エントランス

律「ふいー。今日は結構頑張ったなあ・・・」

唯「疲れたね~」

梓「おかげでレベルは結構上がりましたね。あとは戦略とか・・・」

律「とりあえずちょっと休もう・・・今日も挑戦するかはその時に考えて・・・」

ザワザワ・・・ ザワザワ・・・

唯「集まってくるトレーナーも増えてきたねえ」

律「まあ全員が挑戦者じゃなくつきそいとかもいるだろうけどな」

梓「人が増えたとはいえ、なんかやけに騒がしくないですか?」


律「すいませーん!なんかあったんですかー?」

トレーナー「ああ!たった今、新チャンピオンが誕生したそうだ!」

唯「えええ!」

梓「一体誰が・・・!」

トレーナー「リーグ期間終了までチャンピオンの情報は公表されないからなあ」

律「そうっすか・・・」

トレーナー「しかし、挑戦する前に目撃した人の情報によると・・・
      若い女性だったらしい。しかも金髪で美人の・・・。俺も見てみたかったなあ」

唯「金髪の!」

律「女性!?」

梓「そんなまさか・・・」

唯「だって・・・」

梓「偶然ですよ!金髪の女の人なんていくらでもいます!」

律「そ、そうだよなあ・・・それに、あんま考えたくないけど・・・若い女性って」

梓「30年前・・・ですもんね」

唯「そうかなあ・・・」

梓「そうですよ。だいたい1回チャンピオンになった人が・・・」

律「もういいよ梓。今日は騒がしいから休んどこう」

梓「あ、はい・・・」

………………


ポケモンリーグ宿泊施設屋上

律「そんでさあ・・・新しいチャンピオンが金髪の若い女性だって言うから・・・」

澪「・・・そうか。まあみんなが四天王を倒せばわかるよ」

律「うーん・・・できるかなあ。やらなきゃいけないのはわかってるし、
  澪の頼みもあるけど」

澪「そうだ・・・昨日の話聞いて、今日はこれ持って来たんだ」

ドサッ

律「いろいろあるな・・・これって」

澪「技マシンだよ。律たちの為に出来る限りたくさん種類集めたんだ」

律「ほんとか!?いいのかよ貰って」

澪「ちゃんと合法的に手に入れたものだから安心して。律たちのポケモン、ほとんど技マシンとか使ってないだろ? 四天王に挑むならこのくらい必要だよ」


律「ありがとなー澪」

澪「がんばるんだぞ?私の頼んだことはついででいいからさ」

律「おーがんばるぞー!」ダキッ

澪「おい急に抱きつくな!」

律「澪の髪は相変わらず綺麗だなー。
  ロケット団に入ってもちゃんとしてるんだなー」サラサラ

澪「・・・してない」

律「へ?」

澪「私がこの世界に来て4ヶ月はたつけど・・・髪の毛は一回も切ってない」

律「え、まじで?全然伸びてないけど・・・いや、そういえば私も一ヶ月経つけど
  伸びてない気がする・・・」

澪「この世界の気候のせいなのか・・・体が何か変化しちゃったのか・・・怖いから
  あんまり考えないようにしてるんだけど・・・」



律「そうだよな。考えても不安になるだけだ」

澪「そういえばなるべく考えないようにしてることがもう一個あるんだ
  ・・・この際だから聞いてもらっていいか?」

律「うん。いいよ」

澪「私たちは・・・思い出せる限りでは唯の家の、唯の部屋でパーティーしてたよな?」

律「うん・・・」

澪「部屋の中に一緒にいたのは私たち軽音部5人だ。だから私たちはこの世界に来たのは5人だと思ってるけど」

律「・・・」

澪「この世界に来たのが、部屋の中にいた人じゃなくて、家の中にいた人である可能性は・・・?」

律「・・・私だって薄々考えてたよ。それ」

澪「やっぱり・・・」

律「でもさ、唯はそのことを今まで何も言ってないんだぜ?一番心配してるはずの唯がさ・・・唯がそれを考えてるのかはわからないけど、私からはとても話せないよ・・・」


澪「そうだよな・・・ごめん」

律「澪が謝ることじゃないよ」

澪「そろそろ時間だ」

律「もうかよー。時間経つの早いな・・・」

澪「またすぐ会えるから。・・・ばさ☆ばさ!」

バッサバッサ

律「・・・戻るか」


………………

翌日

律「さあ!今日こそは四天王に再挑戦だ!」

唯「おー!」

梓「律先輩今日は早起きですね」

律「また水ぶっかけられちゃたまんないからな!」

………………

四天王 第一の部屋

カンナ「あなた達、また来たのね」

唯「どうも。おひさしぶりでーす!」

カンナ「そんなでもないでしょう・・・
    まあいいわ。準備はいいかしら?」

唯「はい!」


四天王のカンナが勝負を仕掛けてきた!

カンナはジュゴンを繰り出した!

律「(やっぱり先発は前回と同じ!)」

唯「いけっ!あずさん!」

あずさん「にゃーお!」

梓「(あずさん・・・がんばれ!)」

カンナ「さすがに先発は変えてきたのね。大した意味はないでしょうけど!」

唯「あずさん!わるだくみ!」

あずさんの特攻がぐーんと上がった!


カンナ「冷凍ビーム!」

ドギュン!

あずさん「にゃあ・・・!」

律「よし耐えた!」

唯「あずさん!10万ボルトおおお!」

効果は抜群だ!ジュゴンは倒れた!

カンナ「な・・・!」

梓「やった!」


カンナ「ルージュラ!!(このあたりじゃ10万ボルトの技マシンは手に入らないはずなのに・・)」

唯「あずさん・・・切り裂く!!」

急所に当たった!ルージュラは倒れた!

カンナ「ちょ・・・嘘でしょ!?なんで特攻をあげておきながら物理技を・・・」

唯「やったねあずさん!」

律「ルージュラは物理防御が脆い・・・。最初の四天王ともなれば集まってるトレーナーたちから容易に情報収集できるんだ!」

カンナ「(まずい・・・私の残るポケモンはみんな水タイプが入ってる・・・!)
    ・・・パルシェン!!」

唯「動揺してますね?」

カンナ「!!!」


唯「焦りは判断力を鈍らせるって、カンナさんが教えてくれたんです。
  だから私は今こうやって、しっかり戦えるんですよ」

カンナ「・・・一本取られたわね」

唯「えへへ。それほどでも~」

カンナ「あなたとても面白いわ・・・行くわよ!パルシェン!」

唯「あずさん!」



………………

唯「ふう・・・」

律「唯!」

梓「唯先輩!」


カンナ「戻れ、ラプラス。・・・驚いたわ。あなたの勝ちよ」

唯「やったあああ!」

律「ゆいー!」

唯「りっちゃん!」

ガシッ

唯・律「ついに勝ったんだあああ」

梓「大げさな・・・でもおめでとうございます!」

カンナ「少しはできるみたいね・・・わかった」

唯「あ、どうも~」

カンナ「次の部屋に進むといいわ!ポケモンリーグ真のパワーはまだまだ・・・!こんなものじゃないわよ!」


………………

ポケモンリーグ 第二の部屋

ガチャン ギギイイイイイイ バタン

律「いやー本当に勝てるとはなあ・・・」

梓「相手は最初のポケモンが予想外の技で倒されたことで焦り、一気にこっちのペースに持ち込めましたね」

唯「いやーははは」

律「あんまり調子に乗るなよ?」


シバ「うーはー、うーはー」

唯律梓「」


唯「何この人・・・私たちに目もくれずずっと腹筋してるよ」

梓「何この人って・・・流れからして2人目の四天王ですね」

律「とりあえず私らに気付かせるか?」

シバ「気付いている!」

唯「うひゃあ!」

シバ「4998、4999、5000!よし」

梓「い、一体何を・・・」

シバ「俺はカンナの所に挑戦者が来たら、バトルの準備運動として5000回腹筋している。うーはー」

律「あの、ポケモンバトルですよね・・・?」

シバ「ポケモンを操るにはまずは己の心身を鍛えねばならん。それが俺の信条だうーはー」

シバ「俺は四天王のシバ!」

唯「あ、私は唯です」   

シバ「人もポケモンも戦い鍛えればどこまでも強くなる!俺はそんな鍛え抜かれた
   格闘ポケモンたちと共に生きてきた!そしてこれからもな!」

律「いろんな意味で凄そうな人だ・・・」

シバ「唯と言ったな!俺達のスーパーパワーを受けてみるがいい!」


シバ「ウー!ハーッ!」 


四天王のシバが勝負を仕掛けてきた!

シバはイワークを繰り出した!

唯「いけっカメ太!イワークと言ったら当然!」

カメ太の波乗り!効果は抜群だ!イワークは倒れた!

シバ「うはあ!俺のイワークが!」

律「(ていうか格闘ポケモンとか言っておいていきなりイワーク出してきたぞ)」

シバ「行け!エビワラアアア!!」

シバはエビワラーを繰り出した!

唯「おお、今度は強そう!」

シバ「エビワラアアアアア!雷パンチだあ!」

唯「雷!?」

効果は抜群だ!

カメ太「ギャウ!」

唯「やば!カメ太もどって!・・・いけえサイクロン!」

シバ「ウーハー!」

エビワラーの雷パンチ!サイクロンには効果がないみたいだ・・・

律「おお!いいぞ!」

梓「唯先輩うまい!」

シバ「うーはー!甘いぞ!」

エビワラーの冷凍パンチ!効果は抜群だ!

サイクロン「がおう・・・!」

唯「サイクロン!そんな!」

ジバ「うーはー!このエビワラーは一筋縄ではいかんぞ!」

唯「サイクロン!地震!」

エビワラー「ぐう!」

シバ「まだまだだうーはー!冷凍パンチ!」

効果は抜群だ!サイクロンは倒れた!

唯「いけ!あずさん!きりさく!」

エビワラーは倒れた!

シバ「うーはー!やるな挑戦者!行けサワムラアアアアア!」

サワムラー「だーいらい!ていていてい!」

唯「あずさん!きりさく!」

ザシュ!

シバ「効かん!サワムラー!飛びひざ蹴り!」

効果は抜群だ!あずさんは倒れた!

シバ「うーはー!良いぞサワムラアアア!」

律「唯は残り4体、シバの手持ちは5だとすると相手は残り3体!」

梓「微妙に優勢っぽいです!」

唯「いけ!ぴーたん!」

ぴーたん「ぴー!」

シバ「ウーハー!やったれサワムラー!」

サワムラー「だーいらい!ていていていてい!」

ぴーたんの催眠術!サワムラーは眠ってしまった!

サワムラー「Zzz」

シバ「うーはー!これはまずい!サワムラアアアア!起きろおおおお!!」


シバ「起きろおおおおおおお!1,2,3!うううううううはああああああ!」

律「強引すぎるだろ・・・」

唯「ぴーたん、サイコキネシス♪」

効果は抜群だ!サワムラーは倒れた!

シバ「うーはー!こうなったらこいつに駆けるぜうーはー!」

シバはカイリキーを繰り出した!

唯「うわ!腕が四本!」

シバ「さあ!最後の戦いだうーはー!」

唯「ぴーたん!眠り粉!」

しかしぴーたんの攻撃は外れた!

シバ「そう何度もあてられると思うな!!うーはーカイリキー!がんせきふうじ!」

効果は抜群だ!ぴーたんは倒れた!

梓「ぴーたん・・・」

唯「カメ太は弱ってて、ゴン太は相性悪いから・・・ジョーカー!お願い!」

シバ「うーはー!」

ジョーカー「ギャース!」

カイリキー「むきむきっ!!」

ジョーカーの翼でうつ!効果は抜群だ!

カイリキーのクロスチョップ!

ジョーカー「ギャス!」

シバ「うーはあ!いい勝負だ!楽しいぞ!!」


………………

カメ太の波乗り!効果は抜群だ!イワークは倒れた!

四天王のシバとの勝負に勝った!

シバ「うーはー!悔いのない戦いができたぜ!やるな挑戦者!」

唯「えへへ」

律「唯!おめで」

ドゴン!

律「な!なんだ・・・」

シバ「すまん!やはり少し悔しくてな!床に当たっちまったぜうーはー!」

唯「(コンクリートの床に穴が・・・)」

梓「(この人の方がポケモンより強いのでは・・・)」

シバ「負けちまったら俺の出番は終わりだ! くそッ!次にいってくれ!」

唯「はーい。ありがとうございましたあ」

シバ「だが、次の四天王は俺とは桁違いに強いぞ・・・!気をつけろうーはー」

律「気をつけろって・・・」

梓「どういう人なんですか?」

シバ「負けちまったら俺の出番は終わりだ!」

唯「いーじゃないですか~。教えて下さいよ~」

シバ「・・・仕方ない!少しだけ教えてやる!」

シバ「あの人は30年前、初代チャンピオン琴吹紬の元に結成された
   第一期四天王のトップだったのだ!」

唯律梓「!!!」


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最終更新:2012年09月26日 22:59