梓はベットの上に体育座りをして顔は下を向けていた

憂「梓ちゃん…」

梓「…」

憂「…」

憂はベットに腰掛けた

憂「…梓ちゃん…何があったの?…」

梓「…」

梓「…ういっ!…」ダキッ
憂「(!?)あ、梓ちゃん!?」

梓「私…ぐすっ…告白できなかった…」

憂「…」

梓「今日部活で重大発表って…ぐすん」

憂「うん…」

梓「澪先輩と唯先輩が付き合ってるって…」

憂「うん…」

梓「それ聞いたら…私…頭の中真っ白になって…」

憂「うん…」

梓「気がついたら部室飛び出してて…」

憂は「そうだったんだ…」とだけ言って梓を優しく抱きしめた

梓「うっ…うい…うい…うわぁぁあああん!!!」

憂「…」ギュッ


―――――

憂「落ち着いた?」

梓「うん…」

憂「えっと…まずは…話してくれてありがとう」
梓「…」

憂「辛かったんでしょ?…」

梓「…」コクッ

憂「私…梓ちゃんの辛さは分かんないけど…話してくれたから少しは痛みを共有出来たと思う」

梓「憂…」ギュッ

憂「だから…今日は恥じないで泣いて?」ギュッ

梓「憂…ひっく…やっぱり…辛いよ…ううっ」

憂「いいから泣いて?…私しか見ていないから」

梓「うっ…唯…先輩…唯先輩…唯先輩っ!うわぁぁああああん!」

梓は自分でも分からないくらい長い間泣いた。憂はその間何も言わずただ梓を抱きしめた続けた

気が付くと外はすっかり日が落ち、部屋の中は黒色に包まれていた。

憂「梓ちゃん…」

梓「憂…」ギュッ

憂「…」ギュッ

梓「…一人は怖いの」

憂「うん」

梓「一人にしないで…」
憂「梓ちゃんを一人にすることなんて出来ないよ…」

梓「…今日はどこにも行かないで…」

憂「分かってるよ…」

梓「憂に…一緒にいてほしい」

憂「大丈夫。今日は泊まるよ」

梓「ありがとう…」

憂「…」

梓「…」

梓「…ねえ、憂?」

憂「何?…梓ちゃん」

梓「もうしばらく…このままいさせて…。人の体温を…感じたいの…」

憂「梓ちゃんが願うならいつまでも」

梓「ありがとう…憂…」

梓はそっと目を閉じた


―――

梓「…ん…」

憂「梓ちゃん…目…覚めた?」

梓「…あ…私…眠っていたんだ…」ゴシゴシ

梓は時計を見る。もう日が変わっていた。

梓「…憂…ずっと起きていてくれたの…?」

憂「うん…」

梓「……ありがとう」

憂「いいんだよ。私がそうしていたくてしたことだから」

梓「…(憂…あたたかいな…)」ギュッ

憂「…」ギュッ


―――

梓「…ねえ…憂?」

憂「…なあに?」

梓「私…これからどうすればいいのかな?…」

憂「…」

梓「…まだ告白もしてないし…」

憂「…梓ちゃん…」

梓「…胸が…苦しいよ…」

憂「…」

梓「…」

憂「…なら…」

梓「?」

憂「………お姉ちゃんに…告白すべきじゃないかな?」

梓「…え?」

憂「…いつまでも…その気持ちを…心の奥にしまっておくのは……とってもつらいんだよ…」

梓「…」

憂「だから…自分の気持ちを…はやく伝えるべきだと思う…」

梓「…そう、かな…?」

憂「…うん…」

梓「…でも…そんなことしたら…私…唯先輩と普通に接すること出来なくなっちゃう…」

憂「大丈夫だよ…梓ちゃんが普通に接するなら…」

梓「…どうして?」

憂「お姉ちゃんは…そんな事で態度を変えたりしない。ずっと一緒だった妹の私が言うんだもん…間違いないよ」

梓「…憂…」

憂「それに…もしお姉ちゃんが梓ちゃんを避けるような事があったらいくらお姉ちゃんでも私が許さないよ…」

梓「…ありがとう、憂」

梓「私…唯先輩に告白する!」

憂「うん」

梓「…それが無理だと分かっていても…」

梓「いつまでも自分の気持ちを打ち明けないなんて駄目だよね!」

憂「…」

梓「…よし!決めた!月曜日に告白する!」

憂「うん…それがいいよ」

梓「ありがとう、憂!元気でたよ」

憂「…私も梓ちゃんが元気になってくれて嬉しいよ…」

梓「…じゃあ今日はもう寝よっか」

憂「…うん…」

梓「あんな事言ったけど……今日だけは…憂に甘えさせて?」

憂「いいよ」

梓「ありがとう。じゃあおやすみ、憂」

憂「おやすみなさい、梓ちゃん」



そして月曜日、放課後

梓「…(よし、頑張るんだ!私!)」

梓「唯先輩、今日部活終わってからいいですか?」

唯「ん~どうしたの急に~?」

梓「ちょっとお話したい事があって…」

唯「別にいいよ~。珍しいね、あずにゃんが私に話なんて…」

梓「はい…じゃあ部活のあとに…体育館裏に来て下さい」

唯「分かった~」



体育館裏

唯「あずにゃーん?いる?」

梓「あ、唯先輩…」

唯「あ、あずにゃん発見!…それでお話って?」

梓「はい…私…(早く言わなきゃ)」

唯「ん~?」

梓「実は…その…」カァアア

唯「…」

梓「ゆ、唯先輩のことが一人の人間として…好きです!」

唯「!?…」

梓「…」

唯「…ごめんね…あずにゃん…私…前にも言ったと思うけど澪ちゃんと付き合っているの」

梓「っ!(分かっていたことなのに…)」

唯「だから…あずにゃんのその気持ちは受け取れない」

梓「…(どうしてこんなに辛いの?)」

唯「…ごめんね?」

梓「(そして何で…)分かってました…」

梓「(憂の顔が頭に浮かんだの!?)ありがとうございました!おかげでスッキリしました!」

唯「あずにゃん…」

梓「じゃあ私の言いたいことはそれだけなので!失礼します!」ダッ

唯「あ、あずにゃん!」

梓はその場を去った



――
梓「…あれ、憂?(どうして校門に…。もしかして私をまっててくれたの?)」ハアハア

憂「あ…梓ちゃん…」

梓「憂……私、言えたよ…ぐすっ」

憂「そう…」

梓「…やっぱり…辛いや…」ポロポロ

憂「梓ちゃん…」

梓「でも…スッキリしたよ…」

憂「そう………。ね?梓ちゃん?」

梓「え…?」

憂「私…梓ちゃんのことが好き」

梓「…え?」ドキッ

憂「ごめんね…こんなタイミングで…」

梓「…(憂…)」

憂「でも…これで…終わりにするから…」

梓「…(私にとって…憂はどんな存在なんだろ…)」

憂「もう、自分の気持ちに嘘はつきたくないから…っ!」

梓「…(いつもそばにいてくれて……。え?)」

梓「…いつから?」

憂「…梓ちゃんが…お姉ちゃんを好きになる…少し前から…」

梓「っ!(じゃあ…私が好きなのに今まで…)」

憂「ごめんね…梓ちゃん」ポロポロ

梓「…(私…憂の気持ちが分かるよ…)」

梓「(好きなのに…それが叶わないと分かってる気持ち…)」

梓「…(それなのに憂は…)」

憂「…」ポロポロ


梓は憂に抱きついた

憂「…梓…ちゃん…?」

梓「…ずっと…支えててくれたんだね…」ギュッ

梓「…ねえ、憂…(そもそも私が頻繁に憂を家に呼んだ理由…)」

憂「…なに…?」ポロポロ

梓「私…気付いたんだ…(本当に唯先輩の相談の為だけだった?)」

憂「…何を?」

梓「(………違う…。本当は…)私も…憂のことが好きだったんだよ」

憂「!?」

梓「私…最初は憂のことただの友達で…相談相手としか見ていなかった…」

憂「…」

梓「でも…時間がたつにつれて…私…憂ともっといたいって思うようになった」

憂「……違うよ…それは梓ちゃんの思い込みだよ…」

梓「違うくないよ…。だって…私…唯先輩より憂と一緒の時間の方が長かった…。それに…憂といた方が…実はドキドキしていたの…」

憂「でも…」

梓「憂…何度も言うよ…。私は…憂が好き…好きなの」

憂「梓ちゃん…。私も、私も梓ちゃんが好き!」

梓「…」

梓と憂の顔は真っ赤になっていた

二人はしばらくそのまま立っていた。

梓「…憂…私…憂とき、キスしたい」ドキドキ

憂「え…」ドキッ

梓「…だめ…かな…?」

憂「梓ちゃん…。…私も梓ちゃんと…キス…したい…」ドキドキ

梓と憂は互いに見つめあう

そんな二人を夕日が優しく照らしている

梓「…えへ…それじゃあ…」

憂「うん…」

梓「…憂…大好きだよ…」

憂「私もだよ…梓ちゃん…」




チュッ





~fin~




最終更新:2010年01月02日 21:10