梓「でもその人記憶を失ってるみたいなんです」

紬「そうなの・・・・大変ね」

梓「そうですね」

紬「なんだかわたしもそのうどん屋さんにい行ってみたくなったわ」

梓「いきまししょう!ぜひ!」

紬「でもお父様が許してくれるかな・・・・・」

梓「ずっと城にいなきゃいけないなんておかしいです!説得すれば許して
  もらえるはずです!」

紬「わかったわ!お父様にお願いしてみる!」

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------殿の間

紬「し、失礼します」

紬父「おお紬、どうしたんじゃ?」

紬「今日はお父様にお願いがあるの」

紬父「おお、なにか欲しいものでもあるのか?」

紬「町のうどん屋さんにいってはだめかしら・・・・?」

紬父「そ、それはだめじゃ」

紬「どうして!?なんで町にいっちゃだめなの?」


紬父「町は紬にとって危険じゃ」

紬「そんな・・・・・」

紬父「お前は城のなかに居るべきなんじゃ」

紬「もうお父様なんかしらない・・・・・・!」ダッ

紬父「あ、まちなさい」

紬父「・・・・・・」

紬父「むう・・・・・・」

紬父「年頃の娘はむずかしいのう・・・・」

紬母「あなた」

紬父「おお、お前か。どうしたんじゃ?」

紬母「あの子の気持ちもわかってあげたら?」

紬父「どういうことじゃ?」

紬母「あの子だって年頃の女の子よ。もっと友達も欲しいだろうし、ずっと城のなか
   じゃ可哀想じゃない?」

紬父「むう・・・・・そうじゃのう・・・・」


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紬「なんでお父様はわかってくれないの・・・・・」

梓「でもそれはそれほど紬さんのことを大切に思ってることじゃないですか?」

紬「・・・・そうかしら」

梓「そうですよ!」

紬「そうね・・・・私お父様に謝ってくるわ」

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------再び殿の間

紬「し、失礼します」

紬父「紬・・・・・」

紬「お父様・・・・先ほどは取り乱してしまってごめんなさい・・・」

紬父「いや、わしも悪かった」

紬「え?」

紬父「お前の気持ちをわかってやれていなかったようじゃ」

紬「お父様・・・・・・」

紬父「これからは町にいってもよいことにする」

紬「ありがとうございます・・・・・!」

紬父「だが、一言断りをいれていくんじゃぞ?」

紬「はい!」

紬父「うむ」

紬「じゃあさっそく明日にでもそのうどん屋に・・・・・」

紬父「まあ慌てるでない。町に行っていいといってもわしの知らんところにホイホイ
   行かせるのもちと心配でな」

紬父「まずは家来の斎藤に様子を見てきてもらうことにする」

紬「わかりましたわ」

紬父「では今からでも斎藤を向かわせよう」


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------うどん屋

律「うどんおまち!」

客E「澪ちゃん、唯ちゃん今日もかわいいね~」

客F「唯ちゃん・・・・・ハアハア・・・・・・・」

斎藤「失礼します」

律「(なんかどっかのお偉いさんみたいなのがきた・・・・・・)」

斎藤「店主はどちらに?」

律「私ですけど・・・・・・」

斎藤「これはこれは。わたくし琴吹家家来の斎藤ともうします」

律「琴吹家の家来!?」

律「(ほんとにお偉いさんだった・・・・・)」

斎藤「実は今日は琴吹家当主の命令でこちらに参りました」

律「当主の命令!?」

斎藤「はい。実は当主の娘であります紬お譲様がこちらのうどん屋に来てみたい
   とおっしゃってるのです」

律「ほんとうですか!?」

斎藤「はい。ですのでわたくしが下見にきたのであります」

律「そうなんですか・・・・・」

律「じゃ、じゃあせっかくだからうどん食べてってください!」

斎藤「いただくとします」

律「おまち!」

斎藤「いただきます(速い・・・・・・・)」

斎藤「・・・・・・・・」ズルズル

斎藤「・・・・・・!」

律「どうですか?」

斎藤「うまい・・・・・」

律「そうですか!」

斎藤「これなら大丈夫そうですな。明日お譲様をお連れすることにします」

律「わかりました!」

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-----夜

澪「じゃあ明日その当主の娘がくるのか!?」

律「そうだぞ~。すごいだろ~」

唯「その人って、この前話した琴の演奏がすごい人?」

澪「そうだよ」

唯「へ~、私も会いた~い」

律「私たちと同年代みたいだからな。話もしやすいんじゃないか?」

澪「そうだな」

唯「明日がたのしみ~」


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-------琴吹城

斎藤は現場の様子を紬の父に説明した

紬父「うむ。それなら大丈夫そうじゃな」

斎藤「わたくしも問題無いかと」

紬父「ではその旨を紬に伝えてきてくれ」

斎藤「かしこまりました」

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紬「じゃあ明日いってもいいのね!?」

斎藤「はい。わたくしも付き添います」

梓「よかったですね!」

紬「明日がたのしみだわ・・・・」

紬「そのうどん屋の女の子たちともお友達になりたいわ」

梓「紬さんならなれますよ」

紬「そうだといいわね。梓ちゃんも一緒にいきましょう」

梓「はい!」

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------翌日

律「そろそろ来るんじゃないか」ソワソワ

澪「そうだな」

唯「たのしみ~」

律「あ!あれじゃないか?」

澪「すごい・・・・。馬にのってきてる・・・・」

唯「すごーい!」

斎藤「紬お譲さま、到着しました」

紬「ええ」

律澪「・・・・・・」ドキドキ

唯「・・・・・・」ワクワク

紬「こんにちは♪」

律澪「こ、こんにちは!」

唯「こんにちは~」

梓「こんにちは」

澪「あ、昨日の」

律「こちらへどうぞ!」

紬「はい♪」

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-------店の中

紬「すごくおいしいわ!」

律「ありがとうございます!」

紬「あの・・・・、一つお願いがあるんだけど・・・・」

律「なんなりと!」

紬「私とお友達になってくれない・・・・・・・?」

律澪「え!?」

紬「だめかしら・・・・・?」

律「いえいえ!こちらこそよろしくお願いします!」

紬「ありがとう」パアア

唯「わ~い、お友達!」

梓「よかったですね!」

紬「ええ!」

律「私は律です」

澪「私は澪です」

唯「私は唯だよ~」

紬「わたしは琴吹紬よ」

梓「あの・・・・私も仲間に・・・・・」

澪「ああ、大歓迎だ」

梓「ありがとうございます!私中野梓です!」

律「・・・・・・・」ジーー

梓「な、なんですか・・・・?律さん」

律「昨日あった時も思ったんだけどさ~」

梓「な、なんですか?」

律「梓って猫っぽいよな」

梓「な、なんですかそれ!?」

唯「あだ名はあずにゃんで決まりだね!」

梓「え?え?」

紬「あの・・・・・敬語もやめてもらえないかしら・・・・・・」

律「え!?でも・・・・」

紬「せっかくお友達になれたのに敬語だとなんだか・・・・・・・」

律「わ、わかりました!」

紬「むっ・・・」

律「わ、わかった!」

唯「じゃあムギちゃんって呼ぶね!」

澪「唯、それはいくらなんでもなれなれs・・・・・」

紬「ええ!唯ちゃん♪」

澪「(いいのかよ)」


紬「そういえば唯ちゃんは三味線の演奏がすごいってきいたわ」

紬「聴かしてくれない?」

唯「いいよ!」

梓「私の三味線使ってください」

唯「それでは・・・・・・・」

ベンベベン、ベベべべン、ベンベンベンベンベンベベベン、ベベンベン

紬「すごいわ・・・・・・」

唯「えへへ」

律「なんか唯の演奏聴いていたら私達ももう一回楽器やりたくなってきたな~」

澪「そうだな」

梓「律さんと澪さんも楽器弾けるんですか!?」

律「・・・・・・・・・」

律「なあ梓」

梓「は、はい」

律「なんかその律さんって呼び方違和感を感じるんだよな」

梓「え・・・・・・?」

律「聞くとこによると梓は私達(唯、澪、律、紬)より一つ年下らしいな」

梓「にゃ・・・・・・・」

律「私たちのことは先輩とよべ!」

梓「せ、先輩・・・・」

律「律先輩、唯先輩、澪先輩、ムギ先輩」

律「いい響きじゃないか・・・・・」

梓「わ、わかりました・・・」

唯「先輩・・・・・・」ポーー

紬「ウフフ」

梓「り、律先輩と澪先輩はなにか楽器がひけるんですか?」

律「むかし私は太鼓をやっていたんだよ」

澪「私は琵琶を」

梓「そうだったんですか!」

律「なあ澪~。もう一回私達もやらないか?」

澪「そうだな!」

唯「わたしもやる~」

梓「じゃあこんどみんなで演奏しましょう!」

紬「私もみんなで演奏したいわ!」

唯「ムギちゃんは琴が弾けるんだよね?」

紬「そうよ」

唯「ムギちゃんなら似合うね!」

紬「ウフフ。ありがとう」


このあとも5人の会話は弾んだ


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梓「そういえばここのうどん、すごいおいしいですよね。どうやって作ってるんですか?」

律「実はな・・・・・」ヒソヒソ

澪「(教えるのかよ・・・・・)」

梓「えぇ!?唯先輩でダシを!?」

紬「あらあら、ウフフ」

梓「そんなのを客にだしてたんですか!?」

律「そんなのってなんだよ」ブ―

唯「あずにゃん、私ちょっとショックだよ」


梓「いや、話としておかしいです。新手の洒落ですか?」

律「洒落じゃねえよ」

梓「だいたい人間からダシがとれるわけないじゃないですか!?」

律「実際とれてるじゃん」

唯「うんうん」

梓「澪先輩はおかしいとおもわないんですか!?」

澪「え・・・・・別に・・・・・」

梓「(私がおかしいのかなあ・・・・・・・)」

紬「ウフフ」


斎藤「お譲様、そろそろお帰りにならないと」

紬「楽しい時間はあっという間ね・・・・・」

律「またあえばいいだろ?」

唯「私達友達でしょ?」

紬「みんな・・・・ありがとう」

紬「そうだ!今度はみなさんがお城に遊びにこない?」

澪「ええ!?お城に!?」

唯「いきた~い」

紬「いいかしら?斎藤」

斎藤「当主さまに許可をもらわねばなりません」

紬「お父様なら許してくれるはずだわ」

斎藤「許可がおりたらお友達はお迎えにあがりましょう」


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------琴吹城

紬「ただいま帰りました。お父様」

紬父「うむ。どうじゃったかな?」

紬は唯たちのことを話した

紬父「そうか・・・・友達ができたのか」

紬「はい!とっても楽しい人たちです」

紬父「(紬がこんなに楽しそうに話してるのははじめてみるのう・・・・)」

紬「お父様・・・・またお願いがあるのですが・・・・」

紬父「なんじゃ?」

紬「そのお友達をお城に呼んではだめかしら・・・・・・?」

紬父「・・・・・・・・・・・」

紬「・・・・・・・・・・」ドキドキ

紬父「よいぞ」

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最終更新:2010年03月15日 01:34