セキエイ高原 ポケモンリーグ本部
律「・・・私たちが持ってるポケモンはちょうど6匹。今更野生ポケモンを捕まえて鍛える時間はもったいないから、代表者1人が他の2人のポケモンを借りて出るってことでいい?」
梓「はい」
唯「うん」
律「受付で確認してきたけど、試合の妨害しなければつきそいで見学は可能だって。
・・・で、誰がやる?」
梓「それはやっぱり先ぱ」
唯「はいはい!私やりたい!」
律「(その自信はどこから・・・)」
律「まあ私はそれでいいよ。みんなで旅してきたから唯はどのポケモンとも仲いいしね」
梓「私も。律先輩がいいならそれで・・・」
律「いいのか梓?せっかくエリカに鍛えてもらってたのに」
梓「いえ。大丈夫です」
律「そっか・・・じゃあ唯・・・任せるぞ?」
唯「ありがとう!私頑張るよ!」
律「ほい。私のサイクロンとジョーカー。こいつらをよろしくね」
梓「ぴーたんとあずさんです。よろしくお願いします」
唯「任せなさい!」
受付「ポケモンリーグへようこそ。挑戦者の方は?」
唯「私です!」
律「あ、私たちは見学希望なんですけど」
受付「見学者がお2人ですね。わかりました。
ポケモンリーグの仕組みを説明しますね」
唯「はーい」
受付「挑戦者の方にはポケモンリーグ本部が選出した4人のトレーナー、四天王と順番に戦っていただきます。 四天王を倒すと、現チャンピオンと戦う権利を得て、勝つことが出来れば新チャンピオンになることができます。 ただし、新チャンピオンも残りのリーグ期間中は挑戦者を待たなければなりません。 挑戦者に負けた場合はやはりその挑戦者が新チャンピオンとなります。このようなことを繰り返し、期間終了の時点でチャンピオンの座についていた人が今年のリーグチャンピオンとなります」
律「うへえ・・・新チャンピオンになっても期間中は油断できないってわけか」
梓「それ以前にチャンピオンにたどり着くまでもけっこう厳しいと思いますけど・・・」
受付「準備はよろしいですか?」
唯「大丈夫です!」
受付「では奥の扉からお進みください。ご健闘を」
ガチャン ギギギギギギギギイ・・・
唯「ここが最初の四天王の部屋・・・」
律「いよいよだな、唯」
バタン!!
梓「扉が勝手に閉まった!?」
カンナ「うふふ。四天王に挑戦するなら後戻りはできない。
部屋から出る方法は2つだけ・・・負けるか、勝つか」
唯「!」
カンナ「挑戦者さん、お名前は?」
唯「唯です!」
カンナ「そう。ポケモンリーグへようこそ。私が四天王のカンナ。
氷ポケモンを使わせたら右に出るものはいないわ・・・」
唯「氷ポケモン・・・」
カンナ「相手を凍らせるってとっても強力よ。
だって凍っちゃったらあんたのポケモン全然動けないんだから・・・」
唯「う・・・(怖い・・・)」
カンナ「・・・あははっ!じゃあ覚悟はいいかしら!」
四天王のカンナが勝負を仕掛けてきた!
カンナはジュゴンを繰り出した!
唯「いけっ!ジョーカー!」
カンナ「あらあら・・・」
唯「りっちゃんの作戦通り、最初は素早いポケモンでいっきに攻めるよ!
ジョーカー!岩なだれ!」
カンナ「ごめんなさいね。ジュゴン、冷凍ビーム!」
効果は抜群だ!ジョーカーは倒れた!
律「ああ!ジョーカー!」
カンナ「まずは一体ね」
唯「ど、どうしよう」チラッ
律「(私の方見られても、見学者は助言できないんだよ!
っていうか私もどうしたらいいかわからん)」
唯「氷タイプってよくわからないよ・・・
とりあえず苦手が少なそうなゴン太!」
ゴン太「・・・ごぉん」
カンナ「へえ、珍しいポケモン持ってるのね・・・冷凍ビーム!」
ドシュン!
ゴン太「・・・」
唯「耐えた!」
あ、岩雪崩が命中する描写書き忘れてました
カンナ「カビゴンの厚い脂肪が氷技の威力を弱めたのね・・・」
唯「いけえ!ゴン太!のしかかり!」
ドオン!
ジュゴンは倒れた!
カンナ「岩なだれのダメージが大きかったか・・・次、ルージュラ!」
ルージュラ「♪」
律「うわ、なんだあれ、キモい!」
梓「独特な鳴き声ですね・・・」
カンナ「ルージュラ!悪魔のキッス」
チュ
唯「!!」
律「なんておぞましい技なんだ・・・!」
唯「うわーん!ゴン太のファーストキスが奪われたあ!」
梓「そういう問題ですか!」
ゴン太「Zzz」
唯「あ、ゴン太!」
カンナ「眠って回復される前に眠らさせてもらったわ・・・ルージュラ!往復ビンタ!」
唯「ゴン太起きて!」
カンナ「冷凍パンチ!」
唯「ゴン太あ!」
カンナ「冷凍パンチ!」
ゴン太は倒れた!
唯「ああ・・・次はえっと・・・」
カンナ「まだなの?」
唯「ああもうこっちも眠らせる技があるぴーたん!」
ぴーたん「ぴー!」
カンナ「冷凍パンチ」
効果は抜群だ!ぴーたんは倒れた!
梓「ぴーたんが・・・」
唯「あずにゃんごめんなさい!」
唯「う、うう・・・サイクロン!」
カンナ「悪魔のキッス」
チュ
サイクロン「Zzz]
カンナ「冷凍パンチ!」
効果は抜群だ!
カンナ「一撃は無理か。さすがに防御力が高いわね」
サイクロンは目を覚ました!
唯「よかった!サイクロン、ストーンエッジ!」
効果は抜群だ!ルージュラは倒れた!
唯「やった・・・」
カンナ「でも、はじめからサイドンを出しておけば、バタフリーは無意味に戦闘不能にならなかったわよね?」
唯「・・・!」
カンナ「焦って判断力を鈍らせ、ポケモンを無駄遣いする・・・
トレーナーにあるまじきミスよ。・・・ラプラス!」
唯「う、ううぅ・・・」
律「(唯!落ち着け!余計判断力が・・!そいつは見るからに水タイプだポケモンを交換しないと!)」
唯「サ、サイクロン、ストーンエッ」
カンナ「波乗り!」
効果は抜群だ!サイクロンは倒れた!
唯「あ、ああ・・・」
梓「(もう完全に向こうのペースに・・・)」
………………
ポケモンリーグ エントランス
唯「りっちゃん!あずにゃん!ごめんなさい!私が取り乱したせいで負けちゃって・・・」
律「いいよ。相手があれだけ強いんだから仕方ないって」
梓「それに、期間中なら何度も挑戦できますしね。あまり気にすることないです」
唯「うう・・・ありがとう」
律「でも、私たちの実力で四天王に挑むなんて甘いってわかっちゃったな・・・」
梓「そうですね・・・」
唯「また戻って鍛えなおしてきた方がいいのかなあ~。ジムリーダーさんに頼んだりして」
梓「良く考えたら、私たちでジムリーダーにまともに勝ったのって唯先輩だけなんですよね。 サカキは4対1だったし、エリカさんのは不戦勝だし・・・」
律「そうだけど・・・またジムまで戻って鍛えなおす時間はないよ」
唯「え~でも、リーグ期間はまだあるから大丈夫だよ」
梓「そうですよ。戻って鍛えなおして貰った方がいいと思います。エリカさんになら私が頼みますよ」
律「駄目だ!そんな時間はない!」
梓「え・・・」ビクッ
唯「りっちゃん!どうしたの?」
律「・・・あ、ごめん梓」
梓「いえ、平気です」
唯「りっちゃん、早くムギちゃんを探しに行きたい気持はわかるけど・・・」
律「うん・・・まあ、な」
唯「今日はもう遅いし、休もう?」
律「そうだな・・・2人とも」
梓「はい?」
唯「へ?」
律「ジムまで行くのは時間かかるけど・・・チャンピオンロードの野生ポケモンと
戦って鍛えるのはどうかな?あそこなら近いし、野生ポケモンも結構強いだろ?」
唯「いいねー!そうしよっか」
梓「そうですね・・・わかりました」
………………
夜
ポケモンリーグ 宿泊施設
唯「うーん・・・ういー・・・」スースー
梓「」スヤスヤ
律「(2人とも寝たな・・・)」スッ
屋上
ヒュオオオオオ…
律「うう・・・さっみい~」ブルブル
律「もうそろそろだよな・・・」
バッサバッサ
律「来た!おーい!」
バッサバッサ
スタッ
澪「お疲れ、ばさ☆ばさ。ごめん律。待った?」
律「全然!早く中入ろうぜ!」
澪「いや、悪いんだけどここで話そう。中じゃ誰かに見つかるかも」
律「そっか・・・」
澪「ごめん。寒いのに・・・」
律「澪も寒いだろ?
こんなこともあろうかと毛布持ってきてやったぞ!」ボフッ
澪「うわ!・・・あ、あったかい。ありがと」
律「いいってことよ!・・・はっくしゅ!」
澪「大丈夫か!?ほら律も入って」ファサ
律「あーあったけー・・・」
澪「それで、初日はどうだった?」
律「いやー・・・一人目でボロ負けだったよ」
澪「そう・・・一人目の四天王はどんな感じだった?」
律「カンナって言う、氷タイプ使いの女だった。
性格はちょっと自信家っぽいけど、ポケモンパトルに対する姿勢は真面目な感じ
だったな・・・私にはこのくらいしかわからなかった。ごめん」
澪「ううん。ありがと。明日以降は?」
律「しばらくチャンピオンロードで鍛えなおすことにしたよ。
2人はジムで特訓して貰った方がいいって言ってたけど・・・それだと時間がな」
澪「悪いな・・・私の頼みのせいで」
律「大丈夫だよ!みんなの為だろ?」
澪「あ、ありがと」
律「あー泣きそうになってる!かーわいい!」
澪「・・・」
ゴチン!
律「いてて・・・」
澪「私はそろそろ行くよ。・・・そうだ、これあげる」
律「これは?」
澪「ロケット団研究部が開発した最新型の学習装置。これを持たせたポケモンは戦闘に参加しなくても経験値がもらえるんだ。これからポケモンを鍛えるんなら役に立つと思うよ」
律「へー。ロケット団もまともな物を作るようになったんだな。やっぱ澪頑張ってるんだ」
澪「まだまだだよ・・・じゃあ律、引き続きよろしくな。・・・ばさ☆ばさ!」
律「おう!じゃあな!」
バッサバッサ
………………
翌日
唯「おはよーあずにゃん」
梓「お早うございます・・・律先輩は?」
唯「起こしても起きてくれないんだよ~」
律「グー・・・グー・・・」
唯「しょうがないなあ。カメ太!最少威力でみずでっぽう!」
カメ太「ギャオ!」
バシャーン!
律「がぼお!なんだあ!?」
唯「おはようりっちゃん♪」
律「お、おはよう」ビショビショ
梓「(ひでえ)」
………………
チャンピオンロード
律「サイクロン!地震!」
効果は抜群だ!ゴローンは倒れた!
唯「りっちゃんナイス!」
梓「あずさんにもちゃんと経験値入りました!やっぱりすごいですねこの機械」
律「だろ?チャンピオンロードはあずさんの苦手なタイプが多いからな。役立ってよかったよかった」
唯「でもりっちゃん、こんな機械いつの間に手に入れたの?」
律「ギクッ!いやー通りすがりの親切なおじさんにね。はは」
梓「知らない人から物もらっちゃだめですよ?」
律「気をつけるよ。この調子でどんどん戦ってこう!
(悪いな。2人とも)」
唯「おー!」
………………
ポケモンリーグ 四天王 最後の間
「ドラゴンダイブ!!」
効果は抜群だ!カイリューは倒れた!
ワタル「カイリュー!
・・・悔しいが、俺の負けのようだ。
おめでとう。あなたがポケモンリーグチャンピオンです」
「ありがとう」
ワタル「現在のチャンピオンは空席のため、殿堂入りの間には俺が案内を・・・
こちらです。新チャンピオン」
「その呼び方、やめてもらえないかな?ちょっと恥ずかしいから」
ワタル「わかった。しかし、これから貴女は期間中チャンピオンとして挑戦者を待たなきゃならない。 もっとも、俺達を突破すればだが・・・チャンピオンと呼ばれることに慣れていた方がいいと思うぞ」
「わかった。がんばってみるわ」
最終更新:2012年09月26日 22:59