人類の生活の域は太陽系全土に広まっていた。西暦2100年の時点で、宇宙開発は

進み、各惑星のテラフォーミングも完了していた。しかし西暦2100年代中期に類を

みない世界大戦が勃発。それは人類史上初の全面核戦争であった。やがて戦争は

終わったが、核の冬が到来。もはや地球は人類の住める場所ではなかった。

人類は地球を脱出することにしたが、すべての人間を運ぶのは不可能であった。

全世界で抽選が行われ、当選した人は地球を脱出、当選しなかった人は地球に取り残され

てしまった。

こうして人類は地球を捨てた。取り残された人々とともに。


他の惑星に生活の場を移した人類であったが、結局戦争が繰り返されていた。

戦争のなかで、かつての地球の文化や伝統は消し去られていった。

それは「音楽」も例外ではなかった。

2200年代初頭、戦争は終結し、強大な宇宙政府が打ち立てられ、全人類を統治

するようになった。

宇宙政府は過去の汚点として地球を不可視シールドで覆い、存在をなかったことにし、

人類の歴史から、地球を消し去ったのである。

そして時がたった・・・・・・・・・・・・



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西暦28××年

-----木星コロニー

律「唯のやつ遅いな・・・・・・」

澪「唯のやついっつも遅刻するな・・・・・」

紬「でも唯ちゃんらしいじゃない?」

唯「お~い」

律「遅いぞ!唯」

唯「ごめ~ん」

澪「まったく・・・・」

紬「ウフフ」

律「まあみんなそろったことだし、遊びにいこう!」

唯「了解しました!りっちゃん隊員!」ビシッ!


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律「いや~、今日も遊んだな~」

澪「遊ぶのもいいけどちゃんと勉強もするんだぞ?」

律「わかってるよ」

紬「迎えがきているので私はこれで失礼するわ」

澪「じゃあ今日は解散だな」

唯「うん!またね」

律「じゃ~な~」


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-----唯の家

唯「う~い~。ただいま~」

憂「おかえり。お姉ちゃん」

唯「お腹ペコペコだよ~」

憂「ご飯できてるよ」

唯「わ~い」


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-----律の家

律「ただいま~」

律母「おかえりなさい」

律「はらへったぞー!」

律母「もうちょっとでご飯できるから我慢しなさい」

律「は~い」

律母「そうそう、律」

律「ん?」


律母「今日、四次元倉庫を整理していたらこんなのがでてきたのよ」

律の母は銀色のいくつもの穴の開いたものを差し出した

律「なんだこりゃ?すごい錆びてるし」

律母「なんだかよく分からないからあげるわ」

律「なんでこんなものが倉庫に?」

律母「たぶんご先祖様の物だと思うわ」

律「ふ~ん」


------翌日  学校

律「おいみんな、これみてみろよ」

唯「りっちゃんなにそれ~?」

澪「すごい錆びてるじゃないか」

紬「穴もたくさん開いてるわ」

律「なんか家の倉庫にあったんだ。ご先祖様のものらしい」

唯「へ~」

澪「何に使うものなんだ?」

律「それが知りたいんだ」

紬「穴がなにか関係あるんじゃない?」

唯「吹いてみたら?」

澪「汚いだろ」

律「大丈夫だよ」

律はそれを吹いてみた

律「なんか音がでた!」

唯「ヴォ~てなったよ!」

紬「でもなんだか気持のいい音だわ」

澪「でも何に使うのかは、分からないままだな」

律「そうだな・・・・・・」

唯「ねえ。学校終わったら町はずれのお婆さんに聞きにいかない?」

律「あの物知り婆さんか?」

澪「でも町じゃあ変人って言われてるんだぞ」

唯「大丈夫だよ!・・・・多分。私まえから会ってみたいとおもってたんだ」

紬「私もあってみたいわ」

律「うし!じゃあ学校終わったらいってみっか!」


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-------物知り婆さんの家

律「ごめんくださ~い」

唯「いるかな?」

婆さん「おやおやどなたかな?」

婆さん「!!!」

紬「私達、ちょっと聞きたいことがあってきたんです」

婆さん「そ、そうじゃったか。まあ、あがりなさい」

澪「(今私達を見てものすごい驚いた顔をしたような・・・・・)」

律「おじゃましま~す」


-----家の中

婆さん「それで、なんのようじゃ?」

律「これなんですけど・・・・・」

澪「何に使うものか分かりますか?」

婆さん「ほう、これは珍しい」

紬「わかりますか?」

婆さん「これはハーモニカじゃよ」

唯「ハーモニカ?」

婆さん「楽器の一種じゃ」

澪「楽器?」


婆さん「音楽を奏でるものじゃ」

紬「音楽ってなんですか?」

婆さん「音楽とは私達のご先祖様が住んでいた地球と言う星で生まれた文化なんじゃ」

律「へ~」

澪「でも地球なんて聞いたことないな・・・・・」

婆さん「ところでおぬしたちの名前を教えてくれぬかのう」

唯「私は平沢唯です」

澪「秋山澪です」

律「田井中律だ」

紬「琴吹紬ですわ」

婆さん「ふむ・・・やはりそうじゃ・・・間違いない・・・・」

唯律澪紬「?」


婆さん「どれちょっと待っていなさい」

婆さんは家の奥から長い物を取り出してきた

律「なんですか?それは」

婆さん「これはギターというものじゃよ」

唯「ギター?」

婆さん「そうじゃ、これも楽器の一種じゃ」

律「へー、楽器って色々あるんだな」

婆さん「そうじゃ、まだまだたくさんあるらしいのう」

澪「かっこいいな」


紬「これも音が出るんですか?」

婆さん「そのようじゃのう」

唯「あれ?なんかギターに文字が彫ってあるよ」

紬「ローマ字だわ」

律「NAKANO AZUSAって書いてる」

澪「なかのあずさ?」

紬「誰かの名前かしら?」

唯「でもこのギターすっごい古そうだよ」

婆さん「800年ほどまえのものじゃよ」

澪「800年!?」

律「そんなに昔の物なのか・・・・・」


婆さん「それをおぬしたちにあげよう」

澪「いいんですか?」

婆さん「ああ、でもおぬしが持つとよい」

唯「え?私?」

律「なんで唯なんだよー」ブー

婆さん「わしがきめたんじゃ」

澪「でもなんだか、もっと楽器について知りたくなってきたな」

紬「私も知りたいわ」

唯「ギターはどうやって音を出すの?」

婆さん「それはわしにもわからん」

律「そっか・・・・・」


澪「だれか知ってる人はいないんですか?」

婆さん「むう・・・・。もしかしたら○○という男なら知ってるかもしれん」

律「その人はどこに?」

婆さんは男のいる場所を教えた

紬「ここから近いわ」

律「うし!今度の休みにでも行ってみよう!」

唯「お~!」

澪「でもどうしてこの男なんですか?」

婆さん「ほっほっほ、それはいけば分かる」


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------夜  唯の家

唯「うい~」

憂「なあに?お姉ちゃん」

唯「楽器って知ってる?」

憂「楽器?ちょっとわからないなあ・・・・・」

唯「そっかあ」

--------律の家

律「なあ聡」

聡「なんだよ姉ちゃん」

律「お前楽器って知ってるか?」

聡「楽器?しらねえよ」

律「そうか・・・・」


------紬の家

紬「ねえ、斎藤」

斎藤「何でしょう。お譲様」

紬「楽器って知ってる?」

斎藤「楽器ですか・・・・・存じ上げないですね」

紬「そう・・・・」

-------澪の家

澪「楽器か・・・・・・」

澪「なんかよく分からないけど、惹かれるものがあるな・・・・」


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------休日

律「ここが○○って男の家か」

澪「チャイムを鳴らしてみよう」

チャイム「ピンポーン」

足音「ドタドタ」

紬「いるみたいね」

男「はいよ」

唯「こんにちは~」

男「なんだ?あんたら」

律「あの・・・・○○さんですか?」

男「そうだが・・・。なんのようだ?」

紬「あの!楽器について色々聞きたいことがあるんですけど」

男「なに!?楽器だと!?」

澪「は、はい・・・・」

唯「あとこれの弾き方も・・・・・」

男「それは・・・・ギターじゃねえか!?」

紬「知っているんですか!?」

男「知っているもなにも・・・・・ま、まあ中に入れ」


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-------家の中

男「で・・・・なんでお前たちがギターをもってるんだ?」

律「じつは・・・・・」

男にこれまでのいきさつを話した

男「そうだったのか・・・・・」

紬「○○さんならギターの弾き方を知っているかもって聞いたんですが・・・・」

男「それなんだがな・・・・俺も本物のギターを見るのは初めてなんだ」

唯「そっか・・・・」

男「・・・・・・」

男「なあ、おまえら・・・・俺達のアジトにこないか?」

律「え?アジト?」

男「実は俺は反政府組織の副リーダーをやってるんだ」


澪「反政府組織!?」

紬「なんだか怖そうだわ・・・・」

副リーダー「まあ聞け」

副リーダー「俺らは今の宇宙政府への反発運動をする傍ら、失われた文化である
      音楽を取り戻す活動をしている」

唯「音楽?」

律「そういえば婆さんも音楽と地球がどうとか言ってたな」

澪「地球と音楽って何なんですか?」

男「アジトにくればわかるぜ」

澪「どうするんだ?」

律「ここまできたんだ行ってみようぜ」

紬「そうね」

唯「私も行きた~い」


副リーダー「そうと決まれば早速行こう」

律「アジトはどこにあるんだ?」

副リーダー「木星の第三衛星、ガニメデにある」

澪「え・・・・ガニメデは昔の戦争で消滅したって習ったけど・・・・」

副リーダー「表向きはそうなんだ」

律「表向き?」

副リーダー「消滅したと思われていたガニメデは実はなくなっていなかった」

副リーダー「俺達の先人達はそこに目をつけて、そこにアジトを作り、ガニメデを
      特殊な不可視シールドで覆って隠したんだ。政府もまだそれに気づいて
      いない」

紬「どこにそんな技術が・・・・・」

副リーダー「俺達の組織は独自の科学技術を持っているんだ」

澪「なるほど」

唯律「ほえ~~」プシュ~


紬「どうしたの?唯ちゃん、りっちゃん」

唯「私、なにをいってるのかさっぱりだよ・・・・」

律「私も・・・・・・」

澪「ガニメデには宇宙船で行くんですか?」

副リーダー「いや、ガニメデに宇宙船で入ることはできない。シールドがある
      からな」

紬「じゃあどうやって?」

副リーダー「俺の家の転移システムを使う」

副リーダー「普段の移動に使う転移システムとは少し仕様が違う。これは俺達専用の
      ガニメデ直通で、パスワードがなきゃ起動しない」

唯「ほえ~~」プシュ~

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最終更新:2010年03月24日 01:22