゃんに使おうと思ったけど効果なさそうね」

唯「へー、どうやって使うの?」

さわ子「さぁ?顔に近づければいいんじゃない」

唯「ふーん。ほら、あずにゃんマタタビだよー」

梓「ちょ、やめてください」

唯「ほれほれー」

梓「だからそこまで猫じゃ……」

梓「……ヒック」


唯「ん?」

紬「皆、お茶がはいったわよー」

唯「お菓子だ!いやっほーい」

律「お前はさっきまで茶飲んでただろ」

唯「ノーカンだよノーカン!」

紬「先生の分もありますよ。ミルクティーでいいんですよね?」

さわ子「ムギちゃんは私の天使よー!」

紬「うふふ」

梓「あにょ、ムギ先輩……」

紬「大丈夫、ちゃんと梓ちゃんのはぬるめにしといたから」

梓「……」ズズ

梓「……本当だ」

唯「あー!さわちゃんお菓子取りすぎだよ!」

さわ子「年上を敬いなさい」

律「太るぞさわちゃん!」

唯「デーブデーブ!」

さわ子「……てめぇら殺されたいらしいな」ガタッ

律「ムギー助けてくれー!」

紬「あらあら」


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最終更新:2010年02月17日 02:33