憂「お姉ちゃーん。ご飯ドアの前に置いとくよー。」
唯「…」
憂「ハァ…」
お姉ちゃんが引きこもり始めたのは高校を卒業したときから。
お姉ちゃん以外の軽音部の皆さんは大学受験に合格し、今はもう皆さん仕事をしているけど、
お姉ちゃんは大学には受からず、そのショックで部屋に篭り一日中にちゃんねるというのをやっている。
唯「最近はクソスレが多いな。これもゆとりが増えたからか…」
次の日!
憂「お姉ちゃーん。朝ご飯ドアの前に置いとくよー。
唯「…」カチャカチャ(キーボードを打つ音)
数時間後!
唯「そろそろ朝飯食うか。」
モグモグ
唯「やっぱ憂の飯は美味いな…。」
ピンポーン
唯「誰か来たのかな…。」
憂「お姉ちゃーん。梓ちゃんが来たよー。」
唯「…梓」
ガチャッ
梓「お久しぶりです唯先輩!」(部屋汚い…)
唯「久しぶり…何のよう?」
梓「久しぶりに唯先輩に会いたくなって…」
唯「ふーん。私は一人でvipやってたいからさ。帰ってくんない?」
梓「…久しぶりに会ったんだしちょっとぐらいお話しましょうよ!」
唯「帰れ!」
梓「はい…」(唯先輩…)
ガチャッ
憂「お姉ちゃん。梓ちゃん悲しそうな顔して帰ってったけど何かあったの?」
唯「別に…。ていうか勝手に入ってくんなよ。」
憂「ごめん…」
ガチャッ
唯「…さて、vipやろ。…またクソスレが立ってやがる。」カチャカチャ
数時間後
憂「お姉ちゃん。ご飯置いとくね。」
憂「ハァ…」
数時間後
ガチャッ
憂「お姉ちゃん!」(お姉ちゃんが部屋から出てきた!)
唯「漫画買いに行くから金よこせ。」
憂「…う、うん。」
憂「はい。」
唯は憂に渡されたお金を受け取って、部屋に戻っていった。
数時間後
唯「腹減った…。夕飯遅いな。」
ガチャッ
唯「おい。とっとと飯もって来いよk…憂!」
唯がリビングに行くと、そこには倒れている憂が居た。
病院!
医者「疲れがたまっていたんでしょうね。少し休めば大丈夫でしょう。」
唯「そうですか……。」
唯は薬を受け取り病院を出た。
唯「…ったく、何で倒れやがったんだよ。無駄な外出しちまったじゃねぇか…」
唯は憂をおんぶしながら家に向かって歩いていた。
憂「ごめんね…お姉…ちゃん。」
憂が小さな声で言った。
唯「ったく…何で倒れたりするんだよバカ。」
憂「ごめn…お姉ちゃん?」
唯は涙を流していた。
唯「べ、別に心配したわけじゃないからな!」
憂「お姉ちゃん…ふふっ」
唯「何笑ってんだよ!…ったく」
その時、憂には唯が少し笑ったように見えた。お姉ちゃんが笑ったの…久しぶりだな。
翌日!
唯「おい。朝飯買ってきてやったぞ。」
唯は右手に持ってるコンビニ袋からおにぎり三つと水を取り出し、ベットに横になってる憂に渡した。
憂「ありがとう…お金はどうしたの?」
唯「…昨日もらった金で買ってきたんだよ。……薬ちゃんと飲んどけよ!じゃあなっ」
そういって唯は憂の部屋から出て行った。
憂「ありがとう…お姉ちゃん。」
数時間後!
ピンポーン
チャイムがなった。いつもなら憂が出てくれるが、今憂は寝込んでいる。
唯「……チッ」
唯はかったるそうに受話器をとった。
唯「…はい」
梓「あ、唯先輩ですか!梓です!」
唯「…」(またあいつか……)
ガチャッ
梓「こんにちは!昨日振りです!」
唯「…上がって。」
唯は梓を自分の部屋に連れて行った。
梓「……」
唯「……」(話すことねぇ…あ!そうだ!)
唯「おい」梓「あの!」
唯と梓が同時に喋った。
唯「お前から先に言えよ。」
梓「はい…。あの…唯先輩。バイトとかやってみませんか?」
唯「ハァ!?」(今、私バイトやろうと思うって言おうとしてたんだが…)
梓「やっぱ…イヤですか?」
唯「…別に嫌ではない。」
梓「本当ですか!」(あれ…絶対嫌だって言うと思ってたんだけど……。)
唯「…」
梓「私バイト求人雑誌持ってきたんですよ!よかったら見てみてください!」
唯「…あぁ」
梓「でも以外です!先輩は絶対嫌って言うと思ってました。」
唯「…この前まではバイトなんて絶対イヤだって思ったよ。……昨日憂が倒れてさ。」
梓「!?」
唯「まぁ病院に連れてったら疲れがたまってて少し休めば大丈夫って言われたんだけどさ。」
唯「もしあの時憂が入院したりして、しばらく私一人で生活するって事になったら
私料理とかも出来ないし、お金もないし…死んでたよ。
だからさ…料理とかは出来ないけどお金を稼ぐ事はできるからさ…バイトをやろうと思ってたんだ。」
梓「唯先輩……」
梓「いいバイトが見つかるといいですね!」
唯「あぁ」
夜!
唯「飯置いとくぞ。薬もちゃんと飲んどけよ。」
そういって唯はコンビニ弁当と水を憂に渡した。
唯「早く元気n…なんでもない。じゃあな」
ガチャッ
憂「お姉ちゃん…ふふっ」
唯の部屋!
唯は梓にもらった求人雑誌を見ていた。
唯「おっこのバイトは結構よさそうだな…」
唯は求人雑誌を見ているといつのまにか寝てしまっていた。
翌朝!
唯「…私、これ見ながら寝ちゃってたのか……。とりあえず弁当買いに行こう。」
ガチャッ
唯「弁当買って来たぞ。」
唯は憂に買ってきた、弁当と水を渡した。
憂「ありがとうお姉ちゃん」
唯「それと私、バイトする事にしたから。」
憂「…本当!」
唯「あぁ…じゃあな」
ガチャッ
憂「お姉ちゃん……」
数時間後
ピンポーン
唯「はい」
梓「唯先輩!私です!」
ガチャッ
唯「上がって」
唯は梓を自分の部屋に連れてった。
梓「唯先輩。いいバイト見つかりました?」
唯「…これをやってみようと思うんだが…」
唯は求人雑誌のファミレスの所に指差した。
梓「ファミレス…ですか。」(料理大丈夫なのか…)
唯「あぁ。金も稼げるし料理も上手くなれるからな」
梓「そうですか。では早速電話してみましょう!」
唯「…あぁ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
梓「面接は明々後日。頑張ってください!」
唯「あぁ」
明々後日!
唯「じゃあ行ってくるな。」
憂「うん!頑張ってね!」
すっかり元気になった憂は、面接に行く唯を見送った。
憂「お姉ちゃん……この前のお姉ちゃんは嘘みたい…。」
ファミレス!
唯「ここか…」
ガチャッ
店員「いらっしゃいませー」
唯「あのー…バイトの面接に来たんですけどー。」
店員「あ、じゃあ中にどうぞー」
唯(ドキドキ)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「明日の16時までに電話がなければ不採用…緊張する。」
次の日!
唯「もう15時…電話来ない…」
憂「大丈夫だよ!きっと来るよ!」
プルルルル
唯「きたっ!」
ガチャッ
唯「もしもしっ!」
?「あ、佐藤裕也?俺だけど…」
唯「チッ(間違え電話かよ)…違いますよ…。」ガチャッ
唯「…間違え電話だった。」
憂「まだ後一時間もあるから大丈夫だよ!」
50分後!
唯「…」
憂「だ、大丈夫だよ!きっとそのうち電話来るよ!」
7分後!
唯「ハァ…もう無理だn」
プルルル
唯「!?」
唯「もしもし!」
店長「もしもしカスト○○店の店長ですが、」
唯「はい!」
店長「バイトの件ですが、採用です。」
唯「本当ですか!ありがとうございます!」
ガチャッ
憂「どうだったお姉ちゃん?」
唯「採用だって」
憂「本当!」
唯「うん。」
憂「よかったね!」
唯「うん。部屋に戻るね。」
憂「う、うん(あんま嬉しそうじゃない。)」
最終更新:2010年04月25日 01:31