客A「・・・・・・」ズルズル

客A「・・・・・・!」

客A「う、うまい・・・・!」


律「ホントか!?」

客A「ああ・・・。こりゃたまげた」

律「よし!」

客A「これはみんなに教えてやらないとな」

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その後律たちのうどん屋の噂は広まり、数日の内に客足が増えていった

律「へい!うどんおまち!」

客B「ホントにうまいなあ。純ちゃんの言うとうりだ。」ズルズル

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--------夜

律「みて見ろ!今日の売り上げだ!

澪「すごい・・・・・!」

律「これも唯のおかげだ」

澪「これから唯のことはどうするんだ?」

律「そりゃここに居てもらうだろ。行くあてもないようだし」

澪「そうだな」

律「どうやら私たちは幸運の女神を拾ったようだな・・・・」

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唯「あ!りっちゃん!」

唯「なんか最近お客さん多いね!」

律「そうなんだよ。唯のおかげだな」

唯「わたしのおかげ?」

律「じつはな・・・・・」

澪「(え!?唯にほんとのこと言うの!?)」

律はいきさつを唯に話した



律「・・・・・とういうことなんだ」

唯「・・・・・・・」プルプル

澪「(やっぱり怒るよな・・・・・。自分をうどんのダシにされたんだからな。
  というかなんか理由つけて居てもらうんだと思ったらホントのこというのかよ)」

律「唯・・・・・・・」

唯「りっちゃん・・・・・・」プルプル

澪「(普通怒るよね・・・・)」

唯「すごいね!」

律澪「え?」

唯「すごいよ!すごいよ私!」キラキラ

律「お、おう」

澪「(おこってない・・・?むしろキラキラしてる・・・・)」

唯「そうかあ!私においしいダシを出す能力があったのかあ」

澪「怒らないのか?」

唯「なんで怒るの?」

澪「ま、まあ気にしないでくれ」

唯「ていうかここに居てもいいの!?」

律「ああ!」

唯「ありがとう!わたしもうどん屋さん手伝うよ!」


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こうして律、澪、唯の新生活とも言えるものが始まった。

最初唯がここにいる理由はダシのためであったが共に暮らしていく内に3人は 

家族のような絆が生まれていった。

店も噂が広まり大繁盛していた

律もうどん屋としての腕をあげていった

しかしその一方で唯の記憶はもどっていなかった

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律「へいおまち!」

客C「速!?」

客D「こりゃあうまい!」ズルズル

さわ子「私にもうどんちょうだい」

律「げっ、お役人・・・・」

さわ子「なによ。私がきちゃ悪いの?」ギロッ

律「そ、そんなことないです」フルフル

さわ子「まったく。税は払ってもらうわよ」

律「は、はい・・・」

客E「澪ちゃんと唯ちゃん今日も可愛いね~」グヘへ

客Eの妻「なに言ってんだい!」バキッ

客E「痛て!?殴るこたあねえだろ!」

客Eの妻「ふんっ」

唯「あはは」

客F「唯ちゃん・・・・ハアハア・・・」

澪「今日も大盛況だな~」

律「以前とは比べ物にならないな」

澪「そうだな」

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------閉店後

律「いや~今日も大繁盛だったな!」

唯「わたしもうクタクタだよ~」

澪「じゃあご飯にするか」

唯「わーい!」

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-----食事中

唯「そういえばさ~」

澪「ん?」

唯「私この辺の土地のこと全然知らないなーと思って」

律「そうだな・・・・。よし!私が教えてやる」

唯「教えて!りっちゃん先生!」


律「この辺の土地は琴吹氏が治めてるんだ」

唯「へ~」

律「町の向こうにお城があるだろ?あれが琴吹城だ」

唯「そうなんだ~」

律「琴吹氏は代々、琴の名手が多いことでも有名なんだ。それが名字の由来
  にもなってるらしい」

澪「琴吹城の殿様の娘は私たちと同年代位らしいんだけど、その人もかなり
  の腕前らしい」

唯「へ~。りっちゃんて物知りなんだね!」

律「そうだぞ~」フンス

唯「でも楽器が上手いのって素敵だね」

澪「実は私たちも楽器をやっていたんだ」

唯「そうなの!?」

律「昔な・・・。生活苦しくて最近は楽器から遠ざかってたな・・・・」

唯「どんな楽器やってたの?」

澪「私は琵琶を」

律「私は太鼓だ」

唯「すごい!私も楽器をやってみたい!」

澪「そうだな・・・・・。唯は三味線なんかいいんじゃないか?」

唯「(ん・・・・?三味線・・・・。なんか聞いたことあるような・・・)」

律「そうだな~。唯に似合いそうだな~」

唯「う、うん・・・・・」

唯「(三味線・・・・・・なんか引っ掛かるなあ・・・)」


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------ある日の道

女の子「はあ・・・・お腹すいた・・・。」

女の子「お城まではまだ結構距離あるな・・・・」

女の子「・・・・・・・」

女の子「あっ、うどん屋さんがある」

女の子「そういえば最近おいしいうどん屋があるって聞いたけど、ここのことかなあ」

女の子「せっかくだし入ってみよう」

女の子「・・・・・・」ガラガラ

律「らっしゃい!」

女の子「うどんください」

律「まいど!」

客G「おい。あれって・・・・・」ヒソヒソ

客H「うん。そうだよな・・・・・」ヒソヒソ

女の子「・・・・・・・・」

律「(なんか客がヒソヒソしてんな・・・・)」

客G「ひそひそ」

客H「ひそひそ」

律「なにヒソヒソしてんの?」

客GH「うわ!?」

律「ごめんごめん。なにはなしてるんだ?」

客G「それなんだがな・・・・・あそこに三味線持ってる女の子がいるだろ?」

律「ん・・。ああ、さっき入ってきた女の子か」

客G「あいつは恐らく中野梓だ」

律「中野梓?」

客H「知らないのか?あの代々三味線の名手の家系の中野流当主の娘だよ」

律「ええ!?中野流当主の娘!?」

律「なんで家の店に・・・・・?」

律「・・・・・・・・」

律「あっ、そうだ」

律「いい機会だから唯に三味線を見せてやろう」

律「お~い、唯」

唯「どうしたの?りっちゃん」

律「いや、この前話した三味線を見せてやろうと思って」

唯「えっ、三味線・・・・・!?」

澪「どうしたんだ?」

律「あそこに三味線持ってる女の子がいるだろ?」

澪「ああ」

律「なんでも三味線中野流の当主の娘らしい」

澪「ええ!?中野流!?」

澪「なんで家の店に・・・・?」

律「さあな~。それほど家の店が有名になったってことじゃないのか?」

澪「そうかもな」

唯「・・・・・・・・」スタスタ

唯「ねえ、君」

梓「え、あ・・・私ですか?」

唯「そうそう」

梓「なんですか?」

唯「ちょっとそとに出ようか」ニコニコ

梓「え?(笑ってる・・・・?)」

唯「いこうね」

梓「え・・・まだうどん食べてない・・・」

律「あっ、なんか唯が店の外に連れていったぞ」

澪「私たちもいってよう」


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------店の外

梓「(私なんかしたかなあ・・・・)」

律「どうしたんだ~?唯?」

唯「ちょっとそれ貸してくれない?」

梓「三味線ですか?いいですけど・・・・・」

唯「ありがとっ」

律「お、唯の初三味線だ」

澪「結構様になってるな」


梓「あの・・・・・・」

唯「ちょっと弾いていい?」

梓「いいですけど・・・。(外に出てきてから真剣な表情になった・・・)」

律「弾き方わかるのか~?」

唯「・・・・・・・・」

ベンベンベべべン、ベンベべべン、ベンベンベンベベべべン、ベンベンベン

梓「う、うまい・・・・・!?」

律「唯・・・・お前三味線ひけたのか!?」

澪「しかも相当うまい・・・・!」

唯「・・・・・・・・やっぱり・・」

律「え?」

澪「どうしたんだ?唯」

唯「りっちゃん、澪ちゃん。私三味線弾いたことあるよ」

律「なにか思いだしたのか!?」

唯「ううん。でも私、ここに来る前は毎日三味線を弾いていたきがするんだ」

律「そうか・・・」


梓「どうしたんですか?」

律「ああ、実はな・・・・・・」

律は梓にこれまでのいきさつを話した

梓「そうなんですか・・・・。記憶が・・・・」

唯「・・・・・・・・・」

澪「まあそういうことだから唯は私達と暮らしてるんだ」

律「まあ今となっちゃあ家族みたいなもんだけどな」


梓「そうなんですか・・・・・」グウゥ~~

梓「あ・・・・//」

律「悪い悪い、お客だったな」

梓「はい・・・・・・」

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-----琴吹城への道

梓「(うどんすごくおいしかった・・・・)」

梓「(それにしてもあの唯って人三味線相当上手かった・・・・)」

梓「(・・・・・・・・・・・)」

梓「(なんかあの唯って人とどっかで会ったことがあるような気がするんだよなあ・・・・)」

梓「気のせいかなあ・・・・」

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------琴吹城

梓「やっとついた・・・・・・」

紬「梓ちゃ~ん」

梓「あっ、紬さん!」

紬「今日私、梓ちゃんがくるのずっとまってたの」

梓「そんなに楽しみだったんですか?」

紬「うん・・・・友達と呼べる人は梓ちゃんぐらいしかいないから・・・・」

梓「・・・・(かわいそうな人だな・・・・)」

紬「しばらくお城に泊まっていけるんでしょ?」

梓「はい。お世話になります」

紬は琴吹家の規則で、城を自由に出入りできないため、同年代の友達が梓しかいないので

ある。 

琴吹氏は中野氏とは楽器の名手の一族同士として互いに交流があり、中野氏は琴吹城

への出入りが許されているのである。

紬「早く一緒に楽器を演奏しましょう♪」

梓「はい!」


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紬「すこし休憩しましょう」

梓「そうですね」

紬「お茶いれるわね」

梓「ありがとうございます」

紬「ねえ、梓ちゃん」

梓「なんですか?」

紬「また外の町のことを聞かせて?」

梓「いいですよ」

紬「ありがとう♪」

梓「そういえば今日ここに来る途中、うどん屋に寄ったんですよ」

梓「そこのうどんがすごいおいしかったんですよ」

紬「私も食べてみたいわ」

梓「あ、あとそこのうどん屋て、女の子3人でやってるみたいなんですけど、
  私達と同年代位でしたよ」

紬「そうなの~」

梓「しかも3人の中に、唯っていう人が居るんですけど、その人三味線が相当
  うまいんですよ」

梓「あれは三味線奏者として活動できる位ですよ」

紬「梓ちゃんが言うんだったら相当うまいのね」

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最終更新:2010年03月15日 01:33