アリガトウゴザイマシター

唯「さぁ、買い物も終わったし帰ろっと!」

  • 平沢家

唯「…ふぁー…そろそろ寝ようかな」

唯「よし」

唯「…すぴー」

………

憂「お姉ちゃん、そろそろ起きないとー」

唯「んむぅ…」ムク

唯「…あれ?」

憂「お姉ちゃん?」

唯「前が見えないよぉ」

憂「え?」

唯「電気つけて、憂ー」

憂「お姉…ちゃん?」


憂「何言ってるの、とっても明るいよ」

唯「えぇ?でもなんにも見えないよぉ?」

憂「…」

唯「ういー?どこー?」

憂「…そんな…」

唯「んしょ」スクッ

唯「おー…」フラフラ…

憂「あ、あぶないよっ」

唯「わっ」コケッ

憂「お姉ちゃんっ」ギュッ

唯「あ、ういここにいた」ペタペタ

憂「…ちょっと学校に欠席の連絡してくるね、病院に行かなくちゃ」


  • 病院

唯「おおげさだなぁ、何日かしたら治るよぉ」

憂「そんな簡単に目が見えなくなるわけないよっ」

唯「うーん…」

ヒラサワサーン

憂「あ、呼ばれてるっ。はい、つかまって」

唯「うん」

………
……

  • 学校、昼休み

澪「唯大丈夫かな…」

律「最近夜は冷えるからなー、お腹出して寝ちまったんじゃないのか」

紬「お腹を出して寝る唯ちゃん…ふふ…」

ガラッ


憂「教室についたよ」

唯「うん、ありがとー」

律「唯!」

澪「欠席じゃなかったのか?」

唯「えへへ、病気でもないしどうせなら学校行こうかなぁって」

紬「病気じゃない?」

憂「実は…」


律「は?」

紬「な、なにかの冗談よね?」

憂「いえ…ホントなんです。原因もわからなくて…」

澪「そんな…」

憂「ただ、原因がないから突然治ったりするかもしれないそうで…とりあえず何日か様子を見てください、と」

律「何日かしたら治るんだな?」

憂「だといいんですけど…」


律「だったら大丈夫大丈夫!病気じゃない!医者はほっとけばいいって言ってる!すぐ治るって」

澪「…そうだな、きっと治るよ」

紬「それまでは私たちで唯ちゃんのサポートをしましょう」

憂「みなさん、ありがとうございます」

唯「なんか教室がすごくにぎやかに感じるよー」キャッキャッ

澪「…当の本人も気楽に構えてるしな」

紬「困った事があったらなんでも言ってね」

ギュ

唯「」スー…

唯「あ、ムギちゃんの匂い」

紬「えっ ごめんなさい、ちゃんとお風呂入ってるんだけど…」

唯「いや臭いんじゃないよっ!人の匂いってあるじゃん」

律「あーそれはあるな」

澪「…」ギュ

唯「」クンクン

唯「澪ちゃん!」

澪「すごいな」

律「唯わん」

唯「あずにゃんみたい」

ガラッ

梓「呼びましたかっ」

律「どんな耳してんだっ」

唯「あ、あずにゃんの声がした」


唯「あずにゃーんどこー?」パタパタ

梓「え…?」

かくかくしかじか…


梓「じゃ、じゃあ何日かしたら治るんですね?」グスッ

唯「うん!」

梓「よかった…」ギュウ

唯「」クンクン

澪「匂い嗅ぐクセついてるぞ」

唯「はっ、いやぁつい…」

律「ひらさワン」

憂「じゃあそろそろ私は教室に行きますね」

紬「ええ、ちゃんとお家まで送るわ」

唯「あとでね、憂ー」

………


…放課後

律「私がやる!」

澪「お前に任せたら不安だっ」

律「なんでだよ!ちゃんとやるよ!」

澪「いや、私が」

紬「まぁまぁまぁまぁまぁまぁ」

唯(なんだかみんな楽しそう!なにしてんのかな)

ジャンケーンポン

律「よっしゃー!」

澪紬「チッ」

律「ムギまで!?」

唯「? ?」

律「よーし唯、音楽室まで行くぞ!つかまれっ」

唯「あいあいさー!」

唯「」フラッフラッ

律「ゆっくりでいいからな。曲がるぞー」

唯「うんっ」

澪紬「」ハラハラ

律「階段のぼりまーす」

唯「ほーい」

律「ドライブスルーに行きまーす」

唯「えっ?えっ?」

律「マイクに向かって注文をどうぞ!」

澪「遊ぶなっ」スパァン

さわ子「注文は何にするの?」

唯「あ、ここ職員室かぁ」

律「鍵くださーい」

………


  • 音楽室

律「よーし到着!」

ガチャ

梓「あ、みなさんお揃いで。遅かったですね」

澪「唯をエスコートしてたからな」

梓「なんですと」

唯「ご迷惑おかけしてます」ペコ

梓「次からは私がやります」

律「ズルいぞそんなの」

澪「じゃんけんだ」

梓「だって今回私チャンスなかったです」

紬「まぁまぁまぁまぁまぁまぁ」

唯(さっきからなんの取り合いしてるんだろ?)



紬「じゃあお茶にしましょうか」

唯「わーい!」

律「でも唯はどうやって食べるんだ?」

梓「私が食べさせてあげます! 唯先輩あ~んです」

唯「あ~ん」モグモグ

唯「おいし~♪ あずにゃんありがとう!」ギュ~

梓「あわわ!も~急に抱きつかないでくださいよ」

澪「すごい…匂いで梓の位置を特定してる」

紬「ふふっ」

律「どうしたムギ?」

紬「ううん…憂ちゃんの話を聞いた時はどうしようかと思ったんだけどね」
 「こうやって明るい唯ちゃんを見れたら安心しちゃって」

律「…そうだな」

律「じゃあ練習始めるかー!」

澪「唯 ギター弾けるか?」

唯「全然大丈夫だよ~ 歌ってるときとかは指見ないしいつもと変わらないよ」

澪「それもそうだな ほらギー太だ」

唯「わ~い じゃあギー太!今日もガンバロー!」

律「よし、じゃあ行くぞ~」


2
最終更新:2011年10月13日 00:51