唯「うい~もうちょっと待って~」

憂「やだ!お姉ちゃんに合わせてたら私まで遅刻しちゃうよ!
先行くからね!」

唯「ダメ~!一緒に行く~!」

憂「じゃあもうちょっと早く起きてよお姉ちゃんのバカ!」

唯「うい~・・・ごめん・・・」

憂「もう!落ち込んでる暇があったらとっとと仕度して!
本当に遅刻しちゃうじゃない!」

唯「う、うん!」

憂「お姉ちゃん早く!」

唯「ハァハァ・・・しんど~ギー太おもひ~」ヨタヨタ

憂「大事なギターなんでしょ!しっかり持ちなよ!」

唯「うう・・・面目ねえ」

憂「・・・仕方ないなあ・・・ほらバッグ貸して」

唯「あ、ありがとうい~」

憂「私は遅刻したくないだけだよ!いいから急ぐよ!」


……

憂「はーはー・・・」

梓「う、憂おはよう・・・」

憂「はー・・・梓ちゃはー・・・おはー・・・よはー」

梓「あ、そんな無理に返さなくても」

憂「・・・ふーはー・・・大丈夫落ち着いてきた」

梓「ふふっ・・・憂ってば時間にはルーズだよね~」

憂「そ、そうかもね」

梓「憂って何でも完璧にやるってイメージだけどそういう所は可愛いよね」

憂「へえ梓ちゃんって私の事そんな風に思ってくれてたんだ」ニコ

梓「う・・・うん(め、目が笑ってない)」

憂「梓ちゃんもちびっこで可愛いと思う」ナデナデ

梓「くっ・・・(何故か逆らえない・・・本能が警戒してる)」

憂「まあ冗談はこれくらいにして」

梓「冗談かい!」

憂「前に梓ちゃんが澪先輩の事憧れてるって言ってたけど」

梓「ああ・・・うん」

憂「それちょっと分かるような気がする」

梓「えっ憂も澪先輩を?」

憂「・・・ううんそうじゃなくて・・・ああいう人にだったら私がわがまま言えるかなってそう思ってさ。ほらお姉ちゃんには無理だし」

梓「ふ、ふ~ん・・・憂も誰かに甘えたいって思うんだ。たまになら私にど~んと・・・」

憂「それはないよね~」

梓「・・・」

憂(私にも誰か甘えられる人って必要かも・・・)


和「やっ憂ちゃん」

憂「和さん!・・・は頼りがいあるけど何か違うんだよなあ」

和「何の話?」

憂「ううんこっちの事!じゃあね和さん!」

和「えっ行っちゃうの?(偶然を装ってここまで来たのに・・・)」


コンコン

紬「開いてますよ~」

憂「済みません・・・あ、紬さん一人ですか?」

紬「あら憂ちゃんいらっしゃい」

憂「あ、あの紬さんお願いがあるんですけど・・・
(この人なら包容力ありそうだし私が甘えても大丈夫かな)」

紬「どうしたの?私に出来る事なら」

憂「ええとですね・・・ぎゅってしていいですか?」

紬「・・・えっ?」ドキッ

憂「ごごごごめんなさいやっぱりダメですよね!」

紬「いえいえいえいえ構わないわよ!全然OKよ!(春キターーーーーーーー!!)」

憂「ホントですか!?じゃ、じゃあ失礼して・・・」

紬「・・・」

憂「あの紬さん?目は閉じなくていいんで」

紬「あ、あらそうなのほほほ」

憂(自分から抱きつくのって久しぶりかも・・・気持ちいい・・・)ギュウ

紬(ナニコレ?こんな幸せあっていいの?明日死ぬの?)ポー

憂「紬さんの髪ふわふわで・・・いい匂いがします」

紬「ありがとう憂ちゃん(二の腕に直接憂ちゃんのおっぱいががが)」

憂「紬さんって綺麗だしおしとやかだし・・・憧れちゃうかも」

紬「///」プシュー

憂「紬さん・・・」ジー

紬(はうあ!憂ちゃんの顔が!顔が近づいてくるよう!)


……

ジャジャッジャジャッダーーン♪

唯「ふい~気持ちよかった」

梓「唯先輩!良かったです!」

紬「・・・」ボー

律「・・・あ、あはは・・・何ていうか珍しいな~」

澪「ああ・・・ムギがミスしまくるなんて」

紬「・・・はっ・・・ご、ごめんなさい」

律「いやいいっていいって~今日は調子悪かっただけだろ?
ムギの実力は分かってるんだからさあ」

澪「まあ律が責めてもお前が言うなになるな」

律「なんだとこの~!りっちゃんビーム!」ピカッ

澪「思えばずっと変だったな・・・何かあったのか?」

律「スルーするなよ澪ちゅわ~ん・・・」

紬「べ、別に何も・・・」

唯「もっかいやろう!もっかい!」

律「おっ!やる気満々ですな唯隊員!」

澪「おいおい今度は唯か・・・何かの前触れなのか?」

梓「澪先輩!それは酷いです!」

紬「次はちゃんとやります!」


…翌日

紬(ふぅ・・・昨日は憂ちゃんのせいで悶々として碌に眠れなかったわ。
あそこから結局何もなかったし、やっぱりからかわれただけだよね・・・)

律「おうムギ~今日も何か元気ねえな~」

唯「ね~ムギちゃん英語の宿題忘れちゃったの~見せてくれない?」

律「おっ奇遇だね~実は私も・・・」

紬「えっ英語の宿題?・・・ご、ごめんなさい私もやってないわ」

律「なんと」

唯「うえ~んどうしよう~」

律「いよっし午前の授業終わった!飯だ飯だ~♪」

唯「りっちゃんムギちゃん一緒にお昼たべよ~」

律「おう!かかってこい!」

紬「う、うん・・・?(メール?憂ちゃんからだ!)」

唯「ほえ?どうしましたムギちゃん?」

紬「ごめんなさい私用事があったのー!」ダダーッ

律「お、おいムギ!そんな慌てると転ぶぞー!」



…伝説の樹の下

紬「う、憂ちゃん・・・」

憂「突然呼び出しちゃったりしてごめんなさい・・・これ、もらって欲しくて」

紬「クッキー・・・もしかして手作り?(やだ嬉しい凄く嬉しい!)」

憂「紬さんみたいなお嬢様の口には合わないかも知れないけど
私にはこれくらいしか出来ないから・・・」

紬「ありがとう・・・でもどうして突然?」

憂「き、昨日のお礼ですよ!勘違いしないでください!」

紬「勘違いって何を?(お顔真っ赤にして・・・可愛い・・・)」ドキドキ

憂「あの・・・その・・・私が紬さんみたいな大人の女性に
勝手に憧れてるってだけです・・・そ、それじゃ!」

紬「待って!一緒にここでランチにしましょ?
こういう場所で食べるのって何か素敵じゃない?」

憂「先輩・・・は、はい(優しいなあ・・・また甘えたくなっちゃう)」

紬「憂ちゃんのお弁当おいしそうね」ニコニコ

憂「食べてくれますか?」

紬「いいの?じゃあ遠慮なく・・・おいしい!(感涙)」

憂「本当ですか!嬉しいな!」

紬「こんな料理が毎日食べられるなんて唯ちゃんは幸せ者ね」

憂「あの紬さん・・・またわがまま言っていいですか?」モジモジ

紬「あら何かしら?(胸が高鳴るッ!高鳴るぞォーーーッ!)」

憂「今度私にキーボードを教えてもらいたいなって・・・」

紬「お安い御用よ。でも憂ちゃんキーボードやった事あるの?」

憂「小さい頃にピアノを少し習ってました」

紬「そう楽しみね!腕が鳴るわ!それじゃいつ・・・
(ていうかそれって私と会う為の口実作りよね!憂ちゃん可愛い!)」

憂「あっ紬さんは何かありません?私にして欲しい事とか」

紬「憂ちゃんにしてもらいたい事?
う~んそうね・・・これは私の夢なんだけど、
憂ちゃんみたいな可愛い女の子からお姉様って言われてみたいわ♪」

憂「え・・・?」

紬「あっギャグよ!これギャグだから!(しまったひいたー!)」

憂「そうなんですか?びっくりした・・・」

紬「そーよ!そういう小説もあったかな~って思ってね」

憂「でも紬さんにならそれいいかも・・・」ピトッ

紬「ふああっ憂ちゃんっ!」アセアセ

憂「なんか落ち着くなあ紬さんといると」

紬「・・・(時よ止まれッ!)」ポー


物陰|和(昼休みに教室を抜け出した憂ちゃんが気になって
追いかけて来てみれば・・・これは一体どういう事なのっ!?)ワナワナ


……

さわ子「ムギちゃんおっちゃ~」

紬「・・・」ガシャン

澪「ムギっ大丈夫か!?け、怪我とかしてないよな!?」

唯「あう~ムギちゃんがまた変になってるよう~」

梓「上の空って感じですね」

律「ん~?この包み紙は何だ?」

紬「!!」

唯「あ~何々?今日のお菓子?」

紬「りっちゃんそれは違うの!お菓子ならべ、別にあるから!」クワッ

律「お、落ち着けムギ!触ってないよ!触ってないから!」ビクッ

澪「明らかに勝手に探ってただろこら!」ゴチン

律「あう・・・ムギすまねえ」

梓「律先輩最低です・・・」

紬「いいのよりっちゃん・・・ただこれは、これだけはダメなの」

さわ子「うえ~ん私の事わすれちゃいや~」シクシク


……

唯「ただいま帰還したでござる~」

憂「おかえりお姉ちゃん・・・あれ?梓ちゃんと・・・!」

紬「うふふっ・・・(来ちゃった!)」

唯「ムギちゃんがね~明日お休みだし~お泊り会みたいなのやってみたいって
私に言うからさ~じゃあいいよって事になったの~別にいいよね?」

梓「唯先輩!中野梓!中野梓もお忘れなく!」

憂「う、うん!」ドキドキ

紬「あら?これなあに?」

憂「Wiiですよ(紬さんお嬢様だからゲームなんかやった事
ないんだろうなあ)・・・そうだ!ちょっとやってみませんか?」

紬「まあ・・・じゃあ折角だしちょっとやってみようかな」

唯「うわ~いムギちゃんとゲームだ~!」

梓「憂、何賭ける?」

紬「うふふふふ!面白いわねこれ!」

唯「ま、負けた・・・ボロクソに負けた・・・」

憂(信じられない!これが素人の動きなのか!?)

紬「次憂ちゃんとやりたいわ!」

憂「負けませんよ!(あんなにはしゃいじゃって・・・
実は結構子供っぽい所もあるんだな)」ポッ

梓「黄色い方が勝つわ」←最初に負けた

唯「うい~お腹すいた」

憂「あっ・・・いっけないご飯作らなきゃだね!」

紬「憂ちゃん私も手伝うわ!」

憂「えっ?でも紬さんはお客さんだし・・・」

紬「邪魔にならないようにするから!いいでしょ?」

憂「分かりました(そんな目で見つめられたら断れないよ・・・)」

梓「じゃあ私は唯先輩と一緒にゴロゴロしてますね」

憂「紬さんこれ剥いたんでこんな風に適当に切ってくれますか?」トントン

紬「こうかしら?」トントン

憂「あっ上手です!お姉様!」

紬「えっ・・・憂ちゃん///」

憂「・・・///」カアァ


唯「うい~呼んだ~?」

梓「にゃ」ピクッ

憂「カレーが出来ましたよ~」

紬「うふふ友達同士で晩御飯なんて夢みたいね」

唯「・・・(何か仲良いな憂とムギちゃん)」

梓「唯先輩はご飯とルーを混ぜる派ですか?分ける派ですか?」


梓「あっ・・・お、オネエサマッタラ・・・」ボソッ

紬「キーボードやってみない憂ちゃん?」

憂「憶えててくれたんですね!はい!」

唯「え~二人だけでずるいよ~私もやらせてよ~」

梓「唯先輩には若輩ながら私がご指導を・・・」

唯「あずにゃんは黙ってて!」

梓「・・・」ガーン


憂「こうですか?」

紬「そうよ!凄いわ!凄く飲み込みが早いわ!さすが憂ちゃん!」

憂「い、いくらなんでもおだて過ぎです!もう!」

唯「憂だもん当たり前じゃん」

梓(・・・唯先輩の真似~)ゴロゴロ


唯「お風呂は憂と入る!」

紬「まあ!そうだったの?」パヤー

唯「当たり前じゃん。あんまり私達をなめないでよねムギちゃん」

憂「お姉ちゃん冗談はやめてね!そんな訳ないですから紬さん!
(って何でそんなに嬉しそうなの?)」

梓「それよりお風呂でもコンパクトで邪魔にならない奴がここにいますよ」

唯「今日は憂と寝る!そして私の部屋を二人に明渡す!」

紬「まあまあまあ」パヤー

憂「え~・・・(お姉様と一緒に寝てみたかったのに)」

梓「いえ私ならお構いなく。僅かなスペースで快適に暮らせます
ご一緒させてください唯先輩」



…翌朝

憂「紬さん朝ですよ」

紬「ううん・・・ゲル状がいいの・・・」

憂「・・・」チュッ

梓「憂~唯先輩起きないよ~・・・あが!?」ガチャ

紬「あ・・・あれ・・・憂ちゃん・・・?」

憂「えへへ・・・お姉様に目覚めのキスしちゃった」

紬「・・・」ボタボタボタ・・・

憂「キャー!つ、紬さん大丈夫ですかっ!?」

梓「せんぱあああああああいいい!!」ダー


……

和(誘うのよ・・・今日お休みだしきっと暇してる訳だし・・・別にコブがついて来ても構わないわ。憂ちゃんの好感度を上げなければ琴吹さんに取られちゃうかも。
嫌っ!そんなの絶対嫌!ふざけないで!こっちは何年片思い続けてると思ってるのよ!)

ピンポーン♪

憂「は~い・・・ああ和さんどうしたんですか?」

和「憂ちゃん!・・・あ、あのね」

唯「あ~和ちゃんだ~」

紬「あら和さんおはようございます」

梓「あっ唯先輩の親友の・・・中野梓ですよろしくお願いします」

和「なっ・・・(琴吹紬・・・何故ここに・・・?)」

唯「あっ今ね~ムギちゃん達お泊りに来てるんだよ~」

梓「・・・達」

憂「和さんどうしたの?眼鏡ズレてるけど」

和「う・・・うわあああああああああん!!」ダー

紬「行っちゃった・・・」


憂「どうしたんだろう?ちょっと気になるから私行ってくるね」

和(はぁ・・・二人があそこまで進んでいたなんて・・・もう私の出る幕なんてないじゃない・・・あっ紫陽花だわ。こんな時期でもまだ咲いてるのね・・・綺麗)

憂「和さんってお花好きなんですよね。見かけによらず少女趣味というか」

和「わっ!憂ちゃん!どどどどうして」ギクッ

憂「びっくりしたのはこっちですよ。突然逃げ出すんだもの」

和「だって・・・だって・・・」イジイジ

憂「ま~何か面倒臭いから理由は聞きませんけど元気出してください」

和「・・・(聞いて!?聞いてよ!)」

憂「まあ余計なお世話だったかな。戻りますね私」

和「・・・まっ」

憂「ま?」

和「マンマミーア!」

憂「・・・はいはい」

和「マンマミーア!マンマミーア!」

憂「・・・」スタスタ



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最終更新:2010年01月02日 22:13