青田「ふふふ…赤木よ。俺はとうとう晴子ちゃん以上の女性を見つけたのだ。それが唯ちゃんだ!」
赤木「そうか。じゃあもう晴子には近づくなよ。俺は部活に行くからこれで」スタスタ
青田「まあ待て」ガシッ
赤木「む…」
青田「赤木よ。お前も気になるだろう?唯ちゃんがどんな子か」
赤木「いや、全く」
青田「隠すな隠すな。ほら、これを見てみろ」スッ
赤木「む…?何だこれは」
青田「この時代遅れめ。けいおん!のブルーレイディスクに決まっているだろう」
赤木「こんな浮ついたものにうつつをぬかしているとは…」
青田「唯ちゃんはけいおん!の主人公だ」
赤木「何?という事はその
平沢唯とやらはアニメの登場人物なのか?」
青田「そうだ」
赤木「お前、そんなんだから足が短いんだ。だから柔道は格好悪いんだ」
青田「関係ないだろ!」
赤木「ふん」
青田「赤木よ。特別にお前にBDを貸してやる。お前もこれでむさ苦しい青春とはおさらばだ」
赤木「いらん」
青田「そう言うな。幼なじみの好意を無下に断るもんじゃない」ズイズイ
赤木「やめんか」
その夜
赤木宅
赤木「まったく、青田のやつめ…。無理矢理押し付けやがって」
赤木「…けいおん!か…」
赤木「せっかくだから見てみるか」
赤木「…」
唯『うんたん♪うんたん♪』
赤木「なんだこれは…」
紬『ここで毎日お菓子を食べましょう♪』
赤木「部室でお菓子だと?こいつら、部活をなんだと思っているんだ…」
澪『遊びに行くんじゃありません!バンドの強化合宿!朝から晩までみっちり練習するの!』
赤木「ほう…。この澪とかいう奴は、中々根性があるじゃないか」
澪『ひいっ!見えない聞こえない見えない聞こえない…』
赤木「む…。怖いものは苦手なのか」
律『もえもえーきゅん!…とか言ったりしてなー!』
澪『…!』ゴツン
赤木「ほう!やる気のない部員には鉄拳制裁か。澪は俺に通ずるものがあるな」
赤木「…よし、次の巻も見てみるか」
翌週バスケ部部室
桜木「む?ゴリの鞄から何かはみ出してるな」
ゴソゴソ
石井「さ、桜木くん!勝手に鞄を覗くのは良くないよ…!」
桜木「…」ごつん
石井「」シュウウウ…
桜木「へっへっ…ゴリのやつ、何を大事そうに…」ゴソゴソ
桜木「む?なんだこれは…。アニメのブルーレイか?ゴリの奴、顔に似合わずこんな趣味が…」
ガチャ
宮城「うーす。ん?何やってんだ花道。それダンナの鞄じゃねーか」
桜木「りょーちん、見てくれよコレ。ゴリの奴、アニメのBDなんて持ってやがるぞ!」
宮城「アニメ?ダンナに限ってそんな事は…ってこれ、けいおん!じゃねーか!?」
桜木「お?知ってるのかね?」
宮城「こないだカクに勧められたんだ。テキトーに流しといたけど、まさかダンナも見ていたとは…」
ガチャ
三井「うーす」
桜木「ミッチー!見てみろ、ゴリがアニメにハマってるみたいだぞ!」
三井「あ?…ブッ!ブハハハハハハ!なんだこりゃ!?あいつこんなの見てんのか!」
宮城「ダンナなんかあったのかな?」
ガチャ
赤木「む…。何をしているんだお前ら」
桜木「よーゴリ!ひっひっひ…これは一体何かね…?」スッ
赤木「けいおん!のBDだ。勝手に触るな」
宮城「ダンナ…もしかして、これにハマってんの?」
赤木「ああ。最初はこんな浮ついたもの…と思っていたが、中々いいものだ」
三井「は、腹いてぇ…」プクククク
桜木「うんうん…。ゴリは俺みたいな男前じゃないからな~。こういうのに逃げるのも仕方ない」
赤木「たわけ。お前のような奴こそけいおん!を見るべきだ。澪や梓の姿勢を見習え」
宮城「み、みお…?あずさ…?」
三井「ぶっ!あ、赤木が…オタク…ぶふっ…」プクククク
赤木「調度いい。今日の練習はけいおん!の鑑賞会にしよう。精神の鍛練だ」
宮城「正気かよダンナ…」
桜木「あ?見たくねーよ別に。この不屈の闘志を持つ男・桜木に今更精神修業などいらんいらん」
赤木「たわけ」
ガチャ
流川「うす」シャカシャカ
赤木「流川、今日の練習はけいおん!の鑑賞だ。着替えなくていいぞ」
流川「わかったっす」シャカシャカ
桜木「おいキツネ。テメーのイヤホン、シャカシャカうるせーぞ」
流川「む」シャカシャカ
赤木「ん?もしやその音楽…」
流川「放課後ティータイムっす」
赤木「ほう!CDまで買っているとはさすがだな」
桜木「あ?なんだティータイムって?タイムアウトか?」
流川「どあほう」
赤木「流川、お前は誰が一番好きなんだ?」
流川「ムギちゃんっす」
赤木「渋いな」
宮城「流川…まさかお前もけいおん!見てるのか…?」
流川「うす」
桜木「ぷっ!ムギちゃん?アニメのキャラにちゃんづけか!三年寝太郎のお前に趣味ができたかと思えば…はっはっは!」
赤木「たわけ!」ゴッ
桜木「ぐおっ!?」
赤木「俺は澪が一番好きだが、ちゃんづけはしていなかった。まだまだ甘かったな。これからは澪ちゃんと呼ぼう」
宮城「んなっ…」
三井「ぶふっ!も、もうやめてくれ…は、腹がよじれる…」プクククク
視聴覚室
赤木「ではこれからけいおん!の鑑賞を始める。澪や梓を見習い、精神を鍛えてインターハイに臨むぞ」
彩子「先輩、どうしちゃったの?」ヒソヒソ
宮城「わ、わかんない…」
木暮「あ、赤木…」
角田「赤木さん、けいおん!ファンだったんですか!さすがです。誰が一番好きなんですか?」
赤木「澪ちゃんだ」
角田(みwwwwおwwwwwwにわかwwwwwwあずにゃん一択に決まってんだろwwwww)
桜木「ちっ…この天才には精神鍛練なんて必要ないっての」
三井「ぶふっ…だ、ダメだ…笑い過ぎてもう体力が…」ゼエハアゼエハア
赤木「それでは、まず一話からだ」
ポチ
憂『お姉ちゃーん。そろそろ起きないと…』
桜木「む…」ピク
唯『いっふぇきまーす!』
赤木「むっ!」ポチ
安田「えっ…?なんで一時停止を…」
赤木「後ろに黒髪の女の子がいるだろ?これが澪ちゃんだ。みんな覚えておけ」
角田「さすが赤木さん。よく気が付きましたね」
宮城「…」
三井「ぶふっぶふふっ!め…目がチカチカする…」ゼエハアゼエハア
律『みーおー!クラブ見学にいこーぜー!』
宮城「この律って子…ちょっとタイプかも」
三井「俺も好みだ」ゼエハアゼエハア
彩子「…」バシーン←ハリセン
宮城「いてっ!何すんだよアヤちゃん…」
彩子「あんたまで毒されてどーすんのよ」
紬『あっ…』ふぁさ
唯『高原のお嬢様…!?』
桑田「この紬って子、かわいいな…」
流川「俺の嫁に手を出す者は何人たりとも許さん」
桑田「ひっ…!」
憂『妹の憂です!姉がお世話になってまーす』
桜木(…モロ好みだ…)
律『イエーイ♪私だよん!』
宮城(か…可愛いな…)
三井(…悪くねえ)
赤木「よし。今日は6話までだ。一応13話までDVDに焼いてあるから、明日は最後まで見るぞ」
桜木「おいゴリ!俺は今すぐ続きを見るぞ!」
赤木「む?桜木、どうやらハマったようだな」
桜木「おうよ。(憂さん…ドキドキ)」
赤木「7話は憂回だ。楽しみは明日にとっておけ」
桜木「む…。わ、わかった…」
三井「赤木…」スッ
赤木「む」
三井「笑ってすまなかった」
赤木「…!…フン」ゴツン
小暮「2年間も…待たせやがって…」
練習中
安田「オーーーーーエイ!!」ダムダム
潮崎「ソーーーーーエイ!!」キュッキュッ
赤木「む」
赤木「集合!!」
桜木「む?なんだよゴリ」
赤木「これからは掛け声を変えるぞ」
小暮「…え?」
山王戦前 ウォーミングアップ中
宮城「うん!!」ダムダム
三井「たん!!」キュッキュッ
桜木「ふわふわタ~イム!!」ダムダム
赤木「ふわふわタ~イム!!」ダムダム
沢北「河田さん…な…なんすかねアレ…」
河田「わかんね…。挑発か…?」
深津「あれはけいおん!だにゃん。湘北は侮れないにゃん」
~湘北編~ 完
最終更新:2010年03月11日 00:17