部屋!

唯「……やったーーーーーーーーーー!!!!」

唯「あずにゃんに電話しよっと。」

プルルル

梓「もしもし。唯先輩?」

唯「あぁあずにゃん?バイト採用だったよ!」

梓「本当ですか!よかったじゃないですか!(唯先輩。昔の唯先輩みたいだ!)」

唯「うん!あずにゃんのおかげだよ!ありがとう!」

梓「いえいえ、唯先輩がんばってくださいね!」

唯「うん!」

こうして唯はバイトを始め、自分でお金を稼ぐようになり

料理や洗濯等も出来るようになり、引き篭もる事は無くなり、昔のような明るい唯に戻ったのであった。


ある日

店長「おい唯。ちょっと来い。」

唯「は、はい。」

唯はバイト中、店長室に呼ばれた。

唯「な、何ですか?

店長「何ですかじゃねぇ!」バンッ

唯「ひっ!」

店長はテーブルを思いっきり叩いた。

店長「お前がさっき作った料理に、ごみが入っていたそうだ。」

唯「!?」


店長「もしこれを食べてしまっていたらどう責任をとるつもりなんですか!?
って怒鳴られたよ。……お前何やってんだよ!」バンッ

唯「すっすみません!!」

店長「もうお前明日から来なくていいよ。帰れ」

唯「そんな・・・」



家!

憂「お姉ちゃんお帰りー」

唯「…」

憂「お姉ちゃん…?」

唯「…うぅ…えぐっ…グスッ」

憂「お姉ちゃん!?」

唯は泣きながら自分の部屋に行った。

数分後

ピンポーン

憂「はーい」ガチャ

梓「あ、憂。唯先輩居る?」

憂「居るけど……お姉ちゃん様子が変なの?」

梓「え?」


コンコン(ドアノックする音)

梓「唯せんぱーい。梓です。何かあったんですかー?」

唯「……」グスッ

梓「(泣いてる…)と、とりあえず開けてくれませんかー?」

唯「…」

ガチャッ

梓「唯先輩!何があったんですか??」

梓「ごみが入ってただけでクビですか!?最悪じゃないですかその店長!」

唯「……」

梓「私が文句言ってきます!」

唯「いいよ……」

梓「でも…せっかくバイトに慣れてきたのに…やっぱ行ってきm」

唯「いいっつってんだろうがあああああああ!!」バンッッ

梓「ひっ!」

唯「何で…何であずにゃんは私のためにそんな事するの?
バイト求人雑誌持ってきたり、毎日家に来たり…何でなの?」

梓「そんなの…唯先輩が好きだからに決まってるじゃないですか!!!」


唯「!?」

梓「唯先輩の事が好きだから私は唯先輩のためにバイト求人雑誌持ってきたり
毎日家に来たりしてるんです!私は唯先輩が大好きだからっ……」グスッ

唯「あずにゃん…(あずにゃんが私の事を……)

ギュッ

梓「…唯先輩?///」

唯「あずにゃん…ありがとう!私…あずにゃんのためにも…またいいバイト探してやってみるよ!」

梓「…はい!!」



翌日!

梓はまた、バイト求人雑誌を持ってきて唯の家に来た。

梓「唯先輩。これ何てどうですか?」

唯「楽器屋さん・・・?(そういえば最近ギー太触ってないな…」

唯「時給もいいし…良さそうだね!」

梓「じゃあ早速電話しましょう!」

唯「うん!」


~~~~~~~~~~~

梓「面接は明後日ですか…頑張ってください!」

唯「うん…!」

明後日!

憂「じゃあ頑張ってねお姉ちゃん!」

梓「頑張ってください唯先輩!」

唯「うん!…あずにゃん」

梓「はい?」

唯「…」チュッ

梓「…え?///」

唯「この前あずにゃん私の事好きって行ってくれたよね。
…私もあずにゃんの事…大大大好きだよ!

梓「唯先輩…」

憂「お姉ちゃん…」

唯「じゃあ行ってくるね!」


梓「…はい!行ってらっしゃい!」

憂「行ってらっしゃい!(お姉ちゃんのファーストキスは私の筈だったのに…)」


唯「今回も採用されるかなー♪あー緊張する。」

運転士「あぶねぇっ!!」

唯「…え?」

ドガッ

唯はいきなり飛び出してきた車にぶつかった。



通行人「おい・・・やべぇぞ。血まみれじゃん」

通行人「誰か救急車・・・!」

澪「おい律…あそこ騒がしくないか?」

律「本当だ。事故でもあったのかな。見てくるか。」

澪「わ、私はいいよ。律一人で行って来い!」

律「怖いのか~?まぁいいやっ!じゃあ見てくるな!すぐ戻ってくる!」


律「唯!大丈夫か!」

澪「・・・え?」

唯…?もしかして事故にあったのは唯…?

澪は律が行ったほうに走っていった。

すると血まみれの唯が倒れていた。

澪「ひっ!!…唯!!」

律「とりあえず救急車を呼ばなきゃ!」


病院!

医者「傷はあまり酷くないので、一週間ほど入院すれば大丈夫でしょう。…ただ…」

律「ただ…?」

澪「何ですか??」

医者「      」

律「そ…そんな!!」

澪「……」グスッ


病室!

ガチャッ

憂「お姉ちゃん!!」

律から連絡をもらった憂が病室に来た。

律澪「憂ちゃん…。」

憂「お姉ちゃん!?大丈夫!?」

律「今は寝てるけど傷はあんま酷くないから一週間ほど入院すれば大丈夫なんだってさ。…ただ」

憂「ただなんですか!?」

律「    」

憂「そ…そんな!?」



次の日!

病室!

梓「唯先輩!」

梓は憂に連絡をもらい、唯の病室に行った。

すると病室には、澪・律・紬・憂。そして元気にしている唯が居た。

梓「唯先輩・・・」

5人はビデオカメラで何かの映像を見ていた。


唯「懐かしいねー!ライブ!」

唯達は最後にやった軽音部のライブ映像を見ていた。

澪「だろ!?懐かしいよなー」

紬「りっちゃんのおでこ。光ってるわね。」

律「うっさい!」

憂「うふふ」

唯「あれ・・・このツインテールの子は誰?」

梓「!?」

律「え、えーと…」

澪「この子は…」

紬「分かんないわ…まさか…」

律「心霊映像!」

澪「ひっ!?」バタン

憂「…」

梓「唯先輩!!」

律澪紬憂「梓(ちゃん)!」

唯「あ、ツインテールの子…」

梓「何ですかその呼び方…いつもみたいにあずにゃんって呼んでくださいよ!」

唯「あずにゃん・・・?」

梓「…っ!」ブワッ

梓の目には涙が溢れていた。

律「梓。実はな。」コソコソ

律は梓の耳元で『唯の記憶が少しなくなってしまった』という事を教えた。



梓「…なんでよりによって私を忘れるんですか!?
先輩私の事好きって言ってくれたじゃないですか!キスしてくれたじゃないですか!」

憂「梓ちゃん…」

唯「ごめん・・・そんな事した覚えは無いよ。貴方は誰なの?」

梓「・・・」グスッ

梓「私と一緒にバイト探しをしたりした事…覚えてないんですね。」

唯「(この子…変な子?)ご、ごめんね?」

梓「もういいです!先輩のバーカ!」


唯「なっ!初対面の人に馬鹿とは失礼だよ!」

梓「うぅ…もういいです!」ダッ

梓は病室から飛び出した。

律澪紬憂「梓…」

唯「変な子だったね…」

屋上

梓「………」

梓「唯先輩とお話できない世界なんてつまらないです。」

梓「唯先輩とお話できないくらいなら…私は…」


唯『あずにゃん!』

梓「唯先輩…うわああああああん」ダッ

梓は病院の屋上から飛び降りた。

ドガッッ

通行人「ひっ!!」

通行人「お、屋上から…」

通行人「早く病院にっっ!」

唯『あずにゃん!』

梓(唯先輩……)




~END~



最終更新:2010年04月25日 01:35