服屋で唯和してる頃

律「ね~え、澪ぉ~」

澪「(気持ち悪っ!)な、なんだ、律」

律「私たちって…周りからどんな風に見えてるのかな?」

澪「………」

律「なんか答えろよ」

澪「え」

律「え?」

澪「援助交際…」

律「……澪は突然のフリに弱いよな」

澪「ごめん…何も思いつかなかったんだ…」

以降ずっと律澪


律「抹茶おいしい?」

澪「うん」

律「一口」

澪「はい」

律「あ、おいしい。澪もバニラいる?」

澪「うん……うん、バニラだな」

律「……もう一口」

澪「はい」

律「……」シャグ

律「!澪、澪!抹茶バニラうまい!」

澪「あーん」

律「はい」

澪「……おいしい」

律「なー?」


……

律「帰る」

澪「えっ」

律「帰ろうぜ、澪」

澪「な、なんだよ急に…私なんかした?」

律「いや、なんか足疲れてきちゃった」

澪「なんだ、びっくりさせないでよ…」

律「ね~え、澪ぉ。私ぃ、澪のお家に行きたいなぁ」

澪「きもっ」

律「おい」

澪「あ、ごめん本音が…」

律「おい」

澪「……ごめん」



秋山邸

律「おっじゃましまーす」

澪「飲み物とか用意してくるから、先上がっといて」

律「おっけー」

澪はしかしすぐに台所に行かず、靴の向きを整える律の後ろ姿を見ていた。

澪(見えた……ライムグリーンっぽいな)


パンツを見たかったのだった。


律「ん、どしたー?」

澪「いや、律のくせに律儀だなって」

律「なにをー!伊達に律を名乗ってないぞ!」

澪「上手くない上手くない」


律「ぷよぷよやろうぜ」

澪「いいよ」

律「……澪、あぐら!あぐらかいて」

澪「ん」

律「そしてその上に私が座る!」ドンッ

澪「おもたっ」

律「あ?」

澪「…せ、成長したなあ、律」

律「あ?」

澪「……ごめん」

律「あ?」


澪「こんな体勢じゃ前見れないだろ」

律「もうちょい浅く座ると」

澪「あ、見える見える」

澪「あれ、律ってそんなに小さかったっけ」

律「澪がデカいの。身長も胸も」

澪「胸言うな」

律「ほれほれ」アタマデ゙グリグリ

澪「やめろ潰れる」

律「まったく、いつからそんなにデカくなったんだよ」

澪「中二からだ」

律「あ、そうかそうだったな」

澪「うん」


澪「律はいつのまにそんな小さくなったんだ?」

律「大昔からで~す」

澪「そーだったそーだった」

律「……相変わらず手大きいな」

澪「……言うなよ」

律「ほらほら、私と関節ひとつ分ぐらい違うってほら」

澪「あー見ない。見ないぞー」

律「プレステのコントローラーよりデカイって」

澪「嘘、それはないだろ」

律「あ、今見た」

澪「み、見てなーい見えてなーい」

律「みーたーだーろー?」


澪「もう七時か…」

律「なに帰れって?」

澪「うん…まあ暗くなるとアレだし、そろそろ潮時だろ」

律「……明日」

澪「うん?」

律「明日また来てもいい?」

澪「ッ!!」

澪はドキッとした。自分の前にちょこんと座っている律がその刹那、急に可愛く見えたのだ。

だが少し考える。律が、あのガサツで大雑把なデコ丸出しの律が、可愛い? ハッ!

ああきっと夜になったからだ。こういう時間帯は何か不思議な粒子が充満するころで、それがきっと私の美的感覚だとか何だとかを狂わせてしまったに相違ない。

仮に律が可愛く見えたとしても何らかの外的要因…例えば光の当たり方や角度…角度!

ああそうかこれはもう角度の仕業だったのだな。

こんな角度から見れば誰だってそれなりに見えてしまうものなのだろうから、そりゃあ律ごときが可愛く見えてしまっても仕方がない。

律「おーい、澪ー?みーおーちゃーん?……失神でもしたかー?」


AM 12:00

澪「結局、明日も遊ぶ約束をしてしまった」

澪「まあ、いいか。なんか宿題すぐ終わったし」

ちゃーららららららーららららららー

澪「この着メロだから律からだな…」

律『明日は朝から押しかけちゃうぞっ(・ω<)』

澪「この顔文字むかつくなあ…ふふっ」

澪「えーと……」

澪「お手柔らかに(・ω<)…と、送信」

澪「………」

澪「お腹空いたなあ…でも食べると太るんだろうなあ……」



翌日

ピンポンパンピンポンポン ンポペペパポー

律「みーおー!」

澪「はーいはい」ガチャ

律「おはよっ!澪ちゃん!」

ああここでまた澪は自分を疑うことになる。

律は髪を下ろして、ワンピースにレギンスといった至って普通な女の子な恰好を、女の子の恰好をしていたのだ!

女の子の恰好!世の中にこれほど律に相応しくないものはなかろう!

嗚呼そのブーツはなんだ。そんな可愛いの履いてちゃまるで律が女の子みたいではないか。

茫々に伸ばしているばかりだと思っていた前髪もなかなか可愛らしくセットされているではないか。

そしてここで再び澪は後悔をするのだ。可愛らしい? なんとあの律に向かってこれはむしろ侮辱ではなかろうか悶々。

澪「おおおおおおお、おはよう」

律「な~に~、その挨拶ぅ。キョドりすぎだぞっ(・ω<)」

澪「あ、ああごめん」

律「なあ、そろそろつっこんで欲しいんだけど」

澪「どうしたんだよ、今日の恰好とその喋り方」

律「えへっ♪可愛い?」

澪「喋り方だけでいいから変えろ」

律「可愛いって言えよ」

澪「ああダメだ、そっちだと見た目とのギャップが…」

律「ねぇねぇ、可愛いでしょ~?張り切ったんだよぉ~?」

デュクシ!!!

律「いてぇ!?」

澪「ごめん。もう我慢できない」

律「あ~!えっちなことはメッ!なんだよぉ~?」

澪「生き地獄ってやつを教えてやる」


澪「で、どうしたんだよ」

律「いや、昨日買ったから試しに着てみようかなあって」

澪「服屋でそんなもん買ってたのか…」

律「可愛いだろ?」

澪「ちょっと手でこうやって顔隠して」

律「こう?」

澪「(風俗の写真みたいになった)……うん、可愛くなった」

律「次は私が殴る番か?」

澪「喉渇いたな。コーラでも、飲まないか?」キリッ

律「う~ん…律はぁ、三ツ矢サイダーのほうがいいなぁ~」

澪「ごめん、コーラとバヤリースオレンジしかないんだ」

律「あ、そう。じゃなんでもいいや」


澪「うわっ」

律「どした?」

澪「律からなんかいい匂いがする」

律「ふふーん、香水もふってきたんだよん」

澪「ああ、いいなあこの匂い。どこのメーカーのなんてやつ?」

律「知らない。なんかいい匂いだったから買った」

澪「そこんとこは律らしいな……ああ、いいなあすっごくいいじゃないかこれ」モフモフ

律「やぁん澪ちゃん変態みたぁ~い」

澪「なあ、律」キリッ

律「んなっ、なんだよ…」

澪「後でその香水の写メちょうだい。同じの欲しい」

律「高いぜー?」

澪「じゃあ律ごと貰うよ」

律「うん?うん……んん??」

……

律「ゲームしようぜー」

澪「なにする?」

律「あぐら!」

澪「は?」

律「あぐらかいてあぐら!」

澪「お、おう」

律「ふんっ!」ドサッ

澪「お…っもくない!」

律「それでいい」


律「あっ、あっ、やばい死ぬ死ぬ!」

澪「………」

律「あー!あー!…ぅおーっ、セーフ…」

澪「………」

律「あ!ああぁ!あー死んだー……も~起きるの早い~」

澪「律」

律「なに?」

澪「うるさい」

律「嘘、可愛かっただろ?」

澪「ぜんっぜん」

律「きゃぴきゃぴした感じでさぁ」

澪「うるさいだけだったってば」

律「なあ澪」

澪「なに?」

律「今日の私って、正直…どうなんだ」

澪「どうって…」

律「服はさ、可愛いって言ってくれたけど…その……」

澪「ああ、そういうことか」

澪「うん。可愛いよ、律」


白状するとこの時点で澪はあまり心にもないことを言ったつもりだった。

そう、服というか恰好は女の子女の子していて可愛いのだ。だがそこに律を加えるとどうだろう。

と、まあまあそのように心のうちで弁解をしていたものの


律「ホントぉ?」

という弱々しげな律の声と表情が相まって、ついに澪は律のことを可愛いと思ってしまったのだった。

ああなぜかハッキリそう一度感じてしまうと、いちいちなんとかして言い訳をしようなどという気分もすっかり失せてしまうものだ。

澪「か、可愛い…よ、律…///」ボソッ

律「ぅ…あ、ありがと…///」

律「ま、頑張った甲斐があったってな」ケロッ

澪「でも喋り方さえどうにかすればみんな律とは思わないよ」

律「それはそれで寂しいんだぞ♪てへっ」

澪「あーかゆいかゆいかゆい」

律「不思議ちゃんでもいいじゃないか」

澪「律の言う不思議ちゃんはただのぶりっ子だよ」

律「あ~!ぶりっ子って言った~!!」プンプン

澪「殺す」

律「お、落ち着けよ…」

律「お腹すいたー」

澪「どっか食いに行く?」

律「近いところがいい」

澪「じゃあマックだな」

律「おー」


マック

紬「いらっしゃいませ、ご注文おうかがいします」

律「ね~え、どれにするぅ?」

澪「……そうだな、律は何がいい?」

律「ん~とね、律はぁ…澪ちゃんと同じのがいい!」

澪「イラッ」

紬「キタッ」


律「澪ちゃん、そのハンバーガー美味し~い?」

澪「うん…ていうか同じの食べてるだろ」

律「ううん、なんかね違うの。律の食べてるのとぉ、澪ちゃんの食べてるのはぁ違ぁうのっ」

澪「………」

律「澪ちゃん?」

澪「……じゃあ食べてみる?」

律「えっ…いいの?」

澪「いいよいいから早く食えよ」

律「で、でも!それじゃ、か…間接キスだよぉ…///」

澪「あージャンクうめえ」

律「あ~!食べちゃった~!!」

澪「早く自分の分を食べろよ」


ゲーセン UFOキャッチャーしようず

律「あ、澪ちゃん!見て見て!これ可愛い~!」

澪「そうだな、可愛い熊のぬいぐるみだな」

律「ねー可愛いねー?」

澪「うん。可愛いな」

律「やれよ」

澪「はあ?」

律「これ欲しいなぁ~。ねえねえ澪ちゃん、律ね~、このクマさん欲しいのぉ」

澪「へえそうなのか欲しいのか」

律「だから早くやれよ」


プリクラ

『お金を入れてね!!!!』

律「割り勘な」

澪「うん」

『撮影タイプを選んでね!!!!!!』

澪「どれがいいんだっけ」

律「これ系がいちばん可愛く映る」

『背景を選んでね!!!!!!!!!!!』

澪「あ、これ可愛い」

律「じゃあこれで」

『撮影を始めるよ!!!!!!!!!!!!!!!』


一枚目

律「いえーい」

澪「えーい」

二枚目

律「いぇい♪」

澪(顔近い…)

三枚目

律「もっと前行こうぜ」

澪「お、おう…(そして顔が近くなる)」

四枚目

律「ねえ…ちゅーしよっか///」

澪「ばーか」


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最終更新:2010年03月20日 01:35