―――――――放課後の音楽室

紬「お茶がはいったわよ~♪」

唯「わーい♪」

律「サンキュー!ムギ」

澪「これ飲んだら絶対練習するからな!」

梓「そうです!もう1週間も練習してないんですよ!」

律「わかってるって!」ズズッ

唯「は~い」ズズッ

紬「みなさん、おかわりあるわよ」

澪「だめだ!ムギ!そうやって甘やかすと、また練習しなくなる!」

紬「ふふっ、わかったわ」

律「ちぇ~」

唯「澪ちゃんこわーい」

梓「これが普通なんです!」

澪「よし!みんな飲み終わったようだし、練習だ!」

律「へいへい」

唯「へいへい」

律「おっ、真似するなよ~唯~」

唯「へいへい」

律「こらっ、唯っ」

唯「わ~、りっちゃんおこった~」

紬「あらあら、うふふ」

澪「おい!おまえらはやく準備しろっ」

唯律「へいへい」

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唯「つかれた~、もうギ―太もてないよ~」

律「あたしももうドラムたたけない~」

澪「ふうっ、今日はちゃんと練習したな」


梓「これが普通なんだけどな・・・・・」

紬「まだ下校時刻まで時間があるから、ティータイムの続きをしましょう。
  もってきたシュークリームもまだ食べてないわよ」

唯律「シュークリーム!?」シャキーン

梓「唯先輩に律先輩・・・・・。疲れてたんじゃないんですか?」

唯「お菓子となっちゃあ話はべつだよ!」

澪「まあ、いいか・・・・。それにしてもけっこう外暗くなってるな。
  私たち、電気もつけないで練習していたのか」

紬「夢中になっていてきずかなかったのね」

梓「毎日夢中になるまで練習したいです・・・」

律「じゃあ、梓はムギが毎日もってくるお菓子は食べなくていいのか?」ニヤニヤ

梓「うっ・・・・、それとこれとは話は別です!」


唯「あずにゃん可愛いっ!」ダキッ

梓「ちょっ、唯先輩//」

澪「電気つけるぞ~」パチッ

律「おっ、明るくなった」

紬「みなさん、用意ができたわよ~」

唯「わ~い」


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律「でさ~、澪ったら私がちょっとおどかしただけなのに1時間もトイレに
  閉じこもって震えてたんだぜ~」

唯「澪ちゃんて小さい頃から怖がりだったんだね~」

澪「うっ、うるさい!//」

紬「うふふ」

梓「(でも怖がってる澪先輩も可愛いなあ・・・・)」

澪「だいたい律はいつも・・・・・」

澪「うっ・・・・」キーーーン

澪「(なんだこれ・・・・!耳鳴り・・・・?しかもすごい痛い・・・!)

澪「うぅ・・・・」チラッ

澪「(みんなも耳をふさいでうずくまってる!)」キーーーン

澪「・・・・・」キーン

澪「ふう・・・・。(おさまったみたいだな・・・・)」


律「いってーー・・・・」

澪「もしかして律も耳鳴りか?」

律「よくわっかたな」

澪「実はわたしも・・・」

紬「あの・・・・実はわたしも」

唯「私もだようぅ・・・・」イタタ・・

梓「わたしもです!」


澪「どうしてみんな同時に・・・・」

律「なんか不吉だな・・・・」


              カタンッ

澪「きゃあああああああ!」

唯「わわっ、急に電気が消えたよ!」

紬「真っ暗でなにも見えないわ・・・・・」


律「おっ、おちつけ!ただの停電だよ」

澪「うぅ・・・・」ブルブル

唯「まっくら~」

              カチッ

律「おっ、電気ついた」


唯「びっくりした~」

紬「澪ちゃん、もう大丈夫よ」

澪「うん・・・・・」グスッ

律「学校で停電なんて珍しいな」

唯「ちょ、ちょっとまって!みんな!」

律「ん?」

唯「あ、あずにゃんがいない・・・・」

律「え?」

紬「本当だわ・・・。さっきまでそこに座ってたのに・・・・」

唯「帰っちゃったのかな?」

澪「そういえば、梓のギターがなくなってるな・・・」

律「なんか変だな・・・・」

一同「・・・・・・・」


律「ん?」

律「!」


律「お、おい・・・・・!」

澪「どうした?律」

律「とっ、扉がない・・・・」

唯「え?」

紬「ほんとだわ・・・・・」

澪「扉があるはずのところが壁になってる・・・・」

唯「な、なんで・・・」


律「完璧に壁になってる・・・・・」

紬「何がおこってるの・・・・?」

唯「こわいよ・・・・・」

律「・・・そういえば、さっきも変じゃなかったか?」

澪「どういうこと?」

律「停電のときだよ。いくら停電になったとはいえ、外はまだ少し
  明るかった。なのになにもみえないぐらいの暗闇になるはずが
  ない・・・・・」

澪「そういえば・・・・そうだな・・・」

律「みんなですごい耳鳴りがしたかと思ったら、いきなり暗闇になって、
  電気がついたと思ったら、梓がいなくなっていた・・・・」

紬「梓ちゃんのギターも一緒になくなってたわ・・・・」

唯「あずにゃん・・・・」

律「そうしたら扉が壁になった・・・・」

澪「なっ、なんか窓の外の様子が変だぞ・・・」ビクビク

紬「何も見えないわ・・・・。窓の外はなにも見えない暗闇よ・・・」


律「なにがおこってるんだ・・・」

紬「なんだか違う世界にきたかんじね・・・・」

唯「扉がなかったら、部屋からでれないよ・・・・」

紬「そうね・・・・」

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律「何時間たった?」

紬「わからないわ・・・・。なぜかすべての時計が機能しなくなってるの・・・・」

澪「携帯もずっと圏外だ・・・」

唯「うぅ・・・、憂心配してるかな・・・・」

唯「おうちに帰りたいよ・・・」

紬「そうね・・・・」

                カタンッ

律「うわっ!また停電!?」

澪「ひいいいいいいいいいっ!」

唯「またまっくらだよう・・・・」

律「・・・・・・・」

               パチッ

律「つっ、ついた・・・・」

唯「なんなの・・・・・」


澪「・・・・・・おい・・・・」


律「ん?」

澪「ムギが・・・・、ムギが・・・・いない・・・」

唯律「!」

律「なっ、なんで・・・・・」

唯「ねえ・・・、ムギちゃんのキーボードもなくなってるよ・・・」

律「なんだって・・・・」

澪「なにがおこってるんだよう・・・・」グスッ ブルブル

律「梓のときと同じだ・・・・・」

唯「どういうこと?」

律「いきなり暗闇につつまれたと思ったら、明りがつく。そして、その人
  の楽器と一緒にその人がいなくなる・・・・・」

澪「なっ、なんだよ・・・・・それ・・・・」

唯「どうしてこんなことが・・・・・」


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律「もうかなり時間たったな・・・・・」

唯「うん・・・・・」

澪「うぅ・・・・、ムギ・・・・梓・・・・・」グスッ

唯「わたし、眠くなってきちゃったよ・・・・・」

律「そうだな・・・・。たぶんもう深夜だろう・・・・」

澪「私もねむいよ・・・・」

律「少し寝ようか・・・?」

唯「みんな・・・急にいなくならないでね・・・・?」

律澪「・・・・・・・」

唯「・・・・おやすみ」

律「ああ・・・・」

唯律澪「ZZZ」

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―――――――――――――カタンッ――――――
――――――――――――――――
律「ZZZ」

唯「う~ん・・・、ムニャムニャ・・・」

唯「はっ!こ、ここは!?」

唯「そっか・・・。音楽室からでれないんだ・・・・」

唯「うぅ・・・、あずにゃん・・・ムギちゃん・・・・うい・・・・」

唯「・・・・・あれ?」


唯「!」


唯「みっ、澪ちゃんがいない!?」

唯「りっちゃん!りっちゃん!」

律「うっ、う~ん」ユサユサ

唯「おきて!」

律「う~ん、どうした・・・唯」

唯「澪ちゃんがいない!」

律「え!?」

唯「なんで・・・・・」

律「そ、そうだ・・・!澪のベース・・!」

律「ない・・・・、澪のベースがない・・・」

唯「えっ・・・、てことは・・・・」

律「寝てる間に消えたんだ・・・・。ムギや梓みたいに・・・・」

唯「そんな・・・・・・」

律「このままだと、いずれ、私らも・・・・」

唯「こっ、怖いこといわないでよ・・・・・」

律「すまん・・・」

唯「でも、どうしよう・・・・」

律「とりあえず、この部屋は危険なような気がする。外に出る方法をかんがえよう。」

唯「でも、扉なくなっちゃたよ・・・・・」

律「・・・・・・窓があるじゃないか」

唯「・・・・窓の外はまっくらだよ?・・・それにすごい高いと思うよ?」

律「このまま、なにもしないわけにいかないだろ・・・・・」

唯「そうだね・・・・・」

律「そうときまれば・・・!」

律「ふんっ」ガッ、ガッ、

唯「・・・・・・」

唯「・・・・・・」

律「だめだ・・・、窓がびくともしない・・・・」

唯「そんな・・・・・」

律「唯・・・・。どいてろ」

唯「え?」

律「この椅子で窓をたたきわってやる!」

唯「あぶないよ・・・・・」

律「うりゃ!」ガン!

唯「はっ、はじきかえされた!?」

律「このっ、このっ、」ガン!ガン!

唯「りっちゃん・・・・・」

律「・・・・だめだ・・・。」

律「こうなると外に出る手段はないな・・・・・」

唯「じゃあ、どうすれば・・・・・」

律「・・・・・・・・」

              カタンッ

唯「きゃあああああああああ!」

唯「もう、やだよう・・・・」

               カチッ

唯「あかるくなった・・・・・」

唯「・・・・・・・・・・・」

唯「りっちゃん?」


唯「りっちゃん!?りっちゃん!?」

唯「りっちゃん!?かくれてるんでしょ!?」

唯「でてきてよ!」

唯「りっちゃん・・・・・」グスッ

唯「!」

唯「りっちゃんの・・・・ドラムがない・・・・・」

唯「うぅ・・・・・」ポロポロ

唯「うえぇ~~~~ん」ポロポロ

唯「ギ―太ぁ・・・、ギ―太ぁ・・・・」ギュッ  ポロポロ

唯「うぅ・・・・」ポロポロ

唯「・・・・・あれ?」

唯「扉が・・・・・」

唯「扉がある!!」

唯「扉がもとにもどってる!」

唯「あくかな・・・・・・」

唯「・・・・・・・」ガチャ ギィ

唯「開いた・・・・・」

唯「家にかえれる・・・・・?」

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―――――校門前

唯「外に出れた・・・・・」

唯「とりあえず、家に帰ろう・・・・」

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―――――通学路

唯「どの建物も電気ついてない・・・・」

唯「人もいないし、車も走ってない・・・・」

唯「深夜だからかな・・・・?」

唯「なんか怖い・・・・」


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―――――家の前

唯「ついた・・・・」

唯「ただいま~」

唯「うい~~?」

唯「寝てるのかな?」

唯「憂の部屋にいってみよう」

唯「・・・・・・」トテトテ

唯「うい~~」ガチャ

唯「!」

唯「ういがいない・・・・・」

唯「・・・・・」

唯「きっ、きっと、友達の家に泊まりにいってるんだよねっ」アセアセ

唯「と、とりあえず寝よう」

唯「明日も学校があるんだから」


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最終更新:2010年02月25日 13:33