VIP内ではサンジュとかゲロとか在日とかいろいろ言われているがれっきとした日本人で美少女である。

そんな彼女には今悩みがある。それがこれだ。

エリザベス『ちょっとあんた!何べん言ったらわかるの?!チューニングずれてんのよ!』


澪「物と会話ができるようになってしまった・・・・」

エリザベス『ちょっと!聞いてんの!?クソ女!』

澪「・・・・・うざ」




「澪ちゃんが接触感応能力者になっちゃったようです」


……


律「オイオイ澪。何をさっきからぶつぶつ言ってんだ?大丈夫か?」

澪「うえっ!?い、いや?なんでもないぞ?大丈夫だ!!」

紬「顔色がわるいよ・・・?保健室行く?」

澪「いや、大丈夫だ。ちょっと椅子に座って休むよ・・・」

エリザベス『ちょっと!何仮病使ってんのよ!まだy』

澪「・・・・・」(触れていなければ、聞こえないのか・・・・?)

スッ・・・・・ぺた

エリザベス『アンタ人の話を途中で区切るなんていい度胸してn』




澪「エリザベスうぜぇ・・・・」


しかし、こう、特殊な能力がつくと人はいろいろ試してみたくなるわけで、それが人間の性なわけで。

澪はいろいろと触ってみることにした。

机『zzz・・・・』

寝てんなよ・・・・・

ティーカップ『やべぇww今日の紅茶まじパネェwwwチョー!チョーあちぃんですけどもwww』

うざ・・・・

椅子『・・・・・・・・・重っ』

なんだと!?

ギー太『唯たんかわいいよぉハァハァしたいお!www』


澪「」


澪「唯。このギターは今すぐ買い換えたほうがいい。今すぐにだ」

唯「えー!なんでそういうこと言うの澪ちゃん!怒るよ!」

と、唯はギー太を庇うように抱きかかえる。

澪はすかさずそのままギー太に触れ、ギー太の思考を読み取った。



ギー太『ハァハァはぁwwwやばいおやばいお!唯たんの、唯たんの膨らみかけのおっぱおが僕のそそり立つネックにぃぃぃぃぃぃぃ!!!・・・・・・・うっ』

ギー太『ふぅ・・・・・』


唯「あ、突然弦が切れた。」

澪「なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃい!?」


ぎ、ギターってイくと弦が切れるのか・・・・って感心している場合じゃない!

なんて変態ギターなんだ・・・・エリザベスといいギー太と言い軽音部の楽器は変人揃いか?

しかし、それならばと澪は思う。逆に、逆にだ。他の部員の楽器はどんな奴なのか?気になるというのが人間の性というものだ。

梓「澪先輩今日は考え事多いですね?大丈夫ですか?」

澪「あぁ、大丈夫だ。そうだ梓。梓のギター弾かせてもらえないかな?」

梓「え?良いですけど・・・・はいどうぞ」

澪「あぁ、ありがとう。」


むったん『上手に弾いてくれないと弦飛ばして目ん玉のなかに食い込ませますからね?』

澪「なんという出落ち」


梓「どうしました?」

澪「い、いや。なんでもない・・・・弾いてみても?」

梓「もろちん!」

澪は梓のピックを借りて、静かに、ストロークしてみる。まるで弦が切れませんようにと祈りながら弾くように。


むったん『ああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!』


澪「な、なんだなんだなんだ!?」

梓「み、澪先輩!?」


むったん『あーあーあー!やんなっちゃうよーそんなストローク!なんなんですかぁ!?ロリコン風に言うと「何だ何だ何なんですかァ!」ですよ!』

むったん『あーあ・・・・こんなグズに触られてわたし可愛そう・・・・あー梓ー梓―!愛しい梓ー!わたしを早く梓のもとへかえしてー!!』

澪(ひどい言われようだ・・・・しかし、むったんは梓が好きなんだな・・・・)

むったん『別に梓が好きなんじゃなくてあなたを極端に嫌いなだけですから。』

澪「いや今愛しい梓っていったじゃんか!」


梓「み、澪先輩?」←すげぇ、痛い子を見る目

澪「」


梓「ほ、本当に大丈夫ですか?病院行きますか?」

病院って・・・・いくらなんでもひどいだろ・・・・

澪「あぁ、・・・・・今日はちょっと精神的に不安定な日で・・・ごめんなみんな。先帰るわ・・・・」

梓「澪先輩・・・・ピック・・・・」

澪「あぁ、ごめんな。返すよ。」

部室から出る時、澪は見逃さなかった。



梓がピックをこっそりゴミ箱に捨てているのを・・・・


帰り道澪は考える。なぜ突然こんな力が?

これのせいで、大好きだったエリザベスがわたしのこと大嫌いだったと気付いてしまったし。

可愛くてしょうがなかった唯とギー太のペアが、もうけがらわしいものにしか見えないし。

梓には病人(頭の)扱いされるし。

良いこと何一つもないな・・・・極めつけはこれだ。これが一番ひどい。


思いながら澪は携帯の画面を開く



携帯『くぱぁwww』


パタン・・・・カパッ

携帯『くぱぁww』

パタン・・・・カパッ

携帯『くwwwwぱwwwwwあぁwwwwざまぁwwってやめて痛い痛い!!逆くぱぁまじやめて!シャレにならん!』

澪(ごめんなさいは?)

携帯『ごめん!まじごめんってwwって痛い!痛いってば!』


澪(わ・ら・う・な)

携帯『・・・・・・まじごめん。』


澪「まったく・・・・これ、一体どうなってんだ?お前なんか知ってるか?」

携帯『俺が知るかよww俺はしがない携帯だぜ!携帯なだけに死がないってかぁwwwwワロスwwマジわろすwwwって痛いってば!俺は横に回る機能ないから!』

澪(買い換えるよ?)

携帯『マジメンゴ』

澪「はぁ・・・・声が聞こえるのはまぁいいとして・・・なんでこう、変人ばっかりなの?」


携帯『てwめwっぇwが言うかこのレズビアンwwうぇうぇwって痛い痛い!いやぁー!電源ボタンおしちゃらめぇー!!!』


とりあえず、携帯はうざいので無視することに決めた澪は、新しいベースの弦を買うために楽器屋に寄った。



    1人で。



いつも通りの弦を手に取るが、そこで、ふと思い立つ。

この弦は果たして、本当にベースにあっているのだろうか?

考えるより聞いてみろ。澪はベースに手を当てた。

エリザベス『ちょっと!アンタ携帯触った手でわたしを触った!?触ったの!?しんじらんない!汚い!穢れるわ!早く拭いてよ!もぉ~!!』






携帯『いいすぎじゃね?』


澪(まぁ落ちつけよエリザベス。確かに携帯はわたしもかなりうざいとは思うが、そんなことより聞きたいことがあるんだ。)

携帯『そんなこととかwww折れ超涙目ww』

エリザベス『なによ?くだらないことだったら4弦だけ1音あげるわよ?』

携帯『ちょw無視でっかww携帯電話なのにww無視ww無視電話wwむしろでんわ!ってやかましいわwww』

澪(下げるんじゃなくて上げるのかよ・・・・いや、大したことじゃないんだけど。今の弦ってちゃんとあっ弦のかなぁ~て。。。)

携帯『おうふwおうふwそろそろ>>1ももう携帯とかうぜぇと思い始めた時間帯wwwみwたwいwなww』

エリザベス『そうねぇ~・・・・演奏する曲としてはあっているのかもしれないけれど、私的にはもうちょっと柔らかい方がいいわ・・・・今のやつは肩凝っちゃう。』

携帯『わいwバイブ機能wwありまっへ?wwもんだろかモンダミンプッwww』

澪(じゃあ、柔らかいのにしようかな・・・・何よりもエリザベスの体が一番だからな)

携帯『柔らかめww味濃い目wwってカンダタストリングww』

エリザベス『べ、別にアンタにいたわってもらわなくたっていいんだから!!///』

携帯『つwんwでwれwキタこれwwwwww』

澪「ふんっ!」バキッ




携帯『逆くぱぁきたこれww・・・・・・・・・・・・』





                            
         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『一行に一回ボケてツッコミを待っていたのに
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        いつのまにか逆くぱぁされちまっていた!』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも何をされたのかわからなかった…
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    水没故障だとか充電するところの接触不良だとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…



というわけで携帯ショップに来た澪。

澪「うっとぉしくない携帯をください。」

店員「・・・・・・・・はい?」

澪「ですから、うっとぉしくない携帯が欲しいのです。」

店員「おっしゃっている意味がよく・・・・・」

エリザベス『澪、私もよくわからないわ。』

澪「簡単に言いますと、機能とかどうでもいいんで、取り合えず持ってきてください。触って決めます。」

は、はぁ・・・・と、店員はまるで痛い子でも見るような眼で奥へ消えた。

ちなみに澪はもう、痛い子を見る視線というものに気付けなくなるくらい痛い子になっていた。


店員「こちらなど・・・・いかかでしょう?」

店員が持ち出してきたのはSH-05Bというナウ(死語)なヤング(死語)にバカ受け(死語)のいまどき携帯だった。

ギャルが持つような感じのデコりやすい逸品だ。

澪はそっとその携帯を手に持ってみる。




携帯『おひさwww』

澪「」バキッ!


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最終更新:2010年02月19日 01:11