律「まあ、いつもの如く練習はあまりしなかったけどな!」


澪「威張るな!」ぽかっ


律「いてっ」


唯「ねぇあずにゃん、澪ちゃん達は誰に向かって話してるの?」


梓「気にしたら負けです先輩」


澪「全く…明日はちゃんと練習するからな!」


律「澪だって楽しんで山を探検してたじゃんかよー」ぶー


澪「そ、それはみんなが怪我とかしないよう見張ってだな…」


律「『きゃー蛇が出たー』とか言って怖がってたのは誰かな~?」ニヤニヤ


澪「う…五月蝿い!」ぽかっ


律「それに、いきなり唯がいなくなっちゃうしなww」


唯「いやー鳥さん追いかけてたらいつの間にか変な所に出ちゃって…お恥ずかしい限りです」えへへ


梓「探検する時間を、殆ど唯先輩を探す時間に費やしましたけどね」


澪「全く…唯らしいと言うか…」


紬「もう夜も遅いですから、また明日練習しましょう」


唯「あ、ムギちゃんいたんだ」


紬「……」


律「よっし、じゃあ寝るか」


唯「そう、寝ちゃおー」



澪「…はぁ、何の為にいつも合宿来てるんだろう…」


梓「私はもう慣れてしまいました…」



まよなか!


唯「ふぁ~トイレトイレ…」


ガチャ


ジャー


唯「ふぅ、すっきりしたー」


キミヲミテルト イツモハートドキドキ~♪


唯「ん?」


唯「澪ちゃん…?」


澪「あ、唯…もしかして五月蝿かったかな?」


唯「ううん大丈夫だよ…私はトイレに起きただけだから」


澪「そう、良かった」


唯「こんな時間まで練習してたの?」


澪「今日はあまり練習出来なかったからね。少しでも練習しときたいし」


唯「相変わらず澪ちゃんは練習熱心だね~」


澪「もっと上手くなりたいし、何より弾いてると楽しいから…」


唯「あ~分かる分かる!私も一度弾き出したら止まらないんだよね~」


澪「唯の場合は練習に至るまでが大変だけどな!」


唯「お恥ずかしい限りです…」


澪「唯も律も、練習し出すと凄いのにそこに行くまでが時間かかるからなぁ」


唯「だって、ムギちゃんのお菓子が美味しいんだもん」えへへ


澪「全く…」ふふっ


唯「何だか私も、ギー太を弾きたくなってきたよ!」


澪「お、唯もやる気になったな」


唯「うん!スタジオで一緒に練習しようよ!」


澪「よし、やるか!」


唯「じゃあギー太を取ってくるよ」


澪「私は先に行ってるぞー」


唯「うん!」


澪「(いつもあんな風だったら良いんだけどなぁ♪)」


澪「スタジオって、確かここだよな…」


ガチャ「ガチャ」


澪「……」


澪「…でか」


唯「お待たせー」


澪「あ、あぁ」


唯「うわー大きいスタジオだねー」


澪「本当にムギの家は凄いな…」


唯「ここムギちゃんの家じゃなくて別荘だよ?」


澪「そういう事じゃ無いって…」


澪「よし、じゃあ練習しようか」


唯「うん!」


ジャカジャカジャカンジャカジャーン


澪「おっ、あまり練習してない割には結構弾けてるな」


唯「私だってやる時はやるんだよ!家で練習とかしてるし」ぶいっ


澪「出来れば部活でも練習してほしいんだけどなぁ…」



二時間後


澪「ふぅ…こんなものかな」


唯「いっぱい練習したね!」


澪「あれから二時間…もう三時か」


唯「本当、あっという間だったね」


澪「そろそろ寝た方が良いな…明日もこれくらい練習してくれたら助かるんだけど」


唯「正確には今日だけどね!」


澪「まぁそうだな」ふふ


唯「(言うなら今のうち…だよね)」


唯「よし!」


澪「わっ」びくっ


唯「あ、ごめん」


澪「ど、どうしたんだいきなり大声を出して?」びくびく


唯「あ、あのね澪ちゃん…」


唯「澪ちゃんは…女の子同士の恋愛って、どう思う?」


澪「え?」


澪「え?どゆこと?」


唯「澪ちゃんは、女の子同士の恋愛についてどう思ってるのかなーって」


澪「唯、お前もしかして…」


唯「うん、私の好きな人…女の人なんだ」

澪「マジデスカ?」


唯「マジデス」

唯「やっぱり…変かな?」


澪「他がどう考えてるかは分からないが、私はお互いが良いなら良いと思うよ…」

唯「本当!?」


澪「う…うん」


唯「そっかぁ…引かれるかなって思って心配だったんだ」

澪「と、ところでさ…」


澪「唯の好きな人って…誰?」


唯「え?」

澪「いや…私に相談したって事は、私が知ってる人なのかなって思ってさ…」

唯「やっぱり気になる?」


澪「う、うん」


唯「じゃあ教えるけど、私が好きな人はね…」

澪「唯が好きな人は…」


唯「澪ちゃん…なんだ」

澪「ふんふん、そうか私なん…」


澪「…ナンダッテー」がーん


澪「わ、私なの!?」


唯「うん…だから澪ちゃんに相談したんだよ…女の子同士についてどう思うか」


澪「じ、冗談とかは」

唯「冗談じゃないもん!」


澪「」ビクッ


唯「私…本当に澪ちゃんの事好きなんだもん」ポロポロ


澪「わ、分かったから泣かないでくれ!」


唯「み…澪ちゃんは私の好きな人が自分だって分かって、私の事軽蔑した?」


澪「え?な、何で?」


唯「だって澪ちゃん、自分だって分かった途端に凄く困った顔したもん…」


澪「そ、そんな事は…」


唯「じゃあ、お付き合いしてくれるの?」

澪「えーと…それは…」

唯「…」ウルウル


澪「(か…可愛い//)」


澪「(うぅ…唯ってこんなに可愛かったんだ//)」


唯「澪ちゃん?」

澪「(唯なら…良いかもしれない)」


澪「わ、私…」


澪「唯なら、付き合っても…良いかなって思う」


唯「本当に!?」

澪「う、うん…」


唯「澪ちゃんありがとう!」だきっ

澪「わっ!…もう、唯ったら//」


唯「(計画通り)」ニヤリ


唯「あのさ澪ちゃん…」


澪「ん?//」


唯「キス…して良いかな?」

澪「へ?」


唯「ダメ?」ウルウル


澪「(うっ…何だか逆らえない…)」


澪「良いよ…私で良かったら」


唯「じゃあ…行くよ?」ちゅ

澪「(むぐ…いきなり舌を?)」


唯「レロレロ…ちゅry」


澪「んー!んー!」


唯「暴れたらキス出来ないよ澪ちゃん…」バシッ

澪「いたっ…」


唯「大丈夫…大人しくしてれば痛くしないから」


澪「(どうしたの唯…まるで悪魔みたいだよ)」グスッ

唯「さぁ、脱ぎ脱ぎしましょうね」


澪「いやっ!」バシッ

唯「きゃっ」

澪「あっ…」


唯「酷いなぁ澪ちゃん…」


澪「ひ、酷いのは唯の方だよ!私の事…私の事好きなんじゃ無かったの!?」


唯「好きだよ…だから」


澪「いつもの唯なら…こんな事はしないよ!」


唯「きっと混乱してるんだね…大丈夫、すぐ慣れるから」


澪「(なにあの目…とても冷たくて怖い…)」

唯「さぁ…何も怖がる事は無いんだよ」


澪「来るな!」ドン


唯「うわ」ガシャン


澪「今の唯…私は好きじゃない」

ガチャ「バタン」


タッタッタッ


唯「せっかくの獲物、絶対に逃がさないよう…」ニヤリ


裏不無…“益荒男”


澪「はぁはぁはぁ…」


澪「(何で…何でこんな事に…)」


澪「(唯にとっての好きって何だったの?一体、私は唯にとって何なの?)」


澪「(そもそも、あの唯は本当に唯なの?)」


澪「とにかく、みんなのとこに行かなきゃ」ハァ…ハァ…ハァ…


唯「そうは烏賊の燻製だよ」ガシッ


澪「え?きゃあ!」ドタッ


澪「ゆ…唯…」


澪「何で地面から…?」


唯「澪ちゃん…どこに行くつもりだったの?」


唯「勝手な真似は…許さないよ」


澪「あ…あぁ…」ガタガタ


“益荒男”は、自らがあらゆる障害をすり抜けられるようになる肉体強化系の裏不無なのだ!
by出番の無いムギちゃん


唯「解説ありがとうございました」


澪「やだ…来るな…」


唯「恋人に酷い事言うなぁ澪ちゃん…」


澪「今の唯は…唯じゃない!」


唯「まぁどうでも良いよ…ヤらせてくれればね」ニタァ


澪「(怖くない怖くない怖くない怖くない…足よ動け動け動け)」


唯「すっかり怯えちゃって…可哀想に」


唯「私が癒やしてあげるよ…」ガシッ


澪「いやっ…離せっ!離して!」


唯「大人しくしてよ澪ちゃん…こんな事はしたくなかったけどさ…」


唯「ちょっと苦しいけど、すぐ楽になるから我慢してね…」ギュッ


澪「がっ…苦し…」


唯「少しの我慢だよ我慢…♪」


唯「ふふ」ぎゅー


澪「が…」ガクッ

唯「ほうら…楽になったでしょ?」


唯「ようやく…行為に専念出来るね…」


唯「いただきまー…」


「その前に、澪先輩から…離れて下さい!」バキィ


唯「あ…あずにゃん…」スリスリ


唯「痛いよぅ…先輩になにするのぅ?」


梓「あなたは、唯先輩じゃありません!」

梓「本物の唯先輩は澪先輩にこんな酷い事しません!」


2
最終更新:2010年04月10日 00:31