唯「憂の携帯か」
ピリリリリリ
唯「憂ー、電話~」
ピリリリリリ
ピリリリリリ
唯「まあいいや、出ちゃえ」
ピッ
唯「もっしもーし」
『え? あれ……あの、
平沢憂さんの携帯ですよね?』
唯「うん、そうだけど」
『あ、そうですか。憂さん、いらっしゃいますか』
唯「憂は今お風呂はいってるよーん」
『そうでしたか』
唯「ところで、あんた誰?」
『あ、申し遅れました、憂さんの職場の同僚で、
米澤と申します』
唯「へえー」
ガチャ
憂「ちょ、お姉ちゃん! なに他人の電話に勝手に……!!」
唯「あうっ」
憂「電話返して……!
あ、す、す、すみませ……いえ、ごめんなさい……
その、今のはちょっと……えっと……それは……」
唯「ねーねーその電話の相手、憂の彼氏ー?」
憂「……あ、明日ちゃんと話すから……それは……うん……うん……」
唯「ねーってばーねーねー」
憂「……うん……こっちも色々……ごめん……うん……ありがと……」
唯「ねーねーねーねー」
憂「うん……うん……じゃあ明日……
……うん、ちゃんと言うから……うん……おやすみ……」
ピッ
唯「彼氏? ねえねえ彼氏?」
憂「お姉ちゃん、他人が電話してる横で騒ぐのはやめて」
唯「はぐらかさないでよー、
ねえー彼氏なのー? ねえねえー」
憂「……」
唯「おしえてよー」
憂「……」
唯「ほらほらー」
憂「……」
唯「ねえー」
憂「彼氏だよ」
唯「えー、やっぱり彼氏なんだ~!
憂ったら、いつのまに?」
憂「……5年くらい前からかな」
唯「えー、5年も付き合ってるんだ!
じゃあもう結婚しちゃえばいいのにー」
憂「うん、私も結婚したいよ。
彼氏だって、結婚したいって言ってくれてる」
唯「へー、そうなんだー、おめでとー」
憂「……」
唯「じゃあ早く結婚しちゃいなよー」
憂「……」
唯「? どしたの? 憂」
憂「……なんで結婚出来ないか分かる?」
唯「さあ?」
憂「そうだよね、わかんないよね」
唯「あ、もしかして相手が既婚者とか!
うわー、禁断の恋だ~、ドラマみたい!」
憂「ちがうよ」
唯「じゃあ彼氏が経済的に問題ありとか?
借金抱えてたりして」
憂「ちがうよ」
唯「はっ! 社内恋愛が禁止されてるとか!」
憂「ちがうよ」
唯「相手の親が頭固くて結婚を認めてくれないとか!」
憂「ちがうよ」
唯「結婚しちゃうと私の面倒を見られなくなるから、とか!」
憂「そうだよ」
唯「えっ!?」
憂「でもその言い方だと、
私がお姉ちゃんの面倒を見たくてみたくてたまらないって感じだよね」
唯「え、そうなんじゃないの?」
憂「素でそう言ってるなら神経疑うよ」
唯「えー、じゃあ本当はどうなの?」
憂「お姉ちゃんが私に寄生するからだよ。
お姉ちゃんが私にすべてを頼って生きてるからだよ。
お姉ちゃんが私に面倒を見ざるを得ないようにしてるんだよ」
唯「え……」
憂「お姉ちゃんのせいだよ……
大学出てからろくに就職もせず、
ずーっとブラブラして……」
唯「憂…・?」
憂「毎日毎日私にお小遣いをたかって、
漫画買ったりゲーム買ったり……
私の稼ぎがお姉ちゃんの娯楽に費やされて」
唯「う、憂ー……」
憂「そうだよ……私が必死に働いてるのにさ、
お姉ちゃんは家でダラダラダラダラしてさあ」
唯「……」
憂「家事とかやってくれるんならまだ許せるよ、
でも何にもしないんだよ?
家にいるのに、料理も洗濯も掃除も。
私は何にもしない人のぶんまでご飯作ったり洗濯したり……
仕事で疲れてるのにさ」
唯「……」
憂「しかもなんか無駄に偉そうだし!
さっき『身分をわきまえろ』とか言ってたけど、
そっくりそのままお姉ちゃんに返すよ!
ゴロゴロするしか能のない穀潰しのクセに!
私に指図する権利があると思ってんの!?」
唯「……」
憂「私に対して感謝とかしたことある?
申し訳ないとか思ったことある?
ないよね!?」
唯「……」
憂「なんで? ねえ、なんでそんなに横柄でいられたの?
私はなんなの、お姉ちゃんの奴隷か何かだったの?」
唯「そ、そんなこと……」
憂「じゃあ何? 言ってみてよ!」
唯「……憂は私の……だいじないもうとで……」
憂「なに? 何て言ってるのか聞こえないよ!
いつもみたいに言ってみてよ!
ほら! 2ちゃんねるで罵り合ってる時みたいにさあ!」
唯「っ……」
憂「部屋でずーっとネットとかゲームとかしかしてないクセにさ、
世の中分かった気になってでかい態度取られるのって、
ものすごく腹立つの! 分かる!?」
唯「…………じゃあ」
憂「なに?」
唯「じゃあそんな不満に思ってたんなら、
早く言えば良かったのに!」
憂「私だってずーっと言いたかったよ!
でもそのたびに飲み込んできたんだよ、
お姉ちゃんのためにさ!
私はお姉ちゃんのたった一人の姉妹だから、
お姉ちゃんの世話しなくちゃいけないって……
中学とか高校のときからの延長線にあることだって、
自分を言い聞かせてたんだよ!!」
唯「う、うるさいな!!
そんなの知ったことじゃないよ!!
とにかく憂はここまで私の面倒を見てしまったんだから、
これからもずっと私の面倒を見なければならない義務を背負ってるよ!!
だから私はニート生活を続けさせてもらうから!
憂に一生面倒見てもらうからね!!」
憂「ふざけたこと言わないでよ!!
私もう29だよ!?
いつまで私はお姉ちゃんに縛られなきゃいけないの!?
私は自分の人生を歩みたいの!!
米澤さんと結婚して、自分の家庭をもつのっ!!」
唯「じゃあその家庭に私も入れさせてもらう!」
憂「嫌に決まってるでしょ!!」
唯「いいじゃん別に!
憂と彼氏で稼ぎは2倍でしょ!?
私を養うのなんて楽勝じゃん!!」
憂「そういう問題じゃないよ!!
それに私、寿退社するし」
唯「寿退社? この不景気に!?
そんなの失敗するに決まってるじゃん!!
彼氏の給料だってちゃんと上がっていくか分からないんだし!!」
憂「あーもう、だからそういうネットの聞きかじりだけで
社会人を語るのが――」
ピンポーン
唯「?」
憂「だ、誰だろ……はーい……」
ガチャ
隣人「あのー、夜も遅いんで、
静かにしてもらってもいいですかね……」
憂「……申し訳ございませんでした」
憂「はあ……まったく、
お姉ちゃんのせいで怒られたよ」
唯「なんで私のせいなのさ」
憂「話の続きはまた明日ね。
私、もう寝るから」
唯「ふーん、おやすみ」
憂「……お姉ちゃんはまた朝までゲームするんだね」
唯「ゲームもう飽きたよ。新しいの買って」
憂「はあ…………おやすみ」
ガチャ
唯「……」
唯「……」
唯「……」
唯「2ちゃんねる見よ」
唯「……」カチカチ
唯「いやあもう、最近のVIPはつまんないなあ」
唯「ニコニコ動画のほうがよっぽど面白いよ」
唯「それにしても、憂はムカツクなあ」
唯「何様だよって感じ……」
唯「そうだ、VIPにスレたててみんなに聞いてもらおう」
唯「『30歳♀ニートだけど妹に説教されたwwwウゼエwwww』……っと」
唯「送信~」カチ
唯「VIPのみんななら私に同意してくれるよね」
唯「ちょうど深夜のニートタイムだし」
30歳♀ニートだけど妹に説教されたwwwウゼエwwww
1 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2023/02/21(日) 02:09:06.39
結婚するから家出てけとか言い出したwwwwwwww
意味ワカンネwwwww
2 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2023/02/21(日) 02:17:03.02
いや、でてけよ
3 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2023/02/21(日) 02:19:40.23
おっぱいうp
4 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2023/02/21(日) 02:20:26.09
30でニートとかホントにいるんだ
5 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2023/02/21(日) 02:41:16.16
ちょwwwwwwおまいらwwwwwwwww
こっちは真剣なのにwwwwwwwwwww
大学出てから数年間
社会人の妹にすがって生きてきたんだけど
結婚するから出てけってさwwwwwwwwwww
今更wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
6 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2023/02/21(日) 02:58:17.72
早く死ねクソニート
7 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2023/02/21(日) 02:59:21.90
妹が可哀想
8 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2023/02/21(日) 03:00:02.04
働け
唯「あれー、なんか私が叩かれてるよ」
唯「働けだの、自立しろだの……
憂と同じことばっか言うんだね、もう」
唯「やっぱVIPにスレたてたのが間違いだったな」
唯「釣り宣言してもうやめよ」
唯「『釣りでしたwwwwwwwwwwww』っと……」カチ
唯「ニコニコ動画見よ」
唯「……」カチ
唯「……」カチ
唯「……」
唯「ぶはwwwwwwwアニキwwwwwwwwwwwwww」
憂「お姉ちゃんうるさい!!!」
唯「……」
唯「……」カチ
唯「……」
唯「……」カチ
唯「……」
唯「……」カチ
唯「……」
唯「……」カチ
唯「……」
唯「……」カチ
唯「……」
唯「……」カチ
唯「……」
唯「……」カチ
唯「……」
唯「……」カチ
唯「……」
唯「……」カチ
唯「……」
唯「……」カチ
唯「……」
唯「……」カチ
ガチャ
憂「……おはよう、お姉ちゃん」
唯「あれ、もう朝?」
最終更新:2010年03月02日 01:05