唯「私ねぇ、最近あずにゃん見るとムラムラするんだぁ」

梓「はい?む…むらむらですか?」

唯「うん。あずにゃんが可愛いから一緒にいると手ぇ繋いだりぎゅーてしたりちゅーしたくなるの」

梓「な、何いってるんですか唯先輩!そ、そんな…ちゅーなんて…」

唯「私、あずにゃんの事が好きなのかも…」

唯「ねぇあずにゃん、ちゅーしよっか」

梓「!?」

唯「だめ?」

梓「だだだだ駄目ですよそんなの!私達女の子同士なのにっ」

唯「どーしてぇ、女の子同士だっておかしくないよぉ」

梓「だ、誰かに見られたら困りますっ!」

唯「だいじょぶだいじょぶー、まだ皆来てないから。ねっ!」

唯は笑顔のまま梓に近付いてくる

梓「えっ、ちょっ待って……んぅっ!?」

チュウ


唯「…えへへ~あずにゃんの唇奪っちゃったぁ」

梓「な、なんで……」プルプル

唯「……あずにゃん?」

梓「何でいきなりこんな事するんですか!唯先輩の馬鹿っ!」

唯「!」



―ガチャ ゾロゾロ

律「おーっす!」
紬「遅れてごめんなさい」
澪「お、二人はもう来てたんだな」

唯「みんなぁ」

梓「………」フイッ タッタッタッ

澪「あれ、梓?」
律「何だぁー?梓出ていっちまったぞ」
紬「どうかしたのかしら…」

澪「唯?何かあったのか?」


律「ゆーいー?」

唯(あずにゃん……泣いてた…)

唯(泣かせちゃったよぉ…)




次の日朝

梓(唯先輩の馬鹿…本当にキスするなんて酷過ぎます…)

梓(私、初めてだったのに…あんないきなり…)

梓「……ばか…」

唯「おーい!あーずにゃーん!」

梓「!!」

唯「あずにゃん、おはよぉ!」

梓「ゆ、唯先輩……おはようじゃないですっ。私に話しかけないで下さい!」キッ

唯「あずにゃん…どしてぇ、何でそんな事言うのぉ?」

梓「だって先輩がっ!昨日ムリヤリ…冗談であんな事するからです!」

唯「あずにゃん……」

梓「……」ツーン

唯「…あのねあずにゃん。私、冗談でやったんじゃないよ?」

梓「…えっ?」

唯「今まではふわふわ~て感じ野気持ちだったけど、昨日ちゅーしてみて分かったんだよ」

唯「私はあずにゃんの事が好き」

梓「唯先輩……ほ、本気なんですか?」

唯「本気だよぉ。いくら私でも冗談でこんな事いえないよ~」


頭を掻きながら唯はふにゃりと笑った

梓「でも、私は女なんですよ!?」

唯「えーっ?そんなの関係ないよ。女の子でも男の子でも、私はあずにゃんが好きなんだよぉ」

梓「だ、だけどそんな…急に言われたらビックリしちゃいます…」


そのまま梓は黙り込んで俯いてしまう

唯「…ねぇ、あずにゃん」

梓「…?」

唯「私はあずにゃんが好きだから、もっともーっとあずにゃんと仲良くなりたいんだ」

唯「だから、もし良かったら私と付き合って欲しいよ」

唯「今すぐじゃなくていいから、考えてみてほしいなぁ」

梓「唯先輩……」


梓(唯先輩が…わたしを好きだなんて…)

梓(付き合うとかそんなの、考えた事も無かったのに…)

梓(でも何だかドキドキする。唯先輩の顔、真剣だったな)


梓「………」




放課後部活

梓(部活…来てみたけど唯先輩がいるから何か緊張するなぁ…)チラッ

唯「?」ニコッ

梓(わっ、目が合っちゃった…恥ずかしい)フイッ

ジャカジャカジャカ――ジャッ

梓(うわわっ、演奏ミスしちゃった!)

律「梓どーした?今日調子悪いじゃん」

梓「ごっ、ごめんなさい!」

紬「ううん良いんだけど…具合でも悪いのかしら?大丈夫?」

梓「大丈夫です!ごめんなさいもう一度最初からお願いします」

律「ん、了解。…1,2,3,4!」


ジャーン

練習を再開したが、その後も梓は唯を気にするあまりミスを連発した

紬「まぁ…調子が悪い時は誰にでもあるものね?」

梓「ごめんなさい!ごめんなさい…」

律「そんなに気にしなくていいぞ梓!」

梓「ごめんなさい…」

澪「………」


梓(今日の演奏、全然ダメダメだった…皆に迷惑かけちゃったな…)シュン

梓(もう帰ろう…今日は早めに寝たほうが良いかなぁ)


唯と顔を合わせるのが気まずくて、梓は早足に部室を出て行く

澪「梓ー!ちょっと待ってくれ」タッタッタッ

梓「あれ…澪先輩だ」

澪「はぁ、はぁ……梓、もう帰るのか?」

梓「あ、はい。そのつもりですけど…私に何か用事でしたか?」

澪「いや、用事というかだな…その…」

梓「?」

澪「梓、今日調子悪かっただろ?浮かない顔してたし、何か悩みでもあるんじゃないかと思って」

梓(澪先輩、私の様子が変なの気付いてたんだ)

澪「だからっ…えと、梓が困ってる事があるんだったら私で良ければ相談にのるよ」

少し照れ臭いのかぶっきらぼうな調子で言う澪
だけど梓を見るその表情は本気で心配しているのが伝わってくる


梓(澪先輩、優しいんだな)

梓(澪先輩になら、話してみてもいいかも…)

悩みの内容が内容なだけに少し躊躇ったが、結局聞いて貰うことにした




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最終更新:2010年07月03日 04:48