さわ子「正確には廃部寸前ね。今月中に4人入部しないと廃部になっちゃうの」

律「だから誰もいなかったんだ音楽室・・・」

ガチャ

唯「先生」

さわ子「ひ、平沢さん!?ご、ごめんね、田井中さん。次音楽の授業だから・・・」

澪「綺麗な先生だったな」

律「そういう問題じゃねぇ」

律「ん?」

唯「ん?」

律「あぁん?」

唯「てめえ誰にガン飛ばしてんだゴラア!こっちこいやオラア!」

律「え、えぇぇぇぇえ!?」

唯「ケンカ売ってんのか!?だったらかかってこいやぁ!」

先生「おい!落ち着け平沢!先生方平沢をとめてください!」

唯「うるせえ離せや!こいつが先にケンカ売ってきたんだ!」

律「あ、あの・・・」

さわ子「あなた達は早く次の授業に行きなさい!」

律「は、はい。失礼しましたー!」

唯「逃げんのかゴラア!覚えてろよクソアマ!」


律「こ、こえええええ・・・」

澪「律・・・お前何をしたんだ?」

律「何って・・・ちょっとジーッと見ただけだよ」

澪「どうせガン飛ばしてたんだろ。しかし怖かったな。あの子も同じ1年なのかな」

律「あんな怖い奴がタメのわけねえ」

澪「まあ、どっちにしろああいう子とはバンドを組みたくはないな・・・」

律「同感・・・」

和「おい、聞いたぜ唯」

唯「なんだよ」

和「お前初対面の奴にガン飛ばされたんだってな」

唯「うるせえ」

和「昔は『桜中の虎』なんて言われてた唯が形無しだな」

唯「誰かが勝手に言ってるだけだろ。んなことよりこんど会ったらぶっ飛ばしてやるわ」

和「そんなこと言ってもう相手の顔なんて覚えてねーんじゃねーの?」

唯「・・・」

唯「しまった・・・」


和「相変わらずの鳥頭だなw」

唯「うっせえ、変わりに殴らせろ」

和「おおっと、それはゴメン被るぜ」

唯「そんなことより、兵隊は集まったのかよ」

和「ダメだな。なんせ俺も高校生になったばっかりでコネがない」

唯「別にいいよ。俺とお前だけで十分だろ」

和「馬鹿言うな。北校とは何年争ってると思ってるんだ。情報じゃやっこさんの兵隊の数は20を超えてるぜ」

唯「20?だったら俺とお前で10人づつやればいい話だろ」



4月後半 路上
律「なんとかむぎが入部してくれたけど、あと一人入ってくれないと廃部だよ・・・」

紬「そうねぇ」

澪「ポスター貼っても見学に来る奴すらいないもんな・・・」

律「こうなったら澪がバニーちゃんの格好をして校門で勧誘しかない!」

紬「まあ、私もやってみたいわぁ」

澪「なんで私なんだ!お前がやれー!」ポカッ

律「ぐえ!ん?」

律「おい・・・むぎ、澪。前方から歩いてくる怖い方々は一体・・・」

澪「あわわわわ・・・」

紬「あらまあ」

律「あーっと!そういえば学校に忘れ物したな!?よし!お前らUターンだ!ん?」

律(ゲェ!こっちからはこの間の怖い子が!挟まれたー!)

澪「どどどどどうすんのよ律~」

律「どうするったって・・・」




●●←唯、和


○○○←律、澪、紬


◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎
◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎←怖い方々


女「カッカッカw桜高は2人だけかよw他の奴らはよっぽど腰抜けだと見えるw」

女「天下の北校に二人だけで戦争だなんて笑えるなwさっさと家に帰っておじゃる丸でも見たらどうだw」

唯「おい、てめえらはここにお喋りに来たのかよ。天下の北校様が聞いて呆れるな」

女「ああん?」

女「ぶっ殺すぞおらあ!」

ギャギャー

唯「喋ってる暇があったらかかってこいよ。3分で終わらしてやんよ」

女「上等だゴラア!」

律澪紬「ガクガクブルブル」

唯「うらあ!死ねオラア!」

ボコスカ

女「ぐっは」

和「だっしゃあ!」

ボコスカ

女「うわあ!」

女「なめんなオラア!」

律「あ!う、後ろ!」

唯「うおっと、あめえんだよカスが!」ボコ

女「ぐああ!」


唯「本当に3分で終わったな。何が天下の北校だ、聞いてあきれるぜ」

和「伊達に『桜中の虎』なんて言われてるわけじゃねえな」

唯「うっせーよ、余裕だろこんなクソ共」

和「それより、あいつに礼をしたほうがいいんじゃねーか?お前さっきかなり危なかったぜ」

唯「あ?まあ、そうだな。おいてめえ」

律「は、はひ!」

唯「さっきはおめえのお陰で助かったわ。なんかお礼してやんよ。なんでも言ってみろ」

律「なんでも・・・?」

唯「ああ、早くしろ」

律「じゃ、じゃあ軽音部に入ってください!」

唯「軽音?」

澪「ちょっと律~」ヒソヒソ

律「仕方ねえだろ!背に腹はかえられねえ!それに意外といい奴かもしんねえ」ヒソヒソ

唯「部活か。まあ、いいだろ。でも悪いが俺はギターしか弾けねーぜ」

律「ひ、弾けるの?」

唯「まあ、レッチリのコピーレベルならな」

律「姉御と呼ばせてくだせえ!」


和「カッカッカw唯がギターかwなつかしいねえw」

唯「うっせーよ。もうケンカは終わったんだ。てめえは帰れ」

和「へいへい。じゃあまたな」



律「そ、それでギターはかなりの腕だとか」

唯「口でうまいなんて言っても仕方ねえだろ、実際にお前らに弾いてるところを見せねえとな」

律「さすが姉御。言う事が違う」



北校
「たったの二人にやられったって?」

女「申し訳ありません・・・閣下・・・」

閣下「それでおめおめ逃げ出した?」

女「はい・・・でも奴ら、特に平沢って奴が・・・」

ボキ

女「ぎゃああああ!指があああああ」

閣下「私はね、そんなことを聞いてるんじゃないの。なんでたったニ匹の獲物も仕留められないのかって聞いてるの。わかる?」

閣下「ふん、桜高か。新興勢力なんぞに舐められるわけにはいかないわね」




桜高部室

ギャーン!

唯「まあこんなもんだ」

律澪紬「」ポカーン

律「ギターをかじった澪から見てどう?」

澪「いや、これはかなりうまい・・・」

律「素人の私から見たら神レベルだ!すげえ!」

唯「そうか?もう3年もやってねえんだけどな。で、目標は?」

律「目標?」

唯「やるからには目標があったほうがやる気出るだろ?目標はねえのか?」

律「目標・・・よし!決まった!」

唯「聞かせろ」

律「桜高軽音部!武道館ライブを行います!」

澪「いきなりかよ!」

律「まあ、当面の目標は文化祭かなぁ、そ・ん・な・こ・と・よ・り」

律「ちょっと失礼」

澪「私のデジカメ」

律「新生軽音部の誕生記念だ!一枚撮ろうぜ!ほらほら、姉御も!」

唯「チッ、なんか照れくさいな」

律「いいからいいから、ふっふーん♪」

パシャ



北高

閣下「出陣の準備をしなさい。まずは東高を落とすわ」

女「東高とは同盟を結んだはずでは…?」

閣下「ちょうどいい機会よ。桜高がでしゃばる前に学区内の高校を統合する。」

女「そんなことをすればまた戦乱が始まります…!」

閣下「私がやるって言ったらやるのよ。紙切れ一枚の同盟なんて破棄しなさい」

女「はっ!」

律「ついにあと一週間で桜高祭です!準備はいいですかお前ら!」

澪「私たちは大丈夫よ。それよりあんたの方が大丈夫なの?最近お菓子食べてばっかで全然練習してないじゃない!」

律「う…」

唯「ハッハッハ、律らしいな。お前はリーダーなんだからしっかりしてもらわないと困るぜ?」

律「わかってますってぇ姉御!さぁさぁ、練習練習!」

ブブブブブ

唯「ん?」

唯「もしもし?」

閣下「もしもし、あなたが平沢唯?」

唯「あぁ?誰だてめえ?」

閣下「私は北高の閣下。随分前に私の部下があなたに世話になってねぇ。そのお礼をしたいの」

唯「いらねえよ。てめえと違ってこっちは忙しいんだ。付き合ってられっかよ」

閣下「あらあら、いいのかしら?確か一週間後、桜高祭があったわよね?あなたの返答によっちゃ血まみれの文化祭になるかもね」

唯「てめえ…!」

唯「用件は」

閣下「一週間後の日曜日、○○に来なさい。たっぷりかわいがってあげるわ」

唯(日曜日!?その日はライブが…)チラッ

律「でなーあいつがくっせーの」

澪紬「アハハハハ」

唯(他の奴を巻き込むわけにはいかねえ)

唯「わーったよ、日曜日に○○な。首洗って待っとけクソ野郎」

閣下「楽しみにしてるわ」ガチャ

律「ん?姉御ーどしたー?」

唯「なんでもねえよ。さあ練習すっぞ」

律「あいあいさー!」

律「ついに明日だなー我々の晴れ舞台!」

紬「今まで頑張ってきた甲斐があったわね」

澪「あぁ、明日は私達の全てをぶつけてやろう!」

律「んぁ?姉御ー浮かない顔してどしたー?」

唯「いや、なんでもない。それより明日だな。律、てめえ緊張して失敗すんなよ?」

律「しないよー少しは信頼してくれよ姉御」


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最終更新:2010年04月06日 01:30