とりあえず今の状況を確認、まとめ、これから行う目標を明確にするために第一回軽音部会議が開催されていた

唯「異議あり!!本官の発言は矛盾しておりなんら物的証拠になりえません!」ビシッ

律「バーロー、これが何よりの証拠だ!」

唯「そ、それは私の作ったクマのキーホルダー!」

律「君の犯行は明確だよ唯君。犯行現場にこれが落ちていたのが何よりの証拠!」

唯「私がやりました……」

律「カツ丼……食うか?」

唯「りっちゃん警部……」

澪「そろそろ真面目に話合おうよ」

和「全くね。久しぶりに再会したから黙ってあげてたけど」

梓「何か昔の軽音部みたいですね(むぎ先輩はいないけど…)」

唯「ごめんごめん//」

律「いや~唯といるとついつい話がネタに走っちゃって//」

和「見てられないわね。これからの進行は元生徒会の私がします。異議は?」

一同「ないです…」

和「ならまずは状況ね。私達がここへ来てからだいぶ時間は立つけど特に街に変化なし。ミサイル攻撃何かは行われてないわね。そしてかなり探してみても生存者はいない…と」

唯「(ボウガンのおじちゃん…(名はロバート・ケンド))」

澪「(ベンも死んでしまったし…そう言えばハンク遅いな…)」

梓「(レオンさん…)」
和「と言うことで私達は脱出します。異議は?」

澪と律が手を上げた。

律「それはまだ…出来ない」

澪「私も。ベンさんとの約束があるから」

和「じゃあ律から、発言して」

綺麗に一列で体操座りしている中、律が静かに話し出した。

律「知っている人もいるかもしれないけど…実は私、唯、澪の家族は生きているんだ」

唯「!?」

澪「!?(私の家族も…)」

律「ことの発端は二年前、アンブレラから手紙が来たんだ。その家族を助ける代わりに唯、澪以外のバイオハザードに関わった人を殺せ…だなんて無理な要求を突きつけてきた」


律「私はレオンに説得されて打倒アンブレラを誓った。それからまた数ヶ月して手紙が来たんだ。それらが飲めないから代わりに…Gウイルスと言うウイルスを入手すれば家族を解放すると…そう書いてた」

澪「Gウイルス…」

律「それからと言うものGウイルスの情報を集めつつバイオハザードを未然に予測し叩いたりしていた。そしてこの間、また手紙が来た。約束の時は来たと……。
それと同時にラクーンシティの警察署でアンブレラの新ウイルス研究が進んでるって情報を入手して……」

和「なるほどね…。つまり律はGウイルスの奪取が目的と。場所の目安はついてるの?」

律「この先にある研究室に恐らくは……」

和「わかったわ。他にも言いたいことがあると思うけど我慢してね。次は澪、発言して」

澪は静かに頷き、喋り始めた


澪「私はこの二年前、律みたいに直接は戦わなかったけど律を探しながらバイオハザードの現場に赴いて写真を撮り続けました。けど…惨劇の後を写す悪趣味なカメラマンと思われたのか反響はあまりなかったの…」

律「澪……」

澪「でも、ここに来てベンって人にあったの。その人もジャーナリストで、バイオテロで大切な人を失って……そして死んでしまった」

律が少し項垂れる。自分が酷いことを言ったことを思い出しているのか。
律がああなった原因が明確に何かはわかってないが今は間違いなく正常だとわかる。
だからこそのこの態度の現れなのだ。それに気付いた澪は律の肩に手をポンと優しく置き微笑む。
それだけで律は救われた気がした。

澪「彼は一人の人物がこのバイオテロを企てたんじゃないかって疑ってた。この警察署の署長室、ブライアン・アイアンズ…」


澪「だから私は彼に話を聞くためにさっき署長室へ向かっていたの。その時銃声が聞こえて…」

律「ごめんなさい」

澪「いいよ」ニコ

唯「妬けるぅ」

梓「ゆ、唯先輩!」

梓が唯の肩をポンポンと叩く

唯「なぁにあずにゃん?」

梓「」ニコリ

唯「あずにゃん健気でかわいいよぉ!」

和「泣けるわね……」

澪「それで私は…署長室に行きたい。」

和「なるほどね…真意を確かめるってことか。つまり行動は…」

1、署長室へ行く
2、Gウイルスを探す3、脱出経路を確保する

和「の三つになるわけね」

唯「うんうん!」

梓「でも一つ一つやると時間がかかりますね…」

和「そうね、だから私は3つに班を分けることを推奨するわ」

律「でも三つにわけちゃうと一人のやつが出るから危ないんじゃないか?3.2で分けて各々目標を果たしつつ脱出経路を探せば?」

和「それもあるわね…。でもいつ何があるかわからないから脱出経路の確保は素早くやっときたい所なのよね。私の通信機もここへ降りた時に壊れちゃったみたいだし」

「一人お忘れではありませんか!?お嬢さん方!」

『ターンターンターンタタターンタタターンターンターンターンタタターンタタターン』

全員の脳内にダースベイダー降臨曲が再生される。
知っている澪、和、ちらっと見ていた律はそこまでは驚いていない。
しかし唯、梓、特に梓の拒否反応は激しくフゥゥゥと怒った猫みたいに唸っている。

澪「ハンク!無事だったんだな!」

ハンク「当たり前だのクッキングパパさ澪!しかしなんだい?この森の小動物の集会は」

ハンクにしては珍しくいい例えだなと澪は思った。

澪「みんなに紹介するよ。ハンクだ。よくわからない格好をしてるけど記憶がないらしい。とりあえず生存者だからみんな撃たないでやってくれ」

梓「怪しいです」

唯「あはっ~面白い人~」

今思えばハーレムではないか…!さっきの姉ちゃん眼鏡っ子かよ…!
茶髪の子も良く見れば可愛いだぁ……

天然っぽい子とツインテール……そしてヴィーナス澪
ここは美女の博覧会か……

ハンク「(ふふへ……)」

澪「手出したらこれで空気口増やすから」

イーグルをハンクの顎に突きつける。

ハンク「ぜ、善処します(澪はニュータイプなのか……?)」

和「さて、これで上手い具合にツーマンセルで組めるわけだけど。何かくじ引き何かで決める?それとも組みたい人の希望があるかしら?」

体育の時間「は~いじゃあみんな二人組になって~」と体育の先生が良く言っていたのを思い出す言い方だった。
和は教師にになればきっといい先生になるんじゃないか?そんなことをふとみんな思ったかもしれない。

ハンク「はいはーい!自分は澪と(ry」

澪「ふんっ!」

澪がハンクの足を思い切り踏む

澪「律、一緒に行こう」

律「えっ…でも目的が…」

和「そうね、Gウイルスを探す律が署長室へ行くと効率は悪くなるわね。自然に」

1 Gウイルスの検索 律
2 署長室へ 澪

和「となるわね。」

澪「そうだよね…」

律「澪、大丈夫。また会えるさ」

澪「うん…」

唯「脱出経路は私が担当するよぉ。警察署に一番詳しいのは私だと思うから」

和「そうね、お願いするわ」

梓「はい!なら私は唯先輩と一緒に脱出経路を探します!」

唯「あずにゃん…//」

和「はいはいご馳走様。じゃあ脱出経路は唯、梓に任せるわ」

唯梓「了解っ!」

和「下に降りるほど危険そうだし私はGウイルスの検索を手伝おうかしら。(多分途中までは唯と一緒にいられるだろうしね)」

澪「の、のどかぁ~」

いかにも来てほしそうな眼差しで和を見る澪。

和「彼の扱いを一番よく知っているのは澪じゃない。適材適所よ」

澪「う~ん……まあいいか……」


ハンク「」

澪「と言うことでまたよろしくハンク」

ハンク「」

澪「ハンク?」

ハンク「」


ハンク「ヤダ」

澪「えっ?」

ハンク「俺は和の姉御と行く」

和「それじゃ人数が合わなくなるでしょ?わがまま言わないでハンクさん」

ハンク「だってさ…こんなのってねぇよ…さっきだって命張って二人の仲直りを演出したってのにさ……みんな俺のこと忘れてるし組決めになればこれだよ」

唯「ハンちゃん……」

ハンク「お前らにいらないものを決めるじゃんけんに残された俺の気持ちがわかるか!?どうせお前らは取り合いのじゃんけんで抜けていくタイプだろ!?」

言っていることは情けないが、何度か経験したことがある人にならわかるだろうこの境遇

澪「確かに言い方が悪かった…ごめん。こんな見ず知らずの私の為に命を賭けてくれた人を邪険にするなんて…私は最低だ」

律「まあまあ、拗ねるなよ~ハンク~。澪も反省してるじゃん」

唯「そうだよハンちゃん!りっちゃんと別々になる今澪ちゃんを守れるのはハンちゃんだけだよ!」

梓「不潔ですっ……けど、澪先輩をよろしくお願いします」

和「私からも頼むわハンクさん。澪を、よろしくお願いします」

ハンク「みんな……」

全世界のハンクコールが聞こえてくるようだ!

ハーンーク!ハーンーク!ハーンーク!ハーンーク!ハーーーム!

おい今ってハム言ったやつ誰だ


ハンク「やはり澪フラグ一本で行けってことか神様。了解しました。この死神ハンク、命に変えても澪を守ると誓おう」

これでチームは決まった。

1 Gウイルス奪取チーム 律&和
2 署長室チーム 澪&ハンク
3 脱出経路確保チーム 唯&梓

署長室チーム(チーム死神)の澪&ハンクチームはここでお別れだ。元来た道をまた戻り署長室へ

Gウイルス(Gチーム)奪取チーム律&和はこの扉の向こうへ、同じく脱出経路確保(うんたんは世界を救うチーム)チーム唯&梓もしばらくはGチームと共に行動することとなった。( )はそのチーム内で決めた名称


唯「確か地下に街の外と繋がる電車があるらしいの。外の物質をそこから運んだりするときに使ってたんだって~」

梓「それで脱出するわけですね!」

律「なるほどな。研究室も確かその辺りだから途中までは賑やかになりそうだな」

和「そうね」

澪「うぅ……高校二年のクラス分け思い出した…。でもあの時は和がいたから……」

ハンク「新入生のハンクっていいます!隣の席だね、よろしくおごっ」

澪がハンクの顎を拳で跳ね上げる

澪「宜しく」

ハンク「(このギャップ……たまらん!)」

Gチーム、うんた(ry長いのでうんたんチームが最後のプラグを嵌める。

すると施錠されていた。分厚いドアのロックは解除された。

律「また会おう、澪」

澪「うん!みんなも気を付けて」

唯「オーケイ!」

梓「澪先輩もお気をつけて。特にその隣の人に」

和「下で待ってるわ、澪」

束の間の休息を経て、またこのバイオハザードの悪夢が始まるのだった。
この悪夢には、軽音部が集まった、何てことは些細なことに過ぎないと言うことを……思い知らされることになるだろう。

ビショップ、賢者となりて
ルーク、往々と
ナイト、勇敢に戦い
キング、叡智を

その扉を潜るものに栄光あらんことを

建設者フランク・ロイド・ライト




チーム死神─────

下水道を渡り犬舎を出てRPD勤め所通路を行き勤め所を横切りエントランスホールから階段で二階に上がり……と言う長々しい道を戻っていた最中だった。

ハンク「なあみーちゃん。ちょっと聞きたいねんけど」

澪「その呼び方……もういいや。何?」

ハンク「こんな状態で署長生きてんのやろか?とっくにゾンビになってしもうとんやない?」

澪「それなら署長は白だったってことであっちと合流するよ。まあ例え死んでたりゾンビになってても署長室にGウイルスのデータ何かもあるかもしれないし」

ハンク「さすがみーちゃん!幾重にも作戦張り巡らしてんなぁ!この状況下でそこまで冷静な判断出来る人はそうはおらんで」

澪「そ、そうかな?//」

ストレートに誉められたので少し照れながら頭を掻く。

澪「……ハンク、これから色々あると思う。けど…私についてきてくれるか?」

ハンク「……澪、言わなきゃならないことと言わなくてもいいことがある」

ハンクはポンと澪の肩を叩きハンクが澪の前に立つ。

ハンク「この街を出るまで俺はこうして君の前を守り続けよう。何も言われなくともな」

澪「ハンク……」

署長室─────

細い一本の廊下の先の扉を開ける。部屋の中には目の前に質の良さそうな机、それに似合った黒い座り心地の良さそうな椅子、その後ろに高そうな絵も飾られており如何にも金持ちが好みそうな部屋になっていた。
机の上には大きなワシの剥製が飾られており人目でその趣味を垣間見える。

澪「……いないな。」

そんな広い部屋ではないのでいないことはすぐわかった。
しかし左側手にはもう一つドアがある。

澪「行ってみよう」

ハンクも何も言わずに辺りを警戒しながら澪に続いた。ハンクも空気は読めるようだ


薄暗くお世辞にも広いとは言えない通路が奥へ続いている。少し行ったところには大きな虎の剥製があるがこの薄暗い中ではただただ不気味だ。

澪「奥は…暗いな、注意して行こう」

ハンク「あぁ」

更に奥に進むと暗くてよくわからないが硝子のショーケースに色々な剥製が入っている部屋に出た。

ベンの言う通りかなりの悪趣味らしい。

ガタンッ─────

不意に音が響く、更に奥の部屋からだ

澪「署長かな…?」

ハンク「ゾンビかもしれんぞ」

澪「確かに…。声をかけてみようか」

反応があればゾンビじゃない、なければ…

「……誰?」

澪「(女の子の声!?署長じゃない……)あ、あの、そっちに行ってもいいかな?」

「ゾンビ……じゃないよね?」

澪「ゾンビは喋らないでしょう?」

「う、うん…わかった。来てもいいよ」

澪「大丈夫、怖くないから」

ハンク「ううううぅぅぅ~」

「やっぱりゾンビだ!!!怖いっ……パパ…ママ…」

澪「やめんかアホ!」
澪の右ローキックがハンクの左足にクリーンヒットする

ハンク「あべしっ…」

前言撤回、やはり空気も読めなかった。

ハンク「和まそうと思って…」

澪「和むか!」


優しくもう一度聞いてみる

澪「ごめんね、大丈夫だから……そっちに行ってもいい?」

「……うん!何か面白そうな人達だからいいよっ」

ハンク「ほら!澪はアメリカンジョークがわかってないね~」

澪「ハンク一人なら余裕でゾンビ扱いじゃないか…まあいいか」

暗闇をかき分けながら進む。

ハンク「電気電気…あった!」

パチリと音がした後辺りの暗闇がはらわれる。


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最終更新:2010年03月05日 03:00