チュン チュン ピピピピピピ
唯「ううーん……」
ピピピピピピ
唯「むー」 ぺた ぺた
唯「あれ?めざましぃ……」
ピピピッ カチ
唯「んー、ありがとぅ…むにゃむにゃ」
唯「どぉいたまして……むにゃむにゃ」
唯「あと5分だけぇ…むにゃ…」
唯「私もぉ……んにゅう」
唯「「……ほぇ?」」
トタトタトタ
憂「おねーちゃん?おはよう、今日は早いね……え」
唯「ういー」
唯「なんかふえたー」
憂「うえええええええええええええええっ!?!?!?」
唯「ういー」
唯「ういーういー」
憂「ほあっ、わっ、のおわあっ!あ!」
憂「ど、どうしたの!?お姉ちゃんっ!」
唯「んー、わかんない」
唯「朝おきたらなんかふえてた」
唯「ねー」
唯「ねー」
憂「はぅっ」 クラッ
唯「う、憂っ?」
唯「だ、大丈夫?ういっ」
憂「これは、きっと……四半期遅れの、クリスマスプレゼン……ト」 ガクッ
唯「「ういーっ!!」」
憂「はっ!すごく幸せな夢をみた!!」 がばっ
唯「あ、気がついた!」
唯「うい、大丈夫!?うい!」
憂「お姉ちゃんが二人!夢じゃなかった!!」
唯「ういー!よかったよ、ういー!」 だきっ
唯「あ、ずるい!私もー!ういー!」 ぎゅっ
憂「ほわああっ!?なにこれ、ぱらいぞ!?桃源郷ッ!?」
唯「ういーういー」 ぎゅうぎゅう
唯「ういーういー」 なでなで
憂「ああっ、この世に存在する全ての宗教よ、貴方達の存在価値は今ここに消滅しました……っ」 ガクッ
唯「「ういーっ!!」」
憂「エウレカッッ!」 がばっ
唯「あ、気がついた!」
唯「うい、大丈夫!?うい!」
憂「お姉ちゃん!……」
憂(落ち着け私。揺れるな私の心。幸せは両足に込めて己を支える礎とせよ)
憂「……うん、もう大丈夫だよ、お姉ちゃん!」 ニコッ
唯「うい!」
唯「よかったー!ういーっ!!」 だきっ
憂「はうっ!(どうすんの!どうすんの私ッ!!)」
唯「憂、だいじょうぶ?」
唯「具合悪いの?お医者さん行く?」
憂「うん、大丈夫だよお姉ちゃん。ちょっとびっくりしただけだから」
憂(たったの5回で慣れた自分を褒めてあげたい)
憂「あっ、もうこんな時間。お姉ちゃんせっかく早起きしたのに、ごめんね」
唯「ううん、いいよ!それより憂がなんともなくてよかった!」
唯「うん!じゃあ、朝ごはんにしようよ!」
唯「朝ごはん!朝ごはん!」
唯「わーい!」唯「わーい!」
憂「ああもうなにこの可愛い生き物!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「朝ごはんだー!」
唯「だー!……あっ」
唯「あ……」
憂「ご、ごめんね。二人分しか用意してなくて……」
唯「ううん、憂が悪いんじゃないよ!」 ぐぅぅ
唯「しょうがないよ!うん、しょうがないよ…」 ぐうう
憂「ふふっ、お姉ちゃん二人で食べていいよ?」
唯「ほ、ほんと?でも悪いよっ!」だらだら
唯「そうだよ!憂おなかすいちゃうよっ!!」 だらだら
憂「お姉ちゃん……」 ジーン
憂「気持ちはありがたいけど、ね、ほら、私お弁当作らなきゃならないから」
唯「あっ」
唯「そうか、そうだよね、お弁当…」
憂「急ぎでパパっと作っちゃうから、その間に二人で食べてて。ね?」
唯「うん、わかった!!」
唯「でも大丈夫?憂、手伝おっか?」
憂「ありがとう、でも本当にパパっと作る時は、一人の方がやりやすいんだ」
唯「いただきまーす!!」
唯「そうなんだ、うんわかった、ありがとう憂!」
唯「もぐもぐ!ぱくぱく!」
唯「ぱくぱく!ぱくぱく!」
憂(ああっ……一時間くらいこの光景を眺めていたいっ!
でも誘惑に負けちゃだめ、本気で時間ないんだから)
スパタッ シュパッ ジュージュー サパタッ チーン シャカシャカ キュッ
憂「よっしこれでおっけー。お姉ちゃん、そっちどうー?」
唯「「きがえてくるー!!」」 トテパタパタ
憂「ふふっ……あれ?」
⊂⊃
⊂⊃
憂「お姉ちゃん、ウィンナー大好きなのに……ありがとう」 ジーン
~~~~
唯「本当はスクランブルエッグとかも半分残すつもりだったんだけど……」
唯「気づいてたら目の前から消えてたよ……みすてりぃだね」
唯「食卓には魔物が潜んでるよね」
唯「ね」
つうがくろ!
律「くさいよなー」
澪「くさい話は苦手」
律「えー」
唯「りっちゃーん」
律「おお、唯かー……おおっ?ふえとる」
澪「えええええええええっ!?」
唯「「わ、びっくりした」」
律「そんな驚かんでも。どうせ片方は憂ちゃ」
憂「あ、おはようございます」 ヒョコ
律「えええええええええっ!?」
澪「あわわわわ……」
律「ふ、ふえたって?マジぃ?」
唯「まじー」
唯「まじまじー」
律「ほえー。こりゃ見わけが……つくな。片方ジャージだし」
唯「ぶー」
唯「ぶーぶー」
律「でも学校どうすんだよ、それだと」
唯「うーん、授業は一時間ごとに交代でー」 くるくる
唯「残った方はトイレで待機ー」 くるくる
律「無駄にくるくる回るなー!」
唯「「いぇい!」」 ぱちん
律(ああもうなにこの可愛い生き物)
紬「あらあら、ごきげんよう」
唯「あー」
唯「ムギちゃーん」
紬「あらあら、唯ちゃんったらまたもう」
憂「おはようございます、紬さん」
紬「あら……?」
唯「「ふえました!」」 ぱちん
紬「……」
律「おいまずい!ムギが固まってる!」
憂「紬さん!しっかりしてください!これは夢ですけどこれは現実です!!」
律「落ち着けっ!!」
紬「ちょっとびっくりしただけよ?うふふふ」
憂(上級生って立ち直りが早い!)
唯「ふふーん」
唯「この調子であずにゃんもびっくりだー」
律「あ、ついたぞ学校」
唯「「あれー?」」
紬「お楽しみは部活の時間までとっておきましょう?」
唯「「ちぇー」」 ぷぅ
けいおんぶ!
律「ということで」
唯「「ふえましたー!」」 キメッ
梓「はぁ」
紬「あら?」
律「リアクションうすーい」
梓「いや、ですから。片方は憂なんでしょう?」
律「あー、そうなるか。そりゃそうか。」
唯「むー」
唯「憂じゃないもーん!」
梓「は、はい…えーと、唯先輩すごーい、すごいですー」 ぱちぱち
唯「「むぅぅぅぅっ!!」」
唯「ふえたんだよ!」
唯「すごいんだよっ!」
梓「は、はい!ですからその、すごーい……」
唯「そうじゃなくてー!」
唯「ンモー!」
プピリットパロパロ
梓「あ、すいません……って、あれ?憂から……?」
唯「おっ」
唯「おおっ!」
ピッ
梓「はいもしもし、え?憂?でも憂は……あれ?え?」
唯「ふふん」 えばりっ
唯「ふっふーん」 ばりばり
梓「え?じゃあ、えっ?これ?え?ええええええっ!!!?!?」
唯「「いっえーい!!」」 ぱちん
梓「じゃ、ええっ!?な、ええっ?なんでこれ、ええええっ??」
律「おー、混乱しとる混乱しとる」
紬「あらあら、うふふふふふ」
唯「はっはっはー」
唯「それみたことかー」
梓「な、なんでそんなことになったんですかっ」
唯「んー?わかんない」
唯「半年おくれのクリスマスプレゼント?みたいな」
梓「まだ半年すぎてませんっ!」
唯「あれ?」
唯「まあまあ、よいではないかー」 ぎゅっ
梓「わあっ、ゆ、唯先輩っ」
唯「あずにゃんこっちもこっちもー、むふふー」 ぎゅう
梓「わあ、わああっ、だぶるっ?ぱらいぞっ!?」
唯「あずにゃーん」 サイクロン
唯「あーずにゃーん♪」 ジョーカァー!
梓「はっ、はわっ、はわわあっ……」
紬「キマシタワー」
澪「………」
律「ん?どした、澪。朝からだまっちゃって」
澪「あ、いや……なんでもない」
律「?」
澪(言えない……私も朝おきたら増えてたなんて言えないっ……)
~~~~~~~~~
ピピピピッ ピピピピッ ……
澪「う、ううーん……」
澪「めざましめざまし……」 ゴソゴソ
むにゅ
澪「あんっ」
澪「うん?」
澪「うーん…え、なに?だれかいるの!?」 ビクッ
澪「え?なにこれ、女の…子……え」
澪「……わ」
澪「た…し?」
澪「「ぅぎゃああああああああああああっ!!!」」
澪「コワイコワイコワイ」 ブルブルブル
澪「アクリョウタイサンアクリョウタイサン」 ガクガクガク
~10分経過~
澪(と、とりあえず害がないってのはわかったけど……)
澪(本当に私がもう一人いる……)
澪「ね、ねえ」
澪「はひゃいっ!?」
澪「あ、あの…」
澪「う、うん……」
澪「わたし…なの?」
澪「う、うん…たぶん」
澪「………」
澪「あ、あのっ」
澪「な、なにっ?」 ビクッ
澪「本当に私なら、その……」
澪「う、うん…」
澪「昔から、もしも自分が二人いたら、したかった事とか……」
澪「あっ……」
澪「………」
澪「……っちな、こと?」
澪「……… /// 」コクリ
澪「////」
澪「////」
澪「じゃ、じゃあさ」
澪「うん……」
澪「どっちが、その、舐め
~~~~~~~~~
澪(いえない、絶対いえないっ!) カアーッ
紬「澪ちゃん?どうかなさったの?」
澪「ひゃいっ!?」 ビクン
律「?」
梓「?」
澪「あ、いやなんでもないなんでもない。今日は月がきれいだ」
唯「?」
唯「へんな澪ちゃん」
紬「まあまあ、お茶にしましょう♪」
パカッ
律「おおう、今日はこれまたうまそうなケーキー♪」
唯「わあぁぁ!」
唯「わああぁ!」
唯「あっ。……ねえ、私」
唯「どうしたの?私」
唯「…今から敵同士だよ。私」
唯「あっ!……そうなるね。私!」
律「おおう、一つしかないケーキを巡って……」
梓「唯先輩対唯先輩、夢の対決ですっ」
紬「あらあら」
澪「いや、ケーキくらいでそんな」
律「じゃあ澪のケーキを二人にあげれば解決だな」
澪「ちょ、ちょっとまって!それは!」
唯「そんな状況になったら」
唯「戦うよね?澪ちゃん!」
澪「うっ……ひ、否定できない」
澪(家にいる私、ごめんっ……)
紬「まあまあ、明日は二つ持ってくるから、今日のところは二人で分けましょう?」
唯「むぅー」
唯「ムギちゃんがそういうなら……」
サクッ
唯「じゃあこれで、右半分は私ね」
唯「あっ!イチゴ!イチゴが!!」
唯「いいじゃんイチゴぐらい!」
唯「いいならそのイチゴちょうだい!」唯「やだー!」
唯「イチゴイチゴー!」唯「そっちのほうがちょっと大きいからいいじゃん!」
唯「大きいってもいちミリくらいじゃん!」唯「そのいちミリがおおきいのー!!」
わいの わいの
律「やれやれ……」
唯「イチゴ!」唯「いちごー!!」
すっ
唯「「あっ……」」
梓「私のイチゴあげますから、落ち着いてください。先輩」
唯「「あずにゃん……」」 ジーン
律「どっちが後輩なんだか……」
澪「まったく」
紬「うふふふふ」
ゴクゴク
唯「ぷはー」
唯「こういうふうにね、自分が二人いると便利なんだよ」
律「ケンカしてたじゃん」
梓「です」
澪「具体的に、どういうふうに便利なんだ?」
唯「そこはほら」
唯「宿題してもらったりとか!」
律「ほう」
梓「じゃあどっちが宿題やるんですか」
唯「「こっち!!」」 ビシッ
唯「えーそっちだよ」唯「私やだよ宿題やるのー」
紬「じゃあお菓子はどっちが食べるの?」
唯「「わたし!!」」 ピシィッッ!!
唯「わーたーしー!」唯「私は宿題できるからいいじゃーん!」
唯「それいくないじゃん!ていうか宿題するのは私でしょー!!」唯「私じゃなくて私なのー!」
最終更新:2010年04月23日 22:41