澪「よし、今の状況をちゃんと整理しよう」サッ

梓「紙とペンなんて出してどうするんですか」

澪「えーと・・・」



第一ドール 水銀燈 ?
第二ドール 金糸雀 律
第三ドール 翠星石 澪
第四ドール 蒼星石 紬
第五ドール 真紅  唯
第六ドール 雛苺  アリスゲーム棄権
第7ドール  ?   ?




澪「っていうことだよな?」

唯「うん、紙書くとわかりやすいね!」

律「ヒナちゃんはアリスゲームを棄権したけど、今は唯のところにいるんだろ?」

唯「うん!可愛いよ!」

紬「金糸雀・翠星石・蒼星石・真紅・雛苺の5体はアリスゲームをしなくてもいいと思っているわ」

律「問題は水銀燈って子と、第七ドールなんだよな・・・」


唯「そうだね、第七ドールは・・・優しい子だといいんだけど・・・」

澪「それが一番の理想だな。そうすれば6体で水銀燈を止められる」

紬「ドールの性格はドールに聞くのが一番ね」

律「だな。話の続きはnのフィールドでしないか?」

唯「そういえば、私はまだnのフィールドに行ったことないなぁ」

律「よし、んじゃ決まり。場所はムギの心の中、どうだ?」

紬「えぇ、構わないわ」

梓「なんですか、その厨ニな待ち合わせ場所」

澪「二日連続でごめんな?」

紬「いいのよ、気にしないで」

律「ここならドール達を連れてみんなで話ができるぞ!」

梓「その『みんな』の中に私が入っていない気がするんですけど」

唯「あずにゃんはお留守番だよー」

梓「ちぇー」

律「よしっさ、待ち合わせ場所も伝えたし・・・一旦解散にするか」

梓「え?今日も練習しないんですか?」

律「澪とムギは昨日力を使いすぎたからな、今日は安静にさせたいんだ」

唯「うんうん」

梓「まぁ、そういうことならしかたがないですね」

澪「こら、律と唯だって力使っただろ?私達の心配だけじゃなくて、ちゃんと自分の心配もしてくれ」

律「まぁ、私はあれくらい全然へっちゃだよ」

唯「私はちょっと頭痛がしたぐらいだし、平気だよ?」

紬「それでもあまり無茶はしないでね、二人とも」

律「そのセリフ、そっくりそのまま返してやるぜ」ニシシ




唯「おー!りっちゃん!遅いよー」

律「わりぃわりぃ、ご飯ゆっくり食べ過ぎた」

金糸雀「時間にルーズなのは駄目かしら!」

唯「っわー!可愛い!」

真紅「あら、金糸雀。久しぶりね」

金糸雀「真紅・・・!本当に目覚めていたのかしら!」

紬「お待たせ」

唯「ムギちゃんもやっときたー」

紬「ごめんなさいね、家庭教師がなかなか帰らなくて」

蒼星石「遅くなってごめんね」

金糸雀「蒼星石、昨日ぶりかしら」

真紅「久しぶりね、貴女も」

蒼星石「やぁ。元気だったかい?」

真紅「えぇ。それにしても、貴女がアリスゲームをしないだなんて、本当なの?」

唯「この子も可愛いね!!」ギュー

蒼星石「うん。本当かな・・・って、ちょっと。苦しいよ、君」

唯「えへへー」ニヘラー

律「おいー、そういう風に曖昧にするのはなしだぞー?」

蒼星石「ごめんごめん、真紅・・・僕はね」

真紅「何かしら」

蒼星石「アリスになることよりも・・・大切なことに気付いたんだよ」

真紅「・・・まさか、貴女の口からそんな言葉を聞ける日が来るだなんて」

蒼星石「それに気付かせてくれたのは律、ムギ、金糸雀、澪・・・そして、翠星石なんだ」

律「よせよ、照れるだろー?」

金糸雀「カナは何もしてないのかしらー///」テレテレ

蒼星石「うん、言われてみればそうだね」ニコッ

金糸雀「そこは否定するところかしら!」

律「お前ら、なかなか面白いな・・・」

唯「うん、息ぴったりだよ!」

紬「こういう組み合わせもありね」ウフフ

律「お前が言うと別の意味に感じるな?」

紬「うふふ」

蒼星石「あの・・・」

唯「どうしたの?」

蒼星石「翠星石達は?」

律「あれ、そういえば・・・澪のヤツ、何やってるんだ?」

紬「確かに、ちょっと遅いわね・・・」

律「なぁ、カナ?」

金糸雀「何かしら?」

律「ここってケータイ通じるか?」

金糸雀「それは無理かしら」

律「だよなー・・・」

唯「澪ちゃんを迎えに行こうよ!」

金糸雀「そっちの方が現実的かしら!」

律「どうせ私は非現実的な発言をしますよーだ」

紬「えっと、どうやって行けばいいのかしら」

真紅「それは、蒼星石に聞いた方がいいわ」

律「蒼星石?」

蒼星石「うん、翠星石の場所ならわかるからね」

唯「なるほど!」

蒼星石「じゃあ、こっち。迷子にならないようについてきてね」




梓「はぁー・・・」

梓(なんかいいなー、先輩達)

梓(ドール達の話、楽しそうだなー・・・)

梓(私にも可愛いドール、やってこないかなー・・・)

梓「って、それは流石にないか」

梓「はぁ・・・こうやって一人で窓を眺めてるのも虚しいな・・・」

梓「・・・」

梓「今頃先輩達は作戦会議かぁ。あー・・・うん、寝よ・・・」


バサッバサッ・・・


梓「・・・?羽の、音・・・?」

梓「・・・」

梓「気のせいか・・・」

梓「よっと」バサッ

梓「電気、電気っと・・・」ピッ


バサッバサッ・・・


梓「・・・?」


バサッバサッ・・・!


梓「なんか、近づいてくる・・・?」

梓「なーんて」

バサッバサ!!

梓「ね」

水銀燈「ねぇ、今日はもう寝ちゃうわけぇ?」

梓「」

梓「今日はやけに入眠が早いなー・・・」アハハ

水銀燈「ねぇ、あんた、人の話聞いてるぅ?」

梓「っわー!?」ガバッ!

水銀燈「何よ、うるっさいわねー」

梓「あんた誰ですか!?」

水銀燈「そんなのどうだっていいじゃない?」

梓「いや、いくないし!」

水銀燈「何よぅ、つれないわね?」バサッ

梓「・・・黒い、羽・・・!?(こいつ、先輩達が言ってた危険なヤツじゃ・・・!?)」

水銀燈「?」

梓「あ、あんた・・・何しに来たのか言えです!」

水銀燈「なぁに?その翠星石みたいな喋り方は」

梓「翠星石って誰ですか」

水銀燈「まぁいいわ。教えてあげる。私がここにいる理由をね」

梓「・・・」ゴクッ

水銀燈「あんたの歌を・・・聴きにきたのよ。悪い?」

梓「いや、悪くないけど。私の、歌・・・?」

水銀燈「あんた、よく変な声で歌ってるじゃない?」

梓「変な、声で・・・歌?」

水銀燈「何よぉ、しらばっくれる気ぃ?」

梓「えっと・・・何?」

水銀燈「馬鹿にしてるの?」ギロッ

梓(やばっ、なんか怒らせた・・・!?)

水銀燈「いいから歌いなさいよぉ!」

梓「歌って言われても・・・あ!」

水銀燈「何よ」

梓「もしかして、ギターのこと?」

水銀燈「ギターっていう曲なのね、ふぅん」シレッ

梓「違うし。全然違うし」

梓「ほら、これのことでしょ?」カタッ

水銀燈「なぁに?その玩具」

梓「これは玩具なんかじゃないよ。見てて」ゴソゴソ

水銀燈「その箱は?」

梓「これに繋がないとまともな音が出ないの」

水銀燈「ちょっとぉ」

梓「なに?」

水銀燈「いつの間にか敬語がなくなってるわよぉ?」イライラ

梓「あった方がいいの?」

水銀燈「べっつにぃー?どっちでもいいわよ」

梓(なら聞くなっ!)

水銀燈「ねぇ、まだぁ?」

梓「・・・よしっ、準備完了!もう夜遅いから音小さいけど、我慢してね?」

水銀燈「いいから早く聴かせなさぁい?」

梓「それじゃ、いくよ?」

ギュィィィン!ジャカジャカジャカジャカ!

水銀燈「そうよ、この声よ・・・!」

梓「これはね、ギターっていう楽器なんだよ?」ジャカジャカ!

水銀燈「前の時代にはこんな楽器なかったわ」

梓「そう?きっと、永いことに眠りについてたんだね?」ウィィィィン!!

水銀燈「そう、かもねぇ・・・」

梓「それにしても、ギターの音が好きだなんて・・・変わったドールだね?」

水銀燈「何よぉ、そういえばあんた・・・驚かないのね。人形が喋った、って」

梓「(唯先輩達のことは黙っておいた方がいいよね・・・?)・・・まぁ、さっきはちょっと驚いたけどね」

水銀燈「ふぅん?他の人間はもっと大げさに驚くわよ?」

梓「そう?私、他の人と感覚ずれてるのかな?(こうなったら適当にはぐらかすしかない・・・!)」

水銀燈「ねぇ、アレやってくれない?」

梓「アレって・・・?」

水銀燈「上手く言えないんだけど、ピロピロってやつよ」

梓「ぷっ」

水銀燈「何よぉ」

梓「ピロピロって・・・」プププ

水銀燈「あんたぁ、殺すわよ?」

梓「(ひぃぃ!)しょ、しょうがない・・・ピロピロって、これのこと?」

ギュィィン!ピロピロピロピロ・・・!

水銀燈「そう、それよ!」

梓(やっぱり速弾きのことだったんだ・・・それにしても、ピロピロって・・・)クスッ

水銀燈「あんた、なんで今笑ったのよ?理由によっては・・・殺s」

梓「ギター弾いてると幸せなんだよ!うん!(笑ったくらいで殺さないで!)」

水銀燈「そう・・・?あんたは黙ってギターとやらを弾いていればいいのよ」フンッ

梓(可愛くないなー・・・)




蒼星石「こっちこっち」

律「おーい、みんなついてきてるかー?」

唯「大丈夫だよ!」

紬「えぇ」

真紅「問題ないわ」

律「よし!みんないるな!」

金糸雀「カナはまだ返事してなかったのかしらー!」

蒼星石「ここが澪の部屋に繋がってるハズだよ」ポワ・・・

律「よっしゃ、行こうぜ!」ポワァ・・・!




翠星石「澪ー、起きるですぅー」

澪「・・・」スースー

翠星石「全く、この調子じゃ朝までおねんねですぅ」ハァ

翠星石「大体、今日は夜にみんなとnのフィールドに集まるって言ってたのは澪の方じゃねーか、ですぅ!」


ポワ・・・!


翠星石「・・・?」

蒼星石「よっと」ストンッ

翠星石「蒼星石ぃ!」

律「おっす!」

翠星石「デコっぱちも!」

律「のっけから酷いな!」

唯「わっとったっ!」ヨロッ

翠星石「!?」

翠星石「誰だお前!ですぅ!」

唯「わぁ!何この子!すっごい可愛い!」

翠星石「寄るなですぅ!」ベシベシ!

唯「うわぁ!痛い!」

紬「よいしょっと」ストン

真紅「やれやれ、唯にはもう少し気品というものが必要ね」タッ

翠星石「真紅!」

真紅「久しぶりね、翠星石」

翠星石「真紅ぅー!」ダキッ

真紅「こら、翠星石。はしたない」ナデナデ

紬「はしたなくなんてないわ」ジー

律「お前もはしたないぞ、ムギ」

翠星石「真紅、あの野蛮人は誰です?」ビシッ

唯「ほえ?私?」

翠星石「そうです!お前です!」

真紅「あの子は唯、私のミーディアムよ」

翠星石「なっ・・・!嘘だと言ってくれですぅ!」

真紅「唯はあれでも素晴らしいミーディアムなのよ?」

翠星石「そんなの信じねぇですぅ!」

唯「翠星石ちゃーん、仲良くしようよー?」

翠星石「い・や・で・すぅ!だーれがお前みたいにいきなり抱きついてくるヤツなんか・・・!」

蒼星石「翠星石、真紅に抱きつきながら言っても説得力が・・・」

律「おーい、澪ー?」

唯「澪ちゃん?」

金糸雀「澪・・・どうしたのかしら?」

律「わっかんねー。こんなに騒がしいのに起きないなんて・・・」

翠星石「2時間くらい前からずっとその調子ですぅ」

律「おかしいな・・・こいつ結構、神経質だからなー。いつもなら絶対起きてるはずなんだけど・・・」

金糸雀「昨日、力を使いすぎたのも原因かしら?」

翠星石「うーん、確かに・・・ちょっと元気なかったです」

真紅「この子が翠星石のミーディアム?」

翠星石「そうです、澪っていうです」

真紅「綺麗な子じゃない」

翠星石「でもただのレズダブルミサイルです」

律「こら。色々酷いな、そのあだ名」

翠星石「黙れフィアンセですぅ」

律「うっせーな!///」


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最終更新:2010年03月06日 00:10